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2.うちの子になっちゃいなさいよ
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お風呂のお湯が擦り傷に染みるけど、短い手足を伸ばして浸かる。向かいに巨乳の奥様がいた。若い綺麗な人だけど、黒服さんが「奥様」と呼んでたから既婚者かな。
ジロジロ見るのは失礼だから我慢する。ちらっと目を向けると、にっこり微笑まれてしまった。ドキドキしちゃう。すごい美人さんだ。西洋人形みたい。
金髪で目は緑。よく翡翠やエメラルドに喩えるけど、透き通っててエメラルドの方が近いかも。少し薄くて照りが強い感じ。金髪のまつ毛や眉毛は、まるで綿毛みたいに柔らかそうだった。触ってないけど。
「お名前は……聞いても聞き取れないかしら。お名前だけ言ってみて」
「紗良」
「サラ?」
大きく頷く。通じた! 西洋人っぽいから、発音悪いと聞き取れないかと心配しちゃった。ほっとして笑う。途端にぎゅっと抱き締められた。お胸が柔らかくて幸せです。人様の胸って、こんなに気持ちいいんだな。これは顔を埋めたくなる男性の気持ちがわかる。
「サラちゃんね、可愛いわぁ! うちの子になっちゃいなさいよ」
「でもお金ないし、孤児みたいなの連れ帰ったら旦那さんに怒られませんか?」
通じないけど、つい尋ねてしまった。首を傾げたので、質問だと認識されたらしい。奥様も首を傾げた。言葉が通じないの、地味に不便だ。
「うちの子は嫌?」
首を横に振る。そうじゃなくて、どう説明する? じゃなくて、理解してもらおう。考える間に上せたのか、ふわふわしてきた。
「あつぃ」
「あらやだ! 上せちゃったみたい」
奥様が私を抱き上げて、大急ぎでお風呂を出る。脱衣所のタオルを掴んで私を包むのに、自分は裸のまま部屋に飛び出した。
「奥様、こちらをどうぞ」
黒服の人は動じずに、バスローブみたいな服を被せた。慣れてるみたい。こんな美女の巨乳みて興奮しない人がいるなんて、世界は広いな。美人には露出狂が多いと聞いたけど、この人もそうかしら。
ぼんやりした頭はろくなことを考えない。大変失礼極まりない感想を抱く私を、あっという間に冷やしてくれた。首や脇に当てられた、氷入りタオルが気持ちいい。
「アラン、この子をお願いね」
「かしこまりました。奥様は早く袖を通してください」
やんわりと叱りながら、慣れた手つきで私の擦り傷を消毒してくれる。もたもたと袖を通して腰の紐を縛った奥様が駆け寄る頃には、私の手当は終了していた。アランさんの手際が良すぎる。
「終わっちゃったの?」
「治療は早いに越したことはありません。奥様、本当にお連れになるのですか?」
「そうよ。直感で、こう……ビビッと来たのよ! この子は必要なの」
子どもみたいな理由なのに、アランさんは反論しなかった。まさか、アランさんが夫なの? ベッドに転がる私を膝に乗せ、奥様は水を飲ませてくれる。その間も二人をじっくり観察した。夫婦だから、裸で出てきても慌てなかったのかしら。
「ご自分で旦那様に説明なさってくださいね」
「わかってるわ」
違った。こういう時質問ができないのは辛い。まず解決すべきは、奥様と同じ言語を話せるようになることね。目標を定め、私は目を閉じた。
子どもの体って、やたら眠い。奥様の膝が気持ちよくて、うっすら目を開けると巨乳が見えて……ふふっと笑った。
お祖母ちゃんが昔「いいことと悪いことは交互に来るんだよ」と言ったけど、本当にその通りになったね。
ジロジロ見るのは失礼だから我慢する。ちらっと目を向けると、にっこり微笑まれてしまった。ドキドキしちゃう。すごい美人さんだ。西洋人形みたい。
金髪で目は緑。よく翡翠やエメラルドに喩えるけど、透き通っててエメラルドの方が近いかも。少し薄くて照りが強い感じ。金髪のまつ毛や眉毛は、まるで綿毛みたいに柔らかそうだった。触ってないけど。
「お名前は……聞いても聞き取れないかしら。お名前だけ言ってみて」
「紗良」
「サラ?」
大きく頷く。通じた! 西洋人っぽいから、発音悪いと聞き取れないかと心配しちゃった。ほっとして笑う。途端にぎゅっと抱き締められた。お胸が柔らかくて幸せです。人様の胸って、こんなに気持ちいいんだな。これは顔を埋めたくなる男性の気持ちがわかる。
「サラちゃんね、可愛いわぁ! うちの子になっちゃいなさいよ」
「でもお金ないし、孤児みたいなの連れ帰ったら旦那さんに怒られませんか?」
通じないけど、つい尋ねてしまった。首を傾げたので、質問だと認識されたらしい。奥様も首を傾げた。言葉が通じないの、地味に不便だ。
「うちの子は嫌?」
首を横に振る。そうじゃなくて、どう説明する? じゃなくて、理解してもらおう。考える間に上せたのか、ふわふわしてきた。
「あつぃ」
「あらやだ! 上せちゃったみたい」
奥様が私を抱き上げて、大急ぎでお風呂を出る。脱衣所のタオルを掴んで私を包むのに、自分は裸のまま部屋に飛び出した。
「奥様、こちらをどうぞ」
黒服の人は動じずに、バスローブみたいな服を被せた。慣れてるみたい。こんな美女の巨乳みて興奮しない人がいるなんて、世界は広いな。美人には露出狂が多いと聞いたけど、この人もそうかしら。
ぼんやりした頭はろくなことを考えない。大変失礼極まりない感想を抱く私を、あっという間に冷やしてくれた。首や脇に当てられた、氷入りタオルが気持ちいい。
「アラン、この子をお願いね」
「かしこまりました。奥様は早く袖を通してください」
やんわりと叱りながら、慣れた手つきで私の擦り傷を消毒してくれる。もたもたと袖を通して腰の紐を縛った奥様が駆け寄る頃には、私の手当は終了していた。アランさんの手際が良すぎる。
「終わっちゃったの?」
「治療は早いに越したことはありません。奥様、本当にお連れになるのですか?」
「そうよ。直感で、こう……ビビッと来たのよ! この子は必要なの」
子どもみたいな理由なのに、アランさんは反論しなかった。まさか、アランさんが夫なの? ベッドに転がる私を膝に乗せ、奥様は水を飲ませてくれる。その間も二人をじっくり観察した。夫婦だから、裸で出てきても慌てなかったのかしら。
「ご自分で旦那様に説明なさってくださいね」
「わかってるわ」
違った。こういう時質問ができないのは辛い。まず解決すべきは、奥様と同じ言語を話せるようになることね。目標を定め、私は目を閉じた。
子どもの体って、やたら眠い。奥様の膝が気持ちよくて、うっすら目を開けると巨乳が見えて……ふふっと笑った。
お祖母ちゃんが昔「いいことと悪いことは交互に来るんだよ」と言ったけど、本当にその通りになったね。
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