【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~

綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)

文字の大きさ
上 下
224 / 321

222.最後まで食べないけど ※微

しおりを挟む
 セティが壊れた。ぽろぽろと涙が溢れる。僕のおちんちんを口に入れたり、吸ったり、出たのを飲んだ。どうしよう、出てきたのおしっこかも知れない。神様なのに、僕のせいで汚れちゃう。

 しゃくり上げながら、なんとか伝えようとするけど、セティは首を横に振った。

「大丈夫だ、汚くないよ。イシスは全部綺麗だ。落ち着いて」

 僕の上に覆い被さって、優しく髪を撫でてキスをしてくれる。本当? 僕、セティを汚してない?

「っ、……んと?」

 鼻を啜りながら尋ねると、涙を舐めていたセティが頷く。ほっとした。僕は贄だから食べられるのはいいけど、いきなりおちんちんを食べられたのはびっくりした。恐る恐る下を見ると、まだついてる。食べてないの?

「痛いことはしな……いようにする」

 痛くないように食べてくれるみたい。だからおちんちんから齧るのやめたのかな。安心した。痛くて泣いたら、セティが食べてくれないかと思った。

「いや、それはないぞ」

 ちゃんと食べると約束してくれたので、安心して力を抜く。触れるセティの肌が気持ちよくて、少し重いのも嬉しくて、顔が自然と笑っていた。

「大好き」

「う……今の場面でそれは、その。自業自得だからな」

 難しい言葉は分からない。セティの顔が近づいて、僕の唇を軽く噛んだ。ここから食べるんだ。口を開いて大人しく待つと、舌が入ってきた。僕の舌を少し噛んで吸って、その度に腰がじわじわする。おしっこを我慢したときに似てるけど、もっと奥が変な感じだった。

「ふっ、あ……」

 声が漏れて、慌てて両手で口に蓋をした。キスの途中だったけど、今の変な声なに? 僕の声なの? 驚いた僕が目を見開いたせいか、涙は止まった。口を押さえる手をセティに取られて、指を絡められる。指の間にセティの指が入って、手を繋いだ形になった。そのままベッドの上に押し付けられる。

「怖くない、最後までしないから」

「うんっ、僕……平気」

 怖くないよ。だってセティだもん。最後って全部食べられちゃうんだと思うけど、今日はきっと途中までなんだね。セティが途中でお腹いっぱいになったら終わり?

 胸の突起を舐めたり、押したりするセティの舌が擽ったい。もじもじと足を動かした。おちんちんが痛いかも。でも両手がセティに捕まってて、僕は触れないのに。

 お臍の辺りまで舐めたセティが、軽く歯を立てた。びくっとする。体が勝手に揺れて、僕は我慢できないで腰を揺らした。お腹に顔を埋めたセティが何か言った気がするけど、聞こえない。目はまた涙が出て、勝手に潤んでいた。

「ん、ぁ……っ、ぁう」

 変な声が出ちゃう。そのとき、セティの指が外れた。慌てて手で口を押さえようとしたのに、セティがまたおちんちんを舐めた。

「きゃぅ……ぅ」

 子猫みたいな声が出て、僕はぐったりと動けない。今度は何も出てないよね? 心配だけど下を見ることもできないまま、セティを呼んだ。

 セティ、僕壊れちゃった?

「愛してる、イシス」

 すごく幸せな気持ちになる言葉が聞こえて、僕は目を閉じる。このまま食べられたいな。
しおりを挟む
感想 63

あなたにおすすめの小説

【完結】テルの異世界転換紀?!転がり落ちたら世界が変わっていた。

カヨワイさつき
BL
小学生の頃両親が蒸発、その後親戚中をたらいまわしにされ住むところも失った田辺輝(たなべ てる)は毎日切り詰めた生活をしていた。複数のバイトしていたある日、コスプレ?した男と出会った。 異世界ファンタジー、そしてちょっぴりすれ違いの恋愛。 ドワーフ族に助けられ家族として過ごす"テル"。本当の両親は……。 そして、コスプレと思っていた男性は……。

【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する

SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。 ☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます! 冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫 ——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」 元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。 ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。 その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。 ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、 ——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」 噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。 誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。 しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。 サラが未だにロイを愛しているという事実だ。 仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——…… ☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので) ☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!

虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する

あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。 領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。 *** 王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。 ・ハピエン ・CP左右固定(リバありません) ・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません) です。 べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。 *** 2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。

【完結】僕はキミ専属の魔力付与能力者

みやこ嬢
BL
【2025/01/24 完結、ファンタジーBL】 リアンはウラガヌス伯爵家の養い子。魔力がないという理由で貴族教育を受けさせてもらえないまま18の成人を迎えた。伯爵家の兄妹に良いように使われてきたリアンにとって唯一安らげる場所は月に数度訪れる孤児院だけ。その孤児院でたまに会う友人『サイ』と一緒に子どもたちと遊んでいる間は嫌なことを全て忘れられた。 ある日、リアンに魔力付与能力があることが判明する。能力を見抜いた魔法省職員ドロテアがウラガヌス伯爵家にリアンの今後について話に行くが、何故か軟禁されてしまう。ウラガヌス伯爵はリアンの能力を利用して高位貴族に娘を嫁がせようと画策していた。 そして見合いの日、リアンは初めて孤児院以外の場所で友人『サイ』に出会う。彼はレイディエーレ侯爵家の跡取り息子サイラスだったのだ。明らかな身分の違いや彼を騙す片棒を担いだ負い目からサイラスを拒絶してしまうリアン。 「君とは対等な友人だと思っていた」 素直になれない魔力付与能力者リアンと、無自覚なままリアンをそばに置こうとするサイラス。両片想い状態の二人が様々な障害を乗り越えて幸せを掴むまでの物語です。 【独占欲強め侯爵家跡取り×ワケあり魔力付与能力者】 * * * 2024/11/15 一瞬ホトラン入ってました。感謝!

【完結】少年王が望むは…

綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
 シュミレ国―――北の山脈に背を守られ、南の海が恵みを運ぶ国。  15歳の少年王エリヤは即位したばかりだった。両親を暗殺された彼を支えるは、執政ウィリアム一人。他の誰も信頼しない少年王は、彼に心を寄せていく。  恋ほど薄情ではなく、愛と呼ぶには尊敬や崇拝の感情が強すぎる―――小さな我侭すら戸惑うエリヤを、ウィリアムは幸せに出来るのか? 【注意事項】BL、R15、キスシーンあり、性的描写なし 【重複投稿】エブリスタ、アルファポリス、小説家になろう、カクヨム

異世界召喚チート騎士は竜姫に一生の愛を誓う

はやしかわともえ
BL
11月BL大賞用小説です。 主人公がチート。 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。 励みになります。 ※完結次第一挙公開。

悪役令嬢と同じ名前だけど、僕は男です。

みあき
BL
名前はティータイムがテーマ。主人公と婚約者の王子がいちゃいちゃする話。 男女共に子どもを産める世界です。容姿についての描写は敢えてしていません。 メインカプが男性同士のためBLジャンルに設定していますが、周辺は異性のカプも多いです。 奇数話が主人公視点、偶数話が婚約者の王子視点です。 pixivでは既に最終回まで投稿しています。

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

処理中です...