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Extra case ~聖女さまの告解室~ #4
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「ハァっ…ハァ……。もう一回…お願いします…。」
「・・・お客さん、もうその辺にしといた方が良いですよ。それ以上はお身体に障りますぜ…。」
あの人生初体験であろう――盛大な潮吹きを除いても、男は既に4回の射精を果たしている。
「くっ...!俺は、まだ…いけます…っ!!」
思春期真っ只中の中高生でもあるまいし...これだけ出せばもう十分過ぎる筈だ…。
「それに...こんなものでは、俺の…あの娘への想いは、全然枯れたりなんか……」
…これまで、幾千もの射精の瞬間を見届けてきたワタシの見立てでも、この男は特別絶倫というわけでもなさそうだ。底無しの性欲にまかせて暴走しようにも、それについて行くだけの若さも体力も持ち合わせていない…。
どう見たって――もう限界であろう…。
だが・・・。
「さあ…もう一回、お願いします!」
「―――仕方ありませんな…。それでは、次で最後に致しましょう。
そうですね・・・。
では...ラストは趣向を変えて、こんな物を使ってみてはどうでしょうか?」
黒の手拭いを取り出し、男の両眼を覆うように巻き付ける。
「これは...目隠し・・・?」
「詳しい事情は察しかねますが..."あの娘への想い"とやらは、ここに棄て置くつもり――違いますかな?」
「それは・・・」
「…であらば、このような醜女が相手では興冷めでしょう。」
「そ…そんなことは・・・」
「ははっ、良いのです。自分のことは、自分が一番分かっております故――。
ともあれ...そうして視界を奪ってしまえば係り無し…。
今だけはワタシを...その娘だと思って、本当はヤリたい事――全てをぶつけるつもりで来なされ!」
「・・・出来ません。そんな事・・・」
「やはり……いくら目を塞ごうとも、ワタシが相手では不服ですかな…?」
「いえ...そうではなくて…。たとえ想像だとしても、あの娘にそんなこと……決して赦される訳……。」
目隠しをしているため、その表情を伺い知ることは出来ないが、自分への怒りによるものか…はたまた恐怖によるものか……男は大きく俯き、ワナワナと体を震わせている。
「・・・お客さん。お忘れですかな…?ここは便所ですぞ。便を排泄するのに、どうして罪悪を感じる必要がありましょう?」
「――んな・・・っ!
お、俺の、この気持ちを……そんなモノと一緒にしないでください!!」
男は目隠しを上にずらし、ワタシの方へと向き直る――。
「いえ...ハッキリ言わせていただきます…。
今現在、アナタの抱えているそのモヤモヤした感情は、紛れもなくう○こです。」
「クッ・・・」
「ですが...何も恥ずべきことはありません。人間誰しも生きていれば、大なり小なり――人には見せられない醜い感情の一つや二つ、必ず生まれるものです。
いくら酒に溺れようと、買い物に狂おうと、二次元の世界に引き籠ろうとも…それらは決して無くなりはしませぬ。
だからこそ大切なのは...その存在を否定することではなく、どのように捨てるか…。」
「どうやって…捨てるか…。」
「はい――、汚物は捨ててしまうに限ります。
中にはエネルギーに変えたり、芸術に昇華させたり...といった方法もあるにはありますが…そんなことが出来るのは、ほんの一握りの『成功者』と呼ばれるような者達だけです。
我々のような底辺の人間に必要なのは、そんな再現性の低い理想論ではありません。より楽に、より簡単に、より日常的に出来る事…。
それこそが捨てる事であり...その捨てる場所こそが、ここ――"特便"なのです。」
「アナタは...本当にそれでいいんですか…?
そんな…糞みたいな男達の、糞みたいな感情を受け止めるだけの、糞みたいな人生で……。」
「ええ…。清掃員はワタシの天職であり、ワタシの誇りです。」
――そう答えることに、一切の迷いはなかった。
「―――!!
ど...どうしてそこまで・・・。」
「世の中というのは不思議なもので……どれだけ無価値なモノであろうと、それに価値を見出す者というのは居るものです。たとえ糞や生ゴミであっても、農業や家庭菜園を営む方々にとっては貴重な肥料となります。生ゴミや死骸に集り、糧とする生物も居るように、世の男性方の持て余した性欲だって…ワタシのような卑しい便女にとっては、栄養豊富な食事も同然。
もっともっと広い――自然界のサイクルの中では、真に価値のないものなど存在しません。全てのものに価値があるのです…。」
「俺の…あの娘に抱いてしまった…邪な感情もですか…?」
「そうです――。もっとも...放出する場所や相手こそ選ぶ必要はありますがな。
公衆の面前で脱糞しないよう、トイレに行くのと同じです。邪な感情はベンジョにでもぶちまけるのが丁度良いでしょう…。
それに...アナタの"あの娘への想い"だって、全部が全部汚いものだとはワタシは思いません。汚い部分だけを抽出して捨ててしまえば……それは愛とも呼べる、美しいものになるのではないでしょうか?」
「あ..い・・・?」
男は大きく目を見開き、その眼には次第に――光が宿っていく。
口元も徐々に緩んでゆき...最初に見た時の生気のない感じとは打って変わって、まるで憑き物が落ちたかのようである。
「ハハッ!随分と穏やかな、優しい顔になられましたな。」
「・・・優しい・・・ですか…?
フッ、フフフ―――ッ!」
何か意外なことでも言われたかのように、キョトンとした後…男は唐突に笑い出した。
「フフッ、どうされました?」
「いえ…す、すみません…。
なに...世の中というのは本当に不思議なものだな、と思いまして…。」
噛みしめるようにそう言うと...男は目隠しを再度装着し、弛みを締め直す。
「聖女さま…俺が間違ってました。
では...改めて、最後の一回……よろしくお願いします!」
目隠し越しではあるが・・・その眼からは、決意の光が溢れているようにも感じられる…。
きっと...今、彼の脳裏に浮かんでいるその顔は――
ワタシのようなブスとは程遠く……
とても可愛い、、さぞ可憐な顔なのであろう。。。
「・・・お客さん、もうその辺にしといた方が良いですよ。それ以上はお身体に障りますぜ…。」
あの人生初体験であろう――盛大な潮吹きを除いても、男は既に4回の射精を果たしている。
「くっ...!俺は、まだ…いけます…っ!!」
思春期真っ只中の中高生でもあるまいし...これだけ出せばもう十分過ぎる筈だ…。
「それに...こんなものでは、俺の…あの娘への想いは、全然枯れたりなんか……」
…これまで、幾千もの射精の瞬間を見届けてきたワタシの見立てでも、この男は特別絶倫というわけでもなさそうだ。底無しの性欲にまかせて暴走しようにも、それについて行くだけの若さも体力も持ち合わせていない…。
どう見たって――もう限界であろう…。
だが・・・。
「さあ…もう一回、お願いします!」
「―――仕方ありませんな…。それでは、次で最後に致しましょう。
そうですね・・・。
では...ラストは趣向を変えて、こんな物を使ってみてはどうでしょうか?」
黒の手拭いを取り出し、男の両眼を覆うように巻き付ける。
「これは...目隠し・・・?」
「詳しい事情は察しかねますが..."あの娘への想い"とやらは、ここに棄て置くつもり――違いますかな?」
「それは・・・」
「…であらば、このような醜女が相手では興冷めでしょう。」
「そ…そんなことは・・・」
「ははっ、良いのです。自分のことは、自分が一番分かっております故――。
ともあれ...そうして視界を奪ってしまえば係り無し…。
今だけはワタシを...その娘だと思って、本当はヤリたい事――全てをぶつけるつもりで来なされ!」
「・・・出来ません。そんな事・・・」
「やはり……いくら目を塞ごうとも、ワタシが相手では不服ですかな…?」
「いえ...そうではなくて…。たとえ想像だとしても、あの娘にそんなこと……決して赦される訳……。」
目隠しをしているため、その表情を伺い知ることは出来ないが、自分への怒りによるものか…はたまた恐怖によるものか……男は大きく俯き、ワナワナと体を震わせている。
「・・・お客さん。お忘れですかな…?ここは便所ですぞ。便を排泄するのに、どうして罪悪を感じる必要がありましょう?」
「――んな・・・っ!
お、俺の、この気持ちを……そんなモノと一緒にしないでください!!」
男は目隠しを上にずらし、ワタシの方へと向き直る――。
「いえ...ハッキリ言わせていただきます…。
今現在、アナタの抱えているそのモヤモヤした感情は、紛れもなくう○こです。」
「クッ・・・」
「ですが...何も恥ずべきことはありません。人間誰しも生きていれば、大なり小なり――人には見せられない醜い感情の一つや二つ、必ず生まれるものです。
いくら酒に溺れようと、買い物に狂おうと、二次元の世界に引き籠ろうとも…それらは決して無くなりはしませぬ。
だからこそ大切なのは...その存在を否定することではなく、どのように捨てるか…。」
「どうやって…捨てるか…。」
「はい――、汚物は捨ててしまうに限ります。
中にはエネルギーに変えたり、芸術に昇華させたり...といった方法もあるにはありますが…そんなことが出来るのは、ほんの一握りの『成功者』と呼ばれるような者達だけです。
我々のような底辺の人間に必要なのは、そんな再現性の低い理想論ではありません。より楽に、より簡単に、より日常的に出来る事…。
それこそが捨てる事であり...その捨てる場所こそが、ここ――"特便"なのです。」
「アナタは...本当にそれでいいんですか…?
そんな…糞みたいな男達の、糞みたいな感情を受け止めるだけの、糞みたいな人生で……。」
「ええ…。清掃員はワタシの天職であり、ワタシの誇りです。」
――そう答えることに、一切の迷いはなかった。
「―――!!
ど...どうしてそこまで・・・。」
「世の中というのは不思議なもので……どれだけ無価値なモノであろうと、それに価値を見出す者というのは居るものです。たとえ糞や生ゴミであっても、農業や家庭菜園を営む方々にとっては貴重な肥料となります。生ゴミや死骸に集り、糧とする生物も居るように、世の男性方の持て余した性欲だって…ワタシのような卑しい便女にとっては、栄養豊富な食事も同然。
もっともっと広い――自然界のサイクルの中では、真に価値のないものなど存在しません。全てのものに価値があるのです…。」
「俺の…あの娘に抱いてしまった…邪な感情もですか…?」
「そうです――。もっとも...放出する場所や相手こそ選ぶ必要はありますがな。
公衆の面前で脱糞しないよう、トイレに行くのと同じです。邪な感情はベンジョにでもぶちまけるのが丁度良いでしょう…。
それに...アナタの"あの娘への想い"だって、全部が全部汚いものだとはワタシは思いません。汚い部分だけを抽出して捨ててしまえば……それは愛とも呼べる、美しいものになるのではないでしょうか?」
「あ..い・・・?」
男は大きく目を見開き、その眼には次第に――光が宿っていく。
口元も徐々に緩んでゆき...最初に見た時の生気のない感じとは打って変わって、まるで憑き物が落ちたかのようである。
「ハハッ!随分と穏やかな、優しい顔になられましたな。」
「・・・優しい・・・ですか…?
フッ、フフフ―――ッ!」
何か意外なことでも言われたかのように、キョトンとした後…男は唐突に笑い出した。
「フフッ、どうされました?」
「いえ…す、すみません…。
なに...世の中というのは本当に不思議なものだな、と思いまして…。」
噛みしめるようにそう言うと...男は目隠しを再度装着し、弛みを締め直す。
「聖女さま…俺が間違ってました。
では...改めて、最後の一回……よろしくお願いします!」
目隠し越しではあるが・・・その眼からは、決意の光が溢れているようにも感じられる…。
きっと...今、彼の脳裏に浮かんでいるその顔は――
ワタシのようなブスとは程遠く……
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