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8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~
ちょっとこれは…………
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「レクス。お前はあの子達と一緒に祭りを回ってくるといい。さっきの戦いで疲れただろうし、それに。子供は祭りを楽しむもんだ。さあ、行った行った!」
『ボルケイド槍師団』の団長ガット=ファーティがそう言った。騒ぎを聞き付けてわざわざここまで駆けつけてきてくれたのだ。まあ、その時にはもう戦いは終わっていたのだが。
「で、でも……………もしまた誰か攻めてきたら」
「大丈夫だ。お前ほど強くはないが、これでもボルケイド槍師団を率いる団長だ。敵の一人や二人、倒すくらいは余裕だ」
がっはっは、と陽気な笑い声をあげるガット。それでも心配なものは心配だ。だが、ガットがこう言っているわけだし、ここはお言葉に甘えさせてもらうとしよう。
「じゃあ、すいません。あとはよろしくお願いします」
「おう、任せときな」
自分の胸を拳で叩き、そう言うガット。なんとも頼もしい。
「じゃあ、みんな。祭り、一緒に回ろう」
レクスがそう言うと、みんなは笑顔で頷くのだった。
◇◆◇◆◇
「…………ねえ、レクス、あそこ入ろ…………」
そう言ってエレナが指差したのは明らかにこの祭りという場所に似つかわしくないものだった。それは──────
「幽霊屋敷……………!?」
レクスは驚いたような声でそう言った。
「エ、エレナ…………もしかして、幽霊とか好きなの?」
「………ううん…………。好きじゃ、ない…………」
エレナは首を横に振った。なら、なぜ尚更幽霊屋敷に入ろうというのかよく分からなかった。レクス自身、幽霊は全然好きじゃない────というか、大嫌いな部類に入る。できれば入りたくはないが…………
隣ではエレナがキラキラしたような目で見てくる。これは…………覚悟を決めるしかない。
「………………………まあ、いいか。入ろう」
レクスは少しの間思案し、そう言った。エレナの前だし怖がらないようにしないと。情けない姿を見せるわけにはいかないのだ(男のプライド的に)。
(クオリティ……………低いといいなぁ。どうか低クオリティの幽霊屋敷でありますように…………!)
レクスは祈った。心の中で。
「じゃあ、行くわよ!」
ミーシャがウキウキした様子でそう言った。反対に、フィオナは身体がぶるぶると震えていた。幽霊屋敷が怖いようだ。
こうしてレクス達は、幽霊屋敷へと向かう羽目になったのだった。
◇◆◇◆◇
「注意事項でーす。よく読んでから入ってくださーい」
幽霊屋敷に入る前に、係の人から注意事項の書かれた紙が渡された。幽霊屋敷には以外と長蛇の列とまではいかないものの、それなりに列ができていた。浴衣姿&袴姿の男女+幽霊屋敷。どこからどう考えてもミスマッチである。何度も言うが、幽霊屋敷は祭りにはあっちゃいけないのだ。
「それに、この注意事項…………」
注意事項にはこんなことが書かれていた。
◯幽霊屋敷の中ではたとえどれだけ怖かったとしても、魔法を発動したり、幽霊を攻撃しないでください。
◯この幽霊屋敷は本当に怖いです。大丈夫な方だけお入りください。
◯本当に入りますか?
◯本当に?
◯後悔しないでくださいね………………?
最初の方は注意事項だったが、最後は脅し文句みたいに書かれており、怖さを掻き立てるようなものだった。
(もうここから仕掛けが……………)
レクスの警戒心はMAXだった。
「お次の方、どうぞー」
いよいよレクス達の番だ。
「………レクス…………」
くいくいとレクスの袖を引っ張るエレナ。レクス達はレクスとエレナを先頭に幽霊屋敷へと入っていった。
『ボルケイド槍師団』の団長ガット=ファーティがそう言った。騒ぎを聞き付けてわざわざここまで駆けつけてきてくれたのだ。まあ、その時にはもう戦いは終わっていたのだが。
「で、でも……………もしまた誰か攻めてきたら」
「大丈夫だ。お前ほど強くはないが、これでもボルケイド槍師団を率いる団長だ。敵の一人や二人、倒すくらいは余裕だ」
がっはっは、と陽気な笑い声をあげるガット。それでも心配なものは心配だ。だが、ガットがこう言っているわけだし、ここはお言葉に甘えさせてもらうとしよう。
「じゃあ、すいません。あとはよろしくお願いします」
「おう、任せときな」
自分の胸を拳で叩き、そう言うガット。なんとも頼もしい。
「じゃあ、みんな。祭り、一緒に回ろう」
レクスがそう言うと、みんなは笑顔で頷くのだった。
◇◆◇◆◇
「…………ねえ、レクス、あそこ入ろ…………」
そう言ってエレナが指差したのは明らかにこの祭りという場所に似つかわしくないものだった。それは──────
「幽霊屋敷……………!?」
レクスは驚いたような声でそう言った。
「エ、エレナ…………もしかして、幽霊とか好きなの?」
「………ううん…………。好きじゃ、ない…………」
エレナは首を横に振った。なら、なぜ尚更幽霊屋敷に入ろうというのかよく分からなかった。レクス自身、幽霊は全然好きじゃない────というか、大嫌いな部類に入る。できれば入りたくはないが…………
隣ではエレナがキラキラしたような目で見てくる。これは…………覚悟を決めるしかない。
「………………………まあ、いいか。入ろう」
レクスは少しの間思案し、そう言った。エレナの前だし怖がらないようにしないと。情けない姿を見せるわけにはいかないのだ(男のプライド的に)。
(クオリティ……………低いといいなぁ。どうか低クオリティの幽霊屋敷でありますように…………!)
レクスは祈った。心の中で。
「じゃあ、行くわよ!」
ミーシャがウキウキした様子でそう言った。反対に、フィオナは身体がぶるぶると震えていた。幽霊屋敷が怖いようだ。
こうしてレクス達は、幽霊屋敷へと向かう羽目になったのだった。
◇◆◇◆◇
「注意事項でーす。よく読んでから入ってくださーい」
幽霊屋敷に入る前に、係の人から注意事項の書かれた紙が渡された。幽霊屋敷には以外と長蛇の列とまではいかないものの、それなりに列ができていた。浴衣姿&袴姿の男女+幽霊屋敷。どこからどう考えてもミスマッチである。何度も言うが、幽霊屋敷は祭りにはあっちゃいけないのだ。
「それに、この注意事項…………」
注意事項にはこんなことが書かれていた。
◯幽霊屋敷の中ではたとえどれだけ怖かったとしても、魔法を発動したり、幽霊を攻撃しないでください。
◯この幽霊屋敷は本当に怖いです。大丈夫な方だけお入りください。
◯本当に入りますか?
◯本当に?
◯後悔しないでくださいね………………?
最初の方は注意事項だったが、最後は脅し文句みたいに書かれており、怖さを掻き立てるようなものだった。
(もうここから仕掛けが……………)
レクスの警戒心はMAXだった。
「お次の方、どうぞー」
いよいよレクス達の番だ。
「………レクス…………」
くいくいとレクスの袖を引っ張るエレナ。レクス達はレクスとエレナを先頭に幽霊屋敷へと入っていった。
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