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77.触手ワンダーランド♡
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最寄りのシティに、触手ワンダーランドというマッサージ屋が開店したらしい。
三つ隣の星系の触手人が地球にやってきたぞと、近所でかなり話題になった。
触手嫌いなツリ目くんは、店に難癖をつけてやろうとマッサージ店に赴いた。
(触手にマッサージされるなんて気持ち悪かったって言いふらして、シティから追い出してやる!)
「いらっしゃいませ、どのコースにしますか?」
「全身極楽天国コースで!」
一番値段の張るメニューを景気良く頼むと、人に擬態した触手人はためらいがちに尋ねる。
「……本当によろしいので?」
「もっちろん!」
(一番いいコースを貶してやる!)
意気揚々と着替えてマッサージ台に寝転ぶ。
そこでハタと気がついた。マッサージを受けるということは、触手に触られるということではないかと。
恐る恐る上を見ると、腕だけ人の擬態を解いた触手がツリ目くんに向かって伸ばされていた。
「ひえ、やっぱナシで……うひっ!?」
「どうかされました? すごく凝ってますねお客さん」
(こいつ……! めちゃくちゃ上手いな!)
積もりに積もった日々の疲れが、揉まれる度に溶け消えていく。
触手に触られるのは初めてだ。イメージだとすごく気持ち悪かったのに、実際揉まれると素晴らしくいい。
ふにゃんと力を抜いていると、敏感な場所まで揉みほぐされてしまう。
上の尖りも下のあそこも触られて、おかしいと思うのにあまりにも気持ちがよくって止め難く、体を震わせて行為を受け入れた。
「では、そろそろ入れますね」
「え、そんなとこまで……っあ♡ 」
「わあ、お客さんふかふかですね。ご経験のほどはおありで?」
「あるわけ、ないっ……」
「そうなんですね、では心を込めて丁寧に解していきますよ」
これはいくらなんでもおかしいと思うのに、よすぎて体をくねらせることしかできない。
「わあ、お客さん……すごくいいですね、敏感だしあそこもふわふわだし、個人的に相手してもらいたいくらいだ」
なにやら言われているが、与えられる刺激に反応するので必死だ。
「サービスするので、この後個人的に会いませんか」
サービスという言葉に反応し首を縦に振ると、極楽天国を見せられた。
何度も高みに登り詰めて、最後には降りてこれなくなってずっと体を震わせてしまう。
「おや、立てないのかな。しょうがない、ここで続きをしましょうか」
抱かれながら、触手人は体の相性がいい相手を探していたこと、ツリ目くんは恋人の条件としてドンピシャであることを告げられる。
「このマッサージ屋も、相性のいい相手を探すために開業したんです。貴方が見つかったからもう廃業ですね、一緒に星に戻りましょう」
「えっ、あ、待って♡ 」
「待ちません、もう離したくない……!」
「ひっ♡ 」
情熱的に愛されて、性癖を歪められたツリ目くんは最終的に移り住むことに合意した。
「でも俺、基本的に触手嫌いなんだけど」
「だったら家から一歩も出なくていいですよ、そうすれば誰も見なくてすみます。貴方に触れていいのは僕の触手だけです」
「う……まあ、うん。お前の触手は気持ちいいから、特別に許可する」
「可愛いですねえ、早速触ってもいいですか?」
「今はダメだ! 今日はもう触るの禁止!」
「えー」
触手人は意志の強いツリ目くんに振り回されながらも、デレデレと幸せそうだ。
そしてそんな触手人の隣に立つツリ目くんも、なんだかんだ言って口元は笑っているのだった。
三つ隣の星系の触手人が地球にやってきたぞと、近所でかなり話題になった。
触手嫌いなツリ目くんは、店に難癖をつけてやろうとマッサージ店に赴いた。
(触手にマッサージされるなんて気持ち悪かったって言いふらして、シティから追い出してやる!)
「いらっしゃいませ、どのコースにしますか?」
「全身極楽天国コースで!」
一番値段の張るメニューを景気良く頼むと、人に擬態した触手人はためらいがちに尋ねる。
「……本当によろしいので?」
「もっちろん!」
(一番いいコースを貶してやる!)
意気揚々と着替えてマッサージ台に寝転ぶ。
そこでハタと気がついた。マッサージを受けるということは、触手に触られるということではないかと。
恐る恐る上を見ると、腕だけ人の擬態を解いた触手がツリ目くんに向かって伸ばされていた。
「ひえ、やっぱナシで……うひっ!?」
「どうかされました? すごく凝ってますねお客さん」
(こいつ……! めちゃくちゃ上手いな!)
積もりに積もった日々の疲れが、揉まれる度に溶け消えていく。
触手に触られるのは初めてだ。イメージだとすごく気持ち悪かったのに、実際揉まれると素晴らしくいい。
ふにゃんと力を抜いていると、敏感な場所まで揉みほぐされてしまう。
上の尖りも下のあそこも触られて、おかしいと思うのにあまりにも気持ちがよくって止め難く、体を震わせて行為を受け入れた。
「では、そろそろ入れますね」
「え、そんなとこまで……っあ♡ 」
「わあ、お客さんふかふかですね。ご経験のほどはおありで?」
「あるわけ、ないっ……」
「そうなんですね、では心を込めて丁寧に解していきますよ」
これはいくらなんでもおかしいと思うのに、よすぎて体をくねらせることしかできない。
「わあ、お客さん……すごくいいですね、敏感だしあそこもふわふわだし、個人的に相手してもらいたいくらいだ」
なにやら言われているが、与えられる刺激に反応するので必死だ。
「サービスするので、この後個人的に会いませんか」
サービスという言葉に反応し首を縦に振ると、極楽天国を見せられた。
何度も高みに登り詰めて、最後には降りてこれなくなってずっと体を震わせてしまう。
「おや、立てないのかな。しょうがない、ここで続きをしましょうか」
抱かれながら、触手人は体の相性がいい相手を探していたこと、ツリ目くんは恋人の条件としてドンピシャであることを告げられる。
「このマッサージ屋も、相性のいい相手を探すために開業したんです。貴方が見つかったからもう廃業ですね、一緒に星に戻りましょう」
「えっ、あ、待って♡ 」
「待ちません、もう離したくない……!」
「ひっ♡ 」
情熱的に愛されて、性癖を歪められたツリ目くんは最終的に移り住むことに合意した。
「でも俺、基本的に触手嫌いなんだけど」
「だったら家から一歩も出なくていいですよ、そうすれば誰も見なくてすみます。貴方に触れていいのは僕の触手だけです」
「う……まあ、うん。お前の触手は気持ちいいから、特別に許可する」
「可愛いですねえ、早速触ってもいいですか?」
「今はダメだ! 今日はもう触るの禁止!」
「えー」
触手人は意志の強いツリ目くんに振り回されながらも、デレデレと幸せそうだ。
そしてそんな触手人の隣に立つツリ目くんも、なんだかんだ言って口元は笑っているのだった。
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