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8章 ダンジョンを守れ ~異種族間同盟~
BOSS戦
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「ここが…………」
レクス達は大きい扉の前にいた。禍々しいまでのオーラを感じる。奥にはきっとボスが待ち構えているのだろう。それが、最初のボスなのか、それともラスボスなのかは分からない。とにかく、前者にせよ後者にせよ油断は禁物だ。
「いくよ…………!」
レクスが扉を押すと、立て付けの悪いドアのようにギギギ…………と音を立てて開く扉。やがて、中が見えてくる。
「うわぁ…………あそこ、絶対落ちたくない」
ミーシャがうぇ~…………と舌を出しながらそう言った。ミーシャの目線の先には毒液が大量に入った池があった。落ちたくないで済む話でもないのだが…………それで済ませる辺り、ミーシャらしいと言えよう。
「っていうか、あれ以外にも池があるような…………」
フィオナは目を凝らして呟いた。確かに、よく見てみれば毒液の入った池はミーシャが見つけた池ほどではないが、まあまあの広さだった。これは慎重に立ち回る必要がありそうだ。
「ねえ、あれ!」
カレンが指差したその先には─────魔法陣が浮かび上がっていた。しかも、七、八メートル規模の巨大な魔法陣。あそこから出てくる魔物は相当強力なはずだ。
やがて、巨大な魔法陣から魔物が出てきた。果たして、それは─────
「ミノタウロス…………?」
そう。翼に羽を生やしたミノタウロスが姿を現した。しかも、その手には鎌を持っており、その鎌は禍々しかった。
「ネム!」
レクスは、ネムを呼ぶ。レクスの首もとから出てきたネムは、早速『見る』を発動。ミノタウロスのステータスを見る。
「なっ…………!?」
レクスは、ミノタウロスのステータスを見て絶句する。
ミノタウロスのステータスは、HPやMPといった項目はレクスよりも下だ。しかし─────素早さだけがレクスよりも圧倒的に上なのである。それだけであれば、レクスは絶句しない。問題はスキルの方なのだ。
・『物理攻撃の絶対防御』
物理攻撃の一切を無効化する。
・『異次元ノ鎌』
離れたところへの鎌の攻撃を可能にする。鎌の攻撃範囲外にいても、決して獲物を逃すことはない。
更には、武器の方のステータスまで現れたのだ。
◇『血肉ノ鎌』
触れた瞬間、状態異常に陥る。それと同時に、触れた相手のHPを吸収する。
「これは…………」
このボスは、今までのボスとは訳が違う。まず、物理攻撃が通じないのだ。今までなら物理でどうとでも出来たが、それが通用しない。それに加えて厄介な鎌。非常にまずい。
(僕達はまだ大丈夫だとしても…………フィオナやルーパは…………)
危ない。Sランクになりたてのフィオナでは歯が立たないだろうことは明白だ。ルーパに至っては、実力が把握出来ていない。
「レクス、あいつのステータスは?」
ミーシャがそう尋ねる。
レクスは、ネムに見てもらったステータスを伝える。すると、それを聞いたミーシャはおろか、エレナ達までもが顔をしかめた。それも当然だろう。物理攻撃が効かないともなれば。
「なるほど…………。そして、魔法は使えないわけで…………」
フィオナがそう呟くと。
「おい、貴様らぁ! 封印を解いてくれたこと、感謝するぜぇ!」
声の主の方を振り向けば、そこには先程のミノタウロスが薄ら笑いを浮かべて飛んでいた。レクス達は、いきなりミノタウロスが喋り始めたせいで驚いたような顔に。
「…………封印?」
「んあ? 貴様らじゃないのか? 封印の扉を壊したのは」
(封印の扉って……………ああ、あれのことか。あれは僕達じゃなくて、自然に壊れたんだよね…………)
レクスはミノタウロスの言葉に対してそんなことを思った。
「まあいい…………。ちょうど今起きたばかりで腹も減ってたところだ…………。お前らを俺の餌にしてやるよぉ!」
ミノタウロスはそう言うと、『血肉ノ鎌』を振り上げて襲いかかって来た。
レクス達は大きい扉の前にいた。禍々しいまでのオーラを感じる。奥にはきっとボスが待ち構えているのだろう。それが、最初のボスなのか、それともラスボスなのかは分からない。とにかく、前者にせよ後者にせよ油断は禁物だ。
「いくよ…………!」
レクスが扉を押すと、立て付けの悪いドアのようにギギギ…………と音を立てて開く扉。やがて、中が見えてくる。
「うわぁ…………あそこ、絶対落ちたくない」
ミーシャがうぇ~…………と舌を出しながらそう言った。ミーシャの目線の先には毒液が大量に入った池があった。落ちたくないで済む話でもないのだが…………それで済ませる辺り、ミーシャらしいと言えよう。
「っていうか、あれ以外にも池があるような…………」
フィオナは目を凝らして呟いた。確かに、よく見てみれば毒液の入った池はミーシャが見つけた池ほどではないが、まあまあの広さだった。これは慎重に立ち回る必要がありそうだ。
「ねえ、あれ!」
カレンが指差したその先には─────魔法陣が浮かび上がっていた。しかも、七、八メートル規模の巨大な魔法陣。あそこから出てくる魔物は相当強力なはずだ。
やがて、巨大な魔法陣から魔物が出てきた。果たして、それは─────
「ミノタウロス…………?」
そう。翼に羽を生やしたミノタウロスが姿を現した。しかも、その手には鎌を持っており、その鎌は禍々しかった。
「ネム!」
レクスは、ネムを呼ぶ。レクスの首もとから出てきたネムは、早速『見る』を発動。ミノタウロスのステータスを見る。
「なっ…………!?」
レクスは、ミノタウロスのステータスを見て絶句する。
ミノタウロスのステータスは、HPやMPといった項目はレクスよりも下だ。しかし─────素早さだけがレクスよりも圧倒的に上なのである。それだけであれば、レクスは絶句しない。問題はスキルの方なのだ。
・『物理攻撃の絶対防御』
物理攻撃の一切を無効化する。
・『異次元ノ鎌』
離れたところへの鎌の攻撃を可能にする。鎌の攻撃範囲外にいても、決して獲物を逃すことはない。
更には、武器の方のステータスまで現れたのだ。
◇『血肉ノ鎌』
触れた瞬間、状態異常に陥る。それと同時に、触れた相手のHPを吸収する。
「これは…………」
このボスは、今までのボスとは訳が違う。まず、物理攻撃が通じないのだ。今までなら物理でどうとでも出来たが、それが通用しない。それに加えて厄介な鎌。非常にまずい。
(僕達はまだ大丈夫だとしても…………フィオナやルーパは…………)
危ない。Sランクになりたてのフィオナでは歯が立たないだろうことは明白だ。ルーパに至っては、実力が把握出来ていない。
「レクス、あいつのステータスは?」
ミーシャがそう尋ねる。
レクスは、ネムに見てもらったステータスを伝える。すると、それを聞いたミーシャはおろか、エレナ達までもが顔をしかめた。それも当然だろう。物理攻撃が効かないともなれば。
「なるほど…………。そして、魔法は使えないわけで…………」
フィオナがそう呟くと。
「おい、貴様らぁ! 封印を解いてくれたこと、感謝するぜぇ!」
声の主の方を振り向けば、そこには先程のミノタウロスが薄ら笑いを浮かべて飛んでいた。レクス達は、いきなりミノタウロスが喋り始めたせいで驚いたような顔に。
「…………封印?」
「んあ? 貴様らじゃないのか? 封印の扉を壊したのは」
(封印の扉って……………ああ、あれのことか。あれは僕達じゃなくて、自然に壊れたんだよね…………)
レクスはミノタウロスの言葉に対してそんなことを思った。
「まあいい…………。ちょうど今起きたばかりで腹も減ってたところだ…………。お前らを俺の餌にしてやるよぉ!」
ミノタウロスはそう言うと、『血肉ノ鎌』を振り上げて襲いかかって来た。
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