9 / 10
9★
しおりを挟む
意志とは関係なく、お尻の中がぎゅうっと屹立を締めつける。エイダンはブルリと背を震わせ、うめいた。
「う……っ、今イッたでしょ……すご」
エイダンは一度動きを止めて、上掛けシーツを手探りで見つけ出し、私の胸から腹へと散った精液を拭いた。
それだけの刺激でも体がぴくりと反応してしまうが、ぐっと堪えて悪態をついた。
「も、だから、バカ、待てと……んっ」
「僕もいきそうだった」
「イクなら奥に、一番奥にかけて……っ」
「そうしたいけど……まだセルジュをかわいがりたいな」
「あ……」
ぬこぬこと小刻みに動く雄は、一向に最奥から出ていく気配がない。まさか居座るつもりか。
僅かな刺激のはずなのに、じんと腰に響くような感覚が絶え間なく与えられ続けて、まともな会話を紡げなくなる。
「ぁ、あ、やっ……んっ、あ!」
「かわいい、もっと鳴いて、セルジュ」
「ひゃ……あ、あ、にゃ……んに、んぅっ」
駄目だ、頭が馬鹿になる。エイダンの腰の動きにあわせて、私の腰も揺れはじめた。気持ちいい、気持ち、いい……っ
気持ちよすぎると幼児のように鳴いてしまう様を、エイダンはことのほか気に入っているようで、たびたび鳴いてほしいとお願いされる。
まともに頭が働いている時なら一蹴するお願いも、脳内が熱に侵されている時は、素直に聞いてしまう。
「んにゃ、ふにゃあ……」
「かわいい、すごくかわいいよセルジュ。好き、大好き」
「あっ、あにゃあっ!」
「いっぱいないてね」
エイダンの甘い責め苦は、決定的な刺激をされないまま長く続き、だんだんと気持ちいいのにイけないのが辛くなってくる。
「にゃあ、エディ……もっと、もっとぉ……動いてぇ」
「もうちょっとだけ、セルジュに包まれていたいな……」
「ふにゅ……も、やにゃあ……」
焦らされ続けて目尻から溢れた涙を、エイダンが舐めとった。暗闇の中、彼の柔らかな焦茶色の目が、金色に光った気がした。
「僕ね、セルジュの鳴き声がすごく好き。でもそれ以上に、好きなのがあってね」
「ひにゃ……な、にゃに?」
「僕に会えてしっぽをくねくねさせちゃうのも、心配しすぎて小言を言っちゃうのもかわいいけど、泣き顔が一番かわいいと思うんだ」
「にゃき……がお?」
「そう。今みたいに気持ちよさそうに、だけどちょっと辛そうに、泣いてるセルジュを見るのが一番好き」
ちょっと待ってほしい。快楽で茹だった頭が一瞬で正気に戻る。見え、てる? 今の私の顔を? そんなはずは……
「うそだ、熊獣人は……夜目が、きかないって」
「見えてるよ? 誰が言ったのそんなこと」
「幼い頃、絵本で読んだ……」
「ずっとその絵本の内容が、真実だと思ってたの? かわいい、すごくかわいいよセルジュ!」
「ひにゃっ!?」
一際奥を穿たれて、長いストロークをしはじめるエイダン。それだけでは足りないのか、両足を持ち上げられて腰が浮く。
「かわい、セルジュ、かわいい……っ!」
「あぅっ、うにゃあん!」
絶対に見られていないと思っていたから、結合部を凝視したり舌を出したり、恥ずかしいことをいっぱいしていた自覚がある……っ
「う……っ、今イッたでしょ……すご」
エイダンは一度動きを止めて、上掛けシーツを手探りで見つけ出し、私の胸から腹へと散った精液を拭いた。
それだけの刺激でも体がぴくりと反応してしまうが、ぐっと堪えて悪態をついた。
「も、だから、バカ、待てと……んっ」
「僕もいきそうだった」
「イクなら奥に、一番奥にかけて……っ」
「そうしたいけど……まだセルジュをかわいがりたいな」
「あ……」
ぬこぬこと小刻みに動く雄は、一向に最奥から出ていく気配がない。まさか居座るつもりか。
僅かな刺激のはずなのに、じんと腰に響くような感覚が絶え間なく与えられ続けて、まともな会話を紡げなくなる。
「ぁ、あ、やっ……んっ、あ!」
「かわいい、もっと鳴いて、セルジュ」
「ひゃ……あ、あ、にゃ……んに、んぅっ」
駄目だ、頭が馬鹿になる。エイダンの腰の動きにあわせて、私の腰も揺れはじめた。気持ちいい、気持ち、いい……っ
気持ちよすぎると幼児のように鳴いてしまう様を、エイダンはことのほか気に入っているようで、たびたび鳴いてほしいとお願いされる。
まともに頭が働いている時なら一蹴するお願いも、脳内が熱に侵されている時は、素直に聞いてしまう。
「んにゃ、ふにゃあ……」
「かわいい、すごくかわいいよセルジュ。好き、大好き」
「あっ、あにゃあっ!」
「いっぱいないてね」
エイダンの甘い責め苦は、決定的な刺激をされないまま長く続き、だんだんと気持ちいいのにイけないのが辛くなってくる。
「にゃあ、エディ……もっと、もっとぉ……動いてぇ」
「もうちょっとだけ、セルジュに包まれていたいな……」
「ふにゅ……も、やにゃあ……」
焦らされ続けて目尻から溢れた涙を、エイダンが舐めとった。暗闇の中、彼の柔らかな焦茶色の目が、金色に光った気がした。
「僕ね、セルジュの鳴き声がすごく好き。でもそれ以上に、好きなのがあってね」
「ひにゃ……な、にゃに?」
「僕に会えてしっぽをくねくねさせちゃうのも、心配しすぎて小言を言っちゃうのもかわいいけど、泣き顔が一番かわいいと思うんだ」
「にゃき……がお?」
「そう。今みたいに気持ちよさそうに、だけどちょっと辛そうに、泣いてるセルジュを見るのが一番好き」
ちょっと待ってほしい。快楽で茹だった頭が一瞬で正気に戻る。見え、てる? 今の私の顔を? そんなはずは……
「うそだ、熊獣人は……夜目が、きかないって」
「見えてるよ? 誰が言ったのそんなこと」
「幼い頃、絵本で読んだ……」
「ずっとその絵本の内容が、真実だと思ってたの? かわいい、すごくかわいいよセルジュ!」
「ひにゃっ!?」
一際奥を穿たれて、長いストロークをしはじめるエイダン。それだけでは足りないのか、両足を持ち上げられて腰が浮く。
「かわい、セルジュ、かわいい……っ!」
「あぅっ、うにゃあん!」
絶対に見られていないと思っていたから、結合部を凝視したり舌を出したり、恥ずかしいことをいっぱいしていた自覚がある……っ
57
お気に入りに追加
438
あなたにおすすめの小説

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

魔王様の瘴気を払った俺、何だかんだ愛されてます。
柴傘
BL
ごく普通の高校生東雲 叶太(しののめ かなた)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。
そこで初めて出会った大型の狼の獣に助けられ、その獣の瘴気を無意識に払ってしまう。
すると突然獣は大柄な男性へと姿を変え、この世界の魔王オリオンだと名乗る。そしてそのまま、叶太は魔王城へと連れて行かれてしまった。
「カナタ、君を私の伴侶として迎えたい」
そう真摯に告白する魔王の姿に、不覚にもときめいてしまい…。
魔王×高校生、ド天然攻め×絆され受け。
甘々ハピエン。

異世界へ下宿屋と共にトリップしたようで。
やの有麻
BL
山に囲まれた小さな村で下宿屋を営んでる倉科 静。29歳で独身。
昨日泊めた外国人を玄関の前で見送り家の中へ入ると、疲労が溜まってたのか急に眠くなり玄関の前で倒れてしまった。そして気付いたら住み慣れた下宿屋と共に異世界へとトリップしてしまったらしい!・・・え?どーゆうこと?
前編・後編・あとがきの3話です。1話7~8千文字。0時に更新。
*ご都合主義で適当に書きました。実際にこんな村はありません。
*フィクションです。感想は受付ますが、法律が~国が~など現実を突き詰めないでください。あくまで私が描いた空想世界です。
*男性出産関連の表現がちょっと入ってます。苦手な方はオススメしません。

信じて送り出した養い子が、魔王の首を手柄に俺へ迫ってくるんだが……
鳥羽ミワ
BL
ミルはとある貴族の家で使用人として働いていた。そこの末息子・レオンは、不吉な赤目や強い黒魔力を持つことで忌み嫌われている。それを見かねたミルは、レオンを離れへ隔離するという名目で、彼の面倒を見ていた。
そんなある日、魔王復活の知らせが届く。レオンは勇者候補として戦地へ向かうこととなった。心配でたまらないミルだが、レオンはあっさり魔王を討ち取った。
これでレオンの将来は安泰だ! と喜んだのも束の間、レオンはミルに求婚する。
「俺はずっと、ミルのことが好きだった」
そんなこと聞いてないが!? だけどうるうるの瞳(※ミル視点)で迫るレオンを、ミルは拒み切れなくて……。
お人よしでほだされやすい鈍感使用人と、彼をずっと恋い慕い続けた令息。長年の執着の粘り勝ちを見届けろ!
※エブリスタ様、カクヨム様、pixiv様にも掲載しています

僕だけの番
五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。
その中の獣人族にだけ存在する番。
でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。
僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。
それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。
出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。
そのうえ、彼には恋人もいて……。
後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。


独占欲強い系の同居人
狼蝶
BL
ある美醜逆転の世界。
その世界での底辺男子=リョウは学校の帰り、道に倒れていた美形な男=翔人を家に運び介抱する。
同居生活を始めることになった二人には、お互い恋心を抱きながらも相手を独占したい気持ちがあった。彼らはそんな気持ちに駆られながら、それぞれの生活を送っていく。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる