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1章 はじまり
無理やり
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気づいたら僕は、知らない家の玄関にいた。アカリに手を引かれながら連れてこられたと思うのだけど、ここまでの記憶がほとんどない。僕が最後に覚えているのは、ガスバーナーで前髪を燃やされたところだった。
「クラムくん、こっちが私の部屋ですよ」
言われるがままに僕は部屋に入った。
「ここに座ってください」
そう言ってアカリが指していたのは、彼女が普段使っているであろうピンク色のベッドだった。正直ベッドに座るのは思うところもあったのだが、何されるかわからないので文句を言わず、そのまま腰を下ろした。
「ふへへぇ、クラムくんに触れるよぉ」
アカリは1人でそう呟きながら最初は遠慮がちに手に触れてきたのだが、だんだんヒートアップしていき、太ももや服の間あいだ手を入れ、お腹や胸板まで触ってきた。流石に我慢できなくなり、止めさせるために動こうとした瞬間に、僕はベッドに押し倒された。
「ねぇクラムくん、私達付き合ってるんだから何してもいいよね」
そういうと、僕の返事を聞かずに唇を重ねてきた。
「んっんっちゅぱっ」
最初は啄むようなキスだったのだが、そこから僕の口に舌を入れようとしてきたので、僕は歯を閉じて拒んだ。
「なんで私を受け入れてくれないの?やだよやだよやだよやだよ」
そういうと、もう一度唇を重ねてきて、今度は僕の歯茎はぐきを舐め回すようにアカリは舌を動かし始めた。しばらくそうしていたアカリだが、急に何かを思いついたように、目を細めた後、急に僕の腕をつまんできた。急だったので僕は反応してしまい、少しだけ口を開いてしまったのだが、アカリはそれを見逃さずに舌を入れ込んできた。
「んっんちゅっれろ」
音が出る、というか音を出すようして、僕の口の中をアカリは犯してきた。
何分、何時間経ったかわからないが、アカリは満足したように唇を離すと、僕の方ににこにこしながら話しかけてきた。
「クラムくん、すっごく美味しいね!最高だったよ!!」
僕は聞こえるか聞こえないかの大きさで「こっちは最悪だよ」と呟いてしまった。幸い、聞かれてはいなかったようだ。
「もう時間遅くなっちゃったね。どうしよっか?泊まっていく?それとも帰る?」
「家族が心配するから帰りたいんだけど」
そういう僕を少しアカリは眺めてから
「わかった、帰らせててあげる。家族の人とかに怪しまれたりしたらやだもんね。でも、これから私を他人のフリとかして無視したり、私がしたことをほかの人に言ったりしちゃったら・・・私なにしちゃうかわからないよ・・・?」
そう言ったアカリの目が据わっていたことに、恐怖を覚えた。アカリの家を出て僕は放心状態のまま家に戻った。そしてそのまま自分の部屋に直行すると、自分のベッドに倒れ込んだ。
「お兄ちゃんご飯だよ」
優羅の声で少しだけ正気に戻れた僕は、夜ご飯を食べるためにリビングに向かった。
「今日お母さんとお父さん遅くなるみたいだから、夜ご飯私が作ったよ!」
「あぁ、ありがとう」
二人でご飯を食べて、食べ終わって少しソファでゆくっくりしていると、優羅が僕の隣に座って話しかけてきた。
「お兄ちゃん何かあった?少し変だよ?」
「いや、なんでもないよ。大丈夫」
「嘘だ!お兄ちゃんが本当になんでもない時は大丈夫なんて言わないよ!!ねぇ、何があったの?」
長い付き合いだからすぐにバレてしまった。そして、僕は優羅に全てを話した。
「お兄ちゃんがネットで付き合ってたなんて・・・」
優羅は一人で呟くと、今度は自分の太ももを叩いた。
「ほら、ここに頭を乗せて?」
「いや、そんなことしてくれなくてもいいよ」
「早くしなさい」
少し強めに言われて、僕は優羅に膝枕をしてもらった。
「よしよし、辛かったね」
そう言って僕の髪を梳くように撫でてくれる。
「でもお兄ちゃんの考え方はダメだよ。そんなことしてるならいつ襲われても不思議じゃなかったよ?」
「そうだな、僕も間違ってた」
「わかればいいの」
そう言ってしばらく撫でていてくれたのだが、急に止まると僕の顔を優羅がじっと見てきた。そして、ゆっくり顔を近づけて
「ちゅっ」
「なっ、優羅?!なにを」
「そのアカリって子にキスされたままじゃ、なんかやだから上書きしちゃった」
優羅は頬を赤く染めながらそう言った。
「さっさっ、早くお風呂に入って寝るんだよ!」
お母さんのようなことを言ったあと、優羅は自分の部屋に走っていった。僕は呆然とその後ろ姿を見ていた。突然のことすぎて動くこともできなかった。でも、実の妹にキスをされたのだけど、不思議と嫌な気持ちにはならなくて、むしろ今日されたキスよりも暖かくて、何故か体が熱くなるのを感じた。これまで優羅を意識したことはなく、妹としか見ていなかったけど、僕の認識が変わりそうになっていた。
「クラムくん、こっちが私の部屋ですよ」
言われるがままに僕は部屋に入った。
「ここに座ってください」
そう言ってアカリが指していたのは、彼女が普段使っているであろうピンク色のベッドだった。正直ベッドに座るのは思うところもあったのだが、何されるかわからないので文句を言わず、そのまま腰を下ろした。
「ふへへぇ、クラムくんに触れるよぉ」
アカリは1人でそう呟きながら最初は遠慮がちに手に触れてきたのだが、だんだんヒートアップしていき、太ももや服の間あいだ手を入れ、お腹や胸板まで触ってきた。流石に我慢できなくなり、止めさせるために動こうとした瞬間に、僕はベッドに押し倒された。
「ねぇクラムくん、私達付き合ってるんだから何してもいいよね」
そういうと、僕の返事を聞かずに唇を重ねてきた。
「んっんっちゅぱっ」
最初は啄むようなキスだったのだが、そこから僕の口に舌を入れようとしてきたので、僕は歯を閉じて拒んだ。
「なんで私を受け入れてくれないの?やだよやだよやだよやだよ」
そういうと、もう一度唇を重ねてきて、今度は僕の歯茎はぐきを舐め回すようにアカリは舌を動かし始めた。しばらくそうしていたアカリだが、急に何かを思いついたように、目を細めた後、急に僕の腕をつまんできた。急だったので僕は反応してしまい、少しだけ口を開いてしまったのだが、アカリはそれを見逃さずに舌を入れ込んできた。
「んっんちゅっれろ」
音が出る、というか音を出すようして、僕の口の中をアカリは犯してきた。
何分、何時間経ったかわからないが、アカリは満足したように唇を離すと、僕の方ににこにこしながら話しかけてきた。
「クラムくん、すっごく美味しいね!最高だったよ!!」
僕は聞こえるか聞こえないかの大きさで「こっちは最悪だよ」と呟いてしまった。幸い、聞かれてはいなかったようだ。
「もう時間遅くなっちゃったね。どうしよっか?泊まっていく?それとも帰る?」
「家族が心配するから帰りたいんだけど」
そういう僕を少しアカリは眺めてから
「わかった、帰らせててあげる。家族の人とかに怪しまれたりしたらやだもんね。でも、これから私を他人のフリとかして無視したり、私がしたことをほかの人に言ったりしちゃったら・・・私なにしちゃうかわからないよ・・・?」
そう言ったアカリの目が据わっていたことに、恐怖を覚えた。アカリの家を出て僕は放心状態のまま家に戻った。そしてそのまま自分の部屋に直行すると、自分のベッドに倒れ込んだ。
「お兄ちゃんご飯だよ」
優羅の声で少しだけ正気に戻れた僕は、夜ご飯を食べるためにリビングに向かった。
「今日お母さんとお父さん遅くなるみたいだから、夜ご飯私が作ったよ!」
「あぁ、ありがとう」
二人でご飯を食べて、食べ終わって少しソファでゆくっくりしていると、優羅が僕の隣に座って話しかけてきた。
「お兄ちゃん何かあった?少し変だよ?」
「いや、なんでもないよ。大丈夫」
「嘘だ!お兄ちゃんが本当になんでもない時は大丈夫なんて言わないよ!!ねぇ、何があったの?」
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「お兄ちゃんがネットで付き合ってたなんて・・・」
優羅は一人で呟くと、今度は自分の太ももを叩いた。
「ほら、ここに頭を乗せて?」
「いや、そんなことしてくれなくてもいいよ」
「早くしなさい」
少し強めに言われて、僕は優羅に膝枕をしてもらった。
「よしよし、辛かったね」
そう言って僕の髪を梳くように撫でてくれる。
「でもお兄ちゃんの考え方はダメだよ。そんなことしてるならいつ襲われても不思議じゃなかったよ?」
「そうだな、僕も間違ってた」
「わかればいいの」
そう言ってしばらく撫でていてくれたのだが、急に止まると僕の顔を優羅がじっと見てきた。そして、ゆっくり顔を近づけて
「ちゅっ」
「なっ、優羅?!なにを」
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優羅は頬を赤く染めながらそう言った。
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お母さんのようなことを言ったあと、優羅は自分の部屋に走っていった。僕は呆然とその後ろ姿を見ていた。突然のことすぎて動くこともできなかった。でも、実の妹にキスをされたのだけど、不思議と嫌な気持ちにはならなくて、むしろ今日されたキスよりも暖かくて、何故か体が熱くなるのを感じた。これまで優羅を意識したことはなく、妹としか見ていなかったけど、僕の認識が変わりそうになっていた。
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