ガルデニアの残り香

板久咲絢芽

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回想 4 袋小路と果(はたて)

メモ 5

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'Ευρηκα見つけた
 結局のところ、確かに朧気おぼろげとなった記憶の範囲でも私は、屹度きっとれを成し得た事も、成された事も、なかった。

 今迄いままで集めた情報を元に、記憶を手繰たぐって考えた結果としては、当初の私が思えば自暴自棄じぼうじきとも思うだろう。
 けれど、わらにもすが心算つもりで我々の望む生き血が、何の代替かを推測した結果ではある。

 だがしかし、ならば、其処そこから如何どうしろというのだ。

 どうすれば、Ace of cup聖杯のエースを正位置にできる。
 いや、で満たす事に救いがあるならば、ある意味、童話や民話こそ、私を救い得るのかもしれない。




 ――けれども、所有あらゆる表象におおわれ、時を経て肥大化するその内に、今やなどほど残っているというのだろう。』
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