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座敷わらし、バイトの面接を受ける
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「悦子さあん。朝だよ、起きて~」
昨日の晩家に帰ったあと、悦子は身支度を終えてすぐに寝てしまった。いろいろあって疲れていたのかもしれない。
意中の女性とのいい雰囲気を味わってしまったハルキは、このまま関係が発展するのではないかと密かに期待していた。だがしかし、予想に反してひとり取り残され、大変寂しい思いをしたわけで。
夜の間外をふわふわ漂うことも考えたが、やはり彼女のそばを離れ難く。悪いことだとは知りつつも、結局メインベッドルームに忍び込み、彼女の真横に陣取ることにした。
寝ている女性に手を出してはいけないという、人間世界の掟はテレビを見て知っている。故に、毒気の抜けたすっぴんの寝顔を眺めたり、たまに頬を突いてみたりして過ごすにとどめている。
––––これだけでも結構幸せだけどさ。もうちょっとイチャイチャしたいよねえ。
そうしてハルキは、悦子が起きるのを待ちながら、いろいろ妄想を膨らませていた。
「ふあああ」
––––起きた! 悦子さんが起きた!
昨日あれだけ長いこと抱き合っていたのだから、甘い反応を期待していたわけだが。
薄目を開け、ハルキの姿を捉えた瞬間。悦子はカッと目を見開いて、思い切り右ストレートを食らわせてきた。
壁に向かってふっ飛び、冷たい壁に叩きつけられずり落ちる。悲しいことに、彼女の中での二人の関係は、そこまで進展していなかったらしい。
「……ハルキ? あなたいったい、なんで部屋の中にいるのよ!」
ハルキは言い訳を考えた。下手なことを言えばこのまま追い出されそうな勢いだ。ない頭で必死に考え、鬼のような形相の彼女に向かって、おそるおそる返す。
「え……悦子さん……うなされてたから。心配になって」
「うなされてた? 私が?」
眉間に皺を寄せる悦子だったが、ハルキの回答は、そこまで悪いものではなかったらしい。彼女が睡眠中、時折うなされていたのは本当で、あまりのうなされ具合に心配していたのは事実だ。ただ、それがベッドルームにいたことの十分な根拠になるとは思っていなかったが。
彼女はふうと息をついて、いつもの表情に戻った。
「心配してくれたのね。殴っちゃってごめんなさい。最近、嫌な夢を見ることが多くて。ストレスかしらね。おかげであんまり疲れも取れないし、眠れてる感じもしなくて」
なんとかなりそうな気配に、ハルキはほっと胸を撫で下ろす。
「いえいえ。もししばらく寝苦しいようであれば、僕のこと抱き枕にしてくれても……」
「調子に乗るんじゃない」
「でもさ、悦子さん」
殴られるのを覚悟で、ハルキは悦子を壁際に追い詰めた。下手に出てばかりでは、なにも変わらない。これだけ気の強い彼女なのだから、少しは強気に出なければきっと何も変わらない。
「ちょ、ちょっと」
おそるおそる手を伸ばし、昨日のように彼女を抱き寄せる。それだったら、昨日もしたことではあるし、咎められないと踏んでいた。
「辛い時は言って。悦子さんが辛い時は、いつでもこうして慰めてあげるから」
悦子からの抵抗はない。しかし、昨日の中年男の時のように、怖くて硬直しているだけの可能性もある。ハルキは彼女を抱いたまま、そっと様子をうかがい、そしてにやけてしまった。
表情はよく見えないが、悦子の耳は真っ赤だった。
青くなっても、怯えてもいない。ただ、恥ずかしがっているだけ。
––––おやおや、これはもうちょっと進めてもいいのでは。
少しだけ体をかがめて、悦子の小さな耳にキスをする。
すると想定外だったのか、体をびくりと震わせて、彼女はか細い鳴き声をあげる。
「悦子さん……」
––––やばい、悦子さんかわいい。もう限界。
一度体をはなし、唇を重ねようとした瞬間。白い閃光が目の前で爆発したような感覚に襲われた。そして、痛い。めちゃくちゃ痛い。
ハルキは浅い呼吸を繰り返しながら屈み、そして何が起こったのか理解した。悦子が、ハルキの急所を思い切り蹴り上げたようだった。
––––座敷わらしでも痛いんだ、ここ……。
「ひどい、ひどいよ悦子さん……」
息をするのも苦しいくらいの痛みに、半泣きで床に座り込みながらそう言うハルキに向かって、仁王立ちで指を突きつけながら彼女は応えた。
「あ……あなたは私の結婚相手探しのためにここにおいてるんだから! バイトの件は今日相手先と話をつけてくるし、とにかく早く着手しなさい! 二週間に一回経過報告すること。あ、いい人見つけたら即時報告よ。いいわね?」
肩まで真っ赤な悦子は、そう言ってベッドルームを出ようとして、豪快に家具に足をぶつけてうずくまった。すぐに気を取り直して無理に立ち上がると、洗面所の方へ不自然な動きでさかさかと歩いていった。
––––めっちゃ動揺してるじゃないですか、悦子さん。これは、意外に脈ありなのでは……?
そんなことを思いつつ。彼女の家に置いてもらうためには、とりあえず形だけは早急に結婚相手を探さなければならない。
これまで口から出まかせでなんとかやってきたツケが回ってきてしまった。
夢のような時間から一転、ハルキは頭を抱えた。
◇◇◇
「バイト決まったのか。ようやくヒモ生活から脱却だな」
「ヒモヒモ言わないでよ。バイトはね、仮決まりなんだ。一応面接があって」
「面接……? お前が。おいおい大丈夫かよ」
初めてのお使いに行く小学生の心配をするような響の物言いに、ハルキは口を尖らせる。
「そんなこと言わないでよ……。僕だって不安でしかたないんだから」
「悪い悪い。で、今日はなんだよ。なんか相談事があって呼び出したんだろ? ていうかお前さあ。呼び出し方ってもんがあるだろ。急に控室の壁から顔出すなよ」
「ごめん……僕まだスマホとか持ってなくて、もらった名刺の番号に電話できなくて……。バイト代出るようになったら契約するから。それまでは壁から顔出させて」
「……しかたねえなあ」
ハルキは悦子の結婚相手探しについて悩んだ結果、響の店を訪れた。引きこもり座敷わらしには、友達も知人もいない。困ったことがあっても他に相談する先がないのだ。
突然押しかけたにも関わらず、快諾してくれた響に感謝しつつ。彼の終業後、明け方の公園へと向かった。道中にあった自販機で缶コーヒーを二つ買った響は、一つをハルキに渡し、手近にあったベンチに誘う。
「……ありがと」
「さあ、話してみろよ。彼女と喧嘩でもしたか?」
「喧嘩はしてないんだけどね……。僕、彼女に結婚相手を紹介する約束で住まわせてもらってるんだけどさ。正直なところ、他の誰とも結婚してほしくなくて。僕のお嫁さんになってほしいんだよねえ」
「待て待て待て。順を追って話せ。訳がわからねえ。好きな女について東京にやってきて、その女のところに居候させてもらってるって話は聞いてたけど。結婚相手を探してやるっていうのはどういう流れでそうなってんだよ?」
コーヒーをあっという間に飲み干し、タバコを咥えながらゆったり話を聞く体勢をとっていた響だったが、眉間の皺を深くしている。どうやらいろいろ端折り過ぎたらしい。
「あ、えーと。それはまあ、事情がありまして」
ハルキは三枝荘での自分の役割や、悦子との出会い、そして今に至るまでの経緯を響に説明した。美しい妖狐に不似合いな眉間の皺は、話が終わりに近づくにつれて、さらに深く険しくなっていく。しまいにはため息をつかれてしまった。
「お前さあ。なんでそう話を複雑にするわけ? 簡単なことだろうが」
「え。なにかいい案があるの?」
「さっさとお前が、その悦子って女を落とせばいいだけの話だろ」
「……それは、そうなんだけど」
「なんだ、できないのかよ」
「いや、頑張ったんだけど、あやかしサンドバック状態でして……。色っぽいことをしようとするたびに叩きのめされている感じでございます……」
「いやいや、お前幽体になれるだろうが……なんで叩きのめされてんだよ」
「彼女の動きが素早くて、実体から幽体への切り替えが間に合わなくて……」
「どんなアサシンだよ、お前の意中の彼女は」
困った顔をしつつも、響は首を捻りながら、一緒に方法を考えてくれている。見ず知らずの座敷わらしにここまで良くしてくれるなんて、なんていいあやかしなんだろう。兄さん、と呼んだら怒られるだろうか。
「よし、あれだ。わざと好みじゃない男ばかりを紹介し続けて、その間にお前がアプローチし続ければいいんじゃねえか? そうすれば紹介した男とくっつくこともないし、比較対象としてのお前がよく見えるかもしれないだろ」
「なるほど……! さすが響兄さん! ずる賢い!」
「兄さんはやめろ……あと、それ、褒めてねえだろ」
かくしてハルキは、「微妙な男を紹介し続ける作戦」に取り組むことになったのだ。
昨日の晩家に帰ったあと、悦子は身支度を終えてすぐに寝てしまった。いろいろあって疲れていたのかもしれない。
意中の女性とのいい雰囲気を味わってしまったハルキは、このまま関係が発展するのではないかと密かに期待していた。だがしかし、予想に反してひとり取り残され、大変寂しい思いをしたわけで。
夜の間外をふわふわ漂うことも考えたが、やはり彼女のそばを離れ難く。悪いことだとは知りつつも、結局メインベッドルームに忍び込み、彼女の真横に陣取ることにした。
寝ている女性に手を出してはいけないという、人間世界の掟はテレビを見て知っている。故に、毒気の抜けたすっぴんの寝顔を眺めたり、たまに頬を突いてみたりして過ごすにとどめている。
––––これだけでも結構幸せだけどさ。もうちょっとイチャイチャしたいよねえ。
そうしてハルキは、悦子が起きるのを待ちながら、いろいろ妄想を膨らませていた。
「ふあああ」
––––起きた! 悦子さんが起きた!
昨日あれだけ長いこと抱き合っていたのだから、甘い反応を期待していたわけだが。
薄目を開け、ハルキの姿を捉えた瞬間。悦子はカッと目を見開いて、思い切り右ストレートを食らわせてきた。
壁に向かってふっ飛び、冷たい壁に叩きつけられずり落ちる。悲しいことに、彼女の中での二人の関係は、そこまで進展していなかったらしい。
「……ハルキ? あなたいったい、なんで部屋の中にいるのよ!」
ハルキは言い訳を考えた。下手なことを言えばこのまま追い出されそうな勢いだ。ない頭で必死に考え、鬼のような形相の彼女に向かって、おそるおそる返す。
「え……悦子さん……うなされてたから。心配になって」
「うなされてた? 私が?」
眉間に皺を寄せる悦子だったが、ハルキの回答は、そこまで悪いものではなかったらしい。彼女が睡眠中、時折うなされていたのは本当で、あまりのうなされ具合に心配していたのは事実だ。ただ、それがベッドルームにいたことの十分な根拠になるとは思っていなかったが。
彼女はふうと息をついて、いつもの表情に戻った。
「心配してくれたのね。殴っちゃってごめんなさい。最近、嫌な夢を見ることが多くて。ストレスかしらね。おかげであんまり疲れも取れないし、眠れてる感じもしなくて」
なんとかなりそうな気配に、ハルキはほっと胸を撫で下ろす。
「いえいえ。もししばらく寝苦しいようであれば、僕のこと抱き枕にしてくれても……」
「調子に乗るんじゃない」
「でもさ、悦子さん」
殴られるのを覚悟で、ハルキは悦子を壁際に追い詰めた。下手に出てばかりでは、なにも変わらない。これだけ気の強い彼女なのだから、少しは強気に出なければきっと何も変わらない。
「ちょ、ちょっと」
おそるおそる手を伸ばし、昨日のように彼女を抱き寄せる。それだったら、昨日もしたことではあるし、咎められないと踏んでいた。
「辛い時は言って。悦子さんが辛い時は、いつでもこうして慰めてあげるから」
悦子からの抵抗はない。しかし、昨日の中年男の時のように、怖くて硬直しているだけの可能性もある。ハルキは彼女を抱いたまま、そっと様子をうかがい、そしてにやけてしまった。
表情はよく見えないが、悦子の耳は真っ赤だった。
青くなっても、怯えてもいない。ただ、恥ずかしがっているだけ。
––––おやおや、これはもうちょっと進めてもいいのでは。
少しだけ体をかがめて、悦子の小さな耳にキスをする。
すると想定外だったのか、体をびくりと震わせて、彼女はか細い鳴き声をあげる。
「悦子さん……」
––––やばい、悦子さんかわいい。もう限界。
一度体をはなし、唇を重ねようとした瞬間。白い閃光が目の前で爆発したような感覚に襲われた。そして、痛い。めちゃくちゃ痛い。
ハルキは浅い呼吸を繰り返しながら屈み、そして何が起こったのか理解した。悦子が、ハルキの急所を思い切り蹴り上げたようだった。
––––座敷わらしでも痛いんだ、ここ……。
「ひどい、ひどいよ悦子さん……」
息をするのも苦しいくらいの痛みに、半泣きで床に座り込みながらそう言うハルキに向かって、仁王立ちで指を突きつけながら彼女は応えた。
「あ……あなたは私の結婚相手探しのためにここにおいてるんだから! バイトの件は今日相手先と話をつけてくるし、とにかく早く着手しなさい! 二週間に一回経過報告すること。あ、いい人見つけたら即時報告よ。いいわね?」
肩まで真っ赤な悦子は、そう言ってベッドルームを出ようとして、豪快に家具に足をぶつけてうずくまった。すぐに気を取り直して無理に立ち上がると、洗面所の方へ不自然な動きでさかさかと歩いていった。
––––めっちゃ動揺してるじゃないですか、悦子さん。これは、意外に脈ありなのでは……?
そんなことを思いつつ。彼女の家に置いてもらうためには、とりあえず形だけは早急に結婚相手を探さなければならない。
これまで口から出まかせでなんとかやってきたツケが回ってきてしまった。
夢のような時間から一転、ハルキは頭を抱えた。
◇◇◇
「バイト決まったのか。ようやくヒモ生活から脱却だな」
「ヒモヒモ言わないでよ。バイトはね、仮決まりなんだ。一応面接があって」
「面接……? お前が。おいおい大丈夫かよ」
初めてのお使いに行く小学生の心配をするような響の物言いに、ハルキは口を尖らせる。
「そんなこと言わないでよ……。僕だって不安でしかたないんだから」
「悪い悪い。で、今日はなんだよ。なんか相談事があって呼び出したんだろ? ていうかお前さあ。呼び出し方ってもんがあるだろ。急に控室の壁から顔出すなよ」
「ごめん……僕まだスマホとか持ってなくて、もらった名刺の番号に電話できなくて……。バイト代出るようになったら契約するから。それまでは壁から顔出させて」
「……しかたねえなあ」
ハルキは悦子の結婚相手探しについて悩んだ結果、響の店を訪れた。引きこもり座敷わらしには、友達も知人もいない。困ったことがあっても他に相談する先がないのだ。
突然押しかけたにも関わらず、快諾してくれた響に感謝しつつ。彼の終業後、明け方の公園へと向かった。道中にあった自販機で缶コーヒーを二つ買った響は、一つをハルキに渡し、手近にあったベンチに誘う。
「……ありがと」
「さあ、話してみろよ。彼女と喧嘩でもしたか?」
「喧嘩はしてないんだけどね……。僕、彼女に結婚相手を紹介する約束で住まわせてもらってるんだけどさ。正直なところ、他の誰とも結婚してほしくなくて。僕のお嫁さんになってほしいんだよねえ」
「待て待て待て。順を追って話せ。訳がわからねえ。好きな女について東京にやってきて、その女のところに居候させてもらってるって話は聞いてたけど。結婚相手を探してやるっていうのはどういう流れでそうなってんだよ?」
コーヒーをあっという間に飲み干し、タバコを咥えながらゆったり話を聞く体勢をとっていた響だったが、眉間の皺を深くしている。どうやらいろいろ端折り過ぎたらしい。
「あ、えーと。それはまあ、事情がありまして」
ハルキは三枝荘での自分の役割や、悦子との出会い、そして今に至るまでの経緯を響に説明した。美しい妖狐に不似合いな眉間の皺は、話が終わりに近づくにつれて、さらに深く険しくなっていく。しまいにはため息をつかれてしまった。
「お前さあ。なんでそう話を複雑にするわけ? 簡単なことだろうが」
「え。なにかいい案があるの?」
「さっさとお前が、その悦子って女を落とせばいいだけの話だろ」
「……それは、そうなんだけど」
「なんだ、できないのかよ」
「いや、頑張ったんだけど、あやかしサンドバック状態でして……。色っぽいことをしようとするたびに叩きのめされている感じでございます……」
「いやいや、お前幽体になれるだろうが……なんで叩きのめされてんだよ」
「彼女の動きが素早くて、実体から幽体への切り替えが間に合わなくて……」
「どんなアサシンだよ、お前の意中の彼女は」
困った顔をしつつも、響は首を捻りながら、一緒に方法を考えてくれている。見ず知らずの座敷わらしにここまで良くしてくれるなんて、なんていいあやかしなんだろう。兄さん、と呼んだら怒られるだろうか。
「よし、あれだ。わざと好みじゃない男ばかりを紹介し続けて、その間にお前がアプローチし続ければいいんじゃねえか? そうすれば紹介した男とくっつくこともないし、比較対象としてのお前がよく見えるかもしれないだろ」
「なるほど……! さすが響兄さん! ずる賢い!」
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