1 / 24
1章
1
しおりを挟む
あの頃、雷を失ってからすぐは、何をしようにも気力が湧かなかった。
そんな凪を見かねてアマテラスがこう言った。
────学園で精鋭を集めるのはどうじゃ。天災地変についてはわしも頭を悩ませておる。だが、わしはあやつらを粛正することはできない。そこでお前さんが代わりに粛正してくれたらありがたい。他の精霊のためにも…な。
そこで生まれたのが風紀委員兼、対天災地変用部隊『天神地祇』。
発足してからすぐに仲間になったのが扇と霞。当時すでに八百万学園で教師として働いていた2人は、凪と長年の付き合いだ。3人とも同い年である。
彼ら2人は雷のことも知っている。何だったら会ったこともある。凪が実は彼女を好きで告白して玉砕したことも。そのことでからかったら殺されそうになった。あの時の凪の目は殺人鬼そのものだった。
それから加わったのは蒼。精霊の中で高貴である”天”の精霊であり、風紀委員の最年少だ。彼は雷にとって弟のような存在で、凪とも実は古い付き合いである。
────僕よりずっと年上なのに大人げないですね。
彼は生まれた時から毒舌キャラだった。特に凪に対して。
雷の前ではおとなしいが、凪や他の精霊がその場に加われば可愛げがなくなる。凪にとっては憎たらしい後輩でもある。
蒼はまだ学園に入学していなかったが、”天”ということもあり社会勉強として時々学園に遊びに来ていた。
その頃凪たちは男子寮や教師寮で過ごしていたが、アマテラスの計らいによって風紀委員寮が設置された。
そして同時にやってきたのが寮長。
彼女は美形な男4人を目の前にしてもとろけることはなかった。いつも明るく快活にふるまっている。
アマテラスからは人間の女性だと紹介された。本人は本名を名乗ることはせず、寮長とお呼び下さいとだけ話した。
蒼はすぐに彼女に懐き、寮長と共に凪をからかって遊んだ。その光景はまるで雷が戻ってきたようだった。
初めこそ珍しい人間の女性に、扇と霞は甘くささやいていたのだが。
────私、誓い合った殿方がいますので。
と、交わされた。
それからしばらくし、焔、光と新入生がやってきた。
今のにとって新しいタイプと珍しいタイプといううことで、凪は2人を早々にスカウト。
彼らはあの行ける伝説、精霊最強と名高い男から声を掛けられたことに驚いたが、喜んで入隊した。
そして今に至るのだが────凪がなかなか卒業できないことが、風紀委員寮で過ごす一員の頭を悩ませていた。
いい歳をしているというのに授業をサボったり、提出物に手をつけようとしなかったり。進級も一苦労であった。
おまけに一時は彰と会う度に殺し合い並の喧嘩を繰り広げていた。のちに、風紀委員長のくせに校内で喧嘩というのは他の生徒に示しがつかないと言われてやっと落ち着く。
留年期間は増え続ける一方で、おそらくこの先100年は卒業できないだろう…と言われている。
そして今。彼らはついに、天神地祇として本格的な活動を始めた。
天災地変の粛正。
過去に”天”や力のある精霊が有志で零に向かい、全面戦争になった。凪ももちろん、その戦争に参加した。
(チッ…片付かねェじゃんかよ…!)
凪は舌打ちしながら額の汗を拭った。
ここ────天災地変のアジトに来たばかりの時は雑魚同然の零の部下たちが相手だったが、今は中堅レベルの部下たちだ。雑魚ほど人数は多くはないが、クナイはもちろん刀を扱う者も現れた。
「おい彰。それ、四丁とかにならねェのか」
「バカ言え。なったところで誰が扱える」
背中を合わせた2人は、同時に目の前の敵をそれぞれの武器化身で迎え撃つ。
凪は海竜剣で。彰は暗黒銃で。過去の因縁で2人は仲が悪いが、戦場ではいいタッグだ。それを言われたら2人は不機嫌になる。
「気合いで増やせェ!」
「できるわけねーだろバカが」
「腕生やせ。背中から2本」
「俺は精霊だ。バケモンじゃねー」
どうでもよさげなことを言い合っていると、凪の頬をクナイがかすめていった。
傷口が熱い、と思った時にはもう治っている。はずなのだが。
「治りが悪くなってきやがった…」
凪は傷口がひりひりするのを感じた。それ以外にも治りきっていない生傷がいくつもある。いつもだったらこの程度の傷は一瞬で消える。長引く戦闘の中で傷を治しすぎ、治癒力が弱くなってきているのかもしれない。睡眠ももちろんとっているが、これからの戦法はどのようにしたらいいのか…と考え過ぎて夜に何度も目が覚める。
もうこの先何年分の傷を負って治しているのだろう。
凪がまとめて2人薙ぎ払った瞬間。
「凪さァん!」
「ンだァ!?」
「光が…!」
「あ?」
らしくない焔の叫びに、凪がバカデカく返すと、今度は弱しい声で返ってきた。
ちらりと後ろを見ると、焔が光のことを抱きかかえて敵を炎で追い払っていた。
「ちくしょう…来んなって!」
腕の中の光は頭をもたれかけてぐったりとしている。凪は2人の元まで敵に峰打ちをくらわせ続け、片隅で焔としゃがんだ。
彰がいつの間にか背後に現れ、拳銃をぶっ放してクナイを落とす。
「光…?」
「さっき連続で何人も相手にして…最後に妙な輝きを出して突然倒れたんです」
「…無茶したな」
横たわった光に凪は心配そうに眉を寄せながらも、背後から襲い掛かろうとする敵に海竜剣を突きつける。そこへ蒼と霞が猛ダッシュで駆け寄った。
「大丈夫ですか!?」
肩で息をしている蒼は制服の袖をまくってブレスレットを出した。その袖もほつれてきている。
「光さんを”天”に送ります。霞さん、この辺りを囲ってもらえますか」
「…霞装壁」
蒼と光だけが白い霧の中に包まれた。それはただの霧に見えるがふれれば固い。しかし持続時間は限られており、光が”天”に送られてしばらく経てば消えるだろう。
扇も近くにやってきて、武器化身である扇子で敵やクナイを高く舞い上げた。彼はジャケットもネクタイもしていなかった。戦闘で服はボロボロになる。恐らく脱ぎ捨てたのだろう。
扇の舞風扇で敵は徐々に遠ざかり、舞い上げられて落下して体に打撃が与えられる。そのまま気絶している者もちらほら。
敵がほんの少しだけ減った。天神地祇が一ヶ所に集まったことで、天災地変は様子を伺っている。すぐに攻撃に移らないようだ。
「ついにこっちにも被害が出たか…」
「…あぁ」
扇は光のことを言葉少なく心配した。凪も海竜剣を下ろして息を吐く。
自分たちもいつ、光のように倒れるか分からない。先に敵に殺られる可能性だってある。
雲行きが怪しくなってきた。
そんな凪を見かねてアマテラスがこう言った。
────学園で精鋭を集めるのはどうじゃ。天災地変についてはわしも頭を悩ませておる。だが、わしはあやつらを粛正することはできない。そこでお前さんが代わりに粛正してくれたらありがたい。他の精霊のためにも…な。
そこで生まれたのが風紀委員兼、対天災地変用部隊『天神地祇』。
発足してからすぐに仲間になったのが扇と霞。当時すでに八百万学園で教師として働いていた2人は、凪と長年の付き合いだ。3人とも同い年である。
彼ら2人は雷のことも知っている。何だったら会ったこともある。凪が実は彼女を好きで告白して玉砕したことも。そのことでからかったら殺されそうになった。あの時の凪の目は殺人鬼そのものだった。
それから加わったのは蒼。精霊の中で高貴である”天”の精霊であり、風紀委員の最年少だ。彼は雷にとって弟のような存在で、凪とも実は古い付き合いである。
────僕よりずっと年上なのに大人げないですね。
彼は生まれた時から毒舌キャラだった。特に凪に対して。
雷の前ではおとなしいが、凪や他の精霊がその場に加われば可愛げがなくなる。凪にとっては憎たらしい後輩でもある。
蒼はまだ学園に入学していなかったが、”天”ということもあり社会勉強として時々学園に遊びに来ていた。
その頃凪たちは男子寮や教師寮で過ごしていたが、アマテラスの計らいによって風紀委員寮が設置された。
そして同時にやってきたのが寮長。
彼女は美形な男4人を目の前にしてもとろけることはなかった。いつも明るく快活にふるまっている。
アマテラスからは人間の女性だと紹介された。本人は本名を名乗ることはせず、寮長とお呼び下さいとだけ話した。
蒼はすぐに彼女に懐き、寮長と共に凪をからかって遊んだ。その光景はまるで雷が戻ってきたようだった。
初めこそ珍しい人間の女性に、扇と霞は甘くささやいていたのだが。
────私、誓い合った殿方がいますので。
と、交わされた。
それからしばらくし、焔、光と新入生がやってきた。
今のにとって新しいタイプと珍しいタイプといううことで、凪は2人を早々にスカウト。
彼らはあの行ける伝説、精霊最強と名高い男から声を掛けられたことに驚いたが、喜んで入隊した。
そして今に至るのだが────凪がなかなか卒業できないことが、風紀委員寮で過ごす一員の頭を悩ませていた。
いい歳をしているというのに授業をサボったり、提出物に手をつけようとしなかったり。進級も一苦労であった。
おまけに一時は彰と会う度に殺し合い並の喧嘩を繰り広げていた。のちに、風紀委員長のくせに校内で喧嘩というのは他の生徒に示しがつかないと言われてやっと落ち着く。
留年期間は増え続ける一方で、おそらくこの先100年は卒業できないだろう…と言われている。
そして今。彼らはついに、天神地祇として本格的な活動を始めた。
天災地変の粛正。
過去に”天”や力のある精霊が有志で零に向かい、全面戦争になった。凪ももちろん、その戦争に参加した。
(チッ…片付かねェじゃんかよ…!)
凪は舌打ちしながら額の汗を拭った。
ここ────天災地変のアジトに来たばかりの時は雑魚同然の零の部下たちが相手だったが、今は中堅レベルの部下たちだ。雑魚ほど人数は多くはないが、クナイはもちろん刀を扱う者も現れた。
「おい彰。それ、四丁とかにならねェのか」
「バカ言え。なったところで誰が扱える」
背中を合わせた2人は、同時に目の前の敵をそれぞれの武器化身で迎え撃つ。
凪は海竜剣で。彰は暗黒銃で。過去の因縁で2人は仲が悪いが、戦場ではいいタッグだ。それを言われたら2人は不機嫌になる。
「気合いで増やせェ!」
「できるわけねーだろバカが」
「腕生やせ。背中から2本」
「俺は精霊だ。バケモンじゃねー」
どうでもよさげなことを言い合っていると、凪の頬をクナイがかすめていった。
傷口が熱い、と思った時にはもう治っている。はずなのだが。
「治りが悪くなってきやがった…」
凪は傷口がひりひりするのを感じた。それ以外にも治りきっていない生傷がいくつもある。いつもだったらこの程度の傷は一瞬で消える。長引く戦闘の中で傷を治しすぎ、治癒力が弱くなってきているのかもしれない。睡眠ももちろんとっているが、これからの戦法はどのようにしたらいいのか…と考え過ぎて夜に何度も目が覚める。
もうこの先何年分の傷を負って治しているのだろう。
凪がまとめて2人薙ぎ払った瞬間。
「凪さァん!」
「ンだァ!?」
「光が…!」
「あ?」
らしくない焔の叫びに、凪がバカデカく返すと、今度は弱しい声で返ってきた。
ちらりと後ろを見ると、焔が光のことを抱きかかえて敵を炎で追い払っていた。
「ちくしょう…来んなって!」
腕の中の光は頭をもたれかけてぐったりとしている。凪は2人の元まで敵に峰打ちをくらわせ続け、片隅で焔としゃがんだ。
彰がいつの間にか背後に現れ、拳銃をぶっ放してクナイを落とす。
「光…?」
「さっき連続で何人も相手にして…最後に妙な輝きを出して突然倒れたんです」
「…無茶したな」
横たわった光に凪は心配そうに眉を寄せながらも、背後から襲い掛かろうとする敵に海竜剣を突きつける。そこへ蒼と霞が猛ダッシュで駆け寄った。
「大丈夫ですか!?」
肩で息をしている蒼は制服の袖をまくってブレスレットを出した。その袖もほつれてきている。
「光さんを”天”に送ります。霞さん、この辺りを囲ってもらえますか」
「…霞装壁」
蒼と光だけが白い霧の中に包まれた。それはただの霧に見えるがふれれば固い。しかし持続時間は限られており、光が”天”に送られてしばらく経てば消えるだろう。
扇も近くにやってきて、武器化身である扇子で敵やクナイを高く舞い上げた。彼はジャケットもネクタイもしていなかった。戦闘で服はボロボロになる。恐らく脱ぎ捨てたのだろう。
扇の舞風扇で敵は徐々に遠ざかり、舞い上げられて落下して体に打撃が与えられる。そのまま気絶している者もちらほら。
敵がほんの少しだけ減った。天神地祇が一ヶ所に集まったことで、天災地変は様子を伺っている。すぐに攻撃に移らないようだ。
「ついにこっちにも被害が出たか…」
「…あぁ」
扇は光のことを言葉少なく心配した。凪も海竜剣を下ろして息を吐く。
自分たちもいつ、光のように倒れるか分からない。先に敵に殺られる可能性だってある。
雲行きが怪しくなってきた。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
あなたが望んだ、ただそれだけ
cyaru
恋愛
いつものように王城に妃教育に行ったカーメリアは王太子が侯爵令嬢と茶会をしているのを目にする。日に日に大きくなる次の教育が始まらない事に対する焦り。
国王夫妻に呼ばれ両親と共に登城すると婚約の解消を言い渡される。
カーメリアの両親はそれまでの所業が腹に据えかねていた事もあり、領地も売り払い夫人の実家のある隣国へ移住を決めた。
王太子イデオットの悪意なき本音はカーメリアの心を粉々に打ち砕いてしまった。
失意から寝込みがちになったカーメリアに追い打ちをかけるように見舞いに来た王太子イデオットとエンヴィー侯爵令嬢は更に悪意のない本音をカーメリアに浴びせた。
公爵はイデオットの態度に激昂し、処刑を覚悟で2人を叩きだしてしまった。
逃げるように移り住んだリアーノ国で静かに静養をしていたが、そこに1人の男性が現れた。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※胸糞展開ありますが、クールダウンお願いします。
心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。イラっとしたら現実に戻ってください。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
決めたのはあなたでしょう?
みおな
恋愛
ずっと好きだった人がいた。
だけど、その人は私の気持ちに応えてくれなかった。
どれだけ求めても手に入らないなら、とやっと全てを捨てる決心がつきました。
なのに、今さら好きなのは私だと?
捨てたのはあなたでしょう。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。
どうぞご勝手になさってくださいまし
志波 連
恋愛
政略結婚とはいえ12歳の時から婚約関係にあるローレンティア王国皇太子アマデウスと、ルルーシア・メリディアン侯爵令嬢の仲はいたって上手くいっていた。
辛い教育にもよく耐え、あまり学園にも通学できないルルーシアだったが、幼馴染で親友の侯爵令嬢アリア・ロックスの励まされながら、なんとか最終学年を迎えた。
やっと皇太子妃教育にも目途が立ち、学園に通えるようになったある日、婚約者であるアマデウス皇太子とフロレンシア伯爵家の次女であるサマンサが恋仲であるという噂を耳にする。
アリアに付き添ってもらい、学園の裏庭に向かったルルーシアは二人が仲よくベンチに腰掛け、肩を寄せ合って一冊の本を仲よく見ている姿を目撃する。
風が運んできた「じゃあ今夜、いつものところで」という二人の会話にショックを受けたルルーシアは、早退して父親に訴えた。
しかし元々が政略結婚であるため、婚約の取り消しはできないという言葉に絶望する。
ルルーシアの邸を訪れた皇太子はサマンサを側妃として迎えると告げた。
ショックを受けたルルーシアだったが、家のために耐えることを決意し、皇太子妃となることを受け入れる。
ルルーシアだけを愛しているが、友人であるサマンサを助けたいアマデウスと、アマデウスに愛されていないと思い込んでいるルルーシアは盛大にすれ違っていく。
果たして不器用な二人に幸せな未来は訪れるのだろうか……
他サイトでも公開しています。
R15は保険です。
表紙は写真ACより転載しています。
殿下、側妃とお幸せに! 正妃をやめたら溺愛されました
まるねこ
恋愛
旧題:お飾り妃になってしまいました
第15回アルファポリス恋愛大賞で奨励賞を頂きました⭐︎読者の皆様お読み頂きありがとうございます!
結婚式1月前に突然告白される。相手は男爵令嬢ですか、婚約破棄ですね。分かりました。えっ?違うの?嫌です。お飾り妃なんてなりたくありません。
[完結]私はドラゴンの番らしい
シマ
恋愛
私、オリビア15歳。子供頃から魔力が強かったけど、調べたらドラゴンの番だった。
だけど、肝心のドラゴンに会えないので、ドラゴン(未来の旦那様)を探しに行こう!て思ってたのに
貴方達誰ですか?彼女を虐めた?知りませんよ。学園に通ってませんから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる