ふたつの嘘

noriko

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ふたりの嘘

ふたりの嘘 2

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抱擁しながら唇を重ねる僕たちに、レインシャワーが降り注ぐ。

片時も離れたくない。

溺れそう……それは降り注ぐ温水にか、それとも。

「ん……ぁ……」

苦しいと思いながらも、止まらない。

肌が擦れ合う感覚。

大助の中心が、僕の腹とこすれる。

「んっ……んぅ……だいすけぇ……はやく、からだ、洗おう……」

「……ごめん、止まんない……」

上質なホテルのシャワールームは広々としていて、二人で使うのに不便はなかった。

服を脱いで浴室に入るなり、どちらからともなく互いを貪り合って、今に至る。

レインシャワーを止めた大助が、ボディソープを手に取った。

「せっかくだから……一緒に洗っちゃおう。民人くんも俺も」

「べ、別々に洗えばいいじゃん」

「もったいないじゃん。俺は民人くんにずっと触れてたいから。それに……」

早く、ベッド行けるよ。

耳元で囁かれて、期待で胸が弾む。

「わかった……手短に、ね」

「うん。……じゃあ、俺に任せて」

大助の大きな手が、僕の身体を滑る。

全身を愛撫するように、ゆっくりと触れながら。

「んっ……大助ぇ、ふつうに、洗って……」

「ん?」

とぼけながら、僕の胸の先端を何度もかすめる。

いつもよりも滑りが良くて、強い快感が押し寄せる。

「ああ、だめ、そこばっかり……」

「ふふ、いつもより弱いね」

身体に力が入らなくて、大助に身を委ねる。

「は、あ……あ、ア……だい、すけ……自分も、あらって……」

「民人くんが、して。ほら」

僕の手を握り、ボディソープを泡立てる。

そして、大助の背中に腕を回す。

「あ、むり……、ちから、入んない……」

大助の背中をかき回すように腕を動かすが、お世辞にも洗えているとはいえなくて。

でも、大助の身体が、ピクリと跳ねるのを感じた。

「ん、……これ、気持ちいね……俺もちょっとだめかも」

自分の受ける快楽で思考が回らなかったけれど、大助はけっこう、背中が弱い。

ちょうど力が入らない僕の手の動きが、心地よいのだと思った。

がっしりとした、大助の身体を、堪能する。

「んっ……だいすけぇ……」

抱き合って身体をこすりつけると、泡が潤滑剤となって、気持ちいい。

「ハァ……民人くん、腰、うごいてる……」

時折、兆した互いのが触れ合って、それがたまらない。

……これ、洗ってるのか、汚してるのか。

「あっ……だって……はぁ……」

当たる大助の熱いそれが、はやく欲しくて、仕方なくて。

「あっ……民人くん……アァ……」

彼の下肢に手を伸ばし、主張するソレに触れる。

「大助の……すごい張ってる……」

上を向いた肉棒は限界まで膨れているし、垂れ下がる袋はパンパンに欲望を溜め込んでいる。

「アッ……みんと、くん、まだ早いって……身体洗わなきゃ……」

「はぁ……だって、こんな大助の見たら……」

片手で睾丸を包み込み、撫で回す。

もう片方の手で竿を握る。

「ンッ……みんとくん……そこ……ハァ……上手い……」

快楽にうめく大助。

先端からはトロリと先走りが溢れ、石鹸と混じり合う。

「はあ……早くほしい……」

裏筋を指でなぞると、ピクリ、と身体が跳ねる。

僕の下半身も、うずいてしまう。

ああ、早くこれを、ナカで堪能したい。

「アア……ハァ、みんとくんも、つらいでしょ……こんなに、して」

大助の温かい手が、僕のそれを包み込む。

二人で一緒くたに握って、互いのそれを刺激する。

もう、身体を洗うのなんて忘れてしまって。

互いの喘ぎ声が響くなかで、存在を確かめ合うように。

浴室はひんやりとしているけれど、互いの体温を感じながら、夢中で快楽に耽っていた。

「ん、ああ……ア、だいすけぇ……」

「ん、……ハァ、みんとくん、もう少しで、イきそ……」

一定のスピードで肉棒を刺激する手の速度が、少しだけ早まる。

その刺激に、僕も絶頂へと誘われる。

「あ、アアっ……ぼくも、も、イく……!」

程なくして、ほぼ同時に白濁を撒き散らす。

「あぁ……民人くん……ハァ……はやく、ベッド行こう」

果てても物足りない僕たちは、それから手早く、シャワーを浴び直した。
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