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番外編
大人の遠足
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赤子の手のように柔らかな新芽は、恵みの雨を受けて大きく育ち、大門寺の大島桜は活き活きとした緑の葉で満ち溢れていた。
横浜はつるさわの駅前も、夏の気配を前にどこか気忙しい。
その雰囲気に浮かされてか、それとも別の理由からか。
あやかし瓦版の編集長、笹野屋永徳の様子もどこかおかしかった。
「あの、笹野屋さん」
「やあ、葵さん」
「この車は、どうされたんでしょうか」
「レンタカーで借りたんだ。せっかくの葵さんとのお出かけだしね」
「他の方はどうされたんですか」
「え、今日は葵さんと二人だけだけど」
「え」
「え?」
あやかし瓦版の編集部員である葵佐和子は、頭を抱えていた。
佐和子の目の前に駐車されているのは、真っ赤な外車のオープンカー。運転席に乗っているのは、着物の美丈夫。しかし癖のある黒髪には、サングラスがひっかけてある。
この張り切りようと、二人分しかない車の座席を見て、佐和子はようやく今日のお出かけが「デート」の約束だったのだということに気がついた。
「笹野屋さん、つかぬことをお聞きしますが。最後に人間の女性と二人でお出かけをされたのはいつでしたか?」
「うーん……。デートまで行ったのはだいぶひさしぶりだなぁ。もう思い出せないくらい前だなあ」
「笹野屋さん」
「なんだい?」
「たぶん、デートのトレンドが、バブルで止まってます」
「え」
「大変恐縮ですが、ルーフは閉めてもらえませんか。でないと恥ずかしくて、私乗れません……。喜ばせようとしてくださったお気持ちは、本当に嬉しいんですけど……」
「閉める。今すぐ閉めるから」
サングラスを袖の下に隠し、一度車を降りてルーフを閉めた永徳は、助手席のドアを開ける。佐和子は恥ずかしそうにそそくさと車に乗り込むと、シートベルトを締めた。
「じゃあ、気を取り直して出発しよう。行き先はお任せでいいかな? 嫁候補殿」
「はい。あ、でも明日仕事ですから、八時には戻りたいです」
「……君は、本当に真面目だねえ。今晩うちの屋敷に泊まるなら、その心配はいらないよ?」
「な……っ」
瞬間的に真っ赤になった佐和子を見て、永徳はくすくすと笑う。
「冗談だけど。まあでも、君が俺を恋人として受け入れてくれるとしたら、その限りではないねえ」
「またそんなことばっかり……。だいたい今日も、大人の遠足だって言ってたじゃないですか。てっきり社員みんなでどこかに行くと思っていたら」
「遠足は団体でとは限らないよ?」
「……もういいです。口で勝てないのはわかってますし」
不満げな佐和子を乗せたまま、梅雨明けの強い日差しを受けて、真っ赤な車が走り出す。
結論今日のこれは、二人の初めてのデートとなる。佐和子にとっては不本意ではあったが。
⌘
「うわあ、綺麗なところですね」
「そうでしょう」
永徳が佐和子を連れてきたのは、葉山町に程近い、横須賀市秋谷にある海辺のレストランだった。
西海岸の一軒家のような建物で、海岸道路沿いに建っている。店部分は道路から少し高い位置に建てられているため、見晴らしが良さそうだ。
車をとめ、階段で店の入り口に上がってすぐ、永徳は会計カウンターを指差した。
「あのビーカーに入ったプリンが有名な店なんだけど。実は料理も抜群に美味しいんだ」
「あ、このプリン知ってます。百貨店とかにもたまに出店してますよね?」
カウンターの下にはガラスケースが設置されており、たくさんのプリンが並んでいるのが目に入った。カウボーイの男性の顔がプリントされた、ビーカー状のガラスの器が特徴的で、プレーンの他にも、抹茶やバニラなどいろいろなフレーバーがある。
「せっかくだからテラス席に行こう。陽気もいいし、ちょうど空いているようだから」
永徳が店員の女性に話しかけると、彼女ははにかみながら上目がちに永徳を見て、テラス席へと案内する。彼が女性に話しかけると、大体がこういう反応をするのだ。
––––これだけ女性が見惚れる容姿なんだから。本気を出せばいくらでも彼女でもお嫁さんでも見つかりそうなものなのに。なんでいまだに独り身なんだろう。
そう考えたところで、佐和子の頭に二本角の恐ろしい鬼女の顔が浮かんだ。
椿が永徳の恋路を邪魔していた影響が大きいのかもしれない。命の危機に晒されてまで、お付き合いをしようという奇特な女性もなかなかいないだろう。
ぼやっとしているうちに、すでに永徳はテラス席に立っていた。
慌てて追いつくと、佐和子が座る方の席らしき椅子に、永徳が風呂敷をかけているところに遭遇した。
「さあどうぞ、葵さん」
「え……あの……」
「え。なんか、また変なことしてた? 俺」
「いえ……お気遣いありがとうございます」
微妙な表情を浮かべつつ、佐和子は会釈をして風呂敷の上に座った。
なんだかすごく気を遣われているのだが、その気遣いの方向性が、やはりちょっと時代とずれている。
「あの、笹野屋さん」
「なんだい」
「普段通りでいいですからね。きっとそんなにいろいろ頑張ってくださっていると、笹野屋さんも疲れちゃうと思いますし。これは『デート』じゃなくて、『遠足』なんですから」
そう佐和子が念押しすると、永徳は一瞬真顔になったが、ふざけて不貞腐れたような表情を作る。
「俺は君のためにいろいろしたいんだよ」
仕事場では見たことのない少年のような表情に、不覚にも佐和子はキュンとした。
––––ちょっと、なんですかその顔。
メニューに視線を落とし、少し赤くなってしまった頬をさりげなく隠した。永徳が佐和子の変化に気づいたかはわからないが、頬にはいつものゆるい微笑みを浮かべ、彼も黙ってメニューを眺めていた。
「お待たせいたしました。魚介のパスタです」
「わあ、すごい。こんなに大きなマグロがのったパスタ、私見たことないです」
「これにして正解だったね」
スモークされたゲンコツ大のマグロがのった、粒マスタードソースのスパゲッティーは、プチプチとした食感と酸味のある味わいにマグロのサッパリした旨みがマッチし、とてもおいしかった。
「景色もいいし、二倍美味しいねえ」
「そうですね」
目の前には雲ひとつない青空と、深い藍色の大海原が広がっている。潮の香りを孕んだ暖かな風を受けながら海の幸を食べるというのは、なんだかとても贅沢で。自然と佐和子の頬も綻んだ。
「ようやく笑ったね、葵さん」
「私、そんなに無表情でしたか?」
「ずっと仏頂面だった」
「えっ」
「楽しくなかった?」
困った笑顔を浮かべながら、肩をすくめる永徳を見て。佐和子は斜め下を見ながら、ボソボソと答える。
「……緊張してたんです」
「それは意識してくれてるってとっていいの?」
「……料理が冷めちゃいます。早く食べてしまいましょう」
「あはは。一歩前進だなあ」
嬉しそうに笑う永徳をチラリと横目で見て、佐和子は皿に目を戻した。
綾小路不動産を正式に退職し、あやかし瓦版に戻ってから。「真面目に口説く」宣言をした永徳は、以前よりも攻勢を強めてきている。
永徳のことは尊敬しているし、いい上司だとも思っているが。あまりにも恋愛から遠ざかりすぎていたので、彼の猛烈なアプローチにどう反応していいものか困っていた。
適当にあしらってはいたのだが、今日はまんまと罠にハマり、こうしてドライブデートなんていう状況に陥っている。
デザートにプリンまでいただいて、お腹が満たされたあと。二人は赤い外車にふたたび乗り込んだ。
「おや、葵さん。ほっぺたにソースがついているよ」
「え、うそ。どこですか? やだなあ、私、子どもみたいですね」
慌てて顔を確認する佐和子だが、どこにもソースらしきものは見つからない。
「どこにもついてないですよ?」
「ほら、ここだよ」
一言で言えば、油断していた。
デートのお誘いの頻度は多くなったが、職場では相変わらず、いつもの飄々とした調子であったし、二人きりで仕事をしていても、妙な雰囲気になることはなかった。
今考えてみれば、その辺りは大人として、会社の経営者として、彼の中で線引きをしていたのかもしれない。
爽やかなアクアマリンの香りが、微かに香り、柔らかな癖っ毛と、意外と男っぽい首筋が目の前には見えている。頬には人の唇の温かみが広がっていた。
「……とれたよ」
「笹野屋さんっ……!」
唇の感触の残る頬を片手で押さえ、もう一方の手で永徳の肩を叩いた。
顔を真っ赤にして慌てる佐和子を前にして、永徳は満足げに笑っている。
「ねえ、葵さん。もう、本当にお嫁においでよ。大事にするから」
陶器のような肌を桜貝のように染めながら、これまで佐和子に見せたことない甘い表情で彼は言った。
「もおっ、またそんなこと言って! 私降ります! ここから電車で帰ります!」
「ちょ、ちょっと待ってって。葵さん、ここから電車は無理だって」
相変わらず強引で掴みどころがない。
心臓に悪いし、振り回されてばかりだ。
––––だけど。
そんなに遠くない未来、崩落してしまう気がする。
謝る永徳に頬を膨らませつつ。
佐和子を乗せた赤い外車は、次の目的地へ向けて走りだしたのだった。
横浜はつるさわの駅前も、夏の気配を前にどこか気忙しい。
その雰囲気に浮かされてか、それとも別の理由からか。
あやかし瓦版の編集長、笹野屋永徳の様子もどこかおかしかった。
「あの、笹野屋さん」
「やあ、葵さん」
「この車は、どうされたんでしょうか」
「レンタカーで借りたんだ。せっかくの葵さんとのお出かけだしね」
「他の方はどうされたんですか」
「え、今日は葵さんと二人だけだけど」
「え」
「え?」
あやかし瓦版の編集部員である葵佐和子は、頭を抱えていた。
佐和子の目の前に駐車されているのは、真っ赤な外車のオープンカー。運転席に乗っているのは、着物の美丈夫。しかし癖のある黒髪には、サングラスがひっかけてある。
この張り切りようと、二人分しかない車の座席を見て、佐和子はようやく今日のお出かけが「デート」の約束だったのだということに気がついた。
「笹野屋さん、つかぬことをお聞きしますが。最後に人間の女性と二人でお出かけをされたのはいつでしたか?」
「うーん……。デートまで行ったのはだいぶひさしぶりだなぁ。もう思い出せないくらい前だなあ」
「笹野屋さん」
「なんだい?」
「たぶん、デートのトレンドが、バブルで止まってます」
「え」
「大変恐縮ですが、ルーフは閉めてもらえませんか。でないと恥ずかしくて、私乗れません……。喜ばせようとしてくださったお気持ちは、本当に嬉しいんですけど……」
「閉める。今すぐ閉めるから」
サングラスを袖の下に隠し、一度車を降りてルーフを閉めた永徳は、助手席のドアを開ける。佐和子は恥ずかしそうにそそくさと車に乗り込むと、シートベルトを締めた。
「じゃあ、気を取り直して出発しよう。行き先はお任せでいいかな? 嫁候補殿」
「はい。あ、でも明日仕事ですから、八時には戻りたいです」
「……君は、本当に真面目だねえ。今晩うちの屋敷に泊まるなら、その心配はいらないよ?」
「な……っ」
瞬間的に真っ赤になった佐和子を見て、永徳はくすくすと笑う。
「冗談だけど。まあでも、君が俺を恋人として受け入れてくれるとしたら、その限りではないねえ」
「またそんなことばっかり……。だいたい今日も、大人の遠足だって言ってたじゃないですか。てっきり社員みんなでどこかに行くと思っていたら」
「遠足は団体でとは限らないよ?」
「……もういいです。口で勝てないのはわかってますし」
不満げな佐和子を乗せたまま、梅雨明けの強い日差しを受けて、真っ赤な車が走り出す。
結論今日のこれは、二人の初めてのデートとなる。佐和子にとっては不本意ではあったが。
⌘
「うわあ、綺麗なところですね」
「そうでしょう」
永徳が佐和子を連れてきたのは、葉山町に程近い、横須賀市秋谷にある海辺のレストランだった。
西海岸の一軒家のような建物で、海岸道路沿いに建っている。店部分は道路から少し高い位置に建てられているため、見晴らしが良さそうだ。
車をとめ、階段で店の入り口に上がってすぐ、永徳は会計カウンターを指差した。
「あのビーカーに入ったプリンが有名な店なんだけど。実は料理も抜群に美味しいんだ」
「あ、このプリン知ってます。百貨店とかにもたまに出店してますよね?」
カウンターの下にはガラスケースが設置されており、たくさんのプリンが並んでいるのが目に入った。カウボーイの男性の顔がプリントされた、ビーカー状のガラスの器が特徴的で、プレーンの他にも、抹茶やバニラなどいろいろなフレーバーがある。
「せっかくだからテラス席に行こう。陽気もいいし、ちょうど空いているようだから」
永徳が店員の女性に話しかけると、彼女ははにかみながら上目がちに永徳を見て、テラス席へと案内する。彼が女性に話しかけると、大体がこういう反応をするのだ。
––––これだけ女性が見惚れる容姿なんだから。本気を出せばいくらでも彼女でもお嫁さんでも見つかりそうなものなのに。なんでいまだに独り身なんだろう。
そう考えたところで、佐和子の頭に二本角の恐ろしい鬼女の顔が浮かんだ。
椿が永徳の恋路を邪魔していた影響が大きいのかもしれない。命の危機に晒されてまで、お付き合いをしようという奇特な女性もなかなかいないだろう。
ぼやっとしているうちに、すでに永徳はテラス席に立っていた。
慌てて追いつくと、佐和子が座る方の席らしき椅子に、永徳が風呂敷をかけているところに遭遇した。
「さあどうぞ、葵さん」
「え……あの……」
「え。なんか、また変なことしてた? 俺」
「いえ……お気遣いありがとうございます」
微妙な表情を浮かべつつ、佐和子は会釈をして風呂敷の上に座った。
なんだかすごく気を遣われているのだが、その気遣いの方向性が、やはりちょっと時代とずれている。
「あの、笹野屋さん」
「なんだい」
「普段通りでいいですからね。きっとそんなにいろいろ頑張ってくださっていると、笹野屋さんも疲れちゃうと思いますし。これは『デート』じゃなくて、『遠足』なんですから」
そう佐和子が念押しすると、永徳は一瞬真顔になったが、ふざけて不貞腐れたような表情を作る。
「俺は君のためにいろいろしたいんだよ」
仕事場では見たことのない少年のような表情に、不覚にも佐和子はキュンとした。
––––ちょっと、なんですかその顔。
メニューに視線を落とし、少し赤くなってしまった頬をさりげなく隠した。永徳が佐和子の変化に気づいたかはわからないが、頬にはいつものゆるい微笑みを浮かべ、彼も黙ってメニューを眺めていた。
「お待たせいたしました。魚介のパスタです」
「わあ、すごい。こんなに大きなマグロがのったパスタ、私見たことないです」
「これにして正解だったね」
スモークされたゲンコツ大のマグロがのった、粒マスタードソースのスパゲッティーは、プチプチとした食感と酸味のある味わいにマグロのサッパリした旨みがマッチし、とてもおいしかった。
「景色もいいし、二倍美味しいねえ」
「そうですね」
目の前には雲ひとつない青空と、深い藍色の大海原が広がっている。潮の香りを孕んだ暖かな風を受けながら海の幸を食べるというのは、なんだかとても贅沢で。自然と佐和子の頬も綻んだ。
「ようやく笑ったね、葵さん」
「私、そんなに無表情でしたか?」
「ずっと仏頂面だった」
「えっ」
「楽しくなかった?」
困った笑顔を浮かべながら、肩をすくめる永徳を見て。佐和子は斜め下を見ながら、ボソボソと答える。
「……緊張してたんです」
「それは意識してくれてるってとっていいの?」
「……料理が冷めちゃいます。早く食べてしまいましょう」
「あはは。一歩前進だなあ」
嬉しそうに笑う永徳をチラリと横目で見て、佐和子は皿に目を戻した。
綾小路不動産を正式に退職し、あやかし瓦版に戻ってから。「真面目に口説く」宣言をした永徳は、以前よりも攻勢を強めてきている。
永徳のことは尊敬しているし、いい上司だとも思っているが。あまりにも恋愛から遠ざかりすぎていたので、彼の猛烈なアプローチにどう反応していいものか困っていた。
適当にあしらってはいたのだが、今日はまんまと罠にハマり、こうしてドライブデートなんていう状況に陥っている。
デザートにプリンまでいただいて、お腹が満たされたあと。二人は赤い外車にふたたび乗り込んだ。
「おや、葵さん。ほっぺたにソースがついているよ」
「え、うそ。どこですか? やだなあ、私、子どもみたいですね」
慌てて顔を確認する佐和子だが、どこにもソースらしきものは見つからない。
「どこにもついてないですよ?」
「ほら、ここだよ」
一言で言えば、油断していた。
デートのお誘いの頻度は多くなったが、職場では相変わらず、いつもの飄々とした調子であったし、二人きりで仕事をしていても、妙な雰囲気になることはなかった。
今考えてみれば、その辺りは大人として、会社の経営者として、彼の中で線引きをしていたのかもしれない。
爽やかなアクアマリンの香りが、微かに香り、柔らかな癖っ毛と、意外と男っぽい首筋が目の前には見えている。頬には人の唇の温かみが広がっていた。
「……とれたよ」
「笹野屋さんっ……!」
唇の感触の残る頬を片手で押さえ、もう一方の手で永徳の肩を叩いた。
顔を真っ赤にして慌てる佐和子を前にして、永徳は満足げに笑っている。
「ねえ、葵さん。もう、本当にお嫁においでよ。大事にするから」
陶器のような肌を桜貝のように染めながら、これまで佐和子に見せたことない甘い表情で彼は言った。
「もおっ、またそんなこと言って! 私降ります! ここから電車で帰ります!」
「ちょ、ちょっと待ってって。葵さん、ここから電車は無理だって」
相変わらず強引で掴みどころがない。
心臓に悪いし、振り回されてばかりだ。
––––だけど。
そんなに遠くない未来、崩落してしまう気がする。
謝る永徳に頬を膨らませつつ。
佐和子を乗せた赤い外車は、次の目的地へ向けて走りだしたのだった。
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