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城外の暮らし

朝のお仕事

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「武器を持って来なかったけど、レムは戦えるのか?」

長命草の採取に行く道中でライズがレムに問いかける。

「戦いですか?」

「ああ、城下の外に出るからな。魔物が出てくることもあるんだよ」

ライズは剣をを手にとると、軽快なリズムで剣を振るって見せた。

「私は魔法が少しですね」

ドヤ顔をしているライズに向かってレムは言う。

ライズは魔法が使えるから何も持ってきていないのかと納得した。

「魔法なら俺も使えるけどな!」

レムが魔法を使えることを知ったライズは、見下されやしまいと自分も使えることをアピールした。

「そんなに危ない場所に行くのですか?」

レムは魔物が出るという話に少し不安を覚えた。

「魔法は使えるみたいだけど、あまり戦力にはなら無さそうだな。まあ、魔物が出たら俺の後ろに隠れてればいいさ」

魔法が使えると聞いて少し期待したライズだったが、レムの様子に頭数にいれることをやめたようだ。

「関所が見えてきたぞ」

ライズの指した先に小さな門が見えてきた。

グロリアを囲う壁の東西南北に門があり関所が建てられているが、東エリアは主要なエリアでもなく居住者の身分も低い。
また、外界も森や崖など他国が攻め入るには不都合な条件が揃っており警備は手薄となっていた。

国門ではあるため、門番達は騎士団に所属しているが団の中でもはぐれ者たちが占めていた。

「ライズ、今日もあの森に行くのか」

警備をしている大柄な男がライズに話しかける。

「今日は可愛い子連れて、デートってか?」

もう一方のスキンヘッドの男がライズをからかうように言う。

「バカ言ってんじゃねえよ!こいつはじじいの知り合いだよ。俺の仕入れに付き合わせて面倒見てやってるんだよ」

「女の子が魔の森に行って大丈夫なのか?」

「魔物が出るとしても、ザコばっかだし俺様がいるんだから大丈夫だろ!」

ライズは自信満々に笑いながら言う。

関所の目の前に生い茂る森。通称[魔の森]は魔物の住処とされているが、ここ数年姿を現す魔物は弱いものばかりで王国の警戒心も年々薄れていた。

「お嬢ちゃん、危なくなったら俺たちのとこに逃げてこいよな?」

スキンヘッドの男は自信満々なライズを横目にレムに耳打ちをした。

「レム何してるんだー。さっさと行くぞ」

「今行きます」

レムは森に向かうライズの後を追いかけた。

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