私は女の子が本当は好きなんです。なので婚約破棄させていただきます。

 侯爵令嬢のサイエル・ミズモンドには婚約者がいた。

 しかしそれは望まぬもので、彼女には別に好きな女の人がいた……

 『好き』はこうも人に勇気と残忍さを与えてしまうものなのですね。
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