【完結】最初で最後の恋をしましょう

関鷹親

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22 夜の部屋

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 ここは、飛行島です・・・たぶん。

 私たちは、小ピラミッドの中に入り、赤い魔方陣でダンジョンに転移しました。

 二人は快進撃を続けて、第一エリアのゴブリン、第二エリアのスライム、第三エリアの角ウサギを全て倒し、この階層をクリアしました。
 私の援護は必要ありませんでした。

 二人共、最初はぎこちない動きでしたが、次第に上達しました。そしてうまく連携して魔物を倒せるようになりました。

友絵 「楽勝だったね」
真美 「友絵さん、それフラグですよ」
友絵 「しまった」

アンナ「この階層は、ゲームで言えば初級またはチュートリアルです。
    次からが本番です」
二人 「はい」

 エリアの奥に、赤と白い魔方陣が現れます。
 私たちは、赤い魔法陣に入ります。

     *

 私たちは次の階層に転移しました。

アンナ「通路を抜けると魔物が複数います。
    攻撃を集中して、数を減らしてください」
二人 「はい」

 この階層では、わたしも積極的に攻撃します。
 第一エリアのオーク、第二エリアの魔狼、第三エリアのオーガ全てを倒し、この階層もクリアしました。
 
友絵 「難易度上がったね」
真美 「はい。敵が強いです」

 二人には、まだ少しだけ余裕がありますが、次の階層が厳しくなりそうです。

 わたしは、二人に魔法をかけました。

アンナ「ヒール・・・身体強化」

 二人の疲労を回復して、身体能力と思考能力を強化しました。

友絵 「体が軽い」
真美 「はい。それに頭がすっきりしました」

アンナ「腕輪の魔道具を貸してください」

 わたしは、二人から魔道具を受け取り、魔力を注入します。
 そして攻撃魔法のリミッターを解除しました。

アンナ「腕輪をつけてください」
友絵 「なにをしたの?」
アンナ「リミッターを解除しました。攻撃力が3倍になります」
友絵 「ほんとに」
真美 「すごい」
アンナ「ですが、油断はしないでください」
二人 「はい」

 私たちは、赤い魔方陣に入ります。

     *

 私たちは次の階層に転移しました。

アンナ「次のエリアにいるのは、一体だけです。
    つまり、それは強いと言うことです。
    三人で取り囲んで攻撃します」
二人 「はい」

 第一エリアのキメラ、第二エリアのミノタウロスを倒しました。

真美 「攻撃力もすごいけど、それ以上に集中力がすごい」
友絵 「これ、ゾーンだよね。受験や試合で使いたかった」
真美 「友絵さん、それはチートです」

     *

 私たちは第三エリアに入ります。

 ここは広いです。東京ドームと同じくらいの広さです。
 周囲には松明ではなく、かがり火が設置されています。
 中央に、黒いドラゴンがいます。
 頭部には大きな二本の角。四本足で、翼があります。尻尾も含めると全長15mです。

 戦闘が始まりました。

アンナ「最初は、攻撃よりも回避に専念してください」
二人 「はい」

 ドラゴンの攻撃は、口から出る火球、角で突進、前足の振り下ろし、尻尾の薙ぎ払いです。

 私たちは、ドラゴンの攻撃を見切りながら、少しずつ魔法攻撃の手数てかずを増やします。
 ドラゴンに一定ダメージを与えるとその部位が点滅します。ダメージは蓄積しているはずですが、魔法耐性が強いようです。

友絵 「攻撃は当たっているはずなのに・・・」
真美 「さすがにドラゴンは強いですね」

 戦闘開始から、10分経過しました。
 二人の体力と集中力が心配です。それとマオのことも。
 
 魔法耐性があるなら、物理攻撃で勝負です。
 
 わたしはアイテムボックスから、中二武器の魔導レールガンを出しました。
 以前に遊びで作った黒歴史の遺物です。
 見た目は携行式の対戦車ミサイルに似ています。クロモリ徹甲弾は装填済みです。

 狙いを付けながら、魔力を高圧縮します。
 ドラゴンがこちらの動きに気付きました。
 口を大きく開けて、ドラゴンブレスを撃つつもりです。

 そうはさせません。魔力が臨界に達しました。

アンナ「発射」

 ドーン。

 命中しました。ドラゴンが光に包まれます。
 そして光が霧散、ドラゴンは消滅しました。

友絵 「勝ったー」
真美 「よかった」

 わたしはドラゴンが消滅したところに向かい、魔石を回収します。
 大きさ15cmの魔石です。二人が、わたしのところに走ってきました。

友絵 「勝ったね」
アンナ「はい。お怪我ありませんか」
真美 「大丈夫よ」
友絵 「あたしも。」
真美 「あれ、何かしら?」

 中央の床が虹色に光っています。虹色の魔法陣が現れました。
 この魔力反応は召喚魔法です。

アンナ「何かが召喚されてきます。注意してください。」

 黒い箱のようなものが召喚されました。

友絵 「宝箱かな」

 そうだといいのですが・・・

 私たちは黒い箱に近づきました。箱の色は真っ黒です。光の反射がありません。
 大きさは、人が入るくらいの大きさです。
 わたしは、魔法で鑑定しました。中身はわかりませんが、魔力吸収型の結界で出来ていることはわかりました。

 黒い箱の中身が気になりますが、開けても大丈夫でしょうか。

マオ 「ミュー、ミュー・・・」

 すっかりマオのことを忘れていました。

アンナ「ごめんなさい。お腹が空きましたよね」
友絵 「あたしも、お腹ペコペコ」
真美 「私も」
アンナ「箱の件は保留にして、夕食にしませんか」
真美 「そうしましょう。」
友絵 「うん」

 わたしは、二人の身体強化の魔法を解除します。
 そして、近くに現れた白い魔法陣に三人で入りました。



 戻って夕食にしましょう。
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