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第54話 村の危機
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現在コウが住む『エルダーロック』の村は、建築ラッシュである。
この半年で村全体はよく整備され、村とは言えないレベルで広がりを見せていた。
周囲を覆う急造の柵も少しずつ石の防壁へと改築されつつある。
その中で、力を発揮していたのだが、コウであった。
最近覚えたばかりの土魔法で、防壁を易々と作ってしまうのだ。
魔力も他のドワーフと比べ、無尽蔵かと思えるほど疲れ知らずなので、周囲のドワーフ達が心配して途中で止めるほどだ。
「最近の『半人前』のコウの活躍はとんでもないな!」
「なにしろ仲間を助ける為に命を掛けて活躍したからな。面構えが違うよ」
「この村では村長のヨーゼフ、その右腕である『太っちょイワン』の次に俺は評価しているぞ」
というように、コウに対する村での評価は非常に高くなっている。
「おーい、コウ! みんな! そろそろ昼飯にしよう!」
髭なしグループの一人で宿屋の主人に納まっているポサダが差し入れの食事をララノアやカイナ達と一緒に持ってやってきた。
「わかった! ──コウ、休憩だ、休憩!」
コウが作った防壁の凸凹の表面を削る作業をしていた、ダンカンが、ポサダの声に気づいて夢中になっているコウに声をかける。
「え? はーい!」
コウはみんなが防壁の凸凹を削る作業よりも速いペースで防壁を夢中になって作っていたが、ようやくその手を止めた。
コウをはじめとしたダンカン達髭なしグループと、ララノア、カイナ達は一緒にお昼ご飯を頂く。
「──そういえば聞いたか? ダーマス伯爵の話」
一同は和気あいあいとして、食事をしながら談笑していたところ、宿屋の主人であるポサダが、宿で仕入れた情報をみんなに話し始めた。
「なんだ、何かあったのか?」
ダンカンが続きを促す。
「なんでも、この村の発展を快く思っていないらしい。大鼠族の宿泊客がそう教えてくれたよ」
「そんな事、この土地を騙して売ってきた当初から言われていた事じゃないか」
ダンカンが何を今さらという感じで応じる。
「いや、それが、本気でこちらに何か仕掛けてくるかもしれないと、警告されたんだ。村長にはすでに報告済みらしいぞ」
ポサダはまじめな表情で、ダンカンに答えた。
ララノアは元々ダーマス伯爵に雇われていた身であったから、この言葉の信憑性を理解できたのか、深刻な表情だ。
コウもそれを察して、真面目に話を受け取る。
「早く防壁を作り上げて、守りを固めましょう。そうすれば、不用意に仕掛けてくる事もないですよ」
コウはそう言うと、パンを強引に口に押し込み立ち上がる。
「そうだな。村長も知っているなら、今後、夜の見回りなんかも増やすかもしれない。俺達も協力しないとな」
ダンカンが一同にそう促すと、同様にパンを口に押し込んで立つ。
他の仲間も立ち上がると作業に戻っていく。
「自分が売った土地なのに栄えると不満なのかしら?」
カイナはダーマス伯爵の心理がいまいち理解できないようだ。
「伯爵は自分の思い通りにいかない事が気に入らないみたい。それに、水の権利問題なんかでまだ、この村からお金を搾り取れると思っていたみたいだから」
ララノアはこの村の情報を流した事はコウもみんなも知っている。
コウはララノアに大事な情報は流していないが、水の確保が出来た事は、あちらにも知られていた。
ただし、廃坑であった鉱山の硬い岩盤を掘り進める事で採掘が始まっている事は知らない。
だから掘った鉱石はダーマス伯爵側には流さず、大鼠族の流通網を使って他に売ってお金にしており、ダーマス伯爵には一切利益は入らない。
もちろん、あちらは鉱山復活した事は知らないのだから当然だが。
「どちらにせよ、私達はダーマス伯爵から快く思われていないのね。でも、この村はもう、私達の土地。ララさんもしっかり、一緒に守らないとね」
カイナは責任を感じているらしいララノアを励ますのであった。
その日の夜。
ドワーフの村の生命線である山の上に作った貯水池に人影があった。
「いつの間にこんなものを作っていやがったんだ?」
「土を掘ることしか長所がないドワーフのくせに生意気だな」
「おい、命令通り、毒を流してとっとと帰るぞ」
複数の人影はそういうと、背負っていたリュックからいくつも瓶を取り出し、中身を貯水池に入れていく。
「おい、何をしている!?」
そこへ丁度、その日から貯水池の見回り組の担当になっていたダンカン達が、松明を掲げて貯水池に移る人影を照らす。
「くっ、見つかったか! ──逃げるぞ!」
人影は残りの瓶も貯水池に投げ込むと、その場から逃げ出した。
「待ちやがれ!」
ダンカン達ドワーフはその人影を追うが、相手は多分人族、走力では残念ながら追い付かない。
すぐに逃げられてしまい、追うのを断念した。
「あいつら貯水池に何か投げ込んでいったぞ!」
「くそっ! きっと毒だ。貯水池が使えなくなると困るのは俺達だからな……。村に連絡だ、今、水を飲んだら危険だとな!」
ダンカンはそう言うと、村まで走って戻るのであった。
深夜のこの事件は、すぐに村全体に広まり、明け方には水質の調査が行われる事になった。
医者ドワーフのドクが貯水池の水を汲み上げて確認する。
「これは、呪詛系の毒だな……。普通の毒なら種類を特定してそれに対応した薬草や魔法で解毒もできるんだが、呪詛系は光魔法の浄化系魔法でないと解毒は不可能だ。相手は儂らドワーフが光魔法を不得手だとわかっていてやったな、これは……」
ドクが苦い表情を浮かべて、村長のヨーゼフに伝える。
「光魔法……か。娘のカイナでも使えない魔法だな……。人族の教会に行けば頼めるんだろうが、これをやったのが人族だとすると、すでに手が回っているだろうな……」
村長のヨーゼフもドクの報告を聞いて苦い表情を浮かべた。
「あの……。ちょっといいですか?」
そこに、様子を見に来ていたコウが手を挙げる。
「うん? コウか、どうした?」
村長のヨーゼフが村の英雄であるコウの控えめな挙手に気づいて聞く。
「ララノアが今、その浄化魔法を練習中なのですが、試せないでしょうか?」
コウはずっとララノアが家の庭で魔法を練習しているのを知っている。
時には一緒に練習する事もあるからだからだ。
だから、その練習している魔法が浄化だとわかっていたのである。
「ララノア? ああ、ダークエルフの彼女の事か! ……いや、しかし、この広さの貯水池を浄化できるのは、熟練者でも難しいところだろう。練習している最中の彼女では難しいのではないか?」
ヨーゼフも魔法に対して完全に無知であるわけではない。
というかヨーゼフも土魔法に関しては相当優秀な魔法使いでもあるから、詳しい方だろう。
そのヨーゼフの指摘は実際、正解だった。
広い貯水池を浄化するには、教会の司祭レベルの浄化魔法が必要になる。
「彼女は確かにまだ、浄化を完全にマスターはしていません。でも、ある条件下でなら一度成功したのでそれを試してみたいんです」
コウは、そう言うと、ララノアを推挙するのであった。
この半年で村全体はよく整備され、村とは言えないレベルで広がりを見せていた。
周囲を覆う急造の柵も少しずつ石の防壁へと改築されつつある。
その中で、力を発揮していたのだが、コウであった。
最近覚えたばかりの土魔法で、防壁を易々と作ってしまうのだ。
魔力も他のドワーフと比べ、無尽蔵かと思えるほど疲れ知らずなので、周囲のドワーフ達が心配して途中で止めるほどだ。
「最近の『半人前』のコウの活躍はとんでもないな!」
「なにしろ仲間を助ける為に命を掛けて活躍したからな。面構えが違うよ」
「この村では村長のヨーゼフ、その右腕である『太っちょイワン』の次に俺は評価しているぞ」
というように、コウに対する村での評価は非常に高くなっている。
「おーい、コウ! みんな! そろそろ昼飯にしよう!」
髭なしグループの一人で宿屋の主人に納まっているポサダが差し入れの食事をララノアやカイナ達と一緒に持ってやってきた。
「わかった! ──コウ、休憩だ、休憩!」
コウが作った防壁の凸凹の表面を削る作業をしていた、ダンカンが、ポサダの声に気づいて夢中になっているコウに声をかける。
「え? はーい!」
コウはみんなが防壁の凸凹を削る作業よりも速いペースで防壁を夢中になって作っていたが、ようやくその手を止めた。
コウをはじめとしたダンカン達髭なしグループと、ララノア、カイナ達は一緒にお昼ご飯を頂く。
「──そういえば聞いたか? ダーマス伯爵の話」
一同は和気あいあいとして、食事をしながら談笑していたところ、宿屋の主人であるポサダが、宿で仕入れた情報をみんなに話し始めた。
「なんだ、何かあったのか?」
ダンカンが続きを促す。
「なんでも、この村の発展を快く思っていないらしい。大鼠族の宿泊客がそう教えてくれたよ」
「そんな事、この土地を騙して売ってきた当初から言われていた事じゃないか」
ダンカンが何を今さらという感じで応じる。
「いや、それが、本気でこちらに何か仕掛けてくるかもしれないと、警告されたんだ。村長にはすでに報告済みらしいぞ」
ポサダはまじめな表情で、ダンカンに答えた。
ララノアは元々ダーマス伯爵に雇われていた身であったから、この言葉の信憑性を理解できたのか、深刻な表情だ。
コウもそれを察して、真面目に話を受け取る。
「早く防壁を作り上げて、守りを固めましょう。そうすれば、不用意に仕掛けてくる事もないですよ」
コウはそう言うと、パンを強引に口に押し込み立ち上がる。
「そうだな。村長も知っているなら、今後、夜の見回りなんかも増やすかもしれない。俺達も協力しないとな」
ダンカンが一同にそう促すと、同様にパンを口に押し込んで立つ。
他の仲間も立ち上がると作業に戻っていく。
「自分が売った土地なのに栄えると不満なのかしら?」
カイナはダーマス伯爵の心理がいまいち理解できないようだ。
「伯爵は自分の思い通りにいかない事が気に入らないみたい。それに、水の権利問題なんかでまだ、この村からお金を搾り取れると思っていたみたいだから」
ララノアはこの村の情報を流した事はコウもみんなも知っている。
コウはララノアに大事な情報は流していないが、水の確保が出来た事は、あちらにも知られていた。
ただし、廃坑であった鉱山の硬い岩盤を掘り進める事で採掘が始まっている事は知らない。
だから掘った鉱石はダーマス伯爵側には流さず、大鼠族の流通網を使って他に売ってお金にしており、ダーマス伯爵には一切利益は入らない。
もちろん、あちらは鉱山復活した事は知らないのだから当然だが。
「どちらにせよ、私達はダーマス伯爵から快く思われていないのね。でも、この村はもう、私達の土地。ララさんもしっかり、一緒に守らないとね」
カイナは責任を感じているらしいララノアを励ますのであった。
その日の夜。
ドワーフの村の生命線である山の上に作った貯水池に人影があった。
「いつの間にこんなものを作っていやがったんだ?」
「土を掘ることしか長所がないドワーフのくせに生意気だな」
「おい、命令通り、毒を流してとっとと帰るぞ」
複数の人影はそういうと、背負っていたリュックからいくつも瓶を取り出し、中身を貯水池に入れていく。
「おい、何をしている!?」
そこへ丁度、その日から貯水池の見回り組の担当になっていたダンカン達が、松明を掲げて貯水池に移る人影を照らす。
「くっ、見つかったか! ──逃げるぞ!」
人影は残りの瓶も貯水池に投げ込むと、その場から逃げ出した。
「待ちやがれ!」
ダンカン達ドワーフはその人影を追うが、相手は多分人族、走力では残念ながら追い付かない。
すぐに逃げられてしまい、追うのを断念した。
「あいつら貯水池に何か投げ込んでいったぞ!」
「くそっ! きっと毒だ。貯水池が使えなくなると困るのは俺達だからな……。村に連絡だ、今、水を飲んだら危険だとな!」
ダンカンはそう言うと、村まで走って戻るのであった。
深夜のこの事件は、すぐに村全体に広まり、明け方には水質の調査が行われる事になった。
医者ドワーフのドクが貯水池の水を汲み上げて確認する。
「これは、呪詛系の毒だな……。普通の毒なら種類を特定してそれに対応した薬草や魔法で解毒もできるんだが、呪詛系は光魔法の浄化系魔法でないと解毒は不可能だ。相手は儂らドワーフが光魔法を不得手だとわかっていてやったな、これは……」
ドクが苦い表情を浮かべて、村長のヨーゼフに伝える。
「光魔法……か。娘のカイナでも使えない魔法だな……。人族の教会に行けば頼めるんだろうが、これをやったのが人族だとすると、すでに手が回っているだろうな……」
村長のヨーゼフもドクの報告を聞いて苦い表情を浮かべた。
「あの……。ちょっといいですか?」
そこに、様子を見に来ていたコウが手を挙げる。
「うん? コウか、どうした?」
村長のヨーゼフが村の英雄であるコウの控えめな挙手に気づいて聞く。
「ララノアが今、その浄化魔法を練習中なのですが、試せないでしょうか?」
コウはずっとララノアが家の庭で魔法を練習しているのを知っている。
時には一緒に練習する事もあるからだからだ。
だから、その練習している魔法が浄化だとわかっていたのである。
「ララノア? ああ、ダークエルフの彼女の事か! ……いや、しかし、この広さの貯水池を浄化できるのは、熟練者でも難しいところだろう。練習している最中の彼女では難しいのではないか?」
ヨーゼフも魔法に対して完全に無知であるわけではない。
というかヨーゼフも土魔法に関しては相当優秀な魔法使いでもあるから、詳しい方だろう。
そのヨーゼフの指摘は実際、正解だった。
広い貯水池を浄化するには、教会の司祭レベルの浄化魔法が必要になる。
「彼女は確かにまだ、浄化を完全にマスターはしていません。でも、ある条件下でなら一度成功したのでそれを試してみたいんです」
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