【R18】陰キャのキモオタが急にモて始めた話

第3話 ピンポーン

「ピンポーン……」


　午前10時過ぎにモテ男の家を訪ねてくる謎の女がいた。

　彼は昨日、早く寝たというのにまだ深い眠りの中にいた。


「ピンポーン……。ピンピンピンピンピンポーン」


　何回も何回もインターホンのベルが鳴らされる。その執拗な行為は当然のように彼の睡眠を妨害した。


「う～ん……。誰だ、こんな朝早くから……」


　モテ男は寝ぼけながら、カーテン開け、すっかり太陽の登ってしまった空に向かって大きなあくびをした。


　しかし、その寝ぼけた目に映ったのは想定外の光景だった。


　だって……


　モテ男の家の前に立っていたのは。


「誰だ、あのカワイイ女の子は……」


　ロリータファッションを身に纏った、おそらく高校生……なのだろうが、とにかくその身長は小さかった。140cm程度だろうか。そのせいで、彼女の幼く見える顔は見事にロリータファッションにマッチしていた。


　しばらくモテ男が唖然として、窓の外の、とりわけインターホンの前に立っているロリっ子を眺めていると、彼女の方でもこちらに気がついたのだろう。


「おーーーーいっ。モテ男くーん！！」


　満面の笑みを作って、朝の閑静な住宅街のなか、カワイイ透き通った、良く通る声をモテ男に向かって投げかけるのだった。


「だ、誰なんだ……」


　当然、モテ男は困惑している様子。


　さて、一体モテ男はどうなってしまうのだろうか。