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第1話 「寝取られてきました!!!!」 ⇒ 「ぐはあああああああああ」

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「梨太郎!!!!!私!!!今さっき寝取られてきたよ!!!!!!」



 心晴れやかな放課後。



 さて、これからどうやって、この怠惰で自堕落な放課後という素晴らしい学生の特権を謳歌しようかと、少年漫画を読みながら考えていたときに……

 

 佐伯梨太郎さえきなしたろうの愛するたった一人の彼女、青木ヒナが唐突に部屋のドアを開けて入ってきた。



 しかもなんということか。



 NTRというパワーワードを添えて。



『少年漫画にたまに出てくるπオツχデーでエッチなお姉ちゃんに高校生ながら発情してしまった自分にひどくショックを受けていた瞬間に彼女がノックもなしに部屋に飛び込んできた放課後 ~NTRを添えて~』



 脳内にしょうもない音声が流れたあとに……



 梨太郎は吐血するかのごとく。



「ぐっはああああああああああああああああああああああ!!!!」



『ドシンッ』



 衝撃のあまり、梨太郎は物理的な衝撃をも受けたかのように後ろ飛びをして、尻餅をつく。



「ねぇねぇ!!!!どうどう!!!!梨太郎!!!私さっきね!!寝取られてきたんだよ!!!!」




 さらに追い打ちをかけるように、ヒナは同じことを二回も言った。




「ぐっはああああああああああああああああああああああ!!!!」




 ヒナは『NTR』を満面の笑みで連呼する。




「ねぇ!!!今どんな気持ち!!!!???」




 梨太郎。



 御年、17歳。



 ついこの間、高校2年生になったばかり。



 季節は5月。ちなみにゴールデンウィークは通り越して少し鬱。




「ほら、パンツみてみて!!!! しっかりお掃除してもらったんだけど、中に残ってたのが、こんなに垂れて……。シミが……」




 ヒナはそう言いながら、学生服のスカートを捲り、真っ白な布製おパンティを梨太郎に見せた。



 うんうん、これはとっても立派なシミパンティだね。




「どびゅっしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」




 梨太郎の情緒はついに崩壊した。




「ついでに香りもかいでみる? 男の子が他人のアレの香り嗅ぐなんて一度もないだろうからね。貴重な体験だね!!!ほら!!!!」




 そういって、ヒナは仰向けになって、痙攣するかのように、体を震わせている梨太郎の顔の上、間近にスカートをたくし上げてしゃがみこんだ。




 …………



 スンッ。



 …………



 スンスンスンッ。



 …………。




「はぅあああぁぁぁぁぁぁぁっぁ!!!!しっかり栗の花の香りいいいいいぃぃぃぃ!!!!!!!」




 あまりにも事実確認までの流れがスムーズすぎる。



 少しは梨太郎のことを考えてあげてほしいと、思ってしまうほどに惨い。



 青木ヒナ。



 お前は何がしたいんだ。



 しかも、悪気はなさそうときた……




「ねっ。しっかりわたし、寝取られてきたよ。どう、嬉しい?」



 ヒナはその、美貌に笑顔を伴わせた、鬼に金棒な状態でとにかく梨太郎を追い込んでゆく。



 なんだ、これは。



 これは、一種のプレイなのか?



 え??



 まだそのほうが理解はできるが?



 え??



「……Youは何しに我が部屋へ?」



 梨太郎、渾身の質問を発動。



「なにそれ、面白くない」



 青木ヒナ、まさかの塩反応。



「ごぺんなさい」



 あっと、梨太郎。口が滑った。



「二度目はマジないわ」



 梨太郎、ことごとくギャグセンスを否定される。ごぺんなさいなんて、小学生以来言ったことがないのに、どうしてこういう状況のときに何の考えなしに出てきてしまうのか!!!



 コ〇コ〇少年、ここに死す。



「で、どうなの?嬉しいの嬉しくないの?」



 もはや、何に対して嬉しいと答えればいいのかわからなくなってきた、梨太郎。



 きつく尋問されるような、この感じ。



 漫画でよく見たシチュエーション。梨太郎、ここで新しい扉を開いてしまいそうだ!



「寝取られてきたんだよ!!梨太郎!ずっとそういうエッチな漫画読んでるの知ってるんだから!!!!!」



 あ、そういうこと。



 ヒナちゃん。



 そーいうことね。



 彼氏を喜ばせようとして、よくある特殊性癖エロ漫画を再現してみたのね。



 えっと、



 でもね。



 青木ヒナさん。



 それはね……



「いや、そうじゃない。そうじゃ……ないんだよ!!!!!!!!」



 佐伯梨太郎は今までの人生のなかで、間違いなく一番大きな声を出した。



「そうじゃなあああああああああいいいいい!!!!!!!」



 きょとんとしたヒナの顔。



 こんなときにでも、天性の美貌を発動してくるヒナ、ギルティ。



 梨太郎の鼻にちょんとくっついた、ヒナのシミパンティ。



 こんなときに、効力発動。



 しっかり、栗の花の香り。



「くさ!!!!!!」

「いや、日常会話で『草』使うなや」

「……マジで草」



【続く】



_______________________



 新作書いてみました。



 こんなにふざけた内容ですが、応援してくれると嬉しいです。



 かなり恥ずかしいので、反応なかったら消します。。。。



 小説であのギャグ漫画の感じを出してみたいと思って書いてみたんですが……



 無理ですね。。。

 ※カクヨムで最近連載していた作品です。最近アルファポリスで更新できてなくてすみません。。。
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