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2章
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アジト内を自由に歩き回っていいという許可が下りた。麓は部屋を出て、アテもなくさまよっていた。
アジト内は不気味なほど静かだ。天神地祇が来て暴れ回っているはずなのに、何かが壊れる音も気合の声も聞こえてこない。彼らの気配すら感じることもなかった。この辺りはアジトの奥の方なんだろう。
また零に言霊をかけられているらしい。ある程度歩くと足が勝手に別の道を選んでしまう。天神地祇に会わせないよう、戦いの場に巻き込まれないように。
「白黒ばっか…つまんない」
壁にふれて思わずつぶやいた。
それだけではない。ここには太陽の光などなく、照明の青白い光だけだ。
麓が与えられた部屋と比べたら大違いなほど殺風景なアジト。物足りないというよりは全てが欠如していた。
(寮の壁が懐かしい…)
今ふれている壁は冷たさしか感じられない。寮の木の壁は見ただけで温かみがあった。寮長が凪を狙ってヘアピンを投げた時に穴がいくつもあるが。
(寮長さん、大丈夫かな…広い寮でたった1人なんて)
麓は手を下ろしてため息をついた。視線を落とすと金銀の刺繍が目に入る。
自分にはこんなものは似合わない。いつもの袴でないと落ち着かない。
どこからかカツーンカツーンと、響く足音が響いた。
ローファーやスニーカーなどではない、もっと尖ったような音だ。
ゆっくりと振り向くと、廊下の先に黒装束で身をまとった人物がいた。
「あ…」
一目で誰だと分かる。しかしそれだけではない。その精霊には見覚えがある。むしろ、相手だって麓のことを知っているはずだ。
零と同じ長い黒髪。胸元が大きく開き、両横に深いスリットの入った装束。腕には付け袖。黒光りするハイサイブーツ。
久しぶりに会ったその顔────。
「立…花さん…?」
「…どーも」
相手────立花も驚いたような顔をして、気まずそうに視線をそらした。
およそ1年ぶりに会った彼女。麓の体は強張り始め、嫌な思い出がフラッシュバックしてくる。
立花は麓のかつてのクラスメイト。度重なる麓への嫌がらせから彼女は転校を命じられた。
しかし彼女は別の支部の学園へ転入することはなく、天災地変に入隊していた。
「なんか…変わった気がする」
「え?」
立花は相変わらず目をそらしたままだが、腕を組んでぽつりとつぶやいた。
「あんた…最後に会った頃は青菜に塩を振ったような体たらくだったのに、今は割り切っているように見える。現に今、ここで1人なのに歩き回れているじゃない」
思いがけぬ立花の言葉に麓は首を傾げた。最初の一言が誉め言葉とは。麓の警戒がとけていく。
「私は何も、変わっていないですよ」
「それは自分で思っているだけ。零様がよくあんたは変わったとおっしゃっている」
「零様? …あぁ、トップの」
「そうよ。ていうかあんた、ありがたいと思いなさいよ。あの零様に気に入られて大切にされていること。私たち部下の中であんたみたいに扱われる者なんていないわ。皆平等なの」
「へぇ~…」
麓は無理矢理連れ去られて囲われている立場なので、立花の言うことは1つもうれしくなかった。むしろ重々しい。
「あんたがそんな立場だから。天神地祇の肩書を持っていても私たちはあんたに手だしできない。もし零様があんなことをおっしゃられなかったら、今頃あんたは屍になっていたでしょうよ。戦闘中の天神地祇よりも先に」
そんなことは気に留めたことがなかった。天災地変の一部を見ることはあったが、ただちらっと一瞥されただけだ。麓の部屋を設計した者、調度品を調達してきた者とごく普通に少しだけ言葉を交わしたこともある。
誰に何も攻撃されないのが当たり前だと思ってしまっていた。
(そっか…あの人が指示しているだけで私は狙われている立場なんだ。本当はいつ、殺されてもおかしくないんだ…)
麓は袖口をぎゅっと握り締めた。しばらくぶりに恐怖が湧き上がってくる。
立花は麓の様子を見ていたが、視線を外してため息をついた。
「別に怖がらなくてもいいわよ。私だって規律を守れない部下じゃないわ。他の精霊たちだったそう。あの御方に逆らおうなんて愚か者は1人もいない。…だからせいぜい、零様にちやほやとされていれば?」
最後にフンッと鼻を鳴らした立花は腕を組んだ。その様子は麓の中で思い当たるものがある。
「ヤキモチですか?」
「はあっ!?」
素っ頓狂な声を上げた立花の表情は無理矢理作ったようなしかめ面だ。きっとその表情の下は。彼女の頬は赤く染まっている。
立花が勢いよく後ろを向くと、黒髪がさらっと舞う。
「私はこれで行くわ。あんたのお仲間が今日もここへおいでだから」
彼女は足早に歩き去った。その後ろ姿につい、笑みがこぼれてしまう。言っていることは笑えるものではないが。
気丈に振舞っているがその姿はどこか可愛らしい。きっと彼女は零に対して忠誠だとか尊敬の念を抱いているのだろうが、実際は恋心からではないかと麓は思った。
他人の恋心の機微を少しは分かるようになってきたつもりだ。立花が凪に好意を抱いていた時とは様子が違うが年月が経ったからこそ、相手が違うからこそ彼女も感情表現が変わったんだろう。
(あなたもきっと…成長したんでしょう。場所は場所でも、あなたにとってはよい環境なのかもしれませんね)
そう考えることができるということはきっと、心の余裕がわずかにあるのだろう。実際に接してみて立花は以前よりも話しやすい気がした。彼女への恐怖もなくなっている。
麓は再び壁に寄り掛かり、その場に座り込んだ。
寮長アマテラスの前ではなんでもないフリをしていたが竹林で倒れて以来、今までと疲れの感じ方が変わった気がする。朝早くに目が覚めると前日の疲れが残っているような気がするし、体育の授業は苦行でしかない。
今だってそうだ。体がつらい。少しでも部屋から出たいからと言って歩き回るのではなかった。
心当たりがないはずない。アマテラスから自分の体が他とは違うと聞かされたから。
他人の傷を治すことのできる麓の能力。それは使うと同時に麓の髪色を薄くし、自身の治癒力がが削られる。
麓は息を吐き、背が壁から離れて冷たい床の上でへたりこんだ。
「…麓殿!」
らしくない鋭い声。麓はそれを最後に眠りに落ちた。
アジト内は不気味なほど静かだ。天神地祇が来て暴れ回っているはずなのに、何かが壊れる音も気合の声も聞こえてこない。彼らの気配すら感じることもなかった。この辺りはアジトの奥の方なんだろう。
また零に言霊をかけられているらしい。ある程度歩くと足が勝手に別の道を選んでしまう。天神地祇に会わせないよう、戦いの場に巻き込まれないように。
「白黒ばっか…つまんない」
壁にふれて思わずつぶやいた。
それだけではない。ここには太陽の光などなく、照明の青白い光だけだ。
麓が与えられた部屋と比べたら大違いなほど殺風景なアジト。物足りないというよりは全てが欠如していた。
(寮の壁が懐かしい…)
今ふれている壁は冷たさしか感じられない。寮の木の壁は見ただけで温かみがあった。寮長が凪を狙ってヘアピンを投げた時に穴がいくつもあるが。
(寮長さん、大丈夫かな…広い寮でたった1人なんて)
麓は手を下ろしてため息をついた。視線を落とすと金銀の刺繍が目に入る。
自分にはこんなものは似合わない。いつもの袴でないと落ち着かない。
どこからかカツーンカツーンと、響く足音が響いた。
ローファーやスニーカーなどではない、もっと尖ったような音だ。
ゆっくりと振り向くと、廊下の先に黒装束で身をまとった人物がいた。
「あ…」
一目で誰だと分かる。しかしそれだけではない。その精霊には見覚えがある。むしろ、相手だって麓のことを知っているはずだ。
零と同じ長い黒髪。胸元が大きく開き、両横に深いスリットの入った装束。腕には付け袖。黒光りするハイサイブーツ。
久しぶりに会ったその顔────。
「立…花さん…?」
「…どーも」
相手────立花も驚いたような顔をして、気まずそうに視線をそらした。
およそ1年ぶりに会った彼女。麓の体は強張り始め、嫌な思い出がフラッシュバックしてくる。
立花は麓のかつてのクラスメイト。度重なる麓への嫌がらせから彼女は転校を命じられた。
しかし彼女は別の支部の学園へ転入することはなく、天災地変に入隊していた。
「なんか…変わった気がする」
「え?」
立花は相変わらず目をそらしたままだが、腕を組んでぽつりとつぶやいた。
「あんた…最後に会った頃は青菜に塩を振ったような体たらくだったのに、今は割り切っているように見える。現に今、ここで1人なのに歩き回れているじゃない」
思いがけぬ立花の言葉に麓は首を傾げた。最初の一言が誉め言葉とは。麓の警戒がとけていく。
「私は何も、変わっていないですよ」
「それは自分で思っているだけ。零様がよくあんたは変わったとおっしゃっている」
「零様? …あぁ、トップの」
「そうよ。ていうかあんた、ありがたいと思いなさいよ。あの零様に気に入られて大切にされていること。私たち部下の中であんたみたいに扱われる者なんていないわ。皆平等なの」
「へぇ~…」
麓は無理矢理連れ去られて囲われている立場なので、立花の言うことは1つもうれしくなかった。むしろ重々しい。
「あんたがそんな立場だから。天神地祇の肩書を持っていても私たちはあんたに手だしできない。もし零様があんなことをおっしゃられなかったら、今頃あんたは屍になっていたでしょうよ。戦闘中の天神地祇よりも先に」
そんなことは気に留めたことがなかった。天災地変の一部を見ることはあったが、ただちらっと一瞥されただけだ。麓の部屋を設計した者、調度品を調達してきた者とごく普通に少しだけ言葉を交わしたこともある。
誰に何も攻撃されないのが当たり前だと思ってしまっていた。
(そっか…あの人が指示しているだけで私は狙われている立場なんだ。本当はいつ、殺されてもおかしくないんだ…)
麓は袖口をぎゅっと握り締めた。しばらくぶりに恐怖が湧き上がってくる。
立花は麓の様子を見ていたが、視線を外してため息をついた。
「別に怖がらなくてもいいわよ。私だって規律を守れない部下じゃないわ。他の精霊たちだったそう。あの御方に逆らおうなんて愚か者は1人もいない。…だからせいぜい、零様にちやほやとされていれば?」
最後にフンッと鼻を鳴らした立花は腕を組んだ。その様子は麓の中で思い当たるものがある。
「ヤキモチですか?」
「はあっ!?」
素っ頓狂な声を上げた立花の表情は無理矢理作ったようなしかめ面だ。きっとその表情の下は。彼女の頬は赤く染まっている。
立花が勢いよく後ろを向くと、黒髪がさらっと舞う。
「私はこれで行くわ。あんたのお仲間が今日もここへおいでだから」
彼女は足早に歩き去った。その後ろ姿につい、笑みがこぼれてしまう。言っていることは笑えるものではないが。
気丈に振舞っているがその姿はどこか可愛らしい。きっと彼女は零に対して忠誠だとか尊敬の念を抱いているのだろうが、実際は恋心からではないかと麓は思った。
他人の恋心の機微を少しは分かるようになってきたつもりだ。立花が凪に好意を抱いていた時とは様子が違うが年月が経ったからこそ、相手が違うからこそ彼女も感情表現が変わったんだろう。
(あなたもきっと…成長したんでしょう。場所は場所でも、あなたにとってはよい環境なのかもしれませんね)
そう考えることができるということはきっと、心の余裕がわずかにあるのだろう。実際に接してみて立花は以前よりも話しやすい気がした。彼女への恐怖もなくなっている。
麓は再び壁に寄り掛かり、その場に座り込んだ。
寮長アマテラスの前ではなんでもないフリをしていたが竹林で倒れて以来、今までと疲れの感じ方が変わった気がする。朝早くに目が覚めると前日の疲れが残っているような気がするし、体育の授業は苦行でしかない。
今だってそうだ。体がつらい。少しでも部屋から出たいからと言って歩き回るのではなかった。
心当たりがないはずない。アマテラスから自分の体が他とは違うと聞かされたから。
他人の傷を治すことのできる麓の能力。それは使うと同時に麓の髪色を薄くし、自身の治癒力がが削られる。
麓は息を吐き、背が壁から離れて冷たい床の上でへたりこんだ。
「…麓殿!」
らしくない鋭い声。麓はそれを最後に眠りに落ちた。
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