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18「青い衝動に駆られたぼくは~改~」

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 真夏の太陽がチリチリとぼくたちの肌を焦がす。

 ぼくと君はその火照りを川のなかへとじゃぶじゃぶと浸かり取り除く。

 川の清らかなな流れのなかにぼくたちはたゆたう。

 ずっとこのまま、川の流れを感じていたいと思う。

 ただ、それだけでいいと感じながら、そう思う。


「ねぇ……今日は空がいつもより青いね」
「そうかな」
「そうだよ。たぶん白い入道雲が視界にあるからかな」
「コントラスト的な?」
「そうそう。青以外の色が存在するから、青がより一層目立って見えるって感じ」
「青は青以外の色があるから青でいられる?みたいな」
「なにそれ、私哲学みたいなの嫌いよ」



 君は川の流れのなかでぼくの体を求めた。


 ぼくは川藻の生えた石の上で滑って、彼女とともに水中のなかへと、どぼん、と沈む。


 水中で目を開けると、彼女の真っ白な裸体と、水中で、ばっと広がっている真っ黒な髪が視界に入った。

 
 とてもきれいなコントラストだった。


 ぼくはより一層、君の体を強く抱きしめたまま、暫くの間、川の流れに従って川下へと流れていく。


 抗いもしない、その自然に身を任せる心地よさ。

 
 彼女の髪がぼくの体を包み込むように、くすぐる。


 とても心地が良かった。



★★★★★★★★★★★★★★★★★★★



「乳首なめて」


 ぼくは君と一つに交わりながら、乳首をなめる。

 
 君はセックスのときはいつも乳首を舐めて欲しいって言う。


 たぶん、それが好きなんだろうと思う。


 でもそれ以外、なにも求めてこない。


 決まって乳首だけだった。


「ああっ……」


 君の若い喘ぎ声が、川のせせらぎに吸い込まれる。


 野生に溶け込んでいく。


 川の浅瀬の真ん中。


 そこには真っ青な空が映り込んでいる。


 ぼくは青い空に溶け込んでいるような気がした。



「もっと噛むくらいに強くして」



 ぼくは対面していた君の体を勢いよく川のなかへと沈めた。


 そしてぎゅっと強く息を飲んで、それに耐える君の体へと覆いかぶさり、セックスをした。


 ひんやりとした流れが陰部に伝わる。

 
 ぼくはそんななかで、無我夢中で君の乳首を舐めた。


 ひんやりと固くなった乳首は、こりこりしていて、何か食べ物でも食べているみたいだった。



『パンパン』



 きみがぼくの体を叩く。


 どうやら、少しだけやりすぎたようだった。



「がほっがほっ……。ちょっと興奮しすぎ」
「ごめん」
「……でもなんか、よかったかも」


 きみの目に青空があった。真っ青な空が反射していた。


 ぼくはその青空に吸い込まれるようにまた、きみに溶け込むように、体を重ね合わせていった。


 そこには、ぼくの青い衝動があった。


 今のぼくにはない、純粋な衝動があったんだ……


【完】
 
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