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9章 祝福
『???』の真価
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「初手はもらうとしよう」
モウバルトはそう言うと、手に魔弾を生成する。無詠唱。どうやら中々のやり手のようだ。
「はっ!」
モウバルトは魔弾を飛ばす────事はなく、そのまま突っ込んできた。
「『魔魂』!」
モウバルトのスキル『魔魂』。それにより、レクス達の周囲は火が燃え盛った。青い炎。こんな炎は見たことがない。青い炎が覆い被さるようにレクス達を──────
「『守る』!」
レクスは障壁を作り出した。だが、おかいまなしというように青い炎はレクス達を包んだ。
「くくっ…………余の炎から逃れられるか…………?」
モウバルトの声が複数聞こえた気がした。上を見てみれば────モウバルトが数十体浮かんでいた。あの炎はまさか。
「……………幻影魔法?」
エレナがそう呟く。幻影魔法の可能性が高い。だが、問題の本質はそこではない。どうやって炎から抜け出すか、だ。モウバルト本体の魔力は主に外。この中にはいない。
「『八連撃』!!」
カレンが魔弾を同時に八発発射。全てモウバルトの幻影に命中。しかし、全て通り抜け虚空のかなたへと消え去る。どうやら、抜け方的なものを見つけるしかないようだ。
そんなことを考えていると、モウバルトが攻撃を仕掛けてきた。巨大な槍が何本も形成され、迫ってくる。
「『強化眼』!!」
レクスは自分のステータスを限界まで引き上げる。あの数の大きな槍を捌くのは正直厳しい。ならば──────
「エレナ!」
「……………うん………!!」
言葉を交わさずともレクスのやりたいことをなんとなく察したエレナ。エレナは巨大な火の玉を作り出す。何をしようというのか。それは─────
「『守る』、『気圧調整』!」
『守る』で障壁を展開し、『気圧調整』で火の玉の中の気圧を高くした。すると、みるみる内に火の玉が膨張し──────
ボガアアアアアァァァァ────────!!
爆散。このために障壁を展開したのだ。危ないから。そして──────大きな爆発と共に、幻影も消え去る。あわよくば、あのモウバルト本体共々倒れてくれれば嬉しいのだが………………
「うぬ……………まさか強行手段に出るとは。手順を踏んで脱出するからこそ、エンターテイメント性が生まれるのだが」
相変わらずふざけているのか分からないモウバルトの姿があった。自分を包む服が焼け焦げているだけで、特に目立った外傷はない。
「しぶとっ…………まだ生きてるよ、お兄ちゃん」
ミアが驚きながらそんなことを言う。
「余が簡単に倒れたら、面白くないだろう? 戦いには、常に苦難がつきものである」
まだまだ余裕がありそうだ。あの爆発をどう防いだのか、それもちょっと気になるところではあるのだが。
「とはいえ、悠長にやってるわけにもいかぬのでな……………いでよ、我が忠実なる僕よ」
すると─────先ほどレクス達が戦った相手であるヴァナフルトが現れた。どうやら、あのモウバルトが使役しているようだ。
「くくく……………我が真価はこれにありて………『能力融合』!」
モウバルトがそう唱えると、ヴァナフルトとモウバルトが融合し─────モウバルトの腰には、あの聖剣が提げてあった。
モウバルトはそう言うと、手に魔弾を生成する。無詠唱。どうやら中々のやり手のようだ。
「はっ!」
モウバルトは魔弾を飛ばす────事はなく、そのまま突っ込んできた。
「『魔魂』!」
モウバルトのスキル『魔魂』。それにより、レクス達の周囲は火が燃え盛った。青い炎。こんな炎は見たことがない。青い炎が覆い被さるようにレクス達を──────
「『守る』!」
レクスは障壁を作り出した。だが、おかいまなしというように青い炎はレクス達を包んだ。
「くくっ…………余の炎から逃れられるか…………?」
モウバルトの声が複数聞こえた気がした。上を見てみれば────モウバルトが数十体浮かんでいた。あの炎はまさか。
「……………幻影魔法?」
エレナがそう呟く。幻影魔法の可能性が高い。だが、問題の本質はそこではない。どうやって炎から抜け出すか、だ。モウバルト本体の魔力は主に外。この中にはいない。
「『八連撃』!!」
カレンが魔弾を同時に八発発射。全てモウバルトの幻影に命中。しかし、全て通り抜け虚空のかなたへと消え去る。どうやら、抜け方的なものを見つけるしかないようだ。
そんなことを考えていると、モウバルトが攻撃を仕掛けてきた。巨大な槍が何本も形成され、迫ってくる。
「『強化眼』!!」
レクスは自分のステータスを限界まで引き上げる。あの数の大きな槍を捌くのは正直厳しい。ならば──────
「エレナ!」
「……………うん………!!」
言葉を交わさずともレクスのやりたいことをなんとなく察したエレナ。エレナは巨大な火の玉を作り出す。何をしようというのか。それは─────
「『守る』、『気圧調整』!」
『守る』で障壁を展開し、『気圧調整』で火の玉の中の気圧を高くした。すると、みるみる内に火の玉が膨張し──────
ボガアアアアアァァァァ────────!!
爆散。このために障壁を展開したのだ。危ないから。そして──────大きな爆発と共に、幻影も消え去る。あわよくば、あのモウバルト本体共々倒れてくれれば嬉しいのだが………………
「うぬ……………まさか強行手段に出るとは。手順を踏んで脱出するからこそ、エンターテイメント性が生まれるのだが」
相変わらずふざけているのか分からないモウバルトの姿があった。自分を包む服が焼け焦げているだけで、特に目立った外傷はない。
「しぶとっ…………まだ生きてるよ、お兄ちゃん」
ミアが驚きながらそんなことを言う。
「余が簡単に倒れたら、面白くないだろう? 戦いには、常に苦難がつきものである」
まだまだ余裕がありそうだ。あの爆発をどう防いだのか、それもちょっと気になるところではあるのだが。
「とはいえ、悠長にやってるわけにもいかぬのでな……………いでよ、我が忠実なる僕よ」
すると─────先ほどレクス達が戦った相手であるヴァナフルトが現れた。どうやら、あのモウバルトが使役しているようだ。
「くくく……………我が真価はこれにありて………『能力融合』!」
モウバルトがそう唱えると、ヴァナフルトとモウバルトが融合し─────モウバルトの腰には、あの聖剣が提げてあった。
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