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第27章 最後の聖獣きたーっ!
175.不審物の正体判明!(1)
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真剣にメモを片手に調べたノアも、首をかしげた。ノアの照合が終わるまで、見知らぬ荷物を確認するジャックが声をあげる。
「確かにキヨの荷物じゃないな」
荷物を漁っていたジャックの手に、見たことがない黒い物体が握られていた。それを見るなり、ライアンも「キヨの持ち物じゃない」と呟く。というか、何だ? それ……近づいて確認しようとするオレから、さっと隠しやがった。
「見せて! 何に使うものなの?」
「それがわからない奴に渡せるか」
「そうだ。子供が興味持つようなもんじゃない」
ジャックとライアンが逃げ、オレが追いかけ回す展開になり、溜め息をついたノアが乱入した。ジャックの手から取り上げた黒い物を自分の収納へ放り込み、ノアが叱りつける。
「ジャック、ライアンも! 騒いだら目立つだろう!!」
「いや、もう見ちゃったけどな」
ぽりぽりと頬を指先でかいたジークムンドの声に顔を向けると、数人の傭兵が苦笑いしていた。理由はわからないが、約1名は赤い顔をしている。
「具合悪いのか?」
近づいたら、真っ赤な顔で勢いよく逃げられた。伸ばした手をそのままに、オレはどうしたものかと困惑顔で振り返る。するとジークムンドが複雑そうな顔でぽんとオレの肩を叩いた。
「うん、まあ。奴は若いから、放っておいてやってくれ」
「それより朝食の準備をするか」
「さっきの黒い物は何?」
話を逸らし損ねたノアが、視線を彷徨わせてからジャックの肩を叩いた。
「あとは任せる。おれは料理してくる」
「おれも手伝う」
サシャがさり気なくノアと離脱を図る。そこまでして教えたくない物なのか? 単語を口にすると呪われる、とか! 異世界だから有るかもしれない。だったら紙に書いてもらう……っと、傭兵連中は文字書けない奴多いんだっけ。
言えない、書けない。これは呪いの品確定だな。唸るオレの髪をくしゃりと撫でたジャックが、ぼそっと教えてくれた。
「あれは、その……なんだ。男同士のアレで使う、アレだ」
隠語だらけの説明に、逆に生々しく伝わってしまった。男同士のアレで使うアレ……もしかして、体内で使う物、か。
「物が何かわからないのに、キヨが持ってるわけないよな」
ライアンがげらげら笑いながら、濁した説明を必死で行ったジャックの横をすり抜けた。残されたのはジークムンドとジャック、固まったオレと数人の傭兵達。全員が顔どころか首まで真っ赤だった。品物の使い道は理解できた。
「ありがと。言わせて、その……ごめん」
「あ、ああ。気にする、な」
ぎこちなく会話を終わらせ、オレはノア達のいるテントへ向かった。
「確かにキヨの荷物じゃないな」
荷物を漁っていたジャックの手に、見たことがない黒い物体が握られていた。それを見るなり、ライアンも「キヨの持ち物じゃない」と呟く。というか、何だ? それ……近づいて確認しようとするオレから、さっと隠しやがった。
「見せて! 何に使うものなの?」
「それがわからない奴に渡せるか」
「そうだ。子供が興味持つようなもんじゃない」
ジャックとライアンが逃げ、オレが追いかけ回す展開になり、溜め息をついたノアが乱入した。ジャックの手から取り上げた黒い物を自分の収納へ放り込み、ノアが叱りつける。
「ジャック、ライアンも! 騒いだら目立つだろう!!」
「いや、もう見ちゃったけどな」
ぽりぽりと頬を指先でかいたジークムンドの声に顔を向けると、数人の傭兵が苦笑いしていた。理由はわからないが、約1名は赤い顔をしている。
「具合悪いのか?」
近づいたら、真っ赤な顔で勢いよく逃げられた。伸ばした手をそのままに、オレはどうしたものかと困惑顔で振り返る。するとジークムンドが複雑そうな顔でぽんとオレの肩を叩いた。
「うん、まあ。奴は若いから、放っておいてやってくれ」
「それより朝食の準備をするか」
「さっきの黒い物は何?」
話を逸らし損ねたノアが、視線を彷徨わせてからジャックの肩を叩いた。
「あとは任せる。おれは料理してくる」
「おれも手伝う」
サシャがさり気なくノアと離脱を図る。そこまでして教えたくない物なのか? 単語を口にすると呪われる、とか! 異世界だから有るかもしれない。だったら紙に書いてもらう……っと、傭兵連中は文字書けない奴多いんだっけ。
言えない、書けない。これは呪いの品確定だな。唸るオレの髪をくしゃりと撫でたジャックが、ぼそっと教えてくれた。
「あれは、その……なんだ。男同士のアレで使う、アレだ」
隠語だらけの説明に、逆に生々しく伝わってしまった。男同士のアレで使うアレ……もしかして、体内で使う物、か。
「物が何かわからないのに、キヨが持ってるわけないよな」
ライアンがげらげら笑いながら、濁した説明を必死で行ったジャックの横をすり抜けた。残されたのはジークムンドとジャック、固まったオレと数人の傭兵達。全員が顔どころか首まで真っ赤だった。品物の使い道は理解できた。
「ありがと。言わせて、その……ごめん」
「あ、ああ。気にする、な」
ぎこちなく会話を終わらせ、オレはノア達のいるテントへ向かった。
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