織畑ナズナの姐さん飯

KUROGANE Tairo

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織畑ナズナの姐さん飯-67[カツオのたたき(フライパン焼き)]

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『犬こわい。犬こわい。』

 炬燵に顔につっこみ……というかケツだけ丸出しにして隠れているつもりのポンコツパイセンこと、タマモ先輩。

 一緒に人間の世界に出かけてきたのですが、通りすがりの仔犬の散歩の少女にすれ違った瞬間に飛びあがって、そのまま稲荷世界まで一気に逃走。転送ルールガン無視だったので、誤魔化すのが大変でした。

 このあときっと、葛の葉様にも絞められてるのは確定でしょう。

 しかしなぜ異常なまでに怖がるのか。

 それは彼女にとって、犬は超トラウマなのです。それはもう、耳をかじられて青くなった某ネコ型ロボットのネズミのように。

 殺生石に封印させる直前、葛の葉様の子孫……安倍晴明の一族と言った方が分かり易いでしょうか。彼らが最後にタマモ先輩を追い込むときに使ったのが大量の猟犬で、散々追いかけ回されて疲弊したところへ殺生石の元になった石をモ〇スターボールのように投げられて封印となっていたわけです。

 まあ、葛の葉様の作ったコレが実は不良品で、のちにヒビが入って割れてしまうわけすけど(そのまえに、保護観察のような形で、私が封印をといて雇っているのですが)。

 晩御飯の準備もあるのでこのポンコツパイセンは放っておきました。そのうちもとに戻るでしょう。

 今夜は【カツオのたたき】を作ります。

 ただし、藁焼きではなく、一般家庭でも作りやすいようにフライパン焼きで作ります。

 カツオは皮が無くてもいいので、ブロックを買った状態からのスタートです。

 それでは手順を説明していきましょう。あ、フライパンはコーティングがしてあるものを使ってください(最悪コーティングが弱い、あるいは無い場合はうすーく油を伸ばします)。

[1]フライパンに入る程度にカツオのブロックを切る
 たぶん殆どのフライパンにとっては、買ってきたサイズのブロックをそのまま入れるのは無理があるでしょう。なので、通常は半分に切ることになります。

[2]氷水を準備
 これは後で使います。焼いたあとのカツオが入る大きさの器で準備してください。

[3]フライパンを中火程度で温める
 強火だと強すぎるので、中火かややよれより弱い程度に。次工程もこの火力を維持しますが、強いかなと思ったら早めに弱めましょう。

[4]カツオの各面を1mm~2mm弱まで焼く
 皮つきの場合は皮のある面から焼きます。2mm行かない程度まで焼いたら、面を変えまる。全面同じようにやいたらすぐに取り出しましょう。実際は余熱でもうちょっと火の通りが進みますが、そこはもう気にしない方向で。極論を言えば、素人料理なので全部に火が通らなければ成功判定です!

[5]氷水にぶっこむ
 フライパンから取り出したらすぐにです。熱がとれるまでつっこんでおきます。

[6]切り分けて盛る
 よくみる刺身のあの形に切って盛りつければ完成です。


 これだけではちょっと寂しいので、好みの薬味をのせましょう。

 私は、刻んだ生姜と刻み万能ねぎをのせました。

 これだけでもご飯いけますが、味噌汁やサラダがあると定食っぽくなるでしょう。面倒なら買ってきた惣菜を添えてもいいですね。

 いつか藁焼きもやってみたいですけど、それはまた来年のお米の収穫時に藁が確保できてから考えようと思ってます。

 それでは、また次回もよろしくお願いします。


【材料(2人前)】
カツオブロック…1個
好みの薬味…お好きなものをお好きな量(適量)
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