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08 休み時間の惰性
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「あぁぁぁぁぁ~、疲れた」
「マジで最近の授業つまんねぇ」
「松本の滑舌の悪い授業聞いても、何も頭に入ってこねーしな」
「わかるわ、それ。このクラスの数学の平均点が下がるのも納得だわ」
「あーかったりぃな」
俺、山内陸人はクラスの男友達と休み時間中に惰眠を貪っている。
せっかくの休み時間だと言うのに、先生の授業の悪口しか言い合うことしかできない。
ほんとうに、進学校に来たら少しは環境が変わると思っていたのに……
なんにも変わってないのな……
「なぁ、陸人?」
「なんだ?」
「そういえば、最近お前さ、隣のクラスの女と一緒に帰ってるよな?」
「ああ、そうだけど?」
「お前もやること、しっかりやってるんだなぁ」
「なんだよ、それ。普通にすることだろ、それ」
「なに上から目線になってんだよ。普通の男子高校生はな、全員気が弱い陰キャなんだよ、俺を含めてな……」
「自虐すんなよ、なんて答えればいいか分かんねぇじゃん」
「慰めてくれよぉぉぉ」
「くそっ、お前はいちいちめんどくせえやつだな、ほんとに……」
こうして、俺たちの休み時間はあっという間に過ぎていく。
ちなみに、この男友達は俺が小学1年のときから付き合いのある、いわゆる、幼馴染というやつだ。
坂本悠馬
こいつは結構頭が良くて、いつも俺の少しさきの成績を取ってきやがる。
その頭を女にも使えよっていつも言ってるんだけどな……
悠馬には一向に女友達ができない。
まあ、女友達ができたからと言って、青春できるとも限らないんだがな……
「まぁ、なんだ。頑張れよ、悠馬」
俺は少しだけ悠馬を可哀そう目で見ながら、そう呟くのだった。
「マジで最近の授業つまんねぇ」
「松本の滑舌の悪い授業聞いても、何も頭に入ってこねーしな」
「わかるわ、それ。このクラスの数学の平均点が下がるのも納得だわ」
「あーかったりぃな」
俺、山内陸人はクラスの男友達と休み時間中に惰眠を貪っている。
せっかくの休み時間だと言うのに、先生の授業の悪口しか言い合うことしかできない。
ほんとうに、進学校に来たら少しは環境が変わると思っていたのに……
なんにも変わってないのな……
「なぁ、陸人?」
「なんだ?」
「そういえば、最近お前さ、隣のクラスの女と一緒に帰ってるよな?」
「ああ、そうだけど?」
「お前もやること、しっかりやってるんだなぁ」
「なんだよ、それ。普通にすることだろ、それ」
「なに上から目線になってんだよ。普通の男子高校生はな、全員気が弱い陰キャなんだよ、俺を含めてな……」
「自虐すんなよ、なんて答えればいいか分かんねぇじゃん」
「慰めてくれよぉぉぉ」
「くそっ、お前はいちいちめんどくせえやつだな、ほんとに……」
こうして、俺たちの休み時間はあっという間に過ぎていく。
ちなみに、この男友達は俺が小学1年のときから付き合いのある、いわゆる、幼馴染というやつだ。
坂本悠馬
こいつは結構頭が良くて、いつも俺の少しさきの成績を取ってきやがる。
その頭を女にも使えよっていつも言ってるんだけどな……
悠馬には一向に女友達ができない。
まあ、女友達ができたからと言って、青春できるとも限らないんだがな……
「まぁ、なんだ。頑張れよ、悠馬」
俺は少しだけ悠馬を可哀そう目で見ながら、そう呟くのだった。
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