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④
しおりを挟むあれからというもの……
私はお父さんの精神を少しづつ、蝕んでいった。
私はお母さんの前でわざと、お父さんにあの日の夜の出来事を執拗に問いただしたのだ。
流石のお父さんでも、気がついただろう。
娘にバレている、ということに。
「そろそろかなぁ……」
私は屋上の手すりに体を預け、流れていく夏の低い雲を眺めていた。
蒸し暑い夏のじめっとした空気が、私を狂わせる。
これでもかというほどに、私の性癖を歪ませる。
全てはこの夏のせいだ。
全てはこの汗のせいだ。
いてもたってもいられなくなる。
全ては私のせいだ……
______________
その日の夜。
「お父さん、ちょっと私の部屋まで来てくれるかな?」
お母さんが帰ってこない今日。
私はお父さんを自室に連れ込んだ。
もう二度と、私から逃げられないようにしてあげるね……
パパ……
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