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はじめての(3) ※

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「んぁっ! ぁああッ、やぁあッ」

 紘人さんの指の動きが激しくなる。指の動きに合わせるようにキスをしてくるが、舌を吸われ、肉壁を掻きまわされ、上からも下からもいやらしい水音が響いてきた。口を塞がれ、喘ぎたくても満足に声を出せず、逃しきれなかった快感がお腹の奥に留まって、今にも溢れてしまいそうだった。

「痛かったら、教えてね……」

 紘人さんが下着を脱ぐと、大きく勃ち上がったものが目に飛び込んでくる。お腹に付きそうなくらいに反り返ったソレにスキンを被せ、私の入り口に宛がった。久しぶりの性交渉に少し体が強張るが、私は早くそれを中に入れてほしくて仕方がない。入口が、くぱくぱとその先端に夢中になってひくついていた。

「っは、ぁああッ、ぅう、ッ……うぁ……」
「由奈、力、抜いて……! 締め付け、すごい……ッ」

 紘人さんが少しずつ私のナカに入ってくる。熱い塊がお腹の中に収まっていく感覚に肉壁が歓喜し、私の気持ちを代弁するように彼のものを締め付ける。彼が歯を食いしばって耐えているのが見えた。私と繋がりたいと思ってくれていることに、気持ちよくなってくれていることに、また嬉しくなって蜜が溢れる。

「ぁあ、ふッ、んぅうッ……! ぁ、ぁあッ、ぁ、」
「全部、入ったよ……」

 紘人さんが乱れた私の髪を撫で、おでこにキスをしてくれた。彼がゆらゆらと少しずつ身体を動かすたび、私の中をソレが擦れて、少しずつ、蕩けていくように気持ちよさがこみあげてくる。
肉壺が久しぶりの快感に慣れてくれば、腰がずくずくと重くなって、次第に甘い声が漏れてきた。紘人さんはそれを聞いて微笑み、少しずつ腰の動きを大きくしてくる。最奥まで竿を押し込まれると、息が詰まった。喉を仰け反らせて快感を逃そうとした私を見て、労わるように優しく頭を撫でてくれる。はふ、と息を吐くと、ゆっくりと雄が引き抜かれて、もう一度奥まで差し込まれた。
ぐりぐりと先端が奥に押し付けられるのが気持ちいい。段差のところで肉壁をこそぐように擦られるのも、たまらなく気持ちいい。次第に私の腰も揺れ出して、紘人さんと見つめ合って快感を貪り合った。

「っ、由奈ッ、中、うねる……」
「やっ、ぁ、わかん、ないッ」

 イっちゃいそう、吐息交じりに囁かれ、中がきゅうっと締まる。まだ繋がっていたい気持ちと、もう限界と訴える身体が、喧嘩し合っているみたいだった。彼のモノがナカを行ったり来たりするのに合わせ、震える腰を動かす。指でさんざんいじめられた場所を先端が擦りあげて、私もイってしまいそうになる。
 紘人さんの腰つきが、私を気持ちよくさせようとするものから、紘人さん自身が気持ちよくなろうとするものに変わった。彼の息はどんどん荒くなって、額から零れた汗が私の首筋に落ちた。彼は前のめりになってそれを舐めとり、その舌にも快感を見出して震える私にのしかかってくる。
 彼の身体は熱かった。どこもかしこも汗ばんでいて、その背中に腕と足を回してみる。少しでも彼とくっついていたかった。紘人さんは少し動きにくそうになってしまったが、幸せそうに微笑んでくれたので、そのままぎゅうっとしがみつく。
 紘人さんはそんな私ごと、激しくごりごりと中を抉るように身体を揺さぶった。彼に貫かれるたび、ナカに溜まっていた蜜が掻きだされ、お尻の方に垂れていく。シーツの濡れた感触をお尻に感じながら、今までで一番の激しい動きに与えられる快感に、身をゆだねた。

「ッ、由奈、イ、く……!」
「んんっ! んぅううッ!」

 ぐぅっと、紘人さんの先端が奥に当たり、ぐりぐりと押し付けられる。ばちばちと弾けるような絶頂の波に飲まれ、身体をぴくぴくと震わせる私の首筋に鼻を擦りながら、紘人さんは私の中でゆるゆると自身を扱こうと腰を揺らし、最後の最後まで出し切ろうとしていた。

「由奈、好きだよ……」

 私の中からずるりと雄を引き抜いて、紘人さんが倒れ込んでくる。重たいはずの彼の身体が、ちっとも重たく感じない。ぴっとりとくっついていられることが幸せで、お互いを抱きしめ合った。

「全然、足りないや」
「ぅう、紘人さん元気ですね……」
「うん、多分、由奈が思ってるより、由奈のこと好きみたい」

紘人さんにされるがまま、体液に汚れた身体をティッシュで拭われる。

「本当は、もう一回シたいけど、今日は由奈がぐったりしてるから我慢する。少し落ち着いたらシャワー浴びようか。妹の使いかけでよければ、化粧水とか残ってるし、肌に合わなければコンビニ行くから」
「妹さんいるの、初耳です」
「確かに、話したことなかったかもね。こういう話も、もっといっぱいしよう」

 紘人さんの腕に抱かれているうちに、絶頂後の気だるさは残るが、少しずつ意識がはっきりしてくる。彼に支えられながら、一緒にお風呂場へ向かう。

「がっついてごめんね。由奈、嫌な思いしなかった?」
「全然、してないです。ちょっと、激しくてびっくりしましたけど……」
「俺、めちゃくちゃ独占欲強いし、ずっと由奈のこと抱き尽くしたいって思ってた......由奈さえよければ、もっともっと2人で愛し合いたいな」

 あんなに激しく愛されたのに、まだし足りないことがあるなんて、と耳を疑う。嘘ですよね? と聞きたかったが、声が掠れてむせてしまった。

「ごめんね。後でお水飲もうね。ベッド狭いけど、一緒にお話ししながら寝てくれたら嬉しいな。……俺、彼女作るの避けてたからかな……由奈のこと、大事にしたくて、たくさん愛したくて仕方ないや。5年分、行き場のなかった気持ち、少しずつ受け止めてくれたら嬉しい」
「紘人さん……私も、紘人さんのこと、いっぱい大事にしますね」

 シャワーを終えてベッドに戻る。紘人さんは片時も私から離れたがらず、ずっと私のどこかに触れていた。久しぶりにできた年上の彼氏は、ワケアリ物件どころか私のことを溺愛してくれる超優良物件だった。

「......明日、もう一回シてもいい? 由奈のこと、もっともっと愛したいな」

 ……愛されすぎて、身がもたないかもしれないが、今はただ、幸せな気持ちの赴くままに、彼の愛を受け止めてみたいと思った。
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