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8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~
いい雰囲気
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「ごちそうさまー……………。私の分まで払ってくれてありがとう。シャワー代くらいの額しか払えないようなお金しか持ってきてなくて。あとで返すね。それにしても………………ここ、すっごくおいしいお店ばっかでいいね。また来ようかな」
イルミは声を弾ませながらそう言った。満足してくれたようで何よりだ。ここの冒険者ギルドは他のところよりも設備が整っていると思う。
「気に入ってくれたようで良かったよ。お金の方は別に返さなくてもいいよ。大した額じゃないし」
レクスはなんてことはないという風に言うレクス。実際、お金はバンクに預けてある分も含めて多くある。食事代くらいは些細な出費である。
「じゃあ、そろそろここら辺で解散にしよう。次はいつにする? 明日はちょっと用事があるから無理だけど」
「奇遇だね。私も明日は無理なんだよー…………。急に用事が出来ちゃったからさ。来週の今日ぐらいでどうかな?」
イルミは残念そうにそう言った。実はイルミ、内心で何か企んでいるのだが、レクスには知る由もなかった。
レクス達は、少したわいもない話をしたあと、それぞれの家路についたのだった。
◇◆◇◆◇
「レクス、お帰りー。遅かったね」
屋敷に帰ると、フィアがレクスの帰りを迎えてくれた。
「うん。ちょっと最近知り合った冒険者の子と冒険に行っててね」
「最近知り合った冒険者と冒険に?」
「うん。運動不足だったし、ちょうどいいかなって思って」
レクスはそう言って笑った。最近執務で忙しかったし、たまには運動しないと。
「じゃあ、お風呂は…………もう入ってきたんだっけ。エレナ達なら、レクスの部屋に集まってるよ。エレナ、少しむくれてるかもしれないから、機嫌が直るかはレクスの頑張り次第だね」
「ほ、ほんとにっ!? それはヤバイかも……………ありがとう、フィアさん」
「頑張ってね」
レクスはフィアの言葉に頷くと、執務室とは違う自分の部屋へと向かうのだった。
◇◆◇◆◇
「……………レクス、お帰り…………」
フィアの言った通り、エレナはむくれていた。その姿も実に可愛らしいのだが、機嫌を直して欲しい。そして、この部屋にはなぜかエレナしかいなかったが、そこは気にするまい。
「その、エレナ、今日はごめんね?」
「…………他の子と冒険に、行ってたんでしょ…………私も、一緒に冒険に行きたかった…………」
いつもなら、エレナはこんなにむくれないはずなのに……………今日はどうしてこんなに機嫌が悪いのか。一緒に行きたかった以外にも何か理由があるはずだが…………レクスには見当もつかなかった。誰かと冒険に行ったくらいで、ここまで……………
「…………私、見たの………今日、レクスが女の子と、冒険に行くところ…………。今日、たまたま武器屋に行った時に…………」
(そう言えば、集合場所この辺にしたんだっけ……………イルミの家も近くにあるからって事で。そこを見られたのかな…………?)
レクスはエレナの言葉を聞き、そんなことを思うと同時に、むくれていた理由をなんとなく察した。
「……………エレナ。僕はエレナ一筋だからさ。その…………ね。なんというか…………今日はごめんっ」
言葉が思うように出ず、気恥ずかしくなるレクス。そして、レクスは思いきったのか、顔を真っ赤にしながら、エレナに抱きつく。エレナはレクスの突然の抱擁に驚き、同じく顔を真っ赤にしていた。
「……うん…………。レクス………今日は一緒に寝て欲しい………」
「…………分かったよ」
両者とも、顔がゆでダコのように真っ赤になっていた。─────と、そこに。
「お兄ちゃん! 帰ってるんでしょ、お帰り───────」
勢いよくレクスの部屋の扉を開けたミアは、レクス達が抱き合っている様子を見て、硬直してしまった。レクス達も、抱き合っているところを見られてしまい、同様に固まってしまった。あとからミーシャ達も来て、エレナ達の様子を目にしてにやけていた。
「あら~…………お熱いことで」
この後からかわれるのは明白であった。
イルミは声を弾ませながらそう言った。満足してくれたようで何よりだ。ここの冒険者ギルドは他のところよりも設備が整っていると思う。
「気に入ってくれたようで良かったよ。お金の方は別に返さなくてもいいよ。大した額じゃないし」
レクスはなんてことはないという風に言うレクス。実際、お金はバンクに預けてある分も含めて多くある。食事代くらいは些細な出費である。
「じゃあ、そろそろここら辺で解散にしよう。次はいつにする? 明日はちょっと用事があるから無理だけど」
「奇遇だね。私も明日は無理なんだよー…………。急に用事が出来ちゃったからさ。来週の今日ぐらいでどうかな?」
イルミは残念そうにそう言った。実はイルミ、内心で何か企んでいるのだが、レクスには知る由もなかった。
レクス達は、少したわいもない話をしたあと、それぞれの家路についたのだった。
◇◆◇◆◇
「レクス、お帰りー。遅かったね」
屋敷に帰ると、フィアがレクスの帰りを迎えてくれた。
「うん。ちょっと最近知り合った冒険者の子と冒険に行っててね」
「最近知り合った冒険者と冒険に?」
「うん。運動不足だったし、ちょうどいいかなって思って」
レクスはそう言って笑った。最近執務で忙しかったし、たまには運動しないと。
「じゃあ、お風呂は…………もう入ってきたんだっけ。エレナ達なら、レクスの部屋に集まってるよ。エレナ、少しむくれてるかもしれないから、機嫌が直るかはレクスの頑張り次第だね」
「ほ、ほんとにっ!? それはヤバイかも……………ありがとう、フィアさん」
「頑張ってね」
レクスはフィアの言葉に頷くと、執務室とは違う自分の部屋へと向かうのだった。
◇◆◇◆◇
「……………レクス、お帰り…………」
フィアの言った通り、エレナはむくれていた。その姿も実に可愛らしいのだが、機嫌を直して欲しい。そして、この部屋にはなぜかエレナしかいなかったが、そこは気にするまい。
「その、エレナ、今日はごめんね?」
「…………他の子と冒険に、行ってたんでしょ…………私も、一緒に冒険に行きたかった…………」
いつもなら、エレナはこんなにむくれないはずなのに……………今日はどうしてこんなに機嫌が悪いのか。一緒に行きたかった以外にも何か理由があるはずだが…………レクスには見当もつかなかった。誰かと冒険に行ったくらいで、ここまで……………
「…………私、見たの………今日、レクスが女の子と、冒険に行くところ…………。今日、たまたま武器屋に行った時に…………」
(そう言えば、集合場所この辺にしたんだっけ……………イルミの家も近くにあるからって事で。そこを見られたのかな…………?)
レクスはエレナの言葉を聞き、そんなことを思うと同時に、むくれていた理由をなんとなく察した。
「……………エレナ。僕はエレナ一筋だからさ。その…………ね。なんというか…………今日はごめんっ」
言葉が思うように出ず、気恥ずかしくなるレクス。そして、レクスは思いきったのか、顔を真っ赤にしながら、エレナに抱きつく。エレナはレクスの突然の抱擁に驚き、同じく顔を真っ赤にしていた。
「……うん…………。レクス………今日は一緒に寝て欲しい………」
「…………分かったよ」
両者とも、顔がゆでダコのように真っ赤になっていた。─────と、そこに。
「お兄ちゃん! 帰ってるんでしょ、お帰り───────」
勢いよくレクスの部屋の扉を開けたミアは、レクス達が抱き合っている様子を見て、硬直してしまった。レクス達も、抱き合っているところを見られてしまい、同様に固まってしまった。あとからミーシャ達も来て、エレナ達の様子を目にしてにやけていた。
「あら~…………お熱いことで」
この後からかわれるのは明白であった。
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