91 / 95
91 暗闇の中
しおりを挟む
慣れ親しんだはずのデュシャンの屋敷は、明かりが僅かにも灯らず暗闇に包まれており、フェリチアーノの恐怖心を更に煽っていた。
強く後頭部を殴られた為に未だに鈍くぼんやりとしているし、体もあちこち痛み体を引きずる様にして早足で歩くのがやっとだった。
そんなフェリチアーノをマティアスは愉快そうにゆっくりとついて来るだけで、すぐに捉えようとはしない。
まるで弱り切るのを待つように、捕らえた獲物を嬲る様に、じわじわとフェリチアーノを追い詰めるだけだ。
ピカッと一瞬辺りが真っ白く染まったかと思うと、今度は途端にバケツをひっくり返したような激しい雨が窓を打ち付け始めた。
屋敷内はより一層暗さを増した。慣れている筈の屋敷であっても、視界も利かない状態であれば、今どこに居るのかすら正確に判断する事は難しかった。
廊下を彷徨いながら、チラリと後ろを見ればマティアスとの距離はだいぶ離れていた。まるでハンデを与えられている様な感覚に陥るが、それでもフェリチアーノは先を急ぐ。
いくつかの扉の中から、無作為に扉を開け中に入る。これで安全とは言えないが、マティアスが部屋の前を通り過ぎた後、反対方向に逃げられるかもしれないと考えたのだ。
言い知れぬ恐怖心はどんどんとフェリチアーノの心を犯していく。短い呼吸を何度も繰り返し、今にも不安で泣き出しそうになるのを必死で堪えた。
あの時舞踏会の会場で、少しでもテオドールから離れさえしなければこんな事にはならなかったのだろうかと思いはするが、全ては後の祭りだ。
早鐘を打つ心臓を落ち着かせるように、大丈夫だとすぐに助は来るはずだと、フェリチアーノは自身に言い聞かせた。
そこでふと、真っ暗な部屋の中、奥から明かりが漏れている事に気が付いたフェリチアーノは、使用人の誰かが残っているのかと微かに開いた扉に近づき、ゆっくりと開いた。
「あらお前、私の部屋に何の様なの」
ひっと声を上げそうになるが、その悲鳴は喉の奥で止まり、上手く外には出なかった。扉の先には変わり果てた姿のアガットが居て、酷く虚ろな目でフェリチアーノをじっと捉える。
「……姉上」
「まぁ貴方、その飾りはなぁに? 随分めかし込んで、一体どこに行くつもり?」
フェリチアーノの全身を舐める様に見たアガットは、ふらりと椅子から立ち上がると、フェリチアーノが身に着けている宝飾品に目を輝かせながら迫って来た。
「あぁ素敵、これがあれば、これがあればまた私はまた輝けるわ。あのシャロン様よりももっと輝けるのよ! 今すぐそれをよこしなさい!!」
突然豹変したアガットに驚くと同時に、とても強い力で押し倒される。馬乗りになり抵抗するフェリチアーノを、考えられない程の力で押さえつけながら、胸元を飾るブローチや綺麗に細工が施されたボタンもカフスも全て取られていく。
髪を振り乱しギラギラとした目をするアガットはとても正気とは思えなかった。
「あら、袖の下にも何か隠しているじゃない!」
チラリと見えたのだろう、リンドベルの魔道具である腕輪に手を伸ばされたフェリチアーノは、これだけは取られてなるものかと、これまで以上に抵抗した。
苛立つアガットに頬をパンッと張られ、口の中が切れ鉄味が広がるが、フェリチアーノはそれでも抵抗を止めなかった。
ドカンと勢いよく轟いた雷鳴に、アガットが一瞬気を取られると、フェリチアーノはその気を逃さずに力いっぱいアガットを体の上から押しのけ、扉まで急いだ。
「待ちなさい!!」
間一髪扉の向こう側へと体を滑り込ませたが、アガットが伸ばした手が閉まるドアに勢いよく挟まった。
悲鳴を上げながら引き込められた手に安堵するが、今度は体当たりをする様にがなり声を上げながら扉を叩かれ始める。
鍵を閉めたがどうにも心もとなく、近くにあった家具を何とか移動させ扉の前を塞いだ。
閉じ込めてしまう事に多少なりとも罪悪感が湧かない訳では無いのだが、それよりも今は恐怖が勝っていた。
いつの間にか流れ始めた涙を一生懸命に拭いながら、声を殺すように努る。床にへたり込みながら自身の体を抱き込み、そして先程取られそうになった腕輪を自身を僅かにでも安心させるために額に当てた。
その頃テオドール達は、ウィリアムが雇っている破落戸達のねぐらまで来ていたが、中には誰も居なかった。
一刻も早くフェリチアーノを助けなければと焦る気持ちは苛立ちにも似ていて、思わずテーブルを拳で殴ってしまう。
「殿下、お気持ちはわかりますが、落ち着いてください」
ロイズが窘める様に言うが、どうやらその声は聞こえていないらしく、部屋の中をテオドールは拳を口元に当てながら、落ち着かない様子で歩き回るだけだった。
「殿下っ捕らえました!!」
土砂降りになった外に出るにも出れずにいれば、ヴィンス達が丁度戻って来た破落戸達を捉えた。
後ろ手に拘束された男達はヴィンスに後ろから蹴られ、部屋の中に入ると膝を着く体勢を取らされる。
「放せっ!! くそっ本当についてない、なんでこんな事に!!」
「フェリチアーノをどこにやった!!」
思わず破落戸達に近寄ったテオドールだったが、護衛騎士達にすんでの所で止められる。いくら拘束されているとはいえ、近づくには余りにも危険なのだ。
「マティアスってやつの指示で屋敷に運んださ! くそっ金を貰いに行けば依頼主は死んじまってるし、騎士には捕まるし……あぁぁあついてなさすぎる!!」
暴言を吐きながら愚痴をこぼす男に、ロイズとテオドールは顔を見合わせた。
「ウィリアムが死んだだと?」
「あぁそうだよ、マティアスに計画が急遽変更になったって言われて、俺達は慌てて準備したんだ。それなのに金を貰いに行けばあの野郎は宿屋で死んでやがった!!」
間違いなくウィリアムを殺したのはマティアスだろうと、テオドールには察しがついた。
劇場での出来事を考えれば、殺意が湧いても可笑しくないと言う物だ。
既に人一人を手に掛けたマティアスには、他に人を殺める事に躊躇いは無いだろう。そう思った瞬間、全身に寒気が走る。
既にマティアスの元に届けられたフェリチアーノは、果たして本当に無事でいられるのだろうかと。
「どこの屋敷だ、どこの屋敷に連れて行った!!」
「デュシャンの屋敷だ」
フェリチアーノを失うかもしれない恐怖と、怒りとが綯交ぜになったテオドールは、男の言葉を聞くと、騎士達の制しを振り切り土砂降りの雨の中一人、デュシャンの屋敷へ向け馬を走らせた。
*最終日の今日は5回更新です。
7:50、12時、18時、21時、0時
強く後頭部を殴られた為に未だに鈍くぼんやりとしているし、体もあちこち痛み体を引きずる様にして早足で歩くのがやっとだった。
そんなフェリチアーノをマティアスは愉快そうにゆっくりとついて来るだけで、すぐに捉えようとはしない。
まるで弱り切るのを待つように、捕らえた獲物を嬲る様に、じわじわとフェリチアーノを追い詰めるだけだ。
ピカッと一瞬辺りが真っ白く染まったかと思うと、今度は途端にバケツをひっくり返したような激しい雨が窓を打ち付け始めた。
屋敷内はより一層暗さを増した。慣れている筈の屋敷であっても、視界も利かない状態であれば、今どこに居るのかすら正確に判断する事は難しかった。
廊下を彷徨いながら、チラリと後ろを見ればマティアスとの距離はだいぶ離れていた。まるでハンデを与えられている様な感覚に陥るが、それでもフェリチアーノは先を急ぐ。
いくつかの扉の中から、無作為に扉を開け中に入る。これで安全とは言えないが、マティアスが部屋の前を通り過ぎた後、反対方向に逃げられるかもしれないと考えたのだ。
言い知れぬ恐怖心はどんどんとフェリチアーノの心を犯していく。短い呼吸を何度も繰り返し、今にも不安で泣き出しそうになるのを必死で堪えた。
あの時舞踏会の会場で、少しでもテオドールから離れさえしなければこんな事にはならなかったのだろうかと思いはするが、全ては後の祭りだ。
早鐘を打つ心臓を落ち着かせるように、大丈夫だとすぐに助は来るはずだと、フェリチアーノは自身に言い聞かせた。
そこでふと、真っ暗な部屋の中、奥から明かりが漏れている事に気が付いたフェリチアーノは、使用人の誰かが残っているのかと微かに開いた扉に近づき、ゆっくりと開いた。
「あらお前、私の部屋に何の様なの」
ひっと声を上げそうになるが、その悲鳴は喉の奥で止まり、上手く外には出なかった。扉の先には変わり果てた姿のアガットが居て、酷く虚ろな目でフェリチアーノをじっと捉える。
「……姉上」
「まぁ貴方、その飾りはなぁに? 随分めかし込んで、一体どこに行くつもり?」
フェリチアーノの全身を舐める様に見たアガットは、ふらりと椅子から立ち上がると、フェリチアーノが身に着けている宝飾品に目を輝かせながら迫って来た。
「あぁ素敵、これがあれば、これがあればまた私はまた輝けるわ。あのシャロン様よりももっと輝けるのよ! 今すぐそれをよこしなさい!!」
突然豹変したアガットに驚くと同時に、とても強い力で押し倒される。馬乗りになり抵抗するフェリチアーノを、考えられない程の力で押さえつけながら、胸元を飾るブローチや綺麗に細工が施されたボタンもカフスも全て取られていく。
髪を振り乱しギラギラとした目をするアガットはとても正気とは思えなかった。
「あら、袖の下にも何か隠しているじゃない!」
チラリと見えたのだろう、リンドベルの魔道具である腕輪に手を伸ばされたフェリチアーノは、これだけは取られてなるものかと、これまで以上に抵抗した。
苛立つアガットに頬をパンッと張られ、口の中が切れ鉄味が広がるが、フェリチアーノはそれでも抵抗を止めなかった。
ドカンと勢いよく轟いた雷鳴に、アガットが一瞬気を取られると、フェリチアーノはその気を逃さずに力いっぱいアガットを体の上から押しのけ、扉まで急いだ。
「待ちなさい!!」
間一髪扉の向こう側へと体を滑り込ませたが、アガットが伸ばした手が閉まるドアに勢いよく挟まった。
悲鳴を上げながら引き込められた手に安堵するが、今度は体当たりをする様にがなり声を上げながら扉を叩かれ始める。
鍵を閉めたがどうにも心もとなく、近くにあった家具を何とか移動させ扉の前を塞いだ。
閉じ込めてしまう事に多少なりとも罪悪感が湧かない訳では無いのだが、それよりも今は恐怖が勝っていた。
いつの間にか流れ始めた涙を一生懸命に拭いながら、声を殺すように努る。床にへたり込みながら自身の体を抱き込み、そして先程取られそうになった腕輪を自身を僅かにでも安心させるために額に当てた。
その頃テオドール達は、ウィリアムが雇っている破落戸達のねぐらまで来ていたが、中には誰も居なかった。
一刻も早くフェリチアーノを助けなければと焦る気持ちは苛立ちにも似ていて、思わずテーブルを拳で殴ってしまう。
「殿下、お気持ちはわかりますが、落ち着いてください」
ロイズが窘める様に言うが、どうやらその声は聞こえていないらしく、部屋の中をテオドールは拳を口元に当てながら、落ち着かない様子で歩き回るだけだった。
「殿下っ捕らえました!!」
土砂降りになった外に出るにも出れずにいれば、ヴィンス達が丁度戻って来た破落戸達を捉えた。
後ろ手に拘束された男達はヴィンスに後ろから蹴られ、部屋の中に入ると膝を着く体勢を取らされる。
「放せっ!! くそっ本当についてない、なんでこんな事に!!」
「フェリチアーノをどこにやった!!」
思わず破落戸達に近寄ったテオドールだったが、護衛騎士達にすんでの所で止められる。いくら拘束されているとはいえ、近づくには余りにも危険なのだ。
「マティアスってやつの指示で屋敷に運んださ! くそっ金を貰いに行けば依頼主は死んじまってるし、騎士には捕まるし……あぁぁあついてなさすぎる!!」
暴言を吐きながら愚痴をこぼす男に、ロイズとテオドールは顔を見合わせた。
「ウィリアムが死んだだと?」
「あぁそうだよ、マティアスに計画が急遽変更になったって言われて、俺達は慌てて準備したんだ。それなのに金を貰いに行けばあの野郎は宿屋で死んでやがった!!」
間違いなくウィリアムを殺したのはマティアスだろうと、テオドールには察しがついた。
劇場での出来事を考えれば、殺意が湧いても可笑しくないと言う物だ。
既に人一人を手に掛けたマティアスには、他に人を殺める事に躊躇いは無いだろう。そう思った瞬間、全身に寒気が走る。
既にマティアスの元に届けられたフェリチアーノは、果たして本当に無事でいられるのだろうかと。
「どこの屋敷だ、どこの屋敷に連れて行った!!」
「デュシャンの屋敷だ」
フェリチアーノを失うかもしれない恐怖と、怒りとが綯交ぜになったテオドールは、男の言葉を聞くと、騎士達の制しを振り切り土砂降りの雨の中一人、デュシャンの屋敷へ向け馬を走らせた。
*最終日の今日は5回更新です。
7:50、12時、18時、21時、0時
12
お気に入りに追加
975
あなたにおすすめの小説
【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜
ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。
そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。
幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。
もう二度と同じ轍は踏まない。
そう決心したアリスの戦いが始まる。
さよならの向こう側
よんど
BL
''Ωのまま死ぬくらいなら自由に生きようと思った''
僕の人生が変わったのは高校生の時。
たまたまαと密室で二人きりになり、自分の予期せぬ発情に当てられた相手がうなじを噛んだのが事の始まりだった。相手はクラスメイトで特に話した事もない顔の整った寡黙な青年だった。
時は流れて大学生になったが、僕達は相も変わらず一緒にいた。番になった際に特に解消する理由がなかった為放置していたが、ある日自身が病に掛かってしまい事は一変する。
死のカウントダウンを知らされ、どうせ死ぬならΩである事に縛られず自由に生きたいと思うようになり、ようやくこのタイミングで番の解消を提案するが...
運命で結ばれた訳じゃない二人が、不器用ながらに関係を重ねて少しずつ寄り添っていく溺愛ラブストーリー。
(※) 過激表現のある章に付けています。
*** 攻め視点
※当作品がフィクションである事を理解して頂いた上で何でもOKな方のみ拝読お願いします。
扉絵
YOHJI@yohji_fanart様
【完結】第三王子は、自由に踊りたい。〜豹の獣人と、第一王子に言い寄られてますが、僕は一体どうすればいいでしょうか?〜
N2O
BL
気弱で不憫属性の第三王子が、二人の男から寵愛を受けるはなし。
表紙絵
⇨元素 様 X(@10loveeeyy)
※独自設定、ご都合主義です。
※ハーレム要素を予定しています。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

【完結】薄幸文官志望は嘘をつく
七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。
忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。
学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。
しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー…
認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。
全17話
2/28 番外編を更新しました
ギルド職員は高ランク冒険者の執愛に気づかない
Ayari(橋本彩里)
BL
王都東支部の冒険者ギルド職員として働いているノアは、本部ギルドの嫌がらせに腹を立て飲みすぎ、酔った勢いで見知らぬ男性と夜をともにしてしまう。
かなり戸惑ったが、一夜限りだし相手もそう望んでいるだろうと挨拶もせずその場を後にした。
後日、一夜の相手が有名な高ランク冒険者パーティの一人、美貌の魔剣士ブラムウェルだと知る。
群れることを嫌い他者を寄せ付けないと噂されるブラムウェルだがノアには態度が違って……
冷淡冒険者(ノア限定で世話焼き甘えた)とマイペースギルド職員、周囲の思惑や過去が交差する。
表紙は友人絵師kouma.作です♪
【BL】こんな恋、したくなかった
のらねことすていぬ
BL
【貴族×貴族。明るい人気者×暗め引っ込み思案。】
人付き合いの苦手なルース(受け)は、貴族学校に居た頃からずっと人気者のギルバート(攻め)に恋をしていた。だけど彼はきらきらと輝く人気者で、この恋心はそっと己の中で葬り去るつもりだった。
ある日、彼が成り上がりの令嬢に恋をしていると聞く。苦しい気持ちを抑えつつ、二人の恋を応援しようとするルースだが……。
※ご都合主義、ハッピーエンド
すべてはあなたを守るため
高菜あやめ
BL
【天然超絶美形な王太子×妾のフリした護衛】 Y国の次期国王セレスタン王太子殿下の妾になるため、はるばるX国からやってきたロキ。だが妾とは表向きの姿で、その正体はY国政府の依頼で派遣された『雇われ』護衛だ。戴冠式を一か月後に控え、殿下をあらゆる刺客から守りぬかなくてはならない。しかしこの任務、殿下に素性を知られないことが条件で、そのため武器も取り上げられ、丸腰で護衛をするとか無茶な注文をされる。ロキははたして殿下を守りぬけるのか……愛情深い王太子殿下とポンコツ護衛のほのぼの切ないラブコメディです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる