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8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~
特訓の成果
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「我がハットよ、敵を囲え! そして捕縛し、敵を仕留めよ!」
イルミがそう言うと、魔力によりハットがホブゴブリン数体が覆われる。
「グギョ、グギョオォ!?」
ホブゴブリンの悲鳴がハットの中に響く。そんなゴブリンにハットのあちこちから出た鎖が巻き付いた。そして、鎖から刺が生え、ホブゴブリン達を貫いた。
「グギョオオオオォォォォォ!?」
ホブゴブリン達は痛々しい悲鳴をあげると、力なくそのまま地に倒れ伏した。
「うん……………大分上達したけど…………。どうして全部手品師関連なんだろう…………?」
もっと、炎とか氷とか色々あるだろうに。まあ、上達しているのは間違いないわけだし、あまり突っ込まないでおこう。
「やったっ!」
イルミは歓喜の表情でそう叫び、ガッツポーズ。やはり、魔物が倒せるようになるのは嬉しいことだろう。
「あっ、レベル上がった!」
イルミのステータス表示には、Lv.29→Lv.30とあった。
◇スキル『封印制御』を獲得しました
「────『封印制御』………………!?」
イルミの顔が驚いたような表情になっていた。レクスは、失礼を承知の上でイルミのステータスを見させてもらうことにした。
「ネム、お願い」
「了解なのです、マスター!!」
ネムは敬礼の如く右手でラジャーとポーズを取って、そう言った。ネムが見ているものは当然、レクスにも見える。
レクスは目の前に表示されたステータスをさらっと確認していき────一番下にあったスキルを見て、静かに笑みを浮かべた。
(良かったね、イルミ)
『封印制御』の文字を見ながら、そんなことを思ったレクス。イルミは、ステータスを見終わったのか、レクスの方に戻ってきた。
「レクス、『封印制御』が手に入ったよ!! これで…………これでやっと、この力に悩まされなくて済む………………!!」
涙を流しながら、喜ぶイルミ。良かったね、とイルミの言葉をかけるレクス。レクスは一応念のために、イルミのスキル『封印制御』の詳細を確認しておく。そこには─────
◇『封印制御』
封印の際にかかる魔力を大幅に減少する効果を持つ。封印は膨大な魔力を消費するため、封印師にはもってこいのスキルである。
「まずい…………まずいよ、これ」
レクスはその詳細を見て、頭を抱えた。封印の際に使う魔力を減少させる。それすなわち、手で触れたものを封印してしまうというものはそのままなのだ。つまり、これは─────
「イルミ、そのスキルは─────」
「ん? 何?」
イルミの嬉しそうな顔に、一瞬言うのをためらうレクス。悲しませたくない。だけど、スキルの誤解のせいで更にイルミが悲しむようなことが起こったとしたら─────
(伝えるべきか、伝えないべきか─────。迷うべきじゃないのは分かってる……………。だけど……………!!)
レクスがあーでもないこーでもないと悩んでいると。
「……………あ、このスキル、魔力消費を少なくするだけだった」
テヘペロ、と舌を出しながらごまかすようにそう言うイルミ。どうやら自分でスキルの詳細を見たらしい。
「まあ、いいんだけどね。今までと変わらないだけだし」
イルミはそう言いながら苦笑した。その表情は少し暗いようにも見えた。その様子を察したレクスは何か提案して気を紛らわせようと、少しの間考える。
「…………イルミ、もう少しレベルを上げてみない? ほら、もしかしたら、その力を抑えられるスキルを得られるかもしれないし」
「……………! そうねっ。じゃあ、じゃんじゃん進むわよ!」
立ち直ってくれて良かった、とそんなことを思ったレクスだった。
イルミがそう言うと、魔力によりハットがホブゴブリン数体が覆われる。
「グギョ、グギョオォ!?」
ホブゴブリンの悲鳴がハットの中に響く。そんなゴブリンにハットのあちこちから出た鎖が巻き付いた。そして、鎖から刺が生え、ホブゴブリン達を貫いた。
「グギョオオオオォォォォォ!?」
ホブゴブリン達は痛々しい悲鳴をあげると、力なくそのまま地に倒れ伏した。
「うん……………大分上達したけど…………。どうして全部手品師関連なんだろう…………?」
もっと、炎とか氷とか色々あるだろうに。まあ、上達しているのは間違いないわけだし、あまり突っ込まないでおこう。
「やったっ!」
イルミは歓喜の表情でそう叫び、ガッツポーズ。やはり、魔物が倒せるようになるのは嬉しいことだろう。
「あっ、レベル上がった!」
イルミのステータス表示には、Lv.29→Lv.30とあった。
◇スキル『封印制御』を獲得しました
「────『封印制御』………………!?」
イルミの顔が驚いたような表情になっていた。レクスは、失礼を承知の上でイルミのステータスを見させてもらうことにした。
「ネム、お願い」
「了解なのです、マスター!!」
ネムは敬礼の如く右手でラジャーとポーズを取って、そう言った。ネムが見ているものは当然、レクスにも見える。
レクスは目の前に表示されたステータスをさらっと確認していき────一番下にあったスキルを見て、静かに笑みを浮かべた。
(良かったね、イルミ)
『封印制御』の文字を見ながら、そんなことを思ったレクス。イルミは、ステータスを見終わったのか、レクスの方に戻ってきた。
「レクス、『封印制御』が手に入ったよ!! これで…………これでやっと、この力に悩まされなくて済む………………!!」
涙を流しながら、喜ぶイルミ。良かったね、とイルミの言葉をかけるレクス。レクスは一応念のために、イルミのスキル『封印制御』の詳細を確認しておく。そこには─────
◇『封印制御』
封印の際にかかる魔力を大幅に減少する効果を持つ。封印は膨大な魔力を消費するため、封印師にはもってこいのスキルである。
「まずい…………まずいよ、これ」
レクスはその詳細を見て、頭を抱えた。封印の際に使う魔力を減少させる。それすなわち、手で触れたものを封印してしまうというものはそのままなのだ。つまり、これは─────
「イルミ、そのスキルは─────」
「ん? 何?」
イルミの嬉しそうな顔に、一瞬言うのをためらうレクス。悲しませたくない。だけど、スキルの誤解のせいで更にイルミが悲しむようなことが起こったとしたら─────
(伝えるべきか、伝えないべきか─────。迷うべきじゃないのは分かってる……………。だけど……………!!)
レクスがあーでもないこーでもないと悩んでいると。
「……………あ、このスキル、魔力消費を少なくするだけだった」
テヘペロ、と舌を出しながらごまかすようにそう言うイルミ。どうやら自分でスキルの詳細を見たらしい。
「まあ、いいんだけどね。今までと変わらないだけだし」
イルミはそう言いながら苦笑した。その表情は少し暗いようにも見えた。その様子を察したレクスは何か提案して気を紛らわせようと、少しの間考える。
「…………イルミ、もう少しレベルを上げてみない? ほら、もしかしたら、その力を抑えられるスキルを得られるかもしれないし」
「……………! そうねっ。じゃあ、じゃんじゃん進むわよ!」
立ち直ってくれて良かった、とそんなことを思ったレクスだった。
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