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41.リアルで会った後輩がイケメンだった話
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暗い自分を変えたくて、一生懸命明るく振る舞う陰気くん。
現実ではいつもから回っていたけど、ゲームの中でなら頼れるリーダーになれた。
「リーダー! 今日はどこ行きます?」
ワンコのように慕ってくれる後輩を筆頭に、仲間とどこまでも冒険に出かけた。
やがてリリース期間も五年を過ぎ、無情にもサービス終了のお知らせがやってくる。
仲間はみな去り、残っているのは後輩くん一人だけ。
「リーダー……俺アンタと会えなくなるのは嫌だ! ゲーム繋がりじゃいつまた切れるかわかんないし、リーダーはリアルで会うの嫌って言ってたけど、やっぱオフ会しよ! 俺とリア友になってください!」
リアルの自分はガリで不気味顔だからと、頑なに会う事を拒んでいたけれど、長年の付き合いで後輩の人となりはわかってる。
バカにしたりしないだろうと、勇気を出して会う事にした。
待ち合わせ場所でキョドッていると、別世界の生き物(金髪イケメン)に声をかけられる。
「あ、もしかしてリーダー⁉︎」
「はわあっ、そ、そのぉぉお、声はぁ!」
「あはは、先輩どもり過ぎ。落ち着いて」
後輩のアバターは可愛い系少年だったから、自分より背の高いイケメンが現れて、予想外すぎてビビりまくる。
「わあ、生の先輩だー! 思ってたとおり素敵な人だった」
どどどど、どこが? 心の声までどもり散らしているのに、後輩は気にせず腕を引く。
「行きましょう、今日はゲーセン行くんですよね!」
ゲームセンターに入ると、ゲームに集中するのでいつも通り後輩と話せた。
楽しいから家でもゲームしようって流れになって、家に呼ぶことになる。
対戦ゲームでチームを組んで、力を合わせて勝利した瞬間、嬉しくて隣の後輩に抱きつく。
「やったよ! 僕たちが一位だ!」
「わっ……」
饒舌な後輩が急に黙り込んで、真っ赤になっている。
なんか変だなって首を傾げていると、彼は正座をして意気込む。
「先輩! 今日めちゃくちゃ楽しかったです、このままつきあいましょうよ!」
「え? ああ、うん」
いざ会ってみると楽しかったし自然に話せたし、またリアルでゲームにつきあってもいいよ、と肯定する。
「本当ですか⁉︎ 嬉しい……っ!」
なんかめちゃくちゃ喜ばれて、そんなに一緒に遊ぶのが楽しかったのかこのイケメン、そっかあって自尊心をくすぐられちゃう。
去り際、玄関まで見送ると口の端にちょんとキスをされる。
は、へぁ? って思考停止していると、後輩ははにかんで甘く笑う。
「次はもっと色々、仲良しなことをしましょうね。それじゃ、お邪魔しました」
パタンと閉まった扉の前で、後輩がとんでもない勘違いをしていることに気づくまで、後五秒。
現実ではいつもから回っていたけど、ゲームの中でなら頼れるリーダーになれた。
「リーダー! 今日はどこ行きます?」
ワンコのように慕ってくれる後輩を筆頭に、仲間とどこまでも冒険に出かけた。
やがてリリース期間も五年を過ぎ、無情にもサービス終了のお知らせがやってくる。
仲間はみな去り、残っているのは後輩くん一人だけ。
「リーダー……俺アンタと会えなくなるのは嫌だ! ゲーム繋がりじゃいつまた切れるかわかんないし、リーダーはリアルで会うの嫌って言ってたけど、やっぱオフ会しよ! 俺とリア友になってください!」
リアルの自分はガリで不気味顔だからと、頑なに会う事を拒んでいたけれど、長年の付き合いで後輩の人となりはわかってる。
バカにしたりしないだろうと、勇気を出して会う事にした。
待ち合わせ場所でキョドッていると、別世界の生き物(金髪イケメン)に声をかけられる。
「あ、もしかしてリーダー⁉︎」
「はわあっ、そ、そのぉぉお、声はぁ!」
「あはは、先輩どもり過ぎ。落ち着いて」
後輩のアバターは可愛い系少年だったから、自分より背の高いイケメンが現れて、予想外すぎてビビりまくる。
「わあ、生の先輩だー! 思ってたとおり素敵な人だった」
どどどど、どこが? 心の声までどもり散らしているのに、後輩は気にせず腕を引く。
「行きましょう、今日はゲーセン行くんですよね!」
ゲームセンターに入ると、ゲームに集中するのでいつも通り後輩と話せた。
楽しいから家でもゲームしようって流れになって、家に呼ぶことになる。
対戦ゲームでチームを組んで、力を合わせて勝利した瞬間、嬉しくて隣の後輩に抱きつく。
「やったよ! 僕たちが一位だ!」
「わっ……」
饒舌な後輩が急に黙り込んで、真っ赤になっている。
なんか変だなって首を傾げていると、彼は正座をして意気込む。
「先輩! 今日めちゃくちゃ楽しかったです、このままつきあいましょうよ!」
「え? ああ、うん」
いざ会ってみると楽しかったし自然に話せたし、またリアルでゲームにつきあってもいいよ、と肯定する。
「本当ですか⁉︎ 嬉しい……っ!」
なんかめちゃくちゃ喜ばれて、そんなに一緒に遊ぶのが楽しかったのかこのイケメン、そっかあって自尊心をくすぐられちゃう。
去り際、玄関まで見送ると口の端にちょんとキスをされる。
は、へぁ? って思考停止していると、後輩ははにかんで甘く笑う。
「次はもっと色々、仲良しなことをしましょうね。それじゃ、お邪魔しました」
パタンと閉まった扉の前で、後輩がとんでもない勘違いをしていることに気づくまで、後五秒。
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