21 / 24
20
しおりを挟むモンパズコラボで手に入れたジェム。
錬金術で合成した、特大サイズのジェムを使って加工することに。
「:DIY:スタートっと……よし、始めるとしますか」
毎度お馴染み、創造神様の御業をお借りする:DIY:スキルを起動する。
能力値が生産時に限り、無尽蔵に湧き上がり無双できる……攻撃できないけど。
生産に必要な要素をすべて持つため、ありとあらゆるモノを加工できる。
ジェムの加工には研磨関係のスキルが必要になるが……それも無視可能だ。
「小さいサイズは粉末にして塗料にしたり、素材に振りかける用途だけど……うん、大きいのは繊細な作業が必要だな」
ジェムを磨き、形を整えていく。
この時使うのは、俺が持つチートアイテムの中でも最古参である『万能手袋』。
某猫型ロボットの秘密な道具のように、あらゆる加工を補助する便利グッズだ。
そのため、撫でるようにジェムへ触れるだけで擦れてちょうどイイ具合に磨ける。
「形は……よし、これでいいな。この辺も再現しないとダメなんだな」
今回作るのはモンパズコラボで得たレシピに載った、とあるキャラの装備品。
はっきり言って見てくれだけの装備なのだが、異様に難易度が高い。
転売防止とか、そういう事情なのかもしれないが……普通に大変である。
できた装備を普段使いの装備に、ある方法で重ねることで真の意味で完成するわけだ。
「『SEBAS』、現実から画像の方を引き出してくれ」
《畏まりました──こちらですね。他にも別アングルからの画像が、フィギュアやカードで出ておりました》
「ありがとう……レシピだけだと、細かい部分が分からないからな。イラストレーターのラフ画も込みで、可能な限り再現をしておきたいのがマニア心ってもんだ」
──そして、装備品が出来上がる。
◆ □ ◆ □ ◆
「というわけで、銀花。これが完成品だ」
「驚嘆。これは……」
「『機潰崩鎚[マキニル]』と、その使い手である『雷轟の神機姫[アレッタ]』の衣装一式だな。前に見ていたし、頑張って作ってみたぞ。衣装の方は……まあ、おまけだ」
「…………」
もともと武器の方を見ていた銀花だが、どうせならと張り切って作ってみた。
サイバーパンク染みたラバースーツを基にして、女の子向けのデザインがされている。
その所々に飾られているのが、先ほど必死に研磨した特大サイズのジェム。
各駆動部にエネルギーを注ぐパーツ、とイラストレーターはラフ画にメモしていた。
「興味津々。マイマスター、すぐに着用してもよろしいでしょうか?」
「ん? あ、ああ……ただ、可能であれば写真を撮らせてもらえないか? うちの家族にも見せてやりたい」
「同意。構いません、それでは早速」
そんなこんなで、この後は鎚を担いだ機械少女の写真を撮りまくったのだが……まあ、家族にはいろいろと反響があったとだけ言っておこう。
189
お気に入りに追加
576
あなたにおすすめの小説

あなたの仰ってる事は全くわかりません
しげむろ ゆうき
恋愛
ある日、婚約者と友人が抱擁してキスをしていた。
しかも、私の父親の仕事場から見えるところでだ。
だから、あっという間に婚約解消になったが、婚約者はなぜか私がまだ婚約者を好きだと思い込んでいるらしく迫ってくる……。
全三話

姉の所為で全てを失いそうです。だから、その前に全て終わらせようと思います。もちろん断罪ショーで。
しげむろ ゆうき
恋愛
姉の策略により、なんでも私の所為にされてしまう。そしてみんなからどんどんと信用を失っていくが、唯一、私が得意としてるもので信じてくれなかった人達と姉を断罪する話。
全12話

どうか、お幸せになって下さいね。伯爵令嬢はみんなが裏で動いているのに最後まで気づかない。
しげむろ ゆうき
恋愛
キリオス伯爵家の娘であるハンナは一年前に母を病死で亡くした。そんな悲しみにくれるなか、ある日、父のエドモンドが愛人ドナと隠し子フィナを勝手に連れて来てしまったのだ。
二人はすぐに屋敷を我が物顔で歩き出す。そんな二人にハンナは日々困らされていたが、味方である使用人達のおかげで上手くやっていけていた。
しかし、ある日ハンナは学園の帰りに事故に遭い……。

私を侮辱する婚約者は早急に婚約破棄をしましょう。
しげむろ ゆうき
恋愛
私の婚約者は編入してきた男爵令嬢とあっという間に仲良くなり、私を侮辱しはじめたのだ。
だから、私は両親に相談して婚約を解消しようとしたのだが……。

妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった


そんなにその方が気になるなら、どうぞずっと一緒にいて下さい。私は二度とあなたとは関わりませんので……。
しげむろ ゆうき
恋愛
男爵令嬢と仲良くする婚約者に、何度注意しても聞いてくれない
そして、ある日、婚約者のある言葉を聞き、私はつい言ってしまうのだった
全五話
※ホラー無し
新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!
月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。
そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。
新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ――――
自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。
天啓です! と、アルムは――――
表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる