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季節は一周し、揺れる木々の合間から覗く日の光りは、僅かに暖かさを含み始めていた。
広大な霊園の一角、美しく彫刻が施されたデュシャン家の墓の前に、フェリチアーノはテオドールと共に立っている。
歴代の当主達が眠るそこには、祖父と実母も眠っており、フェリチアーノの意向でセザールも同じ場所に収められていた。
グレイス邸で丁寧に育てられた色とりどりの美しい花をフェリチアーノは台の上に置いてから、刻まれた三人の名前をゆっくりと指でなでる。
裁判が終わり、家族の事は全てに終止符が打たれた。その後フェリチアーノはグレイス家の養子として正式に発表され、慌ただしい毎日を送っていた。
賑やかなグレイス邸での日々のお陰で、フェリチアーノ自身も漸く気持ちに折り合いをつける事が出来た。
いつも気にかけてくれるミリアやジャン、そして遊び相手となっているリンドベルには感謝しかない。
そして何よりも、テオドールの支えがフェリチアーノの中では大きかった。
裁判後のアンベールやシルヴァンがどうなったか、フェリチアーノは誰にも聞かなかったし、周りもフェリチアーノに言う事は無かった。
あの裁判ではっきりと、デュシャンを心から切り離したのだ。
テオドールに薬を盛ったシャロンは勘当されたが、自身が飲んだ薬が効き過ぎてしまい正気が保てず、修道院の奥深くで閉じ込められた。またウィリアムの実家は信用を失い商会を畳まざるを得なくなり、今ではひっそりと身を潜めるようにして暮らしている。
後味の悪さはどうしても残るが、それはフェリチアーノの罪ではない。
「フェリ、手を出して」
リンドベルから預かって来た魔道具を花束の横に置いたテオドールは、物思いに耽るフェリチアーノに手を差し出してくる。
その手に微笑みながら自身の手を重ねたフェリチアーノに、テオドールも目を細め優しく微笑んだ。
「失敗できないと思うと緊張しますね」
「リンドベルにしつこく聞いたから大丈夫だよ、任せて」
隙間なく絡ませた二人の指には結婚指輪が光っている。二人の結婚式は先程終わったばかりだった。
参列が叶わないフェリチアーノが家族だと認める人達の前でも、フェリチアーノの晴れ姿を見せるべきだと、テオドールが提案したのだ。
指輪は既に交換してしまっている為、以前リンドベルに頼んだ誓約魔法の魔道具の改良した物を用いて、指輪の代わりに墓前でお互いに刺青を刻む事にした。
魔道具を起動させたテオドールが、既に交わし結婚の誓いを再び紡いでいく。それに合わせる様にして、二人の手首には綺麗な装飾の様な刺青が施されていった。
二人の誓いが終われば刺青も綺麗に定着し、二人はお互いにそれを見た後にどちらからともなく唇を合わせる。
二人は求めた幸せが永遠に続く事に、胸を高鳴らせる。
「ずっとそばにいてくれフェリチアーノ」
「はい、テオドール」
二人が見つめ合い笑みを交わせば、まるで祝福するように暖かい風が二人を包んだ。
これにて完結です。
無事に最後まで走り切れてホッとしております。
もうちょっといちゃらぶさせたさはあったのですが力及ばず…
番外編を上げる際にいちゃつかせられたらいいなぁ…と。
少しでも楽しんで頂けていたら幸いです!
新作である「かつて勇者だった者」は5月21日から更新再開です。
既に4話までUPされていますので、そちらも楽しんで頂けたらなと思います!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
広大な霊園の一角、美しく彫刻が施されたデュシャン家の墓の前に、フェリチアーノはテオドールと共に立っている。
歴代の当主達が眠るそこには、祖父と実母も眠っており、フェリチアーノの意向でセザールも同じ場所に収められていた。
グレイス邸で丁寧に育てられた色とりどりの美しい花をフェリチアーノは台の上に置いてから、刻まれた三人の名前をゆっくりと指でなでる。
裁判が終わり、家族の事は全てに終止符が打たれた。その後フェリチアーノはグレイス家の養子として正式に発表され、慌ただしい毎日を送っていた。
賑やかなグレイス邸での日々のお陰で、フェリチアーノ自身も漸く気持ちに折り合いをつける事が出来た。
いつも気にかけてくれるミリアやジャン、そして遊び相手となっているリンドベルには感謝しかない。
そして何よりも、テオドールの支えがフェリチアーノの中では大きかった。
裁判後のアンベールやシルヴァンがどうなったか、フェリチアーノは誰にも聞かなかったし、周りもフェリチアーノに言う事は無かった。
あの裁判ではっきりと、デュシャンを心から切り離したのだ。
テオドールに薬を盛ったシャロンは勘当されたが、自身が飲んだ薬が効き過ぎてしまい正気が保てず、修道院の奥深くで閉じ込められた。またウィリアムの実家は信用を失い商会を畳まざるを得なくなり、今ではひっそりと身を潜めるようにして暮らしている。
後味の悪さはどうしても残るが、それはフェリチアーノの罪ではない。
「フェリ、手を出して」
リンドベルから預かって来た魔道具を花束の横に置いたテオドールは、物思いに耽るフェリチアーノに手を差し出してくる。
その手に微笑みながら自身の手を重ねたフェリチアーノに、テオドールも目を細め優しく微笑んだ。
「失敗できないと思うと緊張しますね」
「リンドベルにしつこく聞いたから大丈夫だよ、任せて」
隙間なく絡ませた二人の指には結婚指輪が光っている。二人の結婚式は先程終わったばかりだった。
参列が叶わないフェリチアーノが家族だと認める人達の前でも、フェリチアーノの晴れ姿を見せるべきだと、テオドールが提案したのだ。
指輪は既に交換してしまっている為、以前リンドベルに頼んだ誓約魔法の魔道具の改良した物を用いて、指輪の代わりに墓前でお互いに刺青を刻む事にした。
魔道具を起動させたテオドールが、既に交わし結婚の誓いを再び紡いでいく。それに合わせる様にして、二人の手首には綺麗な装飾の様な刺青が施されていった。
二人の誓いが終われば刺青も綺麗に定着し、二人はお互いにそれを見た後にどちらからともなく唇を合わせる。
二人は求めた幸せが永遠に続く事に、胸を高鳴らせる。
「ずっとそばにいてくれフェリチアーノ」
「はい、テオドール」
二人が見つめ合い笑みを交わせば、まるで祝福するように暖かい風が二人を包んだ。
これにて完結です。
無事に最後まで走り切れてホッとしております。
もうちょっといちゃらぶさせたさはあったのですが力及ばず…
番外編を上げる際にいちゃつかせられたらいいなぁ…と。
少しでも楽しんで頂けていたら幸いです!
新作である「かつて勇者だった者」は5月21日から更新再開です。
既に4話までUPされていますので、そちらも楽しんで頂けたらなと思います!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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読了ありがとうございます!甘々足りないですよね…番外編を上げる際には沢山らぶらぶ出来るようにします✨
前作からいらっしゃいませ!テイストがだいぶ違うのですが、気に入って頂けて嬉しいです!
新作も楽しんで貰えるように頑張って執筆しますね😊
完結おめでとうございます。なかなか疾風怒濤の展開でしたね。二人がこれからも幸せでありますように~
読了ありがとうございます!書きたい事だけを書き切った感が凄いので、その内加筆したさがありますね…🤔
テオ君一生懸命走ってるので、きっとなんとか…間に合う…はず…!!