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番外 異世界転生しちゃったローソンちゃん(not BL)
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私、ローソン、異世界転生しちゃったみたいなの!!
早速きたのはドラゴンのお客さん!!
どーなっちゃうの!?
「店ごとひとつください」
「ドラゴンさーん! 私は売ってないので、商品を買ってくださ……ひゃっ! そんなとこ触らないで、だめだめ!」
「見つけたぞドラゴン! 今日こそ激☆つよつよ剣士の俺が、お前を成敗してくれるわ!」
なんか強そうな剣を持った人が来たけど、ドラゴンさんてばあっという間に尻尾で払いのけちゃった!
「ふん、雑魚め」
「えっ、ちょっと……秒で倒しちゃうんですか? 待って待って、誰か助けてー!」
「我が領地で騒いでおるのは誰だ」
「まっ、魔王様!」
ドラゴンさんがしゃきーんと尻尾を伸ばして、身体を床につけてる!
私も礼儀正しくしなきゃって思うのに、ローソンだから手も足もないの! どうしよう!?
「なんだこの珍妙な建物は」
「ローソンですぅ!」
「ほう、涼しいな。いい箱だ、執務室に改装してやろう」
「きゃー!」
私は魔王様から布(カーテン)を口(自動ドア)に詰め込まれて、あんなものやそんな異物を中に押し込まれて、ああっ……これ以上言えないわ!
「ほどよい狭さだ。快適だな」
「や、やめてぇ! 中に来ないで……っ!」
「ふむ、落ち着く」
魔王様ってば、ずっと私の中に入りっぱなしで過ごし始めたの!
私、これからどうなっちゃうの!?
壊されちゃうよお……!
って、心配してたけど。
魔王様は紳士的で、床にポイ捨てしたり壁に八つ当たりしたりしない、いい人だったの。
私の涼しさがエアコンっていう機構にあるって気づいて、エアコンを再現した魔術具を作った後も、私を気に入って側に置いてくれたわ。
なんでも、私の喋る内容が刺激的で面白いんだって。そりゃ異世界から来たもんね。
勇者が攻めてきて、いよいよ魔王様の城まで攻め込まれるってなった時にも、魔王様は最後まで私のことを気にかけてくれた。
「ローソン、世話になったな。私は城で勇者を迎え撃つが、お前は私に構わず逃げろ」
「そんな! 魔王様を置いて一人で逃げられないよ!」
「私も逃げるわけにはいかない理由がある。いいから行けっ!」
魔王様は手も足もない動けない私を、魔術で遠くの国に転送したの。
「魔王様ー!」
飛ばされた先で叫んでも、魔王様には届かなかった……それから長い時が過ぎて私の身体はついに雨漏りしはじめたの。
もうそろそろ寿命なんだなって、最期にもう一度魔王様の声が聞きたかったなって思い出してた時、少年の声が聞こえた。
「こんなところに埋もれていたのか、探したぞ」
「えっ、もしかして魔王様っ?」
「ああ、私だ。生まれ変わったのでかつての仲間を探して歩いているところだ。お前も一緒にこないか?」
「うん! ……あ、でも私、ローソンだから……足手まといになっちゃう」
置いていってって言おうとした時、魔王様が放った魔法によって、私の身体はローソンから人の姿に変わっていた。
「えっ、私……人になってる!」
「これで旅ができる。共に行こう、ローソンよ」
生まれ変わった魔王様は、前よりもっと強くなって、いろんな魔法が使えるようになったみたい。
「ありがとう、魔王様!」
「ああ」
笑顔の魔王様を、この時初めて同じくらいの目線で見たの。わあ、綺麗……
なんだか、胸がそわそわするけど……きっと冒険が楽しみなせいだよね?
「あれ、ごめんなさい魔王様! 私、人になったからエアコン機能がなくなっちゃったみたい」
「ああ、別にいい。快適な部屋も涼しさも他で代用できるが、お前の代わりはいないからな。話ができればそれでいいんだ」
「……そっか、えへへ」
「どうした?」
「ううん、なんでも!」
これからどうなっちゃうのか、未来は誰にもわからないけど
魔王様と一緒なら、きっとどこに行っても楽しいね!
早速きたのはドラゴンのお客さん!!
どーなっちゃうの!?
「店ごとひとつください」
「ドラゴンさーん! 私は売ってないので、商品を買ってくださ……ひゃっ! そんなとこ触らないで、だめだめ!」
「見つけたぞドラゴン! 今日こそ激☆つよつよ剣士の俺が、お前を成敗してくれるわ!」
なんか強そうな剣を持った人が来たけど、ドラゴンさんてばあっという間に尻尾で払いのけちゃった!
「ふん、雑魚め」
「えっ、ちょっと……秒で倒しちゃうんですか? 待って待って、誰か助けてー!」
「我が領地で騒いでおるのは誰だ」
「まっ、魔王様!」
ドラゴンさんがしゃきーんと尻尾を伸ばして、身体を床につけてる!
私も礼儀正しくしなきゃって思うのに、ローソンだから手も足もないの! どうしよう!?
「なんだこの珍妙な建物は」
「ローソンですぅ!」
「ほう、涼しいな。いい箱だ、執務室に改装してやろう」
「きゃー!」
私は魔王様から布(カーテン)を口(自動ドア)に詰め込まれて、あんなものやそんな異物を中に押し込まれて、ああっ……これ以上言えないわ!
「ほどよい狭さだ。快適だな」
「や、やめてぇ! 中に来ないで……っ!」
「ふむ、落ち着く」
魔王様ってば、ずっと私の中に入りっぱなしで過ごし始めたの!
私、これからどうなっちゃうの!?
壊されちゃうよお……!
って、心配してたけど。
魔王様は紳士的で、床にポイ捨てしたり壁に八つ当たりしたりしない、いい人だったの。
私の涼しさがエアコンっていう機構にあるって気づいて、エアコンを再現した魔術具を作った後も、私を気に入って側に置いてくれたわ。
なんでも、私の喋る内容が刺激的で面白いんだって。そりゃ異世界から来たもんね。
勇者が攻めてきて、いよいよ魔王様の城まで攻め込まれるってなった時にも、魔王様は最後まで私のことを気にかけてくれた。
「ローソン、世話になったな。私は城で勇者を迎え撃つが、お前は私に構わず逃げろ」
「そんな! 魔王様を置いて一人で逃げられないよ!」
「私も逃げるわけにはいかない理由がある。いいから行けっ!」
魔王様は手も足もない動けない私を、魔術で遠くの国に転送したの。
「魔王様ー!」
飛ばされた先で叫んでも、魔王様には届かなかった……それから長い時が過ぎて私の身体はついに雨漏りしはじめたの。
もうそろそろ寿命なんだなって、最期にもう一度魔王様の声が聞きたかったなって思い出してた時、少年の声が聞こえた。
「こんなところに埋もれていたのか、探したぞ」
「えっ、もしかして魔王様っ?」
「ああ、私だ。生まれ変わったのでかつての仲間を探して歩いているところだ。お前も一緒にこないか?」
「うん! ……あ、でも私、ローソンだから……足手まといになっちゃう」
置いていってって言おうとした時、魔王様が放った魔法によって、私の身体はローソンから人の姿に変わっていた。
「えっ、私……人になってる!」
「これで旅ができる。共に行こう、ローソンよ」
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「ありがとう、魔王様!」
「ああ」
笑顔の魔王様を、この時初めて同じくらいの目線で見たの。わあ、綺麗……
なんだか、胸がそわそわするけど……きっと冒険が楽しみなせいだよね?
「あれ、ごめんなさい魔王様! 私、人になったからエアコン機能がなくなっちゃったみたい」
「ああ、別にいい。快適な部屋も涼しさも他で代用できるが、お前の代わりはいないからな。話ができればそれでいいんだ」
「……そっか、えへへ」
「どうした?」
「ううん、なんでも!」
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