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幸せ

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その言葉は驚くほど私の中にストンと落ちて驚いているノノ先輩を他所にもう一度

「好き…」

と溢れた。

ノノ先輩は二度目の好きに反応したように私を見て

「俺も、俺も…いや、俺はずっと好きだった」

と言って私を抱きしめた。

そうして暫しここが水族館だということを忘れて二人の世界を堪能した後我に返ってそそくさと水族館を出た。

その後ノノ先輩に何度も本当かと聞かれ敦春と別れたことを含め本音を話したのだった。



それから数ヶ月。

私とノノ先輩…改め夏樹さんは順調にお付き合いを重ねている。

最初夏樹さんを名前で呼ぶのが恥ずかしかったことが嘘のように自然に名前を呼べるようになり、一緒にいるのが当たり前になった。

あの日ずぶ濡れで振られてすぐにまたずぶ濡れになったけど二度目のずぶ濡れは私に幸せを運んでくれた。

今日から私は夏樹さんと結婚を前提に同棲する。

二人で話し合って半年同棲してから結婚することにしたのだ。

しかも今度は私の部屋ではなく二人で新たに借りた部屋での同棲。

きっと上手くいく。

私の中にはその確信があった。

そしてその確信通り私たちは二年後に結婚式を挙げた。

私はきっとずっと幸せだ。



Fin

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