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1章 はじまり

優羅の気持ち

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 あの後僕は風呂に入った。髪や体を洗い終えると、僕はゆっくりと今日の疲れを取るために、僕は湯船に浸かった。体が温まってきたためか、眠たくなった。そして、眠りそうになった時

ガサガサ

 という音が聞こえて目が覚めた。最初は気のせいかとも思ったが、ドアの外に人の気配を感じてしまう。なんの音か耳をすませていると、荒い息遣いが聞こえてくる。気になって僕はゆっくりと風呂から出て、ドアを開けると、そこには僕のパンツを片手で鼻に押し付け、もう一方の手はしたに向けている優羅の姿があった。

「あっ・・・お兄ちゃんっ」

 そういうと優羅は走っていってしまった。僕は優羅が何をしていたか分からなかったが、僕のパンツを臭っていた理由を聞かなければいけないと思って、優羅の部屋に向かった。

コンコン

「優羅、話がしたいんだけど」

 しばらくしてドアが開き、僅かに空いた隙間には、顔を赤くして下を向いている優羅が立っていた。

「中に入っていい?話があるんだけど」
「う、うん。いいよ、入ってきて」

 許可がでて、中に入れてもらったのだが、あのことをどう話せばいいかわからない。僕は勇気を振り絞ってさっきのことを聞いてみることにした。

「さっきなんで僕のパンツをに、臭ってたの?」

 すると、顔をさらに赤くした優羅が小さな声で

「お兄ちゃん本当のこと話しても引いたりしない?」
「うん、約束するよ」
「お兄ちゃんの匂いを嗅ぎたくなっちゃったから・・・とりあえず立ち話もなんだからベッドに座って」
「わかった」

 僕は言われた通り、優羅の青色のベッドに座った。すると、優羅は僕と肩があたるぐらい近くに腰を下ろした。

「お兄ちゃんから話を聞いてたら、私我慢出来なくなっちゃったの。私昔からお兄ちゃんのこと好きだったんだよ?もちろん、兄妹とかの好きじゃなくて、恋人とかの好き。実はお兄ちゃんが寝ている時にこっそりお兄ちゃんの部屋に入って、寝ているお兄ちゃんにキスしたりしてたの。やっぱり気持ち悪いよね・・・」

 言い終えると、優羅は俯いてしまった。よく見ると、涙目になって震えている。当然すごく驚いたのだが、悲しませたままじゃダメだと思った僕は、優羅を僕は肩を抱え込むようにして抱いた。

「ごめんな、今まで気持ちに気づいてあげられなくて。全然気持ち悪くなんかないよ。それだけ僕のことを好きでいてくれるなんて嬉しいよ」
「お兄ちゃん!!」

 歓喜あまって優羅は僕の方を向いて抱きついてきた。僕は優羅を抱きしめ返して、そのまま優羅のベッドに倒れた。

「お兄ちゃん、今日は一緒に寝て?」
「いいよ。優羅と一緒に寝るなんて何年ぶりかな?」
「実はよく寝てるんだよ?お兄ちゃんが寝た後にお兄ちゃんのベッドに入って、お兄ちゃんが起きる前にベッドから出てるの」

優羅は幸せそうにこっちを見ながら、そんなことを言ってくる。僕は優羅の頭を撫でた後、優羅に抱きしめられながら眠った。
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