王子の俺が前世に目覚めたら、義兄が外堀をやべえ詰めてきていると気づいたが逃げられない

兎騎かなで

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11話

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 暗闇の中目が覚めた。部屋に一本だけ灯った蝋燭が、頼りなくあたりを照らしている。

「ん……」

 体が熱い、熱でも出たのか?
 身じろぐと、同じベッドで寝ていたらしいガレルが身を起こした。

「起きたか、調子はどうだ?」
「なんか、熱い……ここ、ガレル兄様の部屋?」
「そうだ。連れてきてからそう時間は経っていない。うなされていたが、体が熱い以外になにかあるか?」
「うーん……どうだろう」

 少し寝たけどそれでもまだ眠くて、頭がよく働かない。熱いというか、火照っているというのか、体中がもどかしい感じ。
 それに、ちんこが変だ。じんじんする。

「ここ、変」
「見せてみろ」

 俺が股間を指指すと、ガレルは俺の衣服を脱がせた。
 寝ている間に部屋着に着替えさせられていたらしく、防御力の低い服はすぐに剥ぎとられ、下半身丸出しにされてしまう。

 かぱっと両足をカエルみたいに開かされ、火照った顔が更に熱くなった。
 半立ち状態の俺のちんこがガレルの眼前に晒される。

「あ、あ、見ないで」
「ここを触られたか?」
「触られてないよ……腰を撫で回されただけだから。もういい?」
「いや、よくないな。ユール、お前は睡眠薬入りの媚薬を盛られたらしい。しっかり効き目がでている」
「びやく?」

 媚薬ってあれか、なんかエロいことがしたくてたまらなくなるやつじゃん。
 やっぱアイツ、俺に薬を盛って一発ヤるつもりだったんだ。

「アイツ、あとでシメる……」
「ははは、元気があるようでなによりだ。……あまり迂闊なことはしてくれるな。お前を籠の中に閉じこめてしまいたくなる」

 苦笑まじりの台詞に滲みでる本気を感じとり、俺はブンブンと頷いた。
 ガレルなら本気でやりかねない。今まで気づかれない程度にそうしてきた訳だし。

 あんまり頭を必死に振りすぎてクラクラしてきた。
 フラフラの俺の頭を、ガレルの無骨な手が繊細な手つきで撫でてくれる。

「お前の熱を発散させる方が薬が早く抜けるのだが、手伝ってもいいか?」

 金色の瞳が爛々と俺を獲物認定して見つめてくる。あまりの眼力の強さに顔を背けてしまった。

「ユール?」

 ガレルは返答を迫ってくる。今回は前回みたいに強引にコトを進めないつもりらしい。

 体が疼いてたまらない。いっそ無理矢理してくれたらいいのに。

「お前、こんな状態で聞くなんて卑怯だぞ」
「前回で反省したんだ。お前を泣かせたくはない」
「あんまり気持ちよかったら泣くかも」
「それは、俺に触られたいという回答でいいのか?」

 ガレルが期待に満ちた瞳で俺のことを見つめるので、恥ずかしさを押し殺して頷いた。

「うん……ガレル兄様、僕のこと気持ちよくして」
「いいだろう」

 言うと同時に、ガレルは俺のちんこに顔を寄せた。えっまさかそんな、

「あっ! んああぁ!!」

 ぬるつく口内に包まれた肉棒は、みるみるうちに硬くなってしまう。
 すご、気持ちいい……気がついたら腰が揺れていたけど、もう止められない。

「ああぁ、あ!」

 張りつめた雄をジュッと音がたつほど吸われて、背筋が硬直する。

「あん! も、無理矢理でちゃうぅ!! 離して、あ、あっ、あっあぁ!!」

 ガレルの頭をどかそうと手を朱金の髪に突っこむが、力が入らずただ添えているだけになってしまった。

 俺の嘆願を聞いてくれたのか、顔を上げたガレルは一言告げて、けれどまたちんこにむしゃぶりついた。

「一度達しておけ」
「うっ、うんぅ! 口に出ちゃう、もう離して、出る!!」

 出るって言ったのにガレルは離してはくれず、それどころか強く吸い上げてきた。
たまらず俺は精液を吐き出す。

「ぁ、あああぁぁ!!」

 ピュ、ピュッと口内に射精すると、それをゴクリとガレルが嚥下した音が聞こえた。

「あ……そんなモノ、飲むなよ!」
「苦いな」

 フッと笑ったガレルは大層雄くさい顔をしていて、俺はドキリと心臓を高鳴らせた。

 ベッドサイドに用意されていた水を飲んだガレルは、再び俺に覆い被さってくる。

「まだ足りないだろう? 善くしてやる」
「え、え? んっ!」

 はだけた布の間から乳首をツンと指先でつつかれて、体をよじる。

「あ、ぁんっ! んっ、ん、ん!」

 ツンツンされるたび断続的に声が漏れでてしまうので、キュッと唇を噛むとガレルの指先でこじ開けられた。

「ダメだ、唇が荒れてしまう。声は我慢しなくていいぞ」
「あ、やだ、恥ずかしいぃ」
「恥ずかしがるユールもかわいいな」

 そのまま口内を指でなぞられて、ゾワッと腰に電流が走る。こんなとこまで気持ちいいのかよ!?

「ふぁう……!」
「ユール……キスしていいか?」

 頭を縦に振ると、指を引き抜いたガレルが顔を寄せてくる。
 唇をチュッとついばまれた後、半開きの口の中にガレルの熱い舌が捩じこまれた。

「ん……ふ、う……」

 肉厚の舌が口内を動きまわってじんわりと気持ちいい。
 乳首を弄られながらキスをされていると、またもどかしくなってきて身じろぎしてしまう。

 再び硬くなってきたちんこをガレルの腹に擦りつけると、ガレルがピクリと反応して口を離した。

「……あまり煽るな。こっちも触ってほしいのか?」
「うん……触って?」

 素直に強請るとガレルは一瞬動きを止めた後、スゥッと俺のちんこの裏筋をなぞった。

「はああぁ……!」

 二、三度撫でた後は、しっかり握って上下に擦られる。あまりの気持ちよさに、手の動きにあわせて腰がへこへこ上下する。

「ん、んっ! ああぁ」

 ダメだ、またすぐにイってしまいそうだ。俺ばっかりイカされてしまってなんだか悔しいので、俺は頑張って手を伸ばしてガレルの股間を手のひらで包みこんだ。
 ……俺の手じゃ包みきれなかったけど、ガレルはその動きに息を飲んだ。

「!」
「なあ、一緒に、気持ちよくなろう?」

 ごくりと唾を飲みこんだガレルは、俺の頬をなぞりながら問うてくる。

「いいのか? ユールは怖くないか?」
「怖い、よりも……その、一緒に気持ちよくなれた方がいいかなって思って」
「そうか……嬉しいぞユール。では、俺のことも気持ちよくしてくれ」

 ガレルは微笑んでそう告げると、自分も下肢の衣服を脱いだ。うわぁ、太ももの筋肉がマッチョだ……

 上も脱ぐと割れた腹筋が現れる。ついでに俺の腕にまとわりついたままのシャツも取り去ったガレルは、続けて下履きを脱いだ。

「……!」

 腹につくほど反り返ったガレルのちんこは、俺の想像以上に大きかった。
 浮きでた血管が、ガレルがめちゃくちゃ興奮してることをもの語っている。

 やっべ、こえぇ……今更ながらに震えていると、ガレルはチュッと俺の唇にキスを落とした。

「痛いことはしない。ただ、気持ちよくなるだけだ」
「……本当に?」
「ああ。安心してくれユール。お前の嫌がることはしない」

 そう言うと、ガレルは尻の窄まりに触れてくる。

「ひ……」
「ここは? 嫌か?」

 ぐるりと穴の周りをなぞられて、昂った体はそれすら快楽として拾いあげてしまう。

「嫌っていうか、怖い……」
「いきなり入れはしない。解していいか」
「う、うぅ……やればいいだろ……っうぁ」

 ガレルは香油のようなものを指に塗りつけると、指の先端を俺の中につぷりと侵入した。

 違和感がすごくて、体にギュッと力が入ってしまう。

「ユール、力を抜くんだ」
「はあぁ……ふうぅ……んっ」

 深呼吸して息を整えるのにあわせて、ガレルの長い指が更に奥に進んでくる。
 しばらく違和感に耐えていたが、ちょっとすると慣れてきてむず痒くなってきた。

 穴の入口をぐにぐに動かされると、なんともいえないもどかしさと排泄したときの気持ちよさが交互に押し寄せてくる。

「ああ、ああぁー」
「ユール……痛くはないな? 指を増やすぞ」
「っああ! あうぅ……」

 二本指が入るともうキツい。絶対ガレルの凶器なんて入るわけないと思ったが、すぐその思考は隅に追いやられた。

「あ!」

 なんかコリッとしたものを押されて、体がびくりと痙攣した。
 やっば、今のなんだ? すんごいきもちよかったんだが。
 あ、もしかして前立腺ってやつ!?

「ここがユールのいいところか」
「えっ、あ、あっ! ふぁあ、あぅん!!」

 二本の指でリズミカルに押されると、もう声が抑えられなかった。ぐちゅ、ぬちゅという音をたててガレルは指を遠慮なく動かす。

「あ、ああぁ! んあぁ!」

 射精欲がとんでもなく刺激されるのに、後ろだけでイクのは無理で、前を掴もうとしたらガレルの大きな手のひらでシーツに縫いとめられた。

「やっ! なんで!?」
「一緒にイクんだろう? それとも我慢できないか?」
「もうイキたいぃ、早くぅ!」
「わかった、少し待て」

 ガレルは硬く反った雄をまとめて俺のちんこと一緒に握ると、上下に扱きだした。
 俺の先走りやら香油やらで濡れた状態で摩られるともう、ひとたまりもない。俺は甲高い声をあげながら射精した。

「いぁ、イク、イクッ、あ、ああああぁーっ!!」

 びゅくびゅくと勢いよく吐き出された精液は俺の胸元までかかった。
 俺がイッててもガレルは扱くのをやめない。過ぎた快感に首をめちゃくちゃに振った。

「やだ、イッてる! イッてるからぁあ!! ああぁ!!」
「くっ、ユール……! 俺ももう出すぞ! ぐぅ……!」
「ああぁ、ああ"あぁ!」

 ガレルのビッキビキのちんこから大量に精液がほとばしる。
 俺の顎にまで飛んできたけど、避けるどころじゃない俺は強すぎる刺激に体を震わせるばかりだった。

「はあ、はぁあ……」
「ユール……愛している」

 ちゅ、ちゅとガレルのキスが降りてきて、俺は陶酔したまま舌をからめた。

「ん……俺も……ガレルのこと好き、かも」
「……かも?」
「う、うるさい! 自覚したばっかなんだからこれが限界だ!」
「ははは、そうか。愛していると囁くと、僕も兄様のこと大好きと無垢な瞳で返してきたあのユールが成長したな。タダシの記憶はいい仕事をしてくれた」
「だ、だから俺はユールだけど匡でもあってだな」
「その話はまた後においておこう、今はお前の身を清めたい」
「あ」

 指摘されて体を見下ろすと、腹やら胸やら至る所に精液がべったりとこびりついて、俺の体は酷い有様だった。
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