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城外の暮らし

セバスの帰宅

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「じじい。レムとはどういう関係だよ」

セバスが帰ってくるなり、上着を脱ぐ暇も与えずライズが問い詰める。

「おお、きてくださいましたか」

セバスはライズからの問いかけに答えず、レムの姿を見つけると言った。

「なあ、無視するなよ」

ライズがわがままな子供のようにセバスに訴えかける。

「お爺さま。説明してください」

シズナもライズと同じ考えのようだ。

ーそうじゃの

セバスは蓄えた顎髭をなぞりつつ何と説明するものかと考えているようだった。

「2人して何も言わないなんて怪しいな」

セバスまでもが言葉に詰まったところを見てライズが怪しんだ視線で伺う。

「もしかして!じじいそういう店で『馬鹿なこと言わないの!』」

ライズが分かったと言わんばかりに声をあげるが、シズナがそれを打ち消すように声を被せた。

弟が馬鹿でごめんねとシズナはレムにあやまる。

「城にいた頃にセバスさんをお見かけしました。」

レムは悩んだが正体さえ明かさなければいいだろうと、セバスとの関係をボカしながら話した。

「レム城にいたことがあるのかよ。俺ですらまだ士官してないってのに」

自分より歳が下の少女が城に出入りできる存在だということに、ライズは気落ちしたらしい。

「ワシの知り合いの団員の娘さんなんじゃよ。遠くに遠征に行くらしくての、歳の近いお主らもおるし少しの間預かることにしたんじゃよ」

「なんだよレム。驚かすんじゃねえよ」

ライズは騎士団員の娘だから城に出入りしたことがあるのかと納得したようだ。

「少し話があるからワシの部屋に来てくれるかの」

セバスはレムと2人で話すために自分の部屋に呼ぶ。

レムはセバスの後について部屋に向かった。

「杖はいいのですか?」

先程使っていた杖を使っていないセバスに問いかける。

年寄りが杖をついておれば相手が油断してくれますからのとセバスは笑いながら答えた。

「なんか怪しいよな」

部屋に向かう2人の姿をみてライズがこぼす。

「ライズにしては鋭いわね」

シズナも2人のことを怪しんでいたようだ。

「もしかしてじじいの隠し子なんじゃ!」

ライズは秘密を暴いてしまったと、1人テンションが上がっていた。

やっぱりライズはライズか、、、とシズナは呆れた視線をライズに向けていた。
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