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第8章 涙
涙(2)
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どのくらい泣いたんだろう?
私は、気が付いたらソファに座っていた。
マダムが薄紫のティーポットとカップを二つテーブルの上に置き、隣に座るとカップにポットの中身を注ぐ。
湯気と共に甘酸っぱい香りが漂い鼻腔を擽る。
アップルティーだ。
マダムは、カップを一つ私の前に寄せ、もう一つを自分の手に持った。
「冷めないうちにどうぞ」
マダムは、小さく笑みを浮かべる。
私は、カップを手に取ってゆっくりと口に付ける。
美味しい。
甘い香りに僅かな苦味のある味。
林檎をそのまま噛んだような充実感が口の中に広がる。
私は、思わず瞬きしてしまう。
「美味しい?」
「・・はいっ」
私は、頷きもう一口飲む。
「大きくなった貴方とこうしてアップルティーを飲むのが夢だったの」
私は、眉を顰める。
「夢?」
マダムは、頷く。
「亡くなった娘の大好物だったのよ」
娘さん・・・。
私は、黄金色のアップルティーを見る。
そうか・・だからグリフィン卿は何かあると私にこれを淹れてくれたのか。
私は、じっとマダムを見る。
「私は・・・娘さんの代わりだったんですか?」
意地悪な質問だ、と自分でも思った。
優しいマダムがこんな質問に答えられるはずがない。
しかし、マダムは口元に柔らかな笑みを浮かべて小さく首を横に振る。
「娘の代わりだったら貴方をこんなにも愛しく感じなかったわ」
そう言ってマダムは、そっと私の膝の上に手を置く。
「私は、エガオちゃんがエガオちゃんだから大好きなのよ」
私は、唇を強く紡ぐ。
心の奥から込み上げてくるものを抑えて目を反らす。
マダムもそれが分かったのか小さく微笑む。
「エガオちゃん」
マダムは、私の膝の上に置いた手をきゅっと握る。
「一緒に帰りましょう」
私は、マダムを見る。
マダムは、いつもと変わらない優しい笑みを浮かべている。
しかし、その目はとても強く私を見据えた。
「みんな貴方が帰ってくるのを待ってるわ」
私は、テーブルに置いたままになった色紙を見る。
鎧の下に隠した花の指輪の感触を感じる。
私は、カップをテーブルに戻し、マダムの顔を見て首を横に振る。
マダムの顔に失望が浮かぶ。
胸が小さく痛む。
私は、マダムに見えるように両手を開いて翳す。
「私の手・・また穢れちゃったんです」
きっとマダムには何を言ってるかなんて分からないだろう。
マダムから見れば私の手は白いままだ。
しかし、私から見るその手はべっとりと赤い血で染まってる。
拭っても拭っても取れないくらいに。
カゲロウが綺麗だと言ってくれたこの手を・・。
「こんなに穢れてしまった私はもうあの綺麗な場所には戻れません」
あの輝くような場所に。
幸せに満ち溢れたあの空間に。
私のような人間がいていいはずがないのだ。
「それにマナをあのままにしておけません。マナを他の誰かの手にかけさせるわけにはいきませんから」
マナは、きっと私が来ることを待っている。
私が一緒にいることを望んでいる。
あの優しい子が心から王国が滅ぶことなんて望んでいる訳がない。
そうさせてしまったのは私だ。
私がマナを追い詰めてしまった。
それならそれを終わらせるのは私の役目。
私がこの手でマナを・・・。
マダムに翳した両手が震える。
「エガオちゃん」
マダムの両手が私の両手を握る。
あまりにも弱く、あまりにも優しい温もりに私は目を大きく開く。
「汚れたなら洗えばいいのよ」
「えっ?」
「一人じゃ洗えないなら私が一緒に洗ってあげるわ。泥んこ落とすみたいにピカピカになるまで洗ってあげる」
「これは泥なんかじゃ・・・」
「マナちゃんのことも一人で悩まないで。抱え込まないで。一緒に考えましょう」
マダムは、きゅっと私の手を握る。
「私はずっと一緒にいるわ。貴方が辛い時も泣きたい時もずっと一緒にいる」
マダムは、にっこりと微笑む。
「私は、貴方のママだから」
ママ・・・。
その言葉が私の心の中に深く染み込んでいく。
「ありがとう・・・ございます」
これしか言えなかった。
もっと言いたいことがあるのに。
たくさんの気持ちが湧き出ているのにこれしか言えない自分が情けなかった。
そんな私を見てマダムは優しく微笑む。
その笑みが悪戯っぽいものに変わる。
「それともカゲロウ君の方が良かったかしら?」
ぼんっ。
私の頭と感情が一気に爆発する。
頬がお湯が沸くのではないかと言うほど熱くなる。
そんな私の反応を見てマダムは喉を震わせて笑う。
「一気に娘が成長しちゃうのを見ると少し妬けちゃうわね」
「そんな・・・」
私は、マダムから手を離して熱くなった自分の頬を触る。
「カゲロウ君もエガオちゃんに会いたいはずよ」
「・・・会えません」
私は、自分の手を見る。
マダムが幾ら言ってくれてもこの手にはカゲロウを斬った時の感触が残っている。カゲロウの血で汚れた大鉈の刃を思い出す。
マダムが私の手に自分の手を添える。
「カゲロウ君・・・きっと貴方にマナちゃんを斬らせたくなかったのね」
「えっ?」
私は、驚いてマダムを見る。
「そうじゃなきゃカゲロウ君が貴方の前に立つ理由なんてないでしょう?」
私の脳裏にあの時の場面の記憶が蘇る。
大鉈の刃に胸から腹を裂かれたカゲロウの顔にはいつもの優しい笑みが浮かんでいた。
あれは私に不安にさせないために、そして私がマナを斬らなかったことを安堵する笑みだったのか・・。
「カゲロウ・・・」
私は、両手をぎゅっと握る。
この場にいないカゲロウの優しさが身体に、心に染み込んでくる。
「カゲロウ・・・」
マダムは、そっと私の肩に手を置く。
「カゲロウ君の為にも貴方はマナちゃんを斬っちゃダメよ」
マダムの言葉が耳を打つ。
「でも・・・どうしたら・・・」
私は、闘う以外の方法を知らない。
倒す以外の方法を習っていない。
相手を倒さないで闘う方法をずっと模索し続けてきたが結局失敗した。
どうしたらいいのかまったく分からない。
「倒すんじゃなくて捕まえるじゃダメなの?」
マダムは、ぽそりっと言う。
「えっ?」
捕まえる?
マダムは、口元に人差し指を当てて視線を上に向ける。
「ほら、今って医学も進んでるでしょ?帝国との交流も出来たし。単純に倒すんじゃなくて捕まえて時間をかけて調べるじゃダメなのかしら?」
マダムは、言葉を選びながら少し恥ずかしそうに話す。
自分が戦いや戦争とは無縁な存在だと分かっているだけに自信なさそうな表情を浮かべる。
しかし、闘い漬けになっていた私に天啓を与えるには十分な言葉だった。
「マダム!」
私は、身体を前のめりにしてマダムを見る。
マダムは、びっくりして目を大きく開ける。
「お願いがあります!」
私は、思いついたことをマダムに話す。
マダムは、眉を顰めて話しを聞き、段々と明るく表情を綻ばす。
「分かったわ。任せて」
マダムは、嬉しそうに微笑んだ。
「お願いします」
私は、深く頭を下げる。
「その変わりお願いがあるの」
「お願い?」
今度は、私が眉を顰める。
私に出来ることなんてあるんだろうか?
「今回のことが終わったらメドレーを辞めて一緒にキッチン馬車に戻りましょう」
それはマダムの心からの願いだった。
メドレーを抜けてキッチン馬車に戻る。
それは途方もなく遠いことのように感じられた。
それに対する答えを今の私は持ち合わせていない。
私は、答えることが出来なかった。
マダムは、少し悲しそうな顔をする。
「それともう一つ」
もう一つ?
私は、首を傾げる。
マダムは、少し恥ずかしそうに俯く。
「これが終わったら・・私のことをまたママって呼んでくれる?」
私は、頬が熱くなるのを感じた。
「それは・・・」
「ダメ?」
マダムは、悲しそうに目を細める。
「いや、ダメと言うか・・・」
確かにさっきは思わず口にしてしまったけど・・。
「少し恥ずかしいです」
私の言葉にマダムは、目を丸くする。
私は、顔を真っ赤にしてマダムを見る。
「お母さんじゃダメですか?」
私が言うとマダムは一瞬、きょとんっとした顔をして・・満面の笑みを浮かべた。
「ありがとう・・エガオちゃん」
マダムは、ぎゅっと私の身体を抱きしめる。
私は、びっくりしながらもマダムの背中に手を回した。
懐かしく、温かな感触と気持ちが身体の中を満たしていった。
そして時は経ち、お披露目会当日を迎える。
私は、気が付いたらソファに座っていた。
マダムが薄紫のティーポットとカップを二つテーブルの上に置き、隣に座るとカップにポットの中身を注ぐ。
湯気と共に甘酸っぱい香りが漂い鼻腔を擽る。
アップルティーだ。
マダムは、カップを一つ私の前に寄せ、もう一つを自分の手に持った。
「冷めないうちにどうぞ」
マダムは、小さく笑みを浮かべる。
私は、カップを手に取ってゆっくりと口に付ける。
美味しい。
甘い香りに僅かな苦味のある味。
林檎をそのまま噛んだような充実感が口の中に広がる。
私は、思わず瞬きしてしまう。
「美味しい?」
「・・はいっ」
私は、頷きもう一口飲む。
「大きくなった貴方とこうしてアップルティーを飲むのが夢だったの」
私は、眉を顰める。
「夢?」
マダムは、頷く。
「亡くなった娘の大好物だったのよ」
娘さん・・・。
私は、黄金色のアップルティーを見る。
そうか・・だからグリフィン卿は何かあると私にこれを淹れてくれたのか。
私は、じっとマダムを見る。
「私は・・・娘さんの代わりだったんですか?」
意地悪な質問だ、と自分でも思った。
優しいマダムがこんな質問に答えられるはずがない。
しかし、マダムは口元に柔らかな笑みを浮かべて小さく首を横に振る。
「娘の代わりだったら貴方をこんなにも愛しく感じなかったわ」
そう言ってマダムは、そっと私の膝の上に手を置く。
「私は、エガオちゃんがエガオちゃんだから大好きなのよ」
私は、唇を強く紡ぐ。
心の奥から込み上げてくるものを抑えて目を反らす。
マダムもそれが分かったのか小さく微笑む。
「エガオちゃん」
マダムは、私の膝の上に置いた手をきゅっと握る。
「一緒に帰りましょう」
私は、マダムを見る。
マダムは、いつもと変わらない優しい笑みを浮かべている。
しかし、その目はとても強く私を見据えた。
「みんな貴方が帰ってくるのを待ってるわ」
私は、テーブルに置いたままになった色紙を見る。
鎧の下に隠した花の指輪の感触を感じる。
私は、カップをテーブルに戻し、マダムの顔を見て首を横に振る。
マダムの顔に失望が浮かぶ。
胸が小さく痛む。
私は、マダムに見えるように両手を開いて翳す。
「私の手・・また穢れちゃったんです」
きっとマダムには何を言ってるかなんて分からないだろう。
マダムから見れば私の手は白いままだ。
しかし、私から見るその手はべっとりと赤い血で染まってる。
拭っても拭っても取れないくらいに。
カゲロウが綺麗だと言ってくれたこの手を・・。
「こんなに穢れてしまった私はもうあの綺麗な場所には戻れません」
あの輝くような場所に。
幸せに満ち溢れたあの空間に。
私のような人間がいていいはずがないのだ。
「それにマナをあのままにしておけません。マナを他の誰かの手にかけさせるわけにはいきませんから」
マナは、きっと私が来ることを待っている。
私が一緒にいることを望んでいる。
あの優しい子が心から王国が滅ぶことなんて望んでいる訳がない。
そうさせてしまったのは私だ。
私がマナを追い詰めてしまった。
それならそれを終わらせるのは私の役目。
私がこの手でマナを・・・。
マダムに翳した両手が震える。
「エガオちゃん」
マダムの両手が私の両手を握る。
あまりにも弱く、あまりにも優しい温もりに私は目を大きく開く。
「汚れたなら洗えばいいのよ」
「えっ?」
「一人じゃ洗えないなら私が一緒に洗ってあげるわ。泥んこ落とすみたいにピカピカになるまで洗ってあげる」
「これは泥なんかじゃ・・・」
「マナちゃんのことも一人で悩まないで。抱え込まないで。一緒に考えましょう」
マダムは、きゅっと私の手を握る。
「私はずっと一緒にいるわ。貴方が辛い時も泣きたい時もずっと一緒にいる」
マダムは、にっこりと微笑む。
「私は、貴方のママだから」
ママ・・・。
その言葉が私の心の中に深く染み込んでいく。
「ありがとう・・・ございます」
これしか言えなかった。
もっと言いたいことがあるのに。
たくさんの気持ちが湧き出ているのにこれしか言えない自分が情けなかった。
そんな私を見てマダムは優しく微笑む。
その笑みが悪戯っぽいものに変わる。
「それともカゲロウ君の方が良かったかしら?」
ぼんっ。
私の頭と感情が一気に爆発する。
頬がお湯が沸くのではないかと言うほど熱くなる。
そんな私の反応を見てマダムは喉を震わせて笑う。
「一気に娘が成長しちゃうのを見ると少し妬けちゃうわね」
「そんな・・・」
私は、マダムから手を離して熱くなった自分の頬を触る。
「カゲロウ君もエガオちゃんに会いたいはずよ」
「・・・会えません」
私は、自分の手を見る。
マダムが幾ら言ってくれてもこの手にはカゲロウを斬った時の感触が残っている。カゲロウの血で汚れた大鉈の刃を思い出す。
マダムが私の手に自分の手を添える。
「カゲロウ君・・・きっと貴方にマナちゃんを斬らせたくなかったのね」
「えっ?」
私は、驚いてマダムを見る。
「そうじゃなきゃカゲロウ君が貴方の前に立つ理由なんてないでしょう?」
私の脳裏にあの時の場面の記憶が蘇る。
大鉈の刃に胸から腹を裂かれたカゲロウの顔にはいつもの優しい笑みが浮かんでいた。
あれは私に不安にさせないために、そして私がマナを斬らなかったことを安堵する笑みだったのか・・。
「カゲロウ・・・」
私は、両手をぎゅっと握る。
この場にいないカゲロウの優しさが身体に、心に染み込んでくる。
「カゲロウ・・・」
マダムは、そっと私の肩に手を置く。
「カゲロウ君の為にも貴方はマナちゃんを斬っちゃダメよ」
マダムの言葉が耳を打つ。
「でも・・・どうしたら・・・」
私は、闘う以外の方法を知らない。
倒す以外の方法を習っていない。
相手を倒さないで闘う方法をずっと模索し続けてきたが結局失敗した。
どうしたらいいのかまったく分からない。
「倒すんじゃなくて捕まえるじゃダメなの?」
マダムは、ぽそりっと言う。
「えっ?」
捕まえる?
マダムは、口元に人差し指を当てて視線を上に向ける。
「ほら、今って医学も進んでるでしょ?帝国との交流も出来たし。単純に倒すんじゃなくて捕まえて時間をかけて調べるじゃダメなのかしら?」
マダムは、言葉を選びながら少し恥ずかしそうに話す。
自分が戦いや戦争とは無縁な存在だと分かっているだけに自信なさそうな表情を浮かべる。
しかし、闘い漬けになっていた私に天啓を与えるには十分な言葉だった。
「マダム!」
私は、身体を前のめりにしてマダムを見る。
マダムは、びっくりして目を大きく開ける。
「お願いがあります!」
私は、思いついたことをマダムに話す。
マダムは、眉を顰めて話しを聞き、段々と明るく表情を綻ばす。
「分かったわ。任せて」
マダムは、嬉しそうに微笑んだ。
「お願いします」
私は、深く頭を下げる。
「その変わりお願いがあるの」
「お願い?」
今度は、私が眉を顰める。
私に出来ることなんてあるんだろうか?
「今回のことが終わったらメドレーを辞めて一緒にキッチン馬車に戻りましょう」
それはマダムの心からの願いだった。
メドレーを抜けてキッチン馬車に戻る。
それは途方もなく遠いことのように感じられた。
それに対する答えを今の私は持ち合わせていない。
私は、答えることが出来なかった。
マダムは、少し悲しそうな顔をする。
「それともう一つ」
もう一つ?
私は、首を傾げる。
マダムは、少し恥ずかしそうに俯く。
「これが終わったら・・私のことをまたママって呼んでくれる?」
私は、頬が熱くなるのを感じた。
「それは・・・」
「ダメ?」
マダムは、悲しそうに目を細める。
「いや、ダメと言うか・・・」
確かにさっきは思わず口にしてしまったけど・・。
「少し恥ずかしいです」
私の言葉にマダムは、目を丸くする。
私は、顔を真っ赤にしてマダムを見る。
「お母さんじゃダメですか?」
私が言うとマダムは一瞬、きょとんっとした顔をして・・満面の笑みを浮かべた。
「ありがとう・・エガオちゃん」
マダムは、ぎゅっと私の身体を抱きしめる。
私は、びっくりしながらもマダムの背中に手を回した。
懐かしく、温かな感触と気持ちが身体の中を満たしていった。
そして時は経ち、お披露目会当日を迎える。
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