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プロローグ
プロローグ ー2
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腹いせ? 腹いせだと……!? それだけで俺の人生が終わったというのか……!? ……いや、まだ終わったかは分からない。もしかしたら元の世界に戻してもらえるかもしれない。俺はそんな一抹の希望を持って女神に尋ねる。
「あ、あの……。俺って元の世界に帰ることって出来るのでしょうか……?」
俺がそう言うと、女神は途端に罰の悪そうな顔になる。そして、非常に申し訳なさそうな声色でこう言った。
「…………ごめんなさい。私の腹いせでやったこととはいえ、貴方はもう既に死んでいる状態なの……。既に死んでいる人を生き返らせる事は、天界の掟に逆らうことになるの……。本当なら貴方を元の世界に返してあげたかったのだけど……。本当にごめんなさい」
女神の態度が先程まであんなに怒っていたのに、今では反省したようにシュン……と下を向いている。俺はさっきまでは正直激しい怒りを覚えていたが……今の女神の態度を見ては正直怒る気にもなれなかった。俺は大きく溜め息をつくと、気になっていたことを女神に尋ねる。
「俺はこの後、どうなるのでしょうか?」
それは、瑠偉が一番気にしていた事でもあった。自分が死んでしまい、元の世界に戻ることも出来ないと言われた以上、これからどうなるのか……。これは瑠偉にとって結構重要な問題だった。
「……怒らないの? 私は貴方に対して申し訳ない事をしてしまったというのに……」
女神は未だにその事について悩んでいた。俺の中ではとっくに解決したのだが……。こいつ、心読めるんじゃなかったけ?まあいいや。
俺はフーと息を吐き出すと女神に対して言葉を発する。
「……もういいですよ。十分反省しているんでしょう? ……だったら俺に怒れることなんてありませんよ」
俺がそう言うと、女神はパアアアと顔を明るくして、
「あ、ありがとう!! 私、もう許されなかったらどうしようかと……」
ホッと安心したように息を吐いて胸を撫で下ろしてそう言った。
「それで、その……。貴方の今後の処遇についてなんだけど……。こことは違う世界である"スラント"という世界で第二の人生を送ってもらいたいと思うわ」
「その、"スラント"というのは?」
「"スラント"というのは、所謂異世界の事よ。ほら、貴方が地球に居たときによく読んでたラノベがあるじゃない? 要はあんな感じよ。地球に居た頃には無かった魔法も使えるわよ」
何……!? 魔法が使えるのか……!? 俺が夢に見ていたあの魔法が……!?
「ええ。そして、ここでテンプレ通りにいくのだったら魔王討伐というところなのだろうけど……。貴方は私が腹いせでここに呼び出してしまったから……。"スラント"では、楽しい第二の人生を送って欲しいの……。その……お詫びと言っちゃなんだけど……。通常、異世界に召喚されるか又は転移や転生をする場合は《特典》として強力なスキルを1つ授けているの。そこで貴方には《特典》である強力なスキルを5つ授けるわ。勿論、ステータスの方にも色はつけるから」
俺はその言葉を聞いて更に興奮した。だってこれは所謂チートというやつでは? まじですごい!!
「それで、貴方にはこれからスキルを選んで貰います。勿論、自分で作っても大丈夫です。……許容範囲内でなら、だけど……」
まじで!? 自分で作っていいのか!? う~んでも……。取り敢えずスキルを見せてもらって……。目ぼしいスキルは貰って、足りなかったりしたら自分で作って補うとしよう。
「取り敢えず、スキルを見せてもらえますか?」
「わかったわ。少し待ってて」
女神はそう言うと、スキルオープンと唱える。すると俺の目の前にスクリーンみたいなものが出現する。そこには剣術スキル、魔法スキル、体術スキル、盗賊スキル、テイマースキルなどが表示されていた。
「因みに操作方法なんだけど……。貴方が元の世界で使ってたスマートフォンがあるじゃない? それを操作するような感じでしてもらえればオッケーよ」
俺は女神にそう言われると同時にそのスクリーンを操作する。俺は複数の表示の中から魔法スキルを選択する。すると、そこには様々なスキルが表示されていた。
魔法抵抗(パッシブ)《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……術者の身体に触れただけでその魔法を全て無効化する。
ハイエンチャント《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……術者自身のステータス全てを大幅に増加させる。エンチャントの上位互換であり、その性能はエンチャントの遥か上を行く。
召喚《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……自分の従者となるものを呼び出すことができる。ランクに応じて召喚できる従者のランクも上がる。
魔眼《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……魔法の発動兆候が見えたり、人や魔物などの体温や空気の流れといった様々な物を感知できる。また、相手を認識し、術者が魔眼で魔法を自己的に発動するとき、状態異常にできる。
万物創造《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……あらゆる物を創造できる。素材があれば魔力を消費せずに創造することが出来るが、素材がない場合は相応の魔力と引き換えに創造を行う。
不死(パッシブ)《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……どんなことをされても死ななくなる。
上限知らず(パッシブ)《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……レベルが上限を突破し、際限無く上がり続ける。
「あ、あの……。俺って元の世界に帰ることって出来るのでしょうか……?」
俺がそう言うと、女神は途端に罰の悪そうな顔になる。そして、非常に申し訳なさそうな声色でこう言った。
「…………ごめんなさい。私の腹いせでやったこととはいえ、貴方はもう既に死んでいる状態なの……。既に死んでいる人を生き返らせる事は、天界の掟に逆らうことになるの……。本当なら貴方を元の世界に返してあげたかったのだけど……。本当にごめんなさい」
女神の態度が先程まであんなに怒っていたのに、今では反省したようにシュン……と下を向いている。俺はさっきまでは正直激しい怒りを覚えていたが……今の女神の態度を見ては正直怒る気にもなれなかった。俺は大きく溜め息をつくと、気になっていたことを女神に尋ねる。
「俺はこの後、どうなるのでしょうか?」
それは、瑠偉が一番気にしていた事でもあった。自分が死んでしまい、元の世界に戻ることも出来ないと言われた以上、これからどうなるのか……。これは瑠偉にとって結構重要な問題だった。
「……怒らないの? 私は貴方に対して申し訳ない事をしてしまったというのに……」
女神は未だにその事について悩んでいた。俺の中ではとっくに解決したのだが……。こいつ、心読めるんじゃなかったけ?まあいいや。
俺はフーと息を吐き出すと女神に対して言葉を発する。
「……もういいですよ。十分反省しているんでしょう? ……だったら俺に怒れることなんてありませんよ」
俺がそう言うと、女神はパアアアと顔を明るくして、
「あ、ありがとう!! 私、もう許されなかったらどうしようかと……」
ホッと安心したように息を吐いて胸を撫で下ろしてそう言った。
「それで、その……。貴方の今後の処遇についてなんだけど……。こことは違う世界である"スラント"という世界で第二の人生を送ってもらいたいと思うわ」
「その、"スラント"というのは?」
「"スラント"というのは、所謂異世界の事よ。ほら、貴方が地球に居たときによく読んでたラノベがあるじゃない? 要はあんな感じよ。地球に居た頃には無かった魔法も使えるわよ」
何……!? 魔法が使えるのか……!? 俺が夢に見ていたあの魔法が……!?
「ええ。そして、ここでテンプレ通りにいくのだったら魔王討伐というところなのだろうけど……。貴方は私が腹いせでここに呼び出してしまったから……。"スラント"では、楽しい第二の人生を送って欲しいの……。その……お詫びと言っちゃなんだけど……。通常、異世界に召喚されるか又は転移や転生をする場合は《特典》として強力なスキルを1つ授けているの。そこで貴方には《特典》である強力なスキルを5つ授けるわ。勿論、ステータスの方にも色はつけるから」
俺はその言葉を聞いて更に興奮した。だってこれは所謂チートというやつでは? まじですごい!!
「それで、貴方にはこれからスキルを選んで貰います。勿論、自分で作っても大丈夫です。……許容範囲内でなら、だけど……」
まじで!? 自分で作っていいのか!? う~んでも……。取り敢えずスキルを見せてもらって……。目ぼしいスキルは貰って、足りなかったりしたら自分で作って補うとしよう。
「取り敢えず、スキルを見せてもらえますか?」
「わかったわ。少し待ってて」
女神はそう言うと、スキルオープンと唱える。すると俺の目の前にスクリーンみたいなものが出現する。そこには剣術スキル、魔法スキル、体術スキル、盗賊スキル、テイマースキルなどが表示されていた。
「因みに操作方法なんだけど……。貴方が元の世界で使ってたスマートフォンがあるじゃない? それを操作するような感じでしてもらえればオッケーよ」
俺は女神にそう言われると同時にそのスクリーンを操作する。俺は複数の表示の中から魔法スキルを選択する。すると、そこには様々なスキルが表示されていた。
魔法抵抗(パッシブ)《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……術者の身体に触れただけでその魔法を全て無効化する。
ハイエンチャント《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……術者自身のステータス全てを大幅に増加させる。エンチャントの上位互換であり、その性能はエンチャントの遥か上を行く。
召喚《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……自分の従者となるものを呼び出すことができる。ランクに応じて召喚できる従者のランクも上がる。
魔眼《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……魔法の発動兆候が見えたり、人や魔物などの体温や空気の流れといった様々な物を感知できる。また、相手を認識し、術者が魔眼で魔法を自己的に発動するとき、状態異常にできる。
万物創造《☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆》……あらゆる物を創造できる。素材があれば魔力を消費せずに創造することが出来るが、素材がない場合は相応の魔力と引き換えに創造を行う。
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