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9章 祝福
スキル、ざっくざく?
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「いやー、便利だね、『気圧調整』。これなら滑ることはないし」
レクスは飛びながらそう言った。このスキルは意外にもあのコウモリみたいな魔物─────ロロトンガから得たものである。スキルを得ると同時に知識も入ってくるのだ。まあ、基本的なものだけで、自分の中にある既存の概念だったら特に真新しい知識は入ってこない。トライアル&エラーでそこら辺はどうにかするしかない。『見る』でも見ることはできるのだが。まあ、そこは……………お楽しみ? みたいな感じだろうか。
この『気圧調整』というのは、自分の周りの気圧及び対象の周りの気圧を調整するというもの。自分の周りを低気圧にすることで上昇気流を発生させ、自分を浮かせるのだ。逆に高気圧にすれば下降気流が生じ、対象を下に叩きつけることができる──────のかもしれない。スキルも取得したてで、まだよく分かっていない。
レクスはとりあえず進む。ここの魔物は見た目によらず強い。少し疑問に思う。
『マスター、それはこの火山が活性化してるからです』
『うわっ、びっくりしたー……………っていうか、念話もできるんだね』
『はい、それはもう、マスターの一部ですから! 当然です!』
『…………………?』
理論はよく分からないが、そういうことらしい。納得しておくことにするレクス。とりあえず、話題を引き戻す。
『ところで……………ネム、火山が活性化って行ってたけど……………どういうこと?』
活性化。初めて聞く言葉である。
『活性化というのは、ある場所において魔力が濃くなって、周辺の魔物が強くなる現象を指します。中には、活性化しすぎて、魔力酔いの症状すら起こってしまうほどのところもあるみたいですよ』
『へぇ~……………』
言われてみれば確かに、魔力が濃いような気がする。
「─────『放つ』!!」
「ギョオオオオォォォォォ!?」
レクスは目の前にいた魔物に向かって、そこら辺に落ちていた石を使って、スキルをのせて放つ。石はとんでもない速さで飛んでいき、魚に手と足が生えたような魔物を撃ち抜いた。断末魔をあげる魚の魔物。
◇『取る』ものを三つ選びたまえ
ロギアラント(超亜種) Lv.37
HP 20986
MP 2562
攻撃力 8097
防御力 28675
素早さ 10897
スキル
『防壁生成』『強化眼』
「……………なんか、最近ステータスに表示される文言が変わってきてるような気がするんだけど……………」
◇そんなことはありません。至って普通でござる
「いや、語尾、語尾!! 見たことないよ、そんなの!」
思わずそんな風に突っ込むレクス。ここに人がいたとしたら、きっと大きい独り言のように聞こえてしまっていたことだろう。ステータス表示は相手に可視化しない限り見えないものなのだから。
表示さんはレクスの言葉には反応せず、からかうだけからかって? 元の表示に戻る。
「まあ……………とりあえず、スキル二つと防御力を取っておこっかな」
釈然としないが、とりあえず切り替えるレクス。レクスは『防壁生成』、『強化眼』を取得した。
レクスは『見る』で確かめる。さっきお楽しみ云々とか言っていたが……………忘れて欲しい。
◇『防壁生成』
防壁を作り出すスキル。規模と効果は試せば分かる。
◇『強化眼』
自分の全ステータスを任意で底上げする。しかし、底上げしすぎると後の弊害が大きいので、しっかりと強化の限界を見極めるべきだ。
「へぇー………………こんな感じか」
(それにしても……………『防壁生成』の説明、雑だなぁ。まあいいけど)
レクスがそんなことを思っていると。
◇トライアル&エラー、大事、超大事
「あ、うん、確かにね………………」
もはや苦笑するしかないレクス。───────と。
「キサマ……………ナニユエワレノリョウイキニタチイル」
レクスの目の前には、髪の毛が蛇の魔物。そして、人型である。一応人語は介せるようだ。どうやら歩いている内に『リョウイキ』とやらに入ってしまったらしい。
「えと………………どちら様でしょうか?」
思わずそう聞いてしまうレクスだった。
レクスは飛びながらそう言った。このスキルは意外にもあのコウモリみたいな魔物─────ロロトンガから得たものである。スキルを得ると同時に知識も入ってくるのだ。まあ、基本的なものだけで、自分の中にある既存の概念だったら特に真新しい知識は入ってこない。トライアル&エラーでそこら辺はどうにかするしかない。『見る』でも見ることはできるのだが。まあ、そこは……………お楽しみ? みたいな感じだろうか。
この『気圧調整』というのは、自分の周りの気圧及び対象の周りの気圧を調整するというもの。自分の周りを低気圧にすることで上昇気流を発生させ、自分を浮かせるのだ。逆に高気圧にすれば下降気流が生じ、対象を下に叩きつけることができる──────のかもしれない。スキルも取得したてで、まだよく分かっていない。
レクスはとりあえず進む。ここの魔物は見た目によらず強い。少し疑問に思う。
『マスター、それはこの火山が活性化してるからです』
『うわっ、びっくりしたー……………っていうか、念話もできるんだね』
『はい、それはもう、マスターの一部ですから! 当然です!』
『…………………?』
理論はよく分からないが、そういうことらしい。納得しておくことにするレクス。とりあえず、話題を引き戻す。
『ところで……………ネム、火山が活性化って行ってたけど……………どういうこと?』
活性化。初めて聞く言葉である。
『活性化というのは、ある場所において魔力が濃くなって、周辺の魔物が強くなる現象を指します。中には、活性化しすぎて、魔力酔いの症状すら起こってしまうほどのところもあるみたいですよ』
『へぇ~……………』
言われてみれば確かに、魔力が濃いような気がする。
「─────『放つ』!!」
「ギョオオオオォォォォォ!?」
レクスは目の前にいた魔物に向かって、そこら辺に落ちていた石を使って、スキルをのせて放つ。石はとんでもない速さで飛んでいき、魚に手と足が生えたような魔物を撃ち抜いた。断末魔をあげる魚の魔物。
◇『取る』ものを三つ選びたまえ
ロギアラント(超亜種) Lv.37
HP 20986
MP 2562
攻撃力 8097
防御力 28675
素早さ 10897
スキル
『防壁生成』『強化眼』
「……………なんか、最近ステータスに表示される文言が変わってきてるような気がするんだけど……………」
◇そんなことはありません。至って普通でござる
「いや、語尾、語尾!! 見たことないよ、そんなの!」
思わずそんな風に突っ込むレクス。ここに人がいたとしたら、きっと大きい独り言のように聞こえてしまっていたことだろう。ステータス表示は相手に可視化しない限り見えないものなのだから。
表示さんはレクスの言葉には反応せず、からかうだけからかって? 元の表示に戻る。
「まあ……………とりあえず、スキル二つと防御力を取っておこっかな」
釈然としないが、とりあえず切り替えるレクス。レクスは『防壁生成』、『強化眼』を取得した。
レクスは『見る』で確かめる。さっきお楽しみ云々とか言っていたが……………忘れて欲しい。
◇『防壁生成』
防壁を作り出すスキル。規模と効果は試せば分かる。
◇『強化眼』
自分の全ステータスを任意で底上げする。しかし、底上げしすぎると後の弊害が大きいので、しっかりと強化の限界を見極めるべきだ。
「へぇー………………こんな感じか」
(それにしても……………『防壁生成』の説明、雑だなぁ。まあいいけど)
レクスがそんなことを思っていると。
◇トライアル&エラー、大事、超大事
「あ、うん、確かにね………………」
もはや苦笑するしかないレクス。───────と。
「キサマ……………ナニユエワレノリョウイキニタチイル」
レクスの目の前には、髪の毛が蛇の魔物。そして、人型である。一応人語は介せるようだ。どうやら歩いている内に『リョウイキ』とやらに入ってしまったらしい。
「えと………………どちら様でしょうか?」
思わずそう聞いてしまうレクスだった。
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