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織畑ナズナの姐さん飯-45[炒めたフランスパンのチーズソースかけ]
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今日はレンカが久しぶりに《稲荷神の正装》が必要になったと、部屋のクローゼットの中身をだして探していました。しかし、見つかりせんでした。
『おかーさん!私の正装、どこだっけ?』
そうきかれても、わかりません。私も自分の正装の収納場所の記憶怪しいです。最後に着たのは、第二次世界大戦前だった気がします。いや、一次のほうだったかも。
休日に半日かけて探していたら、なぜか母のクローゼットから出てきました。孫の服、なぜかおばーちゃんのクローゼットからでてくるという実家のあるあるです。
見つかった正装は長い間着ていなかったせいで神力失われ、見た目だけの飾り衣装になってしまいました。しかも稲荷神なりたての頃にデザインしたものなので、とくに胸囲の発育が良い彼女の体型では、もう入らないかもしれません。
そこで新しく作る話になりました。現在服としても違和感のないワンピースタイプを採用し、一族伝統の下着無し着用を嫌うレンカは、専用インナーまで準備しました。
あとは神力の注入を上位の神に依頼するのですが、そこは古くからの知り合いの布袋尊様に頼みます。問題は、神力注入の材料です。どこかの拳に鎧姿で戦う闘士たちのように、血がいるのです。この場合は稲荷神の血ですね。長く生きて強いほどいいのです。
『おばあちゃんの血を使っていいわよー。』
と祖母が名乗り出たのですが、ソラちゃんが
『いや、もっといいのがある。定義は稲荷神限定ではなく、稲荷神同等の体質でもいいんだぜ。あんたらより長生きとなると、そこに平安時代から生きてる堕狐がいるじゃねえか。』
と直感的に危機を感じて走り去ろうとしたタマモ先輩に、水面蹴りをして転倒させます。彼女は稲荷神ではなく、かつて世間を騒がせた最凶妖狐にして伝説の化け狐の玉藻前なんですが、体質は変わりません。同じフォー〇の使い手でもジェダ〇とダークサ〇ドがあるのと同じですね。そして葛の葉様とその子孫の術で弱体化している分はノーカウントなり、本来の力で質が判定されます。さらに母よりも長生き。最高の《素材》です。
『いまだキョウちゃん!』
とレンカがキャメルクラッチを決めている間に、キョウちゃんが血をぬいて専用の保存瓶にいれました。これには血が固まらず、新鮮なまま保存できる術がかけられています。
素材は手に入ったので布袋尊様に連絡して、都合のいい日に神力を付与してもらいましょう。
さて、今夜は[炒めたフランスパンのチーズソースかけ]を紹介します。
チーズフォンデュの場合は1つずつ溶かしたチーズの容器の中につけますが、これはチーズソースを作って、あらかじめかけた状態で食卓に出します。メリットはチーズを必要なだけ用意し易い(消費量を計算し易い)のと着ける手間がない。他の人と同じ容器でチーズを漬けたくない人がいても作れるところです。
それでは作り方を紹介しましょう。
[1]フランスパンを一口大に切る
フランスパンが無い場合、または硬いパンが苦手なひとは食パンで代用してください。
[2]フライパンでフランスパンを炒めて水分を飛ばす。
火の通りが早いので、焦がさないように。ちょっと焦げるくらいはご愛敬。パンを炒める感覚がフワフワからカサカサになってきたら、そこでやめましょう。チーズに合うカリカリパンにするための工程なので、ふんわり食感の方がいい方は、この工程は省略します。
[3]耐熱の器にスライスチーズを細かく裂いて入れる
これはちょっと個人的な感想がありまして、とろけるタイプよりとろけない方が時間調整し易い気がします。あくまで個人的な感覚の差なので、参考程度に。
[4]牛乳を入れる
チーズ1枚につき、大さじ3杯ほど。この量はチーズの種類や、仕上がりを硬めにしたいか柔らかくしたいかでも変わってくるので同じく参考程度にしてください。
[5]電子レンジの500Wで30秒から1分単位で温めて混ぜる
少量なら30秒、量がある場合は1分を目安に500Wでレンチンします。
[6]レンジから取り出して混ぜる
スプーンなどで混ぜましょう。もうこれ以上混ざらないと思ったら、そこでいったんストップ。
[7]レンチンと混ぜるを繰り返す
[5][6]をチーズの固まりが無くなるまで繰り返します。回数によっては、器が熱くなることがあるので注意してください。
[8]塩とブラックペッパーを好みで入れる
これは好みの問題なので入れなくてもいいです。
[9]炒めたフランスパンにチーズソースをかける
硬めだと必要分かけるのがちょっと大変かもしれません。
カラカラの水分を飛ばして表面がカリっとなったパンに、ブラックペッパーのスパイスが聞いたチーズの風味がよく合います。
ただ、私が作ったときにちょっと失敗したのは、チーズソースを硬めにしてしまった点です。人数分かける前に固まってしまって、全体に綺麗にかけるのが難しくなりました。
よくよく考えてみればこれはチーズフォンデュではなく、あくまでもチーズソースの分類なるので、柔め……ほぼ液体ソースに近いくらい柔くした方が良かったと思ってます。
パン以外にもさ色々な野菜、鶏肉、魚介類に合います。各食材ごとに湯で時間や加熱時間が異なるので、前準備が面倒というのが欠点ですが。
簡単にパン以外で用意できるのは、パプリカです。こちらは良く洗って、種をとったものを好みの大きさに切るだけなので簡単です。
パンで物足りなくなったら、色々な食材を追加してみましょう。2品程度追加するか、下準備時間が近いものから始めると挑戦しやすいですよ。
それではまた次回、よろしくお願いします。
【材料(1人前)】
※チーズと牛乳は目安の比率。チーズの種類や仕上げの状態によっても変わるので目安程度に。
スライスチーズ…※2~3枚
牛乳…※大さじ3杯
お好みで塩・ブラックペッパーを追加(無くても良い)。
『おかーさん!私の正装、どこだっけ?』
そうきかれても、わかりません。私も自分の正装の収納場所の記憶怪しいです。最後に着たのは、第二次世界大戦前だった気がします。いや、一次のほうだったかも。
休日に半日かけて探していたら、なぜか母のクローゼットから出てきました。孫の服、なぜかおばーちゃんのクローゼットからでてくるという実家のあるあるです。
見つかった正装は長い間着ていなかったせいで神力失われ、見た目だけの飾り衣装になってしまいました。しかも稲荷神なりたての頃にデザインしたものなので、とくに胸囲の発育が良い彼女の体型では、もう入らないかもしれません。
そこで新しく作る話になりました。現在服としても違和感のないワンピースタイプを採用し、一族伝統の下着無し着用を嫌うレンカは、専用インナーまで準備しました。
あとは神力の注入を上位の神に依頼するのですが、そこは古くからの知り合いの布袋尊様に頼みます。問題は、神力注入の材料です。どこかの拳に鎧姿で戦う闘士たちのように、血がいるのです。この場合は稲荷神の血ですね。長く生きて強いほどいいのです。
『おばあちゃんの血を使っていいわよー。』
と祖母が名乗り出たのですが、ソラちゃんが
『いや、もっといいのがある。定義は稲荷神限定ではなく、稲荷神同等の体質でもいいんだぜ。あんたらより長生きとなると、そこに平安時代から生きてる堕狐がいるじゃねえか。』
と直感的に危機を感じて走り去ろうとしたタマモ先輩に、水面蹴りをして転倒させます。彼女は稲荷神ではなく、かつて世間を騒がせた最凶妖狐にして伝説の化け狐の玉藻前なんですが、体質は変わりません。同じフォー〇の使い手でもジェダ〇とダークサ〇ドがあるのと同じですね。そして葛の葉様とその子孫の術で弱体化している分はノーカウントなり、本来の力で質が判定されます。さらに母よりも長生き。最高の《素材》です。
『いまだキョウちゃん!』
とレンカがキャメルクラッチを決めている間に、キョウちゃんが血をぬいて専用の保存瓶にいれました。これには血が固まらず、新鮮なまま保存できる術がかけられています。
素材は手に入ったので布袋尊様に連絡して、都合のいい日に神力を付与してもらいましょう。
さて、今夜は[炒めたフランスパンのチーズソースかけ]を紹介します。
チーズフォンデュの場合は1つずつ溶かしたチーズの容器の中につけますが、これはチーズソースを作って、あらかじめかけた状態で食卓に出します。メリットはチーズを必要なだけ用意し易い(消費量を計算し易い)のと着ける手間がない。他の人と同じ容器でチーズを漬けたくない人がいても作れるところです。
それでは作り方を紹介しましょう。
[1]フランスパンを一口大に切る
フランスパンが無い場合、または硬いパンが苦手なひとは食パンで代用してください。
[2]フライパンでフランスパンを炒めて水分を飛ばす。
火の通りが早いので、焦がさないように。ちょっと焦げるくらいはご愛敬。パンを炒める感覚がフワフワからカサカサになってきたら、そこでやめましょう。チーズに合うカリカリパンにするための工程なので、ふんわり食感の方がいい方は、この工程は省略します。
[3]耐熱の器にスライスチーズを細かく裂いて入れる
これはちょっと個人的な感想がありまして、とろけるタイプよりとろけない方が時間調整し易い気がします。あくまで個人的な感覚の差なので、参考程度に。
[4]牛乳を入れる
チーズ1枚につき、大さじ3杯ほど。この量はチーズの種類や、仕上がりを硬めにしたいか柔らかくしたいかでも変わってくるので同じく参考程度にしてください。
[5]電子レンジの500Wで30秒から1分単位で温めて混ぜる
少量なら30秒、量がある場合は1分を目安に500Wでレンチンします。
[6]レンジから取り出して混ぜる
スプーンなどで混ぜましょう。もうこれ以上混ざらないと思ったら、そこでいったんストップ。
[7]レンチンと混ぜるを繰り返す
[5][6]をチーズの固まりが無くなるまで繰り返します。回数によっては、器が熱くなることがあるので注意してください。
[8]塩とブラックペッパーを好みで入れる
これは好みの問題なので入れなくてもいいです。
[9]炒めたフランスパンにチーズソースをかける
硬めだと必要分かけるのがちょっと大変かもしれません。
カラカラの水分を飛ばして表面がカリっとなったパンに、ブラックペッパーのスパイスが聞いたチーズの風味がよく合います。
ただ、私が作ったときにちょっと失敗したのは、チーズソースを硬めにしてしまった点です。人数分かける前に固まってしまって、全体に綺麗にかけるのが難しくなりました。
よくよく考えてみればこれはチーズフォンデュではなく、あくまでもチーズソースの分類なるので、柔め……ほぼ液体ソースに近いくらい柔くした方が良かったと思ってます。
パン以外にもさ色々な野菜、鶏肉、魚介類に合います。各食材ごとに湯で時間や加熱時間が異なるので、前準備が面倒というのが欠点ですが。
簡単にパン以外で用意できるのは、パプリカです。こちらは良く洗って、種をとったものを好みの大きさに切るだけなので簡単です。
パンで物足りなくなったら、色々な食材を追加してみましょう。2品程度追加するか、下準備時間が近いものから始めると挑戦しやすいですよ。
それではまた次回、よろしくお願いします。
【材料(1人前)】
※チーズと牛乳は目安の比率。チーズの種類や仕上げの状態によっても変わるので目安程度に。
スライスチーズ…※2~3枚
牛乳…※大さじ3杯
お好みで塩・ブラックペッパーを追加(無くても良い)。
応援ありがとうございます!
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