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8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~
覚悟はいいかな
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「『麻痺の呪縛・極』!」
これもあの洞窟でミノタウロスから取ったスキル。今のレクスは、一匹の魔物から三つのスキルが取れるのだ。
「『抵抗』!!」
リミルは急いで『抵抗』を発動。これは魔法ではなくスキル。リミルは生まれつきスキルには恵まれていなかった。だが、ここではそのスキルが役に立ったようだ。なんとか、麻痺状態からは免れたリミル。
「───────『重衝撃』!!」
しかし、レクスの追撃が止むことはない。今度は鬼人皇帝の素材を使った剣でリミルに直接攻撃を仕掛ける。勿論、剣に魔力を纏わせているので殺すことはない。死なせてなるものか。きちんと今までの事を反省して、償ってもらわないと困る。そんな安っぽいことだけは絶対にさせない。
「─────くそっ!!」
速すぎて障壁を展開する暇すらない。前見た時の少年とは大違いだ。本当に同一人物かと疑いたくなるほどに。
リミルは間一髪のところで避ける。そこに余裕はない。
「見えないなら、止めれば………………!! 『delant, fandel, organinze』!」
リミルは高速でその呪文を詠唱し、発動する。すると、広範囲に渡って、地面から木の幹のように太いものが出現する。それは、一斉にレクスの方へと向かう。自動追従型だ。しかしリミルは判断を誤った。いや、冷静さを欠いていたというべきだろう。
「なっ───────!?」
なんと、リミルを中心に太い蔦が絡まっているではないか。このままでは、自分の魔法に飲み込まれてしまう。
「くっ…………………!!」
リミルは即刻解除。そして、次の一手を繰り出すべく、魔法を唱え───────
「───────遅いよ」
「ぎゃっ!?」
リミルの背中を重い衝撃が走る。レクスが殴ったのだ。
「あがぁっ、あがあああぁぁぁ!?」
リミルは木々を突き破る勢いで吹っ飛ばされる。あの転移系統のスキルも一ヶ月に一回しか使えない。凄くクールタイムの長いスキルなのだ。本当に、ろくなスキルに恵まれない。
リミルは、急いでその場から逃げようとする。恐怖のあまりに。だが──────
「────────僕が逃がすとでも?」
「───────!?」
今度は足下ギリギリに魔法が放たれた。魔力を圧縮した魔力弾だ。
「かはっ………………!!」
リミルは地面に激しくバウンドした。身体のあちこちがもう痛い。限界だ。だが─────もくろみは達成した。
「………………ふふふ。これで私の勝ちだねぇ~?」
リミルはそう言うと、地中からスポッととある薬が入った瓶を抜き出す。それは、自分が何かあった時のために使おうと埋めておいたものだ。
リミルは、それを一気にゴクッ、ゴクッと飲み干した。すると───────
「うぐっ…………………!! ぐおおおぁぁぁぁぁ!?」
突如頭の割れるような痛み。だが、それと同時に無理矢理ステータスが引き上げられているのを感じる。言うなれば─────身体が作り替えられていく感覚だろうか。
「─────────」
レクスも何かを感じ取って、咄嗟に離れた。そして、リミルの方も徐々に痛みが収まってくる。そして──────
「これで~、君のことを殺せるよぉ~。ただ、薬の副作用でちょ~っと理性を失い欠けてるからぁ~……………必要以上にぃ~、やっちゃうかもしれないね~、アハッ♪」
そう言うと、リミルの姿が消えた。
これもあの洞窟でミノタウロスから取ったスキル。今のレクスは、一匹の魔物から三つのスキルが取れるのだ。
「『抵抗』!!」
リミルは急いで『抵抗』を発動。これは魔法ではなくスキル。リミルは生まれつきスキルには恵まれていなかった。だが、ここではそのスキルが役に立ったようだ。なんとか、麻痺状態からは免れたリミル。
「───────『重衝撃』!!」
しかし、レクスの追撃が止むことはない。今度は鬼人皇帝の素材を使った剣でリミルに直接攻撃を仕掛ける。勿論、剣に魔力を纏わせているので殺すことはない。死なせてなるものか。きちんと今までの事を反省して、償ってもらわないと困る。そんな安っぽいことだけは絶対にさせない。
「─────くそっ!!」
速すぎて障壁を展開する暇すらない。前見た時の少年とは大違いだ。本当に同一人物かと疑いたくなるほどに。
リミルは間一髪のところで避ける。そこに余裕はない。
「見えないなら、止めれば………………!! 『delant, fandel, organinze』!」
リミルは高速でその呪文を詠唱し、発動する。すると、広範囲に渡って、地面から木の幹のように太いものが出現する。それは、一斉にレクスの方へと向かう。自動追従型だ。しかしリミルは判断を誤った。いや、冷静さを欠いていたというべきだろう。
「なっ───────!?」
なんと、リミルを中心に太い蔦が絡まっているではないか。このままでは、自分の魔法に飲み込まれてしまう。
「くっ…………………!!」
リミルは即刻解除。そして、次の一手を繰り出すべく、魔法を唱え───────
「───────遅いよ」
「ぎゃっ!?」
リミルの背中を重い衝撃が走る。レクスが殴ったのだ。
「あがぁっ、あがあああぁぁぁ!?」
リミルは木々を突き破る勢いで吹っ飛ばされる。あの転移系統のスキルも一ヶ月に一回しか使えない。凄くクールタイムの長いスキルなのだ。本当に、ろくなスキルに恵まれない。
リミルは、急いでその場から逃げようとする。恐怖のあまりに。だが──────
「────────僕が逃がすとでも?」
「───────!?」
今度は足下ギリギリに魔法が放たれた。魔力を圧縮した魔力弾だ。
「かはっ………………!!」
リミルは地面に激しくバウンドした。身体のあちこちがもう痛い。限界だ。だが─────もくろみは達成した。
「………………ふふふ。これで私の勝ちだねぇ~?」
リミルはそう言うと、地中からスポッととある薬が入った瓶を抜き出す。それは、自分が何かあった時のために使おうと埋めておいたものだ。
リミルは、それを一気にゴクッ、ゴクッと飲み干した。すると───────
「うぐっ…………………!! ぐおおおぁぁぁぁぁ!?」
突如頭の割れるような痛み。だが、それと同時に無理矢理ステータスが引き上げられているのを感じる。言うなれば─────身体が作り替えられていく感覚だろうか。
「─────────」
レクスも何かを感じ取って、咄嗟に離れた。そして、リミルの方も徐々に痛みが収まってくる。そして──────
「これで~、君のことを殺せるよぉ~。ただ、薬の副作用でちょ~っと理性を失い欠けてるからぁ~……………必要以上にぃ~、やっちゃうかもしれないね~、アハッ♪」
そう言うと、リミルの姿が消えた。
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