24 / 65
第六章 鬼灯堂の鬼女
トラウマ
しおりを挟む
あれだけ堂々と咲き誇っていた東池公園の桜もすっかり若芽に変わり、地面を白や薄桃色に染めていた花びらは、泥に塗れていた。
昨日までの疲れが溜まっているのか、寝覚めはあまりよくない。肩はガチガチに凝っていて背中も痛かった。公園の緑を横目に、佐和子は笹野屋邸へ続く坂道を登りながら、両肩をぐるぐると回す。
檜の香りの漂う門に根付をかざすと、錠の外れる音がする。
門の内側に入り、玄関の方へ視線を向けて、佐和子は動きを止めた。
家政婦の米村がうずくまっていたのだ。
「だ、大丈夫ですか……?!」
慌てて駆け寄れば、米村は佐和子に向けて顔をあげ、弱々しく挨拶を返す。
「ああ、葵さん。おはようございます」
「どうしたんですか、どこか苦しいんですか?」
「いやいや、大丈夫ですよ。歳なもので、重いものを持ったら腰が痛くなってしまって」
どうやら玄関横の物置で紙ごみをまとめていたところ。縛り終えた雑誌を移動させようとして、腰を痛めてしまったらしい。
「向こうで少し休んだ方がいいですよ。もしぎっくり腰とかだったら大変ですし」
佐和子は米村に手を貸し、縁側へと誘導すると、米村は息を吐きながら、ゆっくりと縁側に腰掛けた。相当痛いようだ。
「しばらく休んでいれば大丈夫ですから」
そう言って米村は佐和子に職場に行くように言うのだが、この状態の米村を放っていけるほど佐和子も薄情ではない。
「出勤時間まではまだ時間があるので。あまりにひどいようなら病院に付き添いますから。仕事も代わりにやるので、まだ終わっていないものがあれば遠慮なく言ってください」
「葵さんはお優しいですねえ。私なんて一使用人に過ぎませんのに。……若様もよく、こうして私を気遣ってくださいます。私が疲れていたりすると、『俺が代わりにやるから、米村は休んでいて』なんておっしゃって」
そう微笑みを漏らす米村を見ながら、永徳なら言いそうだな、と佐和子は思う。米村に肩を貸し、縁側に座らせる。しゃがんでいる時よりは楽になったようで、彼女はほうと息をついた。
「笹野屋さんて、とっても面倒見がいいというか。ちょっと過保護なお母さん、みたいなところがありますよね」
何気なく言った一言だったが、佐和子の言葉を聞いた米村は表情を曇らせる。
「……若様はね。特に人間に対しては、そういう傾向があるんです」
「人間に対しては……って、どういうことですか?」
脳裏には、昨日の永徳の悲しげな眼差しがよぎっていた。あれは単に佐和子を心配しているというには、少し行きすぎた感情だったように思う。
米村は佐和子の顔を見て、庭園の方を見て、自分が話していいものかどうか、迷っている様子だった。
「笹野屋さん、昔人間の社会で、一般企業に勤めてたって話を聞いたことがあるんですけど。もしかしてその時に何かあったんですか?」
佐和子がそう問うと、米村は観念したように笑い、口を開いた。
「……若様は、心に傷を抱えておいでなんです。奥様が亡くなられた今、半妖である若様のお心を本当の意味で理解してくださる方はおりません。私は人間ですが、この通り年もいっていますし、そう長く勤めることもできないでしょう。お嫁様になられる葵さんには、お話しておいた方が良いのかもしれません」
そう言うと米村は、ポツリポツリと、庭園の緑を見つめながら話し始めた。
かつての笹野屋家の屋敷は、昼夜問わずさまざまなあやかしが闊歩する、まるで平安時代の妖怪絵巻のような有様で。使用人兼笹野屋富士子の話し相手として雇われた米村は、初めて屋敷にやってきた際腰を抜かしてしまい、しばらく立ち上がることができなかったという。
米村が勤め始めた当時は、まだ大魔王山本五郎左衛門が編集長をしており、編集部員の他にも、使用人として多くのあやかしたちが屋敷に住み着いていたのだそうだ。
富士子はあやかしに対する偏見などはなかったものの、息子には人間としての人生を歩んでほしいと強く願っており、永徳は人間の世界で義務教育を終え、大学を卒業した。
「若様は利発なお子さんで。見目もあの通りですから。近所では評判の美少年でしたよ。今は外界との関わりを絶っていますが、当時は学校との兼ね合いもあって、ご近所との交流もしていましたから」
当時を懐かしむように、米村はそう言った。
頭のよかった永徳は、全国でもトップクラスの大学の経済学部を出て、広告代理店へと就職を決めた。彼が就職をしたのは一九八〇年代後半、バブル経済の真っ只中だった。
『永徳、また朝帰り? 体は大丈夫なの』
『うん、お風呂だけ入りに帰ってきた。ちょっと今立て込んでいてね』
そのころの笹野屋親子の会話は、だいたいがこのやりとりだったそうだ。
「二十四時間働けますか」なんていうキャッチフレーズが世を闊歩し、長時間労働は当たり前、働き方改革なんて「は」の字も存在しなかった世界で、永徳は働いていた。
『いくら体が丈夫だからって。ほとんど家に帰ってこないなんて』
富士子はそう言って、出かけていく息子の背を見守っていたという。
半妖として生まれた永徳だったが、二十代の当時は、瞳が青いこと以外目立ったあやかしとしての特質は現れなかった。そのため人間として暮らしていくことに特段苦労はなかったようだ。
しかし会社に勤め始めてから一年が経過したある日。感情がごっそり抜け落ちたような顔で彼は帰ってきた。その日以来、彼は屋敷の外へ出なくなってしまったのだという。
「はじめ、奥様も私も、若様があまりの仕事の大変さに心を病んでしまわれたのかと思ったのです。でも、どうやらそうではなかったようで」
「……なにか、あったんでしょうか」
「若様はなにもおっしゃいませんでした。しかし、会社に行かなくなってからでしょうか。奥様や私の健康状態を、異様に気にするようになられて。今もお優しい方ではありますが、あの頃の心配のされ方は、なんというか……少し、病的でございました」
虚な顔をした永徳は、日に三回、富士子と米村の体調を確認したという。少しでもいつもと違うところがあれば、病院に行けと言い続け、通院の際には必ずついてきたという。
「身近な人間が死んでしまうことを、極度に恐れていたようでした。人間はふとしたきっかけで、すぐに消えてしまう儚い存在だと。それが恐ろしくてたまらない、といった感じですかね。今は昔ほどあからさまではありませんが、心の根底には同じ『恐れ』があるように感じます」
佐和子はそう言われて、昨日の永徳の悲しげな瞳を思い浮かべていた。
「……それと。今は年一回になっていますが。引きこもっていらっしゃる間も、毎月決まった日に出かけられていました。一度こっそりついて行ったことがあるのですが、誰かのお墓参りをされていらっしゃるようなんです。どういった関係の方か存じ上げないのですが、その方が亡くなられたことがきっかけで心に傷を抱え、『人間に対して過保護』になられたのではと」
佐和子は池の水紋に視線を定めたまま、米村の話してくれたことについて、自分なりに考えを巡らせていた。
猛烈に働いていた永徳が、急に仕事に行かなくなったきっかけ。
定期的に訪れる、誰かの墓。
––––いつも変わらぬ笑顔で、飄々として毎日を楽しく過ごしているように見えるけど。あの人は穏やかな仮面の裏に、なにを隠しているのだろう。
結局永徳の指示により、大事をとって、米村は病院に行かされることになった。病院まで見送ると、待合室には彼女の息子だという男性が来ていた。どうやら永徳が家族に連絡を取ったらしい。
編集室へ戻った佐和子は、「ゆっくりおいでと言ったのに」と、永徳に小言をもらいつつも、言われた通り鬼灯堂以外の仕事を片付けていった。
なんとか夕方までにすべてを終え、一息ついたところ。なぜか外出の支度をした永徳に声をかけられた。
「葵さん、外へ出るよ」
「えっ、でも今日の夕方に企画書を仕上げるはずじゃあ」
「そんな短時間でいい企画なんて仕上げられないよ。だから少し期限を引き延ばしてもらった。来週月曜、今回の企画について提案をする時間を椿からもらってある。『春メイク』に間に合わせるにはどう考えてもスケジュール的に難しい。だからそれを超える『より良い企画案』を出すっていう約束をした」
「えっ、それで先方は納得したんですか?」
「やはり元々、余り予算でのやっつけ仕事だったようだよ。強めに突っついたら白状した。それで良いってさ」
「……そう、ですか……」
「落ち込むことはない。向こうが悪いし、葵さんは葵さんで全力を尽くしたんだ。今回の企画案を作ってみて、学べたこともあるだろう」
「……でも、それでどうして、外に出ることになるんですか?」
永徳は青い双眸を細め、無邪気に笑う。
「俺が葵さんと外へ出たいと思ったからさ」
––––ああ、またなにかヒントをくれようとしているんだな。
この展開にはもう、佐和子も慣れてきていた。きっと「どこへ」とか「どうして」とか聞いたとしても、答えてはもらえない。
「わかりました、行きます」
「おや、今日はどうして、なんのために、とは聞いてこないんだね」
クックと口元を着物の袖でおさえながら笑う永徳の顔を、じっと眺める。今朝の米村の話が、佐和子の頭を掠めていた。
昨日までの疲れが溜まっているのか、寝覚めはあまりよくない。肩はガチガチに凝っていて背中も痛かった。公園の緑を横目に、佐和子は笹野屋邸へ続く坂道を登りながら、両肩をぐるぐると回す。
檜の香りの漂う門に根付をかざすと、錠の外れる音がする。
門の内側に入り、玄関の方へ視線を向けて、佐和子は動きを止めた。
家政婦の米村がうずくまっていたのだ。
「だ、大丈夫ですか……?!」
慌てて駆け寄れば、米村は佐和子に向けて顔をあげ、弱々しく挨拶を返す。
「ああ、葵さん。おはようございます」
「どうしたんですか、どこか苦しいんですか?」
「いやいや、大丈夫ですよ。歳なもので、重いものを持ったら腰が痛くなってしまって」
どうやら玄関横の物置で紙ごみをまとめていたところ。縛り終えた雑誌を移動させようとして、腰を痛めてしまったらしい。
「向こうで少し休んだ方がいいですよ。もしぎっくり腰とかだったら大変ですし」
佐和子は米村に手を貸し、縁側へと誘導すると、米村は息を吐きながら、ゆっくりと縁側に腰掛けた。相当痛いようだ。
「しばらく休んでいれば大丈夫ですから」
そう言って米村は佐和子に職場に行くように言うのだが、この状態の米村を放っていけるほど佐和子も薄情ではない。
「出勤時間まではまだ時間があるので。あまりにひどいようなら病院に付き添いますから。仕事も代わりにやるので、まだ終わっていないものがあれば遠慮なく言ってください」
「葵さんはお優しいですねえ。私なんて一使用人に過ぎませんのに。……若様もよく、こうして私を気遣ってくださいます。私が疲れていたりすると、『俺が代わりにやるから、米村は休んでいて』なんておっしゃって」
そう微笑みを漏らす米村を見ながら、永徳なら言いそうだな、と佐和子は思う。米村に肩を貸し、縁側に座らせる。しゃがんでいる時よりは楽になったようで、彼女はほうと息をついた。
「笹野屋さんて、とっても面倒見がいいというか。ちょっと過保護なお母さん、みたいなところがありますよね」
何気なく言った一言だったが、佐和子の言葉を聞いた米村は表情を曇らせる。
「……若様はね。特に人間に対しては、そういう傾向があるんです」
「人間に対しては……って、どういうことですか?」
脳裏には、昨日の永徳の悲しげな眼差しがよぎっていた。あれは単に佐和子を心配しているというには、少し行きすぎた感情だったように思う。
米村は佐和子の顔を見て、庭園の方を見て、自分が話していいものかどうか、迷っている様子だった。
「笹野屋さん、昔人間の社会で、一般企業に勤めてたって話を聞いたことがあるんですけど。もしかしてその時に何かあったんですか?」
佐和子がそう問うと、米村は観念したように笑い、口を開いた。
「……若様は、心に傷を抱えておいでなんです。奥様が亡くなられた今、半妖である若様のお心を本当の意味で理解してくださる方はおりません。私は人間ですが、この通り年もいっていますし、そう長く勤めることもできないでしょう。お嫁様になられる葵さんには、お話しておいた方が良いのかもしれません」
そう言うと米村は、ポツリポツリと、庭園の緑を見つめながら話し始めた。
かつての笹野屋家の屋敷は、昼夜問わずさまざまなあやかしが闊歩する、まるで平安時代の妖怪絵巻のような有様で。使用人兼笹野屋富士子の話し相手として雇われた米村は、初めて屋敷にやってきた際腰を抜かしてしまい、しばらく立ち上がることができなかったという。
米村が勤め始めた当時は、まだ大魔王山本五郎左衛門が編集長をしており、編集部員の他にも、使用人として多くのあやかしたちが屋敷に住み着いていたのだそうだ。
富士子はあやかしに対する偏見などはなかったものの、息子には人間としての人生を歩んでほしいと強く願っており、永徳は人間の世界で義務教育を終え、大学を卒業した。
「若様は利発なお子さんで。見目もあの通りですから。近所では評判の美少年でしたよ。今は外界との関わりを絶っていますが、当時は学校との兼ね合いもあって、ご近所との交流もしていましたから」
当時を懐かしむように、米村はそう言った。
頭のよかった永徳は、全国でもトップクラスの大学の経済学部を出て、広告代理店へと就職を決めた。彼が就職をしたのは一九八〇年代後半、バブル経済の真っ只中だった。
『永徳、また朝帰り? 体は大丈夫なの』
『うん、お風呂だけ入りに帰ってきた。ちょっと今立て込んでいてね』
そのころの笹野屋親子の会話は、だいたいがこのやりとりだったそうだ。
「二十四時間働けますか」なんていうキャッチフレーズが世を闊歩し、長時間労働は当たり前、働き方改革なんて「は」の字も存在しなかった世界で、永徳は働いていた。
『いくら体が丈夫だからって。ほとんど家に帰ってこないなんて』
富士子はそう言って、出かけていく息子の背を見守っていたという。
半妖として生まれた永徳だったが、二十代の当時は、瞳が青いこと以外目立ったあやかしとしての特質は現れなかった。そのため人間として暮らしていくことに特段苦労はなかったようだ。
しかし会社に勤め始めてから一年が経過したある日。感情がごっそり抜け落ちたような顔で彼は帰ってきた。その日以来、彼は屋敷の外へ出なくなってしまったのだという。
「はじめ、奥様も私も、若様があまりの仕事の大変さに心を病んでしまわれたのかと思ったのです。でも、どうやらそうではなかったようで」
「……なにか、あったんでしょうか」
「若様はなにもおっしゃいませんでした。しかし、会社に行かなくなってからでしょうか。奥様や私の健康状態を、異様に気にするようになられて。今もお優しい方ではありますが、あの頃の心配のされ方は、なんというか……少し、病的でございました」
虚な顔をした永徳は、日に三回、富士子と米村の体調を確認したという。少しでもいつもと違うところがあれば、病院に行けと言い続け、通院の際には必ずついてきたという。
「身近な人間が死んでしまうことを、極度に恐れていたようでした。人間はふとしたきっかけで、すぐに消えてしまう儚い存在だと。それが恐ろしくてたまらない、といった感じですかね。今は昔ほどあからさまではありませんが、心の根底には同じ『恐れ』があるように感じます」
佐和子はそう言われて、昨日の永徳の悲しげな瞳を思い浮かべていた。
「……それと。今は年一回になっていますが。引きこもっていらっしゃる間も、毎月決まった日に出かけられていました。一度こっそりついて行ったことがあるのですが、誰かのお墓参りをされていらっしゃるようなんです。どういった関係の方か存じ上げないのですが、その方が亡くなられたことがきっかけで心に傷を抱え、『人間に対して過保護』になられたのではと」
佐和子は池の水紋に視線を定めたまま、米村の話してくれたことについて、自分なりに考えを巡らせていた。
猛烈に働いていた永徳が、急に仕事に行かなくなったきっかけ。
定期的に訪れる、誰かの墓。
––––いつも変わらぬ笑顔で、飄々として毎日を楽しく過ごしているように見えるけど。あの人は穏やかな仮面の裏に、なにを隠しているのだろう。
結局永徳の指示により、大事をとって、米村は病院に行かされることになった。病院まで見送ると、待合室には彼女の息子だという男性が来ていた。どうやら永徳が家族に連絡を取ったらしい。
編集室へ戻った佐和子は、「ゆっくりおいでと言ったのに」と、永徳に小言をもらいつつも、言われた通り鬼灯堂以外の仕事を片付けていった。
なんとか夕方までにすべてを終え、一息ついたところ。なぜか外出の支度をした永徳に声をかけられた。
「葵さん、外へ出るよ」
「えっ、でも今日の夕方に企画書を仕上げるはずじゃあ」
「そんな短時間でいい企画なんて仕上げられないよ。だから少し期限を引き延ばしてもらった。来週月曜、今回の企画について提案をする時間を椿からもらってある。『春メイク』に間に合わせるにはどう考えてもスケジュール的に難しい。だからそれを超える『より良い企画案』を出すっていう約束をした」
「えっ、それで先方は納得したんですか?」
「やはり元々、余り予算でのやっつけ仕事だったようだよ。強めに突っついたら白状した。それで良いってさ」
「……そう、ですか……」
「落ち込むことはない。向こうが悪いし、葵さんは葵さんで全力を尽くしたんだ。今回の企画案を作ってみて、学べたこともあるだろう」
「……でも、それでどうして、外に出ることになるんですか?」
永徳は青い双眸を細め、無邪気に笑う。
「俺が葵さんと外へ出たいと思ったからさ」
––––ああ、またなにかヒントをくれようとしているんだな。
この展開にはもう、佐和子も慣れてきていた。きっと「どこへ」とか「どうして」とか聞いたとしても、答えてはもらえない。
「わかりました、行きます」
「おや、今日はどうして、なんのために、とは聞いてこないんだね」
クックと口元を着物の袖でおさえながら笑う永徳の顔を、じっと眺める。今朝の米村の話が、佐和子の頭を掠めていた。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
男装官吏と花散る後宮〜禹国謎解き物語〜
春日あざみ
キャラ文芸
宮廷で史書編纂事業が立ち上がると聞き、居ても立ってもいられなくなった歴史オタクの柳羅刹(りゅうらせつ)。男と偽り官吏登用試験、科挙を受験し、見事第一等の成績で官吏となった彼女だったが。珍妙な仮面の貴人、雲嵐に女であることがバレてしまう。皇帝の食客であるという彼は、羅刹の秘密を守る代わり、後宮の悪霊によるとされる妃嬪の連続不審死事件の調査を命じる。
しかたなく羅刹は、悪霊について調べ始めるが——?
「歴女×仮面の貴人(奇人?)」が紡ぐ、中華風世界を舞台にしたミステリ開幕!
後宮の棘
香月みまり
キャラ文芸
蔑ろにされ婚期をのがした25歳皇女がついに輿入り!相手は敵国の禁軍将軍。冷めた姫vs堅物男のチグハグな夫婦は帝国内の騒乱に巻き込まれていく。
☆完結しました☆
スピンオフ「孤児が皇后陛下と呼ばれるまで」の進捗と合わせて番外編を不定期に公開していきます。
第13回ファンタジー大賞特別賞受賞!
ありがとうございました!!
【完結】忘れてください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。
貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。
夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。
貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。
もういいの。
私は貴方を解放する覚悟を決めた。
貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。
私の事は忘れてください。
※6月26日初回完結
7月12日2回目完結しました。
お読みいただきありがとうございます。

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。
ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。
彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。
「誰も、お前なんか必要としていない」
最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。
だけどそれも、意味のないことだったのだ。
彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。
なぜ時が戻ったのかは分からない。
それでも、ひとつだけ確かなことがある。
あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
私は、私の生きたいように生きます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる