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看取り落語
看取り落語(18)
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翡翠の目にアイの大きな二重の目が映る。
アイは、茶々丸のあまりに可愛く、惚けた顔に思わず表情を綻ばせ、自分の鼻と茶々丸の鼻をくっつけて擦り合わせる。
「可愛い」
アイは、低い声で言うと豊満とは言えないと自負する胸に茶々丸をぎゅっと抱きしめる。
看取り人は、アップルジュースを啜りながらじっと二人のじゃれあいを見た。
師匠の看取りを終えた看取り人は報酬とシウマイ弁当を受け取ってからいつものようにアイと合流した。
しかし、集合した店はいつものファーストフード店ではなく、先輩と会った大きな公園の近くにある古民家カフェだ。平日の夕方近くということもあって客は少なく、茶トラ猫と高校生、そして妙齢な美しい女性のペアは嫌でも目を引く。
そして店長の目も……。
「茶まんに良く似てるわ」
アイは、大きな目を細めて言う。
「茶まん?」
看取り人は、首を傾げる。
「彼と一緒に飼ってた猫の名前よ」
アイは、そう言って茶々丸を抱いたまま左の薬指にはめた赤いリンゴの形をした婚約指輪を愛おしそうに撫でる。
看取り人は、何も言わずにアップルジュースを啜った。
「この子、本当に私が引き取っていいの?」
アイの問いに看取り人が頷く。
「アイさんほど信頼出来る人はいませんから」
恐らく師匠は看取り人に茶々丸を引き取ってもらいたかったのだと思う。
"にゃんにゃん亭茶々丸"と言う色眼鏡で茶々丸を見ない自分に。
しかし、看取り人の家は事情があって動物を飼う事は出来ない。所長も仕事柄、一日帰れない事もあるから厳しいと言われた。そうなると茶々丸を安心して任せることが出来るのはアイしか思いつかなかった。
「師匠が生前に雇われた管財人と言う方が茶々丸の当面の餌代や病院代等は保障すると言ってるそうです」
「いらないわ」
アイは、茶々丸の顔を愛おしそうに覗きながらきっぱりと断る。
「お金の為に引き取る訳じゃないの。この子に失礼よ。そう伝えて」
「分かりました」
看取り人は、小さく頷く。
「茶々丸」
アイは、優しく茶々丸に声を掛ける。
「私の家族にやってくれるかしら?」
アイが問いかけると茶々丸はびっくりしたように翡翠の目を丸くする。
少し考えるように黙った後、嬉しそうにニャアと答えた。
その様子を看取り人は、三白眼を細めて見た。
「それにしても……」
アイは、茶々丸の首筋を撫でながら顔を上げる。
「看取り落語なんて良く思いついたわね」
看取り人から話しを聞いた時はとても驚いた。
普段の看取り人はどちらかと言えば受け身の方、それに落語のような感情と臨場を込めて声を出すなんてどう考えても向いてない。と、言うか想像も出来ない。
しかも茶々丸を介してなんて……。
「僕に落語は出来ません」
看取り人は、半分まで減ったアップルジュースを見る。
「話すことも苦手だし、笑いを取ることなんてもっと出来ない。そう考えた時、思ったんです。茶々丸に話してもらえばいいんだって」
茶々丸の気持ちを、師匠に伝えたい事を落語に乗せて代弁すればいい。そう思ってホスピスに向かうまでの間にネットを調べ、Me-Tubeを見て、そして所長に改めて資料を見せてもらいながら元妻から生前に聞いたと言う話しを元に即興でプロットを立てた。
茶々丸の声にできない想いを形にする為に。
「大したものね」
アイは、微笑む。
「さすが小説家志望」
しかし、看取り人は首を横に振る。
「僕じゃありません。茶々丸です」
自分だけのプロットでは師匠の心の底に詰まっていたものを掻き出すことも、気持ちに寄り添い、引き出すことも出来なかった。
「茶々丸の想いが、師匠との絆がこの奇跡を起こしたんです」
そう言って看取り人は、アップルジュースを啜った。
淡々と、何事もなかったように。
(でも、それを結んだのは貴方よ)
看取り人がいたから茶々丸は師匠に自分の想いを伝えることが出来た。
看取り人がいたから師匠は心の奥に詰まったものを吐き出すことが出来た。
看取り人がいたから二人は思い残すことがなく別れを言うことが出来たのだ。
(私達のように……ね)
アイは、語りかけるように赤リンゴの指輪に触れた。
看取り人は、アップルジュースを飲み終わる。
「何か食べる?頑張ったからご馳走するわよ」
「大丈夫です。夕飯前なので」
「遠慮しなくていいわよ」
そう言ってアイは、膝で丸くなるった茶々丸を撫でながらおすすめ!と書かれたフレンチトーストの写真が大きく載ったメニューを取る。
「ここ、フレンチトーストがとても美味しいんです」
看取り人の三白眼がメニューを見て言う。
「あら、そうなの?半分こする?」
アイの提案に看取り人は遠慮しつつも小さく頷く。
アイは、カウンターにいる店長にフレンチトーストを注文する。
店長は、何故かこちらを、看取り人をきつく睨みつけて注文を受ける。
店長の反応にアイは怪訝に感じ、看取り人を見る。
「貴方、店長さんに何かしたの?」
アイの質問に看取り人は、眉を顰めて考え、そして思い当たった事を口にする。
「前回、先輩と来た時に茶々丸が暴れてお店の隅に隠れたことがありました」
アイの表情が青ざめる。
その表情を見て看取り人は小さく髪を掻く。
「やはりご迷惑だったんですね。謝ってきます」
違う。
アイが青ざめた理由はそれではない。
「あの子と……来たの?」
アイは、恐る恐る訊く。
「はいっ先輩の家から近くてペット可の店はここしかないので……」
看取り人は、何でアイがそんな事を聞くのか本当に分からないと言った表情をする。
流石のアイもイラっとする。
「あの子と来た店に……私を連れてきたの?」
「はいっ」
その時だ。
「こんにちは」
聞き慣れた女の子の声が店の中に広がる。
アイの表情が固くなる。
「い……いらっしゃい」
店長も顔を引き攣らせて、入ってきたお客、制服を着た先輩に声を掛ける。
看取り人は、その声に気づいて振り返る。
「店長、フレンチトーストのテイクアウトお願い出来ますか?この前、ここで食べた話しを叔母さんにしたら食べたくなったって……」
先輩の声が段々と小さくなる。
切長の右目がアイと一緒にテーブルに着いている看取り人を見つける。
看取り人の三白眼と先輩の切長の右目が重なる。
「先輩、こんにちは」
看取り人は、何事もないようなら淡々と言って左手を上げる。
学校で会って普通に挨拶するように。
先輩の表情がすぅっと青くなる。
店長は、明らかに"やばい"と感じ先輩に声を掛けようとする。
切長の目が震える。
アイは、思わず立ち上がりそうになり、茶々丸は驚いて目を丸くする。
切長の目の震えが全身に広がり、形の良い唇が戦慄く。
「先輩?」
さすがの看取り人も先輩の様子がおかしいことに気づくも何故、おかしくなってるのか分からず眉を顰める。
「う……」
先輩の口から掠れるように声が漏れる。
「うっ?」
看取り人は、思わず先輩と同じこと言葉を出す。
先輩は、切長の右目に大きな涙の幕を溜めてキッと看取り人を睨む。
「浮気者ぉぉぉ!」
お店中に轟かんばかりの叫び声。
看取り人の三白眼が大きく見開く。
先輩は、そのまま店を飛び出していく。
看取り人は、ぽかんっと先輩が去った扉を見る。
「追いかけなさい!」
アイが扉を指さして怒鳴る。
「早く!」
看取り人は、何故、アイがこんなに慌てて怒っているのか分からなかったが、頭を下げて、お金を置いて店を出ていった。
あの調子で果たして追いつくのだろうか?
アイは、どっと疲れて椅子に深く寄り掛かる。
茶々丸が心配そうに新しい飼い主の顔を覗き込む。
「店長さん」
アイは、不安げに扉の外を見ている店長に声を掛ける。
「さっき頼んだフレンチトースト、あの子達が戻ってきたら出して上げて。戻ってこなかったら後日でもいいわ」
店長は、アイの言葉に驚きつつも「分かりました」と頷いた。
アイは、冷めたジャスミンティーを口にし、そっと赤リンゴの指輪を撫でる。
「若者の面倒って大変」
指輪は頷くように小さく光った。
アイは、茶々丸のあまりに可愛く、惚けた顔に思わず表情を綻ばせ、自分の鼻と茶々丸の鼻をくっつけて擦り合わせる。
「可愛い」
アイは、低い声で言うと豊満とは言えないと自負する胸に茶々丸をぎゅっと抱きしめる。
看取り人は、アップルジュースを啜りながらじっと二人のじゃれあいを見た。
師匠の看取りを終えた看取り人は報酬とシウマイ弁当を受け取ってからいつものようにアイと合流した。
しかし、集合した店はいつものファーストフード店ではなく、先輩と会った大きな公園の近くにある古民家カフェだ。平日の夕方近くということもあって客は少なく、茶トラ猫と高校生、そして妙齢な美しい女性のペアは嫌でも目を引く。
そして店長の目も……。
「茶まんに良く似てるわ」
アイは、大きな目を細めて言う。
「茶まん?」
看取り人は、首を傾げる。
「彼と一緒に飼ってた猫の名前よ」
アイは、そう言って茶々丸を抱いたまま左の薬指にはめた赤いリンゴの形をした婚約指輪を愛おしそうに撫でる。
看取り人は、何も言わずにアップルジュースを啜った。
「この子、本当に私が引き取っていいの?」
アイの問いに看取り人が頷く。
「アイさんほど信頼出来る人はいませんから」
恐らく師匠は看取り人に茶々丸を引き取ってもらいたかったのだと思う。
"にゃんにゃん亭茶々丸"と言う色眼鏡で茶々丸を見ない自分に。
しかし、看取り人の家は事情があって動物を飼う事は出来ない。所長も仕事柄、一日帰れない事もあるから厳しいと言われた。そうなると茶々丸を安心して任せることが出来るのはアイしか思いつかなかった。
「師匠が生前に雇われた管財人と言う方が茶々丸の当面の餌代や病院代等は保障すると言ってるそうです」
「いらないわ」
アイは、茶々丸の顔を愛おしそうに覗きながらきっぱりと断る。
「お金の為に引き取る訳じゃないの。この子に失礼よ。そう伝えて」
「分かりました」
看取り人は、小さく頷く。
「茶々丸」
アイは、優しく茶々丸に声を掛ける。
「私の家族にやってくれるかしら?」
アイが問いかけると茶々丸はびっくりしたように翡翠の目を丸くする。
少し考えるように黙った後、嬉しそうにニャアと答えた。
その様子を看取り人は、三白眼を細めて見た。
「それにしても……」
アイは、茶々丸の首筋を撫でながら顔を上げる。
「看取り落語なんて良く思いついたわね」
看取り人から話しを聞いた時はとても驚いた。
普段の看取り人はどちらかと言えば受け身の方、それに落語のような感情と臨場を込めて声を出すなんてどう考えても向いてない。と、言うか想像も出来ない。
しかも茶々丸を介してなんて……。
「僕に落語は出来ません」
看取り人は、半分まで減ったアップルジュースを見る。
「話すことも苦手だし、笑いを取ることなんてもっと出来ない。そう考えた時、思ったんです。茶々丸に話してもらえばいいんだって」
茶々丸の気持ちを、師匠に伝えたい事を落語に乗せて代弁すればいい。そう思ってホスピスに向かうまでの間にネットを調べ、Me-Tubeを見て、そして所長に改めて資料を見せてもらいながら元妻から生前に聞いたと言う話しを元に即興でプロットを立てた。
茶々丸の声にできない想いを形にする為に。
「大したものね」
アイは、微笑む。
「さすが小説家志望」
しかし、看取り人は首を横に振る。
「僕じゃありません。茶々丸です」
自分だけのプロットでは師匠の心の底に詰まっていたものを掻き出すことも、気持ちに寄り添い、引き出すことも出来なかった。
「茶々丸の想いが、師匠との絆がこの奇跡を起こしたんです」
そう言って看取り人は、アップルジュースを啜った。
淡々と、何事もなかったように。
(でも、それを結んだのは貴方よ)
看取り人がいたから茶々丸は師匠に自分の想いを伝えることが出来た。
看取り人がいたから師匠は心の奥に詰まったものを吐き出すことが出来た。
看取り人がいたから二人は思い残すことがなく別れを言うことが出来たのだ。
(私達のように……ね)
アイは、語りかけるように赤リンゴの指輪に触れた。
看取り人は、アップルジュースを飲み終わる。
「何か食べる?頑張ったからご馳走するわよ」
「大丈夫です。夕飯前なので」
「遠慮しなくていいわよ」
そう言ってアイは、膝で丸くなるった茶々丸を撫でながらおすすめ!と書かれたフレンチトーストの写真が大きく載ったメニューを取る。
「ここ、フレンチトーストがとても美味しいんです」
看取り人の三白眼がメニューを見て言う。
「あら、そうなの?半分こする?」
アイの提案に看取り人は遠慮しつつも小さく頷く。
アイは、カウンターにいる店長にフレンチトーストを注文する。
店長は、何故かこちらを、看取り人をきつく睨みつけて注文を受ける。
店長の反応にアイは怪訝に感じ、看取り人を見る。
「貴方、店長さんに何かしたの?」
アイの質問に看取り人は、眉を顰めて考え、そして思い当たった事を口にする。
「前回、先輩と来た時に茶々丸が暴れてお店の隅に隠れたことがありました」
アイの表情が青ざめる。
その表情を見て看取り人は小さく髪を掻く。
「やはりご迷惑だったんですね。謝ってきます」
違う。
アイが青ざめた理由はそれではない。
「あの子と……来たの?」
アイは、恐る恐る訊く。
「はいっ先輩の家から近くてペット可の店はここしかないので……」
看取り人は、何でアイがそんな事を聞くのか本当に分からないと言った表情をする。
流石のアイもイラっとする。
「あの子と来た店に……私を連れてきたの?」
「はいっ」
その時だ。
「こんにちは」
聞き慣れた女の子の声が店の中に広がる。
アイの表情が固くなる。
「い……いらっしゃい」
店長も顔を引き攣らせて、入ってきたお客、制服を着た先輩に声を掛ける。
看取り人は、その声に気づいて振り返る。
「店長、フレンチトーストのテイクアウトお願い出来ますか?この前、ここで食べた話しを叔母さんにしたら食べたくなったって……」
先輩の声が段々と小さくなる。
切長の右目がアイと一緒にテーブルに着いている看取り人を見つける。
看取り人の三白眼と先輩の切長の右目が重なる。
「先輩、こんにちは」
看取り人は、何事もないようなら淡々と言って左手を上げる。
学校で会って普通に挨拶するように。
先輩の表情がすぅっと青くなる。
店長は、明らかに"やばい"と感じ先輩に声を掛けようとする。
切長の目が震える。
アイは、思わず立ち上がりそうになり、茶々丸は驚いて目を丸くする。
切長の目の震えが全身に広がり、形の良い唇が戦慄く。
「先輩?」
さすがの看取り人も先輩の様子がおかしいことに気づくも何故、おかしくなってるのか分からず眉を顰める。
「う……」
先輩の口から掠れるように声が漏れる。
「うっ?」
看取り人は、思わず先輩と同じこと言葉を出す。
先輩は、切長の右目に大きな涙の幕を溜めてキッと看取り人を睨む。
「浮気者ぉぉぉ!」
お店中に轟かんばかりの叫び声。
看取り人の三白眼が大きく見開く。
先輩は、そのまま店を飛び出していく。
看取り人は、ぽかんっと先輩が去った扉を見る。
「追いかけなさい!」
アイが扉を指さして怒鳴る。
「早く!」
看取り人は、何故、アイがこんなに慌てて怒っているのか分からなかったが、頭を下げて、お金を置いて店を出ていった。
あの調子で果たして追いつくのだろうか?
アイは、どっと疲れて椅子に深く寄り掛かる。
茶々丸が心配そうに新しい飼い主の顔を覗き込む。
「店長さん」
アイは、不安げに扉の外を見ている店長に声を掛ける。
「さっき頼んだフレンチトースト、あの子達が戻ってきたら出して上げて。戻ってこなかったら後日でもいいわ」
店長は、アイの言葉に驚きつつも「分かりました」と頷いた。
アイは、冷めたジャスミンティーを口にし、そっと赤リンゴの指輪を撫でる。
「若者の面倒って大変」
指輪は頷くように小さく光った。
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