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8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~
決戦?
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「──────『守る』!!」
一人の少年─────レクスが、隕石衝突を透明な障壁を展開して受け止める。大分重かったが、それでも余裕をもって受け止められた。レクスはそれをポイッと人のいない場所に投げ捨てた。
「た、助かったのか……………?」
騎士の男性は鼻水と涙にまみれた顔で情けない声を出しながら恐る恐る目を開ける。隕石は落ちておらず、死んだ者は誰もいなかった。
「ほう………………私の隕石衝突を受け止めるとはな…………少しは骨がありそうだな」
サリウスはレクスを見て、不敵にそう言った。
「レ、レクスー……………。速いよ………」
ぜえぜえ、と荒い息と共にそう言うフィア。フィアは膝に手をついていた。相当疲れているらしい。フィアの後に続いて、他の騎士団員達も駆けつけてきた。
「邪魔者は不要だ。失せろ、『範囲結界』」
サリウスはそう言うと、結界を展開し、レクスと自分だけを囲い込むように張った。レ、レクス─────!! とフィアの叫び声が響いてきた。
「さあ、これで邪魔者も消えた。思う存分やりあえるな」
フフフ…………といかにも楽しそうに笑うサリウス。多分サリウスも戦闘狂の類いに入るのではなかろうか。
(周りに被害が出ないならいいけど…………。僕、ステータス大分落ちてるし、見た感じこの子、強そうだし。勝てるかなぁ。生きて帰れればいいなぁ…………)
レクスは柄にもなくそんなことを思った。
「んじゃ、先手はもらうぜ!!」
魔技によってストックしてあるスキルの一つ、大魔砲を放つ。やはり、威力は相当あり、正直抑えきれるかどうか不安だが─────
「──────『守る』!」
レクスはサリウスの魔技を透明な障壁で受け止める。まあ、まだまだ余裕はあるが……………油断は禁物である。
「ほお……………これも受け止めるか。ならばこれは──────」
「『切る』!!」
レクスは超高速の斬撃を放つ。鬼人皇帝で作った剣で放ったその斬撃波は、空気をも切り裂くような鋭さを帯びている。
「これはやばそうだ…………まだ試作段階だが、使うしかない…………!! 我を守れ、『硬剛壁』、多重展開!!」
何重にも障壁を張るサリウス。魔力量には自信があるらしく、ためらう様子はない。それはレクスにも感じられる。
「くっ………………!! やはり多重展開は負担が重い…………!」
脳の処理速度もギリギリだ。だが、歯を食い縛って堪える。しかし、レクスの飛ばした斬撃波は、次々に障壁を破壊していく。パリィン! パリィン! と快音が響く。
「止まれ、止まれ!!」
サリウスは必死に障壁に魔力を込める。そして──────残り一枚というところでようやく止まった。
「はぁ、はぁ……………お、お前、中々やるな………」
汗をだらだら垂らしながらそう言うサリウス。ニヤリ…………と不敵な笑みこそ浮かべているが、内心バックバクだった。
(危ねええぇぇぇーー……………。なんだ、あの威力…………。本当に人間か、あいつは!?)
見た目的に人間だし、種族名だけ見られる鑑定でも人間だった。
「……………あ、あれを使うしかないな」
覚悟を決めたように呟くサリウス。それと同時に、何やら頬がほんのり赤く染まっている気がするような……………
「─────『形態変化』!!」
サリウスがそう叫ぶと、周囲一体がカッ────と光った。
一人の少年─────レクスが、隕石衝突を透明な障壁を展開して受け止める。大分重かったが、それでも余裕をもって受け止められた。レクスはそれをポイッと人のいない場所に投げ捨てた。
「た、助かったのか……………?」
騎士の男性は鼻水と涙にまみれた顔で情けない声を出しながら恐る恐る目を開ける。隕石は落ちておらず、死んだ者は誰もいなかった。
「ほう………………私の隕石衝突を受け止めるとはな…………少しは骨がありそうだな」
サリウスはレクスを見て、不敵にそう言った。
「レ、レクスー……………。速いよ………」
ぜえぜえ、と荒い息と共にそう言うフィア。フィアは膝に手をついていた。相当疲れているらしい。フィアの後に続いて、他の騎士団員達も駆けつけてきた。
「邪魔者は不要だ。失せろ、『範囲結界』」
サリウスはそう言うと、結界を展開し、レクスと自分だけを囲い込むように張った。レ、レクス─────!! とフィアの叫び声が響いてきた。
「さあ、これで邪魔者も消えた。思う存分やりあえるな」
フフフ…………といかにも楽しそうに笑うサリウス。多分サリウスも戦闘狂の類いに入るのではなかろうか。
(周りに被害が出ないならいいけど…………。僕、ステータス大分落ちてるし、見た感じこの子、強そうだし。勝てるかなぁ。生きて帰れればいいなぁ…………)
レクスは柄にもなくそんなことを思った。
「んじゃ、先手はもらうぜ!!」
魔技によってストックしてあるスキルの一つ、大魔砲を放つ。やはり、威力は相当あり、正直抑えきれるかどうか不安だが─────
「──────『守る』!」
レクスはサリウスの魔技を透明な障壁で受け止める。まあ、まだまだ余裕はあるが……………油断は禁物である。
「ほお……………これも受け止めるか。ならばこれは──────」
「『切る』!!」
レクスは超高速の斬撃を放つ。鬼人皇帝で作った剣で放ったその斬撃波は、空気をも切り裂くような鋭さを帯びている。
「これはやばそうだ…………まだ試作段階だが、使うしかない…………!! 我を守れ、『硬剛壁』、多重展開!!」
何重にも障壁を張るサリウス。魔力量には自信があるらしく、ためらう様子はない。それはレクスにも感じられる。
「くっ………………!! やはり多重展開は負担が重い…………!」
脳の処理速度もギリギリだ。だが、歯を食い縛って堪える。しかし、レクスの飛ばした斬撃波は、次々に障壁を破壊していく。パリィン! パリィン! と快音が響く。
「止まれ、止まれ!!」
サリウスは必死に障壁に魔力を込める。そして──────残り一枚というところでようやく止まった。
「はぁ、はぁ……………お、お前、中々やるな………」
汗をだらだら垂らしながらそう言うサリウス。ニヤリ…………と不敵な笑みこそ浮かべているが、内心バックバクだった。
(危ねええぇぇぇーー……………。なんだ、あの威力…………。本当に人間か、あいつは!?)
見た目的に人間だし、種族名だけ見られる鑑定でも人間だった。
「……………あ、あれを使うしかないな」
覚悟を決めたように呟くサリウス。それと同時に、何やら頬がほんのり赤く染まっている気がするような……………
「─────『形態変化』!!」
サリウスがそう叫ぶと、周囲一体がカッ────と光った。
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