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23 うっかりにも程がある
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それからというものの、プリーケはアレッタに対してなにくれとなく世話を焼いてくれようとしたがことごとく空回りをしていた。
紅茶を淹れようとしてお湯を零したり、こぼさずに淹れられたかと思えば苦すぎたり、部屋を掃除しようとして余計に汚してしまったり。
その度にアレッタは気にしないでと言ったが、プリーケはどんどん萎縮してしまった。
うーん、そんなに緊張しなくていいのに。なにか緊張をほぐすいい手はないかなあ。
夕食前にユースがアレッタの部屋を訪ねてきてくれた時には、プリーケの緊張は最高潮に達した。
「王子様が……! め、目の前に……!!」
プリーケはカタカタ震えながら蒼白になっている。
「顔色が悪い……医者を呼んだ方がいいか?」
「そうしたほうがいいかしら? プリーケ、私呼んできてあげるね!」
「めっ、滅相もありません! あの、私、大丈夫ですから、きゃっ!!」
プリーケが後ずさると、後ろにあったテーブルに彼女のお尻が当たる。
テーブルに乗っていたティーカップが落ちそうになり、あっと思った瞬間にはアレッタはユースに手を引かれて引き寄せられていた。
アレッタがさっきまで立っていたテーブルのすぐ側で、ガシャンとカップが割れる。
「きゃあ! す、すみません!」
「わ、びっくりした……プリーケ、怪我はない?」
「も、申し訳ありません……! あの、アレッタ様こそ大丈夫でしたか!?」
「私は大丈夫よ」
ユースはアレッタとプリーケに紅茶やカップのカケラが飛び散っていないことを確認すると、冷静な声音で告げた。
「君、今日はもう下がっていい。代わりの者を呼ぶからしっかり休んで体調を回復させるといい」
「は、はい……本当に申し訳ありません……」
プリーケはとぼとぼと部屋を出ていった。
「あの侍女はなにか持病でもあるのか? 顔色が真っ青だった」
「ううん、そういう訳じゃなさそうだけど極度の緊張症みたい」
ユースはもう一度確認とばかりにアレッタの全身に視線を走らせると、ホッと息をついた。
「君に怪我がなかったからよかったものの……彼女が君の侍女をすることで緊張するのなら、持ち場を交代させようか」
「大丈夫だよ! プリーケもがんばってるからもう少し見守りたいの。じきに慣れてくれると思うよ、多分」
「そうか? 優しく辛抱強いのは君の美徳だが、あまり無理はしてくれるな」
「無理はしてないよ、心配してくれてありがとう」
それに……がんばってもどうにもならない辛さって、私わかるもの。
がんばっても報われないまま追放される、そうなったらやっぱりプリーケは自信を失っちゃうだろうし辛いんじゃないかな。
だから緊張せずいろいろできるようになるまで、なるべく見守ってあげたい。
ユースはアレッタの髪を撫でた後、背をエスコートして晩餐室まで連れていってくれた。
*
数日後。アルストロメリアの花畑の側にパラソルテーブルを見つけたアレッタは、今日はそこでお茶を飲んでみることにした。
部屋の中で二人きりよりも外の方がプリーケの気分が落ち着くことに気づいたアレッタは、ここ数日は散歩したり外でお茶を楽しんだりしている。
これはこれで景色も綺麗だし空気もいいし、お茶をより美味しく感じられて素敵だわ。時々見回り中のルーチェにも会えるから楽しいしね。
もちろんマイムの淹れてくれるお茶の方が美味しいのだが、ここ数日はプリーケもがんばってくれていて、普通に美味しいお茶が出てくることもある。
「わあ、ここなら花畑がよく見渡せるね。プリーケ、お茶をお願いしてもいい?」
「はい、ただ今!」
プリーケはおぼつかない手つきながらも、慎重に茶器を操りハーブティーを用意してくれた。
「あの、今日は厨房の者からぜひアレッタ様に食べてほしいとクッキーをもらい受けたのですが、召しあがられますか?」
「クッキーなんて久しぶり。ぜひいただきたいわ」
妖精界のご飯は食材が新鮮で本当に美味しいのだが、煮込み料理やオーブンで調理するような料理は滅多に出てこない。
この前食べたパフェも、思い返してみると新鮮なフルーツやお花がたくさん盛られていたわ。
妖精さんは主に食べ物から魔力を得るんだものね。
凝った料理だと魔力がどうしても逃げてしまうらしいのに、人間の私のためにクッキーを作ってくれるなんてとても親切な方ね。
「後で厨房にお礼を言いにいきたいな」
「はい、わかりました」
お皿に盛られたクッキーの山に目を輝かせるアレッタ。
果物も好きだけどこういうお菓子も好きなのよね。
さあ食べようと手を伸ばすと、横からひょいとクッキーをつまみあげる別の手があった。
「あれ? ちょい待ち、あれ? あれれれれ?」
ルーチェからアレッタ接近禁止令が言い渡されたはずのジェレミーが、気づかないうちに目の前まで来ていた。
ど、どうしたの急に? ジェレミーが悪い人じゃないのはわかるんだけど、言動が突飛だし急に近づかれるとちょっと怖いのだけれど……
ジェレミーは少々身構えたアレッタに目をくれることもなく、クッキーを裏表に忙しなく動かして怪訝な顔をしている。
「な、なに……?」
ジェレミーは今までついぞ見たことのないような、真面目でキリッとした表情をしていた。
「アレッタちゃん、これさあ僕の気のせいじゃなかったら、たぶん毒かなんかが盛られてる感じがすんだよね」
「ええっ!?」
ど、毒!? 一体誰が毒を盛ったの? 私なにか恨まれるようなことしちゃったの!?
アレッタは内心取り乱したがそれ以上にプリーケが蒼白になった。
「えっ、ええーーーっ!? そ、そんな! でもこれ普通にいい匂いしますよ!? 魔力もたっぷり入ってますし!」
アレッタは、今からでもジェレミーがウソウソ、冗談だよ本気にした? とでも茶化してくれないかと願ったが、ジェレミーは眉根を寄せて首を横に振った。
「いやそれがおかしいんじゃん? クッキーなんて焼かれた食べ物なんだから、加工されてるし魔力減ってるはずじゃん? なんでこれ魔力モリモリなわけ、絶対なんかモリモリに盛られてるっしょ」
「あ、え……嘘」
プリーケはもう言葉も出てこないくらいにショックを受けている。アレッタは今にも倒れそうなプリーケの肩を抱いた。
爆弾発言をかました当のジェレミーは、呑気に自分のジョークに対してクスッと笑っている。
「あ、このモリモリに盛りって言葉の響きちょっとよくね? ウケなくない? 僕的には渾身のギャグっていうかさ、まあ偶然出た言葉なんだけど」
「そんな……私、知らなかった、クッキーなんて、初めて見て、私……」
プリーケは茫然自失といった体で目の焦点を揺らがせている。
だ、大丈夫かな? 魔力暴走しないかな?
「ねえねえねえ、ねえってば二人とも。返事くらいしてよ、ノリ悪いなあ」
「あ、ごめんなさいジェレミー、ちょっとそれどころじゃなくて」
プリーケの顔色が白すぎる。ブツブツと小声で、毒、そんな、私、嘘、と繰り返していてとても心配になってきた。
「あ、またジェレミーがアレッタに絡んでる!」
そこにルーチェが飛びこんできて、アレッタの前に立ちふさがりビシッとジェレミーに人差し指を突きつけた。
「アレッタ接近禁止令出しといたでしょ!? また蹴られたいの?」
ジェレミーはルーチェから後ろ足で逃れつつも弁解した。蹴られたくはないらしい。
「待て待て誤解だルーチェちゃん。まあまずは僕の話を聞いてくれ。僕はさっきまで今日は天気がいいなあと呑気なことを考えながら散歩……ではなく仕事をしていたわけだが」
「前置きが長い! 十文字で端的に答えて!」
「クッキーに毒入ってる」
「毒なんて、そんなあ! 嘘です!!」
わあっと嘆いたプリーケから滂沱の涙が溢れでて、多量の水が滴り落ちる。アレッタがすかさず背中をさすって励ましの声をかけると、ヒクッヒクッとしゃくりあげる速度は徐々に遅くなる。
「大丈夫、大丈夫だからプリーケ、落ち着いて。私はクッキーを食べていないからなんともないわ」
「でも、アレッタ様っ、アレッタ様に毒をお持ちしたなんてっ、私どうしたら……!」
険しい顔をしたルーチェが、プリーケを睨んだ。
「どういうこと?」
「ひくっ、ぐすっ、その、私が……っ! クッキーを……ううっ」
ろくに答えられないプリーケに代わって、アレッタが説明する。
「厨房から私宛てに差し入れられたクッキーをプリーケがお皿に用意してくれたの。そしたらクッキーに気づいたジェレミーが、これに毒が入っているって」
「わかった、調べてみよ。殿下にも知らせてくるから、みんなそのままそこで動かないで!」
ルーチェは光りながら走り去ると、しばらくしてユースとロイス、他にも数体の妖精が駆けつけてきた。
紅茶を淹れようとしてお湯を零したり、こぼさずに淹れられたかと思えば苦すぎたり、部屋を掃除しようとして余計に汚してしまったり。
その度にアレッタは気にしないでと言ったが、プリーケはどんどん萎縮してしまった。
うーん、そんなに緊張しなくていいのに。なにか緊張をほぐすいい手はないかなあ。
夕食前にユースがアレッタの部屋を訪ねてきてくれた時には、プリーケの緊張は最高潮に達した。
「王子様が……! め、目の前に……!!」
プリーケはカタカタ震えながら蒼白になっている。
「顔色が悪い……医者を呼んだ方がいいか?」
「そうしたほうがいいかしら? プリーケ、私呼んできてあげるね!」
「めっ、滅相もありません! あの、私、大丈夫ですから、きゃっ!!」
プリーケが後ずさると、後ろにあったテーブルに彼女のお尻が当たる。
テーブルに乗っていたティーカップが落ちそうになり、あっと思った瞬間にはアレッタはユースに手を引かれて引き寄せられていた。
アレッタがさっきまで立っていたテーブルのすぐ側で、ガシャンとカップが割れる。
「きゃあ! す、すみません!」
「わ、びっくりした……プリーケ、怪我はない?」
「も、申し訳ありません……! あの、アレッタ様こそ大丈夫でしたか!?」
「私は大丈夫よ」
ユースはアレッタとプリーケに紅茶やカップのカケラが飛び散っていないことを確認すると、冷静な声音で告げた。
「君、今日はもう下がっていい。代わりの者を呼ぶからしっかり休んで体調を回復させるといい」
「は、はい……本当に申し訳ありません……」
プリーケはとぼとぼと部屋を出ていった。
「あの侍女はなにか持病でもあるのか? 顔色が真っ青だった」
「ううん、そういう訳じゃなさそうだけど極度の緊張症みたい」
ユースはもう一度確認とばかりにアレッタの全身に視線を走らせると、ホッと息をついた。
「君に怪我がなかったからよかったものの……彼女が君の侍女をすることで緊張するのなら、持ち場を交代させようか」
「大丈夫だよ! プリーケもがんばってるからもう少し見守りたいの。じきに慣れてくれると思うよ、多分」
「そうか? 優しく辛抱強いのは君の美徳だが、あまり無理はしてくれるな」
「無理はしてないよ、心配してくれてありがとう」
それに……がんばってもどうにもならない辛さって、私わかるもの。
がんばっても報われないまま追放される、そうなったらやっぱりプリーケは自信を失っちゃうだろうし辛いんじゃないかな。
だから緊張せずいろいろできるようになるまで、なるべく見守ってあげたい。
ユースはアレッタの髪を撫でた後、背をエスコートして晩餐室まで連れていってくれた。
*
数日後。アルストロメリアの花畑の側にパラソルテーブルを見つけたアレッタは、今日はそこでお茶を飲んでみることにした。
部屋の中で二人きりよりも外の方がプリーケの気分が落ち着くことに気づいたアレッタは、ここ数日は散歩したり外でお茶を楽しんだりしている。
これはこれで景色も綺麗だし空気もいいし、お茶をより美味しく感じられて素敵だわ。時々見回り中のルーチェにも会えるから楽しいしね。
もちろんマイムの淹れてくれるお茶の方が美味しいのだが、ここ数日はプリーケもがんばってくれていて、普通に美味しいお茶が出てくることもある。
「わあ、ここなら花畑がよく見渡せるね。プリーケ、お茶をお願いしてもいい?」
「はい、ただ今!」
プリーケはおぼつかない手つきながらも、慎重に茶器を操りハーブティーを用意してくれた。
「あの、今日は厨房の者からぜひアレッタ様に食べてほしいとクッキーをもらい受けたのですが、召しあがられますか?」
「クッキーなんて久しぶり。ぜひいただきたいわ」
妖精界のご飯は食材が新鮮で本当に美味しいのだが、煮込み料理やオーブンで調理するような料理は滅多に出てこない。
この前食べたパフェも、思い返してみると新鮮なフルーツやお花がたくさん盛られていたわ。
妖精さんは主に食べ物から魔力を得るんだものね。
凝った料理だと魔力がどうしても逃げてしまうらしいのに、人間の私のためにクッキーを作ってくれるなんてとても親切な方ね。
「後で厨房にお礼を言いにいきたいな」
「はい、わかりました」
お皿に盛られたクッキーの山に目を輝かせるアレッタ。
果物も好きだけどこういうお菓子も好きなのよね。
さあ食べようと手を伸ばすと、横からひょいとクッキーをつまみあげる別の手があった。
「あれ? ちょい待ち、あれ? あれれれれ?」
ルーチェからアレッタ接近禁止令が言い渡されたはずのジェレミーが、気づかないうちに目の前まで来ていた。
ど、どうしたの急に? ジェレミーが悪い人じゃないのはわかるんだけど、言動が突飛だし急に近づかれるとちょっと怖いのだけれど……
ジェレミーは少々身構えたアレッタに目をくれることもなく、クッキーを裏表に忙しなく動かして怪訝な顔をしている。
「な、なに……?」
ジェレミーは今までついぞ見たことのないような、真面目でキリッとした表情をしていた。
「アレッタちゃん、これさあ僕の気のせいじゃなかったら、たぶん毒かなんかが盛られてる感じがすんだよね」
「ええっ!?」
ど、毒!? 一体誰が毒を盛ったの? 私なにか恨まれるようなことしちゃったの!?
アレッタは内心取り乱したがそれ以上にプリーケが蒼白になった。
「えっ、ええーーーっ!? そ、そんな! でもこれ普通にいい匂いしますよ!? 魔力もたっぷり入ってますし!」
アレッタは、今からでもジェレミーがウソウソ、冗談だよ本気にした? とでも茶化してくれないかと願ったが、ジェレミーは眉根を寄せて首を横に振った。
「いやそれがおかしいんじゃん? クッキーなんて焼かれた食べ物なんだから、加工されてるし魔力減ってるはずじゃん? なんでこれ魔力モリモリなわけ、絶対なんかモリモリに盛られてるっしょ」
「あ、え……嘘」
プリーケはもう言葉も出てこないくらいにショックを受けている。アレッタは今にも倒れそうなプリーケの肩を抱いた。
爆弾発言をかました当のジェレミーは、呑気に自分のジョークに対してクスッと笑っている。
「あ、このモリモリに盛りって言葉の響きちょっとよくね? ウケなくない? 僕的には渾身のギャグっていうかさ、まあ偶然出た言葉なんだけど」
「そんな……私、知らなかった、クッキーなんて、初めて見て、私……」
プリーケは茫然自失といった体で目の焦点を揺らがせている。
だ、大丈夫かな? 魔力暴走しないかな?
「ねえねえねえ、ねえってば二人とも。返事くらいしてよ、ノリ悪いなあ」
「あ、ごめんなさいジェレミー、ちょっとそれどころじゃなくて」
プリーケの顔色が白すぎる。ブツブツと小声で、毒、そんな、私、嘘、と繰り返していてとても心配になってきた。
「あ、またジェレミーがアレッタに絡んでる!」
そこにルーチェが飛びこんできて、アレッタの前に立ちふさがりビシッとジェレミーに人差し指を突きつけた。
「アレッタ接近禁止令出しといたでしょ!? また蹴られたいの?」
ジェレミーはルーチェから後ろ足で逃れつつも弁解した。蹴られたくはないらしい。
「待て待て誤解だルーチェちゃん。まあまずは僕の話を聞いてくれ。僕はさっきまで今日は天気がいいなあと呑気なことを考えながら散歩……ではなく仕事をしていたわけだが」
「前置きが長い! 十文字で端的に答えて!」
「クッキーに毒入ってる」
「毒なんて、そんなあ! 嘘です!!」
わあっと嘆いたプリーケから滂沱の涙が溢れでて、多量の水が滴り落ちる。アレッタがすかさず背中をさすって励ましの声をかけると、ヒクッヒクッとしゃくりあげる速度は徐々に遅くなる。
「大丈夫、大丈夫だからプリーケ、落ち着いて。私はクッキーを食べていないからなんともないわ」
「でも、アレッタ様っ、アレッタ様に毒をお持ちしたなんてっ、私どうしたら……!」
険しい顔をしたルーチェが、プリーケを睨んだ。
「どういうこと?」
「ひくっ、ぐすっ、その、私が……っ! クッキーを……ううっ」
ろくに答えられないプリーケに代わって、アレッタが説明する。
「厨房から私宛てに差し入れられたクッキーをプリーケがお皿に用意してくれたの。そしたらクッキーに気づいたジェレミーが、これに毒が入っているって」
「わかった、調べてみよ。殿下にも知らせてくるから、みんなそのままそこで動かないで!」
ルーチェは光りながら走り去ると、しばらくしてユースとロイス、他にも数体の妖精が駆けつけてきた。
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