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悦子、戸惑う
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「悦子ひさしぶりじゃーん。元気してた?」
「まあね。今はゆっくり羽を伸ばせてるわ」
「あんた相変わらず女王様みたいな喋り方だよね。ウケる」
「エリは相変わらず馬鹿そうな喋り方だわ。二十五になったんだから、もう少し品のある喋り方に切り替えたらどうかしら。私みたいに」
「いや、悦子の喋り方はやりすぎっしょ」
地下鉄で見かけた「プライムフライデー」のポスターを目にして、悦子は旧友のひとりに連絡を取ることにした。陽気な黄色のニコニコマークを見て、なんとなく誰かと飲みたい気分になった、というのが大きいが。ここ最近心のうちに生じたモヤモヤを、誰かに吐き出したいというのもあった。
ハルキは今晩もアルバイトに行った。初日こそしょぼくれて帰ってきたが、人懐っこい彼の性格もあってか、職場に馴染むのは早かったようだ。
「僕、立派なバーテンになるから!」とキラキラした笑顔で出て行ったが、本来の目的を忘れてはいないだろうか。
井の頭公園沿いの小洒落たイタリアンバーにやってきた悦子とエリは、他愛ない会話をしながら窓際の眺めのいい席に着いた。
エリはこの近辺のアパレル店で店員をしている。悦子とは小学校からの腐れ縁で、子どもの頃はしょっちゅう喧嘩を繰り返す犬猿の仲だったが。どちらもハッキリものを言う性格というのもあって、大人になるまでにはすっかり意気投合し、こうしてたまに飲みに行く仲となっていた。
ハッピーアワーをいいことに、すでに五杯目のカシスオレンジを飲み終えたエリは、ふたたび店員に同じものを頼んだ。
「よくもまあ、そんな甘いお酒をガバガバ飲めるわね」
「え? だって美味しいじゃん、カシオレ」
「私は無理だわ」
シャンパンの入ったグラスを少し傾け、香りを楽しむ。悦子は華やかな香りの、少し辛めのタイプが好みだが、今日は少し甘めのものが飲みたい気分で、甘口のフルーティな香りのものを選んでいた。
「で、なに? かなりひさびさじゃない、悦子が私を呼び出すの。なんかあったの。……あ、もしかしてついに結婚とか?」
「結婚相手探しはしてるんだけどね……なかなか見つからないのよ、いい人が」
「なんだあー、違うのか。悦子、絶対理想が高すぎるんだって。ちょっとは妥協しないと、いい人見つかんないよ? あっという間に三十だよ?」
ピクルスを口に放り込みながら、長い髪をかき上げたエリの左の薬指には、婚約者からもらったという大ぶりのダイヤの指輪が光っていた。それを横目で見ながら、悦子は友人の上から目線のアドバイスに反論する。
「別に、年収は高くなくたっていいし、顔も普通でいいし。包容力があって、優しくて、私を愛してくれる人ならいいのよ。……あ、でもリーダーシップは取ってほしいし、引っ張っていってくれるような人の方が好みかしらね。それと、できれば仕事ができる人の方がいいわ。あ、肌が汚いのも嫌ね」
「ほらあ、条件だらけじゃん。いねーわそんな男。てか、悦子を引っ張っていける人って、相当だかんね?」
「うるさいわね」
悦子は肩をすくめて、抗議の視線をエリに向けたあと、残っていたシャンパンを一気に飲み込んだ。ふう、と小さなため息をついて、視線をテーブルに落とす。
「……そういえば、最近ペットを飼い始めたのよ」
「ペット? 猫とか?」
「猫っていうか、どちらかというと犬かしらね」
悦子の頭には、成長しすぎた座敷わらしのふわふわした笑顔が浮かんだ。犬か猫かで言われたら、断然犬だ。しかも、忠犬。
「どちらかっていうと犬って。犬は犬でしょ。いいなー犬、私も飼いたい」
実はハルキのことで相談をしたくて友人を呼び出したのだが。若い男と暮らしているというのを誰かに知られるのは困るし、飲みにきたは良いものの、なんと切り出したら良いものかと思っていた。
結果の、「犬」呼ばわりは、なかなか失礼だと思いつつ、悦子は会話を続けた。
「なんだか懐かれちゃってるみたいで。拾ってすぐは早くどこか別の住処を見つければいいと思ってたくらいだったんだけど。だんだん情が湧いてきちゃって」
「……気軽な気持ちで生き物は飼っちゃいけないんだよ? 飼うなら看取るつもりで飼いなよ。まったく、金持ちってやつは」
「今は、まあ、それなりに大事に思っているわよ。一緒にいて居心地もいいし、気を使わなくていいし。だけどなんだか、このままこの犬とずっと二人きりでいいかもって、流されそうになっちゃってる自分がいて」
「独身女子のペットあるあるだねー。もう結婚しなくていんじゃね。ペットと仲良く二人三脚で」
「いやよ。やっぱり人生のパートナーは欲しいもの。……それに、犬は犬で、いろいろやりたいこともあるみたいだし。いつか私の元を去っていくのよ。私、老後をひとりぼっちで過ごしたいとは思ってないし、やっぱり甘々な新婚生活も送ってみたいのよ!」
「……なんか悦子の犬、めっちゃ自立してね……? っていうか悦子ってさ、意外と乙女だよねえ、見かけによらず。でもあんた、そのブルドーザーみたいな性格じゃあ、並の男は引いちゃうと思うよ」
悦子はキッとエリを睨みつけたかと思うと、店員を呼び止めた。シャンパンをボトルで追加すると、ケンカを売るような目つきでエリに向かって力強く声を上げた。
「わかってるわよ! でも大丈夫。まだ万策尽きたわけじゃないわ」
悦子がグラスを片手で割らんばかりに力を込めて握ったのを見て、エリは呆れ顔をする。
「なんか……悦子ってさ、一国を攻め落とそうとする武将ノリで婚活してるよね」
言い返そうと口を開いた悦子だったが、途中まで言いかけてやめた。婚約した途端、鬼の首をとったように上から目線でもの言う友人に、なにを言っても無駄だと思ったのだ。ぐだぐだ言うほど負けた気分になる。
「ねえ、そういえばさ」
「なによ」
悦子が話題を変えようと口を開いたタイミングで、エリが別の話題を持ち出した。こういうところは気が合うらしい。
「最近は実家帰ってないの? うちの親があんたの親と話した時にさ、悦子がぜんぜん帰ってないって、ぼやいてたみたいだけど」
ほろ酔い加減だった悦子だったが、急に酔いが覚めたように顔色を変えて、真顔になった。先ほどまでの剣幕は鳴りを潜め、小さな声で呟くように言う。
「……そろそろ、帰るつもりでいるわよ。親不孝だなんだかんだ、ずっと言われているからね」
「まあね。今はゆっくり羽を伸ばせてるわ」
「あんた相変わらず女王様みたいな喋り方だよね。ウケる」
「エリは相変わらず馬鹿そうな喋り方だわ。二十五になったんだから、もう少し品のある喋り方に切り替えたらどうかしら。私みたいに」
「いや、悦子の喋り方はやりすぎっしょ」
地下鉄で見かけた「プライムフライデー」のポスターを目にして、悦子は旧友のひとりに連絡を取ることにした。陽気な黄色のニコニコマークを見て、なんとなく誰かと飲みたい気分になった、というのが大きいが。ここ最近心のうちに生じたモヤモヤを、誰かに吐き出したいというのもあった。
ハルキは今晩もアルバイトに行った。初日こそしょぼくれて帰ってきたが、人懐っこい彼の性格もあってか、職場に馴染むのは早かったようだ。
「僕、立派なバーテンになるから!」とキラキラした笑顔で出て行ったが、本来の目的を忘れてはいないだろうか。
井の頭公園沿いの小洒落たイタリアンバーにやってきた悦子とエリは、他愛ない会話をしながら窓際の眺めのいい席に着いた。
エリはこの近辺のアパレル店で店員をしている。悦子とは小学校からの腐れ縁で、子どもの頃はしょっちゅう喧嘩を繰り返す犬猿の仲だったが。どちらもハッキリものを言う性格というのもあって、大人になるまでにはすっかり意気投合し、こうしてたまに飲みに行く仲となっていた。
ハッピーアワーをいいことに、すでに五杯目のカシスオレンジを飲み終えたエリは、ふたたび店員に同じものを頼んだ。
「よくもまあ、そんな甘いお酒をガバガバ飲めるわね」
「え? だって美味しいじゃん、カシオレ」
「私は無理だわ」
シャンパンの入ったグラスを少し傾け、香りを楽しむ。悦子は華やかな香りの、少し辛めのタイプが好みだが、今日は少し甘めのものが飲みたい気分で、甘口のフルーティな香りのものを選んでいた。
「で、なに? かなりひさびさじゃない、悦子が私を呼び出すの。なんかあったの。……あ、もしかしてついに結婚とか?」
「結婚相手探しはしてるんだけどね……なかなか見つからないのよ、いい人が」
「なんだあー、違うのか。悦子、絶対理想が高すぎるんだって。ちょっとは妥協しないと、いい人見つかんないよ? あっという間に三十だよ?」
ピクルスを口に放り込みながら、長い髪をかき上げたエリの左の薬指には、婚約者からもらったという大ぶりのダイヤの指輪が光っていた。それを横目で見ながら、悦子は友人の上から目線のアドバイスに反論する。
「別に、年収は高くなくたっていいし、顔も普通でいいし。包容力があって、優しくて、私を愛してくれる人ならいいのよ。……あ、でもリーダーシップは取ってほしいし、引っ張っていってくれるような人の方が好みかしらね。それと、できれば仕事ができる人の方がいいわ。あ、肌が汚いのも嫌ね」
「ほらあ、条件だらけじゃん。いねーわそんな男。てか、悦子を引っ張っていける人って、相当だかんね?」
「うるさいわね」
悦子は肩をすくめて、抗議の視線をエリに向けたあと、残っていたシャンパンを一気に飲み込んだ。ふう、と小さなため息をついて、視線をテーブルに落とす。
「……そういえば、最近ペットを飼い始めたのよ」
「ペット? 猫とか?」
「猫っていうか、どちらかというと犬かしらね」
悦子の頭には、成長しすぎた座敷わらしのふわふわした笑顔が浮かんだ。犬か猫かで言われたら、断然犬だ。しかも、忠犬。
「どちらかっていうと犬って。犬は犬でしょ。いいなー犬、私も飼いたい」
実はハルキのことで相談をしたくて友人を呼び出したのだが。若い男と暮らしているというのを誰かに知られるのは困るし、飲みにきたは良いものの、なんと切り出したら良いものかと思っていた。
結果の、「犬」呼ばわりは、なかなか失礼だと思いつつ、悦子は会話を続けた。
「なんだか懐かれちゃってるみたいで。拾ってすぐは早くどこか別の住処を見つければいいと思ってたくらいだったんだけど。だんだん情が湧いてきちゃって」
「……気軽な気持ちで生き物は飼っちゃいけないんだよ? 飼うなら看取るつもりで飼いなよ。まったく、金持ちってやつは」
「今は、まあ、それなりに大事に思っているわよ。一緒にいて居心地もいいし、気を使わなくていいし。だけどなんだか、このままこの犬とずっと二人きりでいいかもって、流されそうになっちゃってる自分がいて」
「独身女子のペットあるあるだねー。もう結婚しなくていんじゃね。ペットと仲良く二人三脚で」
「いやよ。やっぱり人生のパートナーは欲しいもの。……それに、犬は犬で、いろいろやりたいこともあるみたいだし。いつか私の元を去っていくのよ。私、老後をひとりぼっちで過ごしたいとは思ってないし、やっぱり甘々な新婚生活も送ってみたいのよ!」
「……なんか悦子の犬、めっちゃ自立してね……? っていうか悦子ってさ、意外と乙女だよねえ、見かけによらず。でもあんた、そのブルドーザーみたいな性格じゃあ、並の男は引いちゃうと思うよ」
悦子はキッとエリを睨みつけたかと思うと、店員を呼び止めた。シャンパンをボトルで追加すると、ケンカを売るような目つきでエリに向かって力強く声を上げた。
「わかってるわよ! でも大丈夫。まだ万策尽きたわけじゃないわ」
悦子がグラスを片手で割らんばかりに力を込めて握ったのを見て、エリは呆れ顔をする。
「なんか……悦子ってさ、一国を攻め落とそうとする武将ノリで婚活してるよね」
言い返そうと口を開いた悦子だったが、途中まで言いかけてやめた。婚約した途端、鬼の首をとったように上から目線でもの言う友人に、なにを言っても無駄だと思ったのだ。ぐだぐだ言うほど負けた気分になる。
「ねえ、そういえばさ」
「なによ」
悦子が話題を変えようと口を開いたタイミングで、エリが別の話題を持ち出した。こういうところは気が合うらしい。
「最近は実家帰ってないの? うちの親があんたの親と話した時にさ、悦子がぜんぜん帰ってないって、ぼやいてたみたいだけど」
ほろ酔い加減だった悦子だったが、急に酔いが覚めたように顔色を変えて、真顔になった。先ほどまでの剣幕は鳴りを潜め、小さな声で呟くように言う。
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