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表彰式

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 ずっと断続的に注がれ続けている腹の中を、熱杭で押されるとあえかな声が出てしまう。

「ふあぁ……っ」
「クイン、素晴らしい眺めだな……」

 俺はベッドに寝転がったヴァレリオに跨ったまま、胸を弄られ続けていた。

 薄紅色に色づいてピンと勃起した両方の乳首は、ヴァレリオの指で好き勝手に虐められて、ぷっくりと腫れてきている。

 痛いようなもどかしいような、そんな柔い刺激が堪らなくって、誘うようにして腰を揺らめかせてしまう。

「ぅん……あ、ぁ」
「気持ちよさそうだな、クイン」
「ぁ、ん……乳首、いじめられるの、好き……っ」

 散々嬲られ続けて沸いた頭は、思考をとり繕う機能を放棄して、思ったことをそのまま声に出した。

 ヴァレリオは俺が馬鹿になった様子を見て、興奮しているらしくペロリと自身の舌で唇を舐めた。

「美しいな……快楽に顔を歪める貴方は、どんな花よりも麗しい」
「んー……っ、もっと、いっぱいいじめて……?」
「仰せのままに」

 ヴァレリオは腰を突き上げながら、乳首を押したり捏ねたりし続けた。俺は胸を突きだすような格好で、尻尾をくねくねと揺らす。

「あ、ぁ、イイ……それ、すご、すごい好きっ、ぐりって、ぐりってやってぇ」
「こうか?」
「あーっ、や、イク、いきそ……っ」
「いいぞ、いくらでも達するといい」
「あ、ぁあ、んーっ」

 薄くなった精液が、漏れるようにして屹立を濡らし、お尻の方まで垂れていく。中を締めつけると、硬い雄の存在をより感じて、きゅうんと胸がときめいた。

「はあ、は……」
「もう限界か?」
「ん……」
「では、体勢を変えよう」
「っあ!」

 ヴァレリオが腹筋を使って起きあがり、俺をベッドに押し倒した。繋がったままの場所はしとどに濡れて、縁が隠部に擦れるだけでもぴりりと快感が走る。

 注がれ続けて膨らみはじめたお腹が、とぷんと揺れたようにすら思える。終わらない快楽地獄に再び突き落とされて、嫌々と首を振った。

「もう、イッたし……そろそろ抜いて……」
「まだ抜けないんだ」
「やだぁ……」
「クイン、あとちょっとでいいから……ほら、ここ好きだろう?」
「!」

 前立腺を押しつぶすように腰を動かされて、声もなく体を跳ねさせた。イッたばかりで敏感な体が、再び快楽のるつぼに落とされる。

「や、ああ、あ、ぁっ」
「は……クイン……」
「も、だめぇ……こんなに注がれたら、赤ちゃんできちゃうぅ」
「っ貴方はまた、そんな可愛らしいことを言って……」
「あ、やだダメ、そこばっか……あぁ!」

 いつまでも興奮がさめやらないヴァレリオは、執拗に俺を苛めた。ずっと挿れっぱなしにされている中が、気持ちよすぎてちょっと辛くなってきた。

 ぐつぐつと煮えたぎっているような、凝った快感が腰の奥に溜まって、出口を求めて暴れている。何度でも高みにつれていってほしくなってしまう。

「んんっ……辛いのに、きもちぃよお……! 助けて、ヴァレリオ……!」
「クイン……!」

 しかし達したくても、すでに出るものは残っていないようだった。空っぽの玉はヴァレリオの腰の動きにあわせて、虚しく揺れている。

「うぅ、イキたい……イケないぃ」

 自分でも腰を振りはじめた俺を、ヴァレリオが食いいるように見つめてくる。あ、なんか、来そう……!

「う、あ、……っやあぁ!」

 ぷしゃっと透明の液体が俺の屹立から飛び出た。粘度のない液体を指で掬ったヴァレリオは、うっそりと微笑む。

「潮を吹いたのか」
「え、あ……?」
「いい子だクイン、何度でも気持ちよくなってくれ」
「ん、んー……? えへへ、あぅっ」

 抱かれ続けて、すっかり気持ちいいことでいっぱいになった頭で、褒められて嬉しいとぼんやり考える。

 ヴァレリオの鬼頭球がすっかり萎んでしまうまで、俺は幸せな気持ちで揺さぶられ続けた。





 翌朝、ベッドの上で目覚めた俺は、腰の違和感にもぞもぞと体を動かした。

「うーん……?」
「ん、起きたのか……おはよう、クイン」

 目の前には寝起きで黒髪を乱したヴァレリオがいて、フサフサと尻尾を布団の中で振っている振動が響いている。

「おはよう、ヴァレリオ……なんか、腰が変なんだよね」
「痛むのか?」
「痛いと言われればそうかも」

 だる重いって感じの表現が、一番しっくりくるな。昨日は長い間入れっぱなしにされたから……顔を赤らめながら腰をさすっていると、ヴァレリオはガバッと身を起こした。

「それは大変だ、医者を呼ぼう」
「大袈裟だって。昨晩君がやり過ぎたんだよ、安静にしてれば元に戻るはずだ」

 ヴァレリオは甲斐甲斐しく俺の世話を焼いてくれた。水差しや、手に持って食べれる食事を用意してくれたので、ありがたく頂く。

「手はなんともないな? 食べさせた方がいいか」
「いらないよ、食べにくいし」
「他に欲しい物はあるか? とってこよう」
「だったらこの後、暇つぶしになる遊びがしたいな。なんかない?」
「探してこよう」

 一緒に食事を摂った後、ヴァレリオはチェス盤を引っ張り出してきた。懐かしいなあ、学生時代はこれでよく遊んだ覚えがある。

「チェスは好きか」
「好きだよ。結構得意なんだ」
「そうか、俺も得意だ」
「勝負する?」
「望むところだ」

 とんとん拍子に話が進み、コマをセッティングする。俺が白の駒、ヴァレリオは黒の駒を使用してゲームを開始する。

「ねえ、負けた方が勝った方の言うことを聞くってのはどう?」
「いいぞ。しかしもし俺が負けたとしても、クインの願いならなんでも聞いてやりたいから、意味がないと思うが」
「張り合いがないなあ、まあいいよ。じゃあ俺が勝ったら、入れっぱなしにするの当分禁止ね」
「なんだって!?」
「やる気になった?」
「この勝負、絶対に負けられないな。クインを思う存分愛せないなんて、俺には耐えられない」
「じゃあ、俺が先手を打つからね」
「では俺が勝ったら、クインと春には式を挙げて、この家で一緒に暮らしてもらいたい」
「ねえ、ちょっとそれ流石に早すぎない? 春なんてもうすぐそこじゃないか」

 俺達の勝負の行方はどうなったのかって? それは……君のご想像にお任せするよ。
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