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第5章 第十五次帝国戦役編
第414話 存在意義~レゾンデートル~
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「いやぁ、流石にクラスのハンデが大きすぎるとは思いますが」
なぜだかは確定した情報を持ち合わせているわけではないものの、アラタにはクラスが無い。
まあ、通常のクラスは大した恩恵もないので、普通に暮らす分には全く問題がない。
就労条件にクラスによる振り分けがある仕事なんて聞いたことがないくらい、この世界におけるクラスの重要性は低い。
ただし、それはあくまでも一般社会での話だ。
軍に所属する一兵卒であれば、まださほど問題ない。
指揮官を志す者も、また問題ない。
ただし、戦闘職として高みを目指すためには、少し気になってくる。
そして、剣聖、勇者ともなって来ると、その差は戦闘中如実に表れる。
だから、アラタは謙遜というか、自分を卑下した。
「俺、クラス無いですし。あってもオーウェン・ブラック相手は無茶ですし」
「それは誰でも同じだ。それにクラスが無いことなんて重要ではない。私のクラスも漁師だから対して役には立たないしな」
リーバイ・トランプ中佐が笑いながら言うものだから、アラタも一緒になって笑うか悩む。
そこは笑うところだ、そこは笑うところではない、正反対のリアクションを返される可能性がある以上どちらを選択しても危険だから。
「あ、あはは~、そうですよね~」
「今のは特に笑うところではなかったが」
彼は外したみたいだ。
アラタが真面目な表情に戻ったところで、リーバイも話を元に戻す。
「クラスの違いは大して問題ではない。アラタ、剣聖オーウェン・ブラックを抑えろ。これは命令だ」
改めて声に出すと、その重みでアラタは押しつぶされそうになる。
世界最強の国家、ウル帝国。
その中でも指折りの強者である彼を、カナンの中ですら最強ではないアラタが相手する。
それなら今からでも遅くないから彼の師匠アラン・ドレイクを連れてきた方が話が早そうだ。
しかし、仮にそうしたとしても、恐らく彼は出てこようとはしないだろう。
大公シャノン・クレストの命令だったとしてもだ。
アラタは半ば諦めつつあった。
勝つ事ではなく、この命令を断ることをだ。
冒険者とはいえ現在は軍属、基本的に上からの命令を断ることは出来ないし、断ってはいけない。
それに、内心俺しかいないと思っている節もある。
彼はどこぞの鈍感で自分と周囲の実力差を推し量れない人間ではない。
自分の実力が世間的にどのあたりに位置しているのか、割としっかり把握している方だ。
だから、自分と周囲の能力差をよく分かっている。
自画自賛でも何でもなく、ただの事実として、自分は周りの人間より強いと。
そして、同時に分かっていることが1つ。
今の自分では剣聖には敵わないということ。
実力を正しく推し量ろうとすればするほど、残酷なほどに現実は彼に戦えば死ぬと言っている。
実際、その通りなのだろう。
アラタは2度剣聖オーウェン・ブラックと戦い、2度共敗れている。
命までは取られなかったが、次に戦えばどうなるか分からない。
彼のなけなしの理性が、止めておけ、逃げろと叫んでいた。
——俺は勝てるのだろうか。
それとも死ぬのだろうか。
任務を達成することが出来るのだろうか。
アラタの心中は、とても穏やかではいられない。
水溜まりに大雨が叩きつける様に、バチャバチャと水面が暴れ狂っている。
任務を引き受けたとして、いざ相対して見れば、簡単に心の平衡を失って戦場から逃げ出してしまうかもしれない。
そんな自分は惨めで、格好悪くて、とてもではないが直視できそうにない。
だったら初めから断った方がいいとすら思っている。
——いや、こうやって悩むの何回目だよ。
いい加減諦めろよ、学習しろよ、俺。
ごねたって、嫌な顔をしたって、現実は何も変わらない、変わっちゃくれないんだよ。
変わるのは俺だろ。
戦うのは俺だろ。
覚悟を決めるのは俺だろ。
勝つのは俺だろ。
出来るかどうかじゃねえ。
仲間を守る為に、勝つために、大切な人を、物を守る為に、そうやって俺が選んだことだろうが。
俺がそうしたいと願ったんだろうが。
出来るかどうかじゃない、やりたいからやるんだ。
「分かりました。その任務引き受けます」
リーバイ中佐はにっこりと笑うと、白布に包まれた固体を机の上に置いた。
「それは?」
「賢者アラン・ドレイク殿から預かっていた。竜の魔石の一部だよ。もちろん彼が獲ったものだ」
「食えってことですか?」
「だろうね。使い方は任せる」
「分かりました」
テニスボールくらいのそれはきっと、包みを取ればもう一回り小さくなるだろう。
それでも魔石としては超巨大な代物で、どれくらい値が張るか想像すら嫌になるレベル。
アラタはそれを受け取ると、一歩下がって宣言した。
「ウル帝国軍、剣聖オーウェン・ブラックに対するマンマーク任務。確かに承りました」
「うむ。貴官の奮戦を期待する」
そして時間は現在に戻る。
カロンがオーウェンを捕捉し、アラタにバトンタッチしたところだ。
正直部下が何人か死ぬくらいの心づもりはしてたからなぁ。
こうやって早くに捕捉できたのはマジでデカい。
ただ、これは少し無理がありませんかね。
「っ! ~~……ふぉお!」
紙一重の所で頭を下げ、脳味噌をぶちまけることを回避したアラタは、そのまま後ろに飛び退いた。
【身体強化】はその効果を弱めていて、純粋な肉体の出力のみで跳躍した。
砂煙を巻き上げ、男たちの怒号が響き渡る戦場において、アラタの耳は異常なまでに鋭さを増している。
そうでもなければ、この状況で背後から迫る敵兵の存在を察知できない。
振り返って確認する暇はなく、ではどこから攻撃が飛んでくるのか予測するしかない。
頭、心臓、腕……あとは無し!
ともなればアラタが着地後に捕る行動は横ステップと相場が決まっている。
そこまで読み切るか、それとも着地前に攻撃を届ける敵ならアラタの命はここで終わっていた。
「ぐぅ…………」
「ぶはぁ!」
ノールックで、左脇を通すように背後へ刺突。
的の大きい上半身を狙った攻撃は、敵兵の右脇腹付近に刺さった。
防具は金属の胴を付けていたが、アラタと彼の刀の前では時にこうして貫通することもある。
命までは届かない攻撃だったと評価したアラタは、一瞬前を見て、それから右足1本で大地に立つ。
余った左足で敵兵を蹴飛ばすと、その拍子に刀が抜けて自由の身だ。
そして真正面から迫りくる剣聖に対して再度戦いを挑んでいく。
直で受けるな、受けるな、受けるな。
「なあぁぁ!!!」
互いにスキルが使えない状態では、武器の重量と個人の筋力がものをいう。
アラタも中々に鍛えている部類に入るが、それでも目の前の筋肉だるまには勝てそうにない。
恐らくプロテインもサプリメントもないこの世界で、これだけのタンパク質を摂取して筋肥大を誘発するには、それこそ薬物の力が必要になってくる。
その辺も剣聖のクラス補正で問題ないのかもしれないが、それならアラタの仲間のノエルは今頃筋骨隆々でなければおかしい。
彼女は冒険者らしくはあるものの、服の上から見ればその辺にいる少し逞しい女の子だ。
決してマウンテンゴリラのような筋力を持ち合わせているわけではない。
「ほー。これは中々」
「痛ってーなぁ。手の皮剥けたんだけど」
「日頃の訓練が足らないな」
「うるせぇ」
ペッ、と掌に唾を吐きかけてアラタは応じる。
傷口からは血が滴っていて、皮膚の下の薄皮が剥けて肉にひびが入り出血しているようだ。
一方オーウェンはと言うと、アラタの肩幅ほどある刀身の大剣を振り回しているというのに、全く平気な様子。
本当に積み上げてきたキャリアが違うのだろうか。
それとも剣という殺傷道具に対する造形の深さに起因するものなのか。
とにかく、どう見ても劣勢なのはアラタの方だった。
火花を散らす2人の周りでも、徐々に戦いは激化していく。
第1192小隊はアラタからそう遠くない位置でまとまって戦っていて、これは中々な成果を挙げている。
しかし全体を見ればやはり帝国軍の個の力は光るものがあり、それを公国軍が数の有利で拮抗させている。
総じて、一進一退といった様子で、どこかに綻びが生まれたらたちまち決壊してしまいそうなバランス感覚の中、命のやり取りを続けている。
アラタが仕掛けそこなっていると、何を思ったのかオーウェンは剣を下ろした。
「一度お前とは話がしたかった」
「いや、結構です」
「お前は何故帝国と戦う?」
「人の話聞けや」
これは勇者レン・ウォーカーにも言えることだが、好き勝手に振舞うことが出来るのは強者の特権である。
この場に限って言えば、強者はオーウェン・ブラックということになる。
アラタもツッコみを入れた後、やっぱり時間稼ぎのために話を合わせるべきかと考えを改める。
「そうだな……」
剣聖や周囲への警戒をそのままに、アラタは自分の存在意義について、考えを巡らせ始めたのだった。
なぜだかは確定した情報を持ち合わせているわけではないものの、アラタにはクラスが無い。
まあ、通常のクラスは大した恩恵もないので、普通に暮らす分には全く問題がない。
就労条件にクラスによる振り分けがある仕事なんて聞いたことがないくらい、この世界におけるクラスの重要性は低い。
ただし、それはあくまでも一般社会での話だ。
軍に所属する一兵卒であれば、まださほど問題ない。
指揮官を志す者も、また問題ない。
ただし、戦闘職として高みを目指すためには、少し気になってくる。
そして、剣聖、勇者ともなって来ると、その差は戦闘中如実に表れる。
だから、アラタは謙遜というか、自分を卑下した。
「俺、クラス無いですし。あってもオーウェン・ブラック相手は無茶ですし」
「それは誰でも同じだ。それにクラスが無いことなんて重要ではない。私のクラスも漁師だから対して役には立たないしな」
リーバイ・トランプ中佐が笑いながら言うものだから、アラタも一緒になって笑うか悩む。
そこは笑うところだ、そこは笑うところではない、正反対のリアクションを返される可能性がある以上どちらを選択しても危険だから。
「あ、あはは~、そうですよね~」
「今のは特に笑うところではなかったが」
彼は外したみたいだ。
アラタが真面目な表情に戻ったところで、リーバイも話を元に戻す。
「クラスの違いは大して問題ではない。アラタ、剣聖オーウェン・ブラックを抑えろ。これは命令だ」
改めて声に出すと、その重みでアラタは押しつぶされそうになる。
世界最強の国家、ウル帝国。
その中でも指折りの強者である彼を、カナンの中ですら最強ではないアラタが相手する。
それなら今からでも遅くないから彼の師匠アラン・ドレイクを連れてきた方が話が早そうだ。
しかし、仮にそうしたとしても、恐らく彼は出てこようとはしないだろう。
大公シャノン・クレストの命令だったとしてもだ。
アラタは半ば諦めつつあった。
勝つ事ではなく、この命令を断ることをだ。
冒険者とはいえ現在は軍属、基本的に上からの命令を断ることは出来ないし、断ってはいけない。
それに、内心俺しかいないと思っている節もある。
彼はどこぞの鈍感で自分と周囲の実力差を推し量れない人間ではない。
自分の実力が世間的にどのあたりに位置しているのか、割としっかり把握している方だ。
だから、自分と周囲の能力差をよく分かっている。
自画自賛でも何でもなく、ただの事実として、自分は周りの人間より強いと。
そして、同時に分かっていることが1つ。
今の自分では剣聖には敵わないということ。
実力を正しく推し量ろうとすればするほど、残酷なほどに現実は彼に戦えば死ぬと言っている。
実際、その通りなのだろう。
アラタは2度剣聖オーウェン・ブラックと戦い、2度共敗れている。
命までは取られなかったが、次に戦えばどうなるか分からない。
彼のなけなしの理性が、止めておけ、逃げろと叫んでいた。
——俺は勝てるのだろうか。
それとも死ぬのだろうか。
任務を達成することが出来るのだろうか。
アラタの心中は、とても穏やかではいられない。
水溜まりに大雨が叩きつける様に、バチャバチャと水面が暴れ狂っている。
任務を引き受けたとして、いざ相対して見れば、簡単に心の平衡を失って戦場から逃げ出してしまうかもしれない。
そんな自分は惨めで、格好悪くて、とてもではないが直視できそうにない。
だったら初めから断った方がいいとすら思っている。
——いや、こうやって悩むの何回目だよ。
いい加減諦めろよ、学習しろよ、俺。
ごねたって、嫌な顔をしたって、現実は何も変わらない、変わっちゃくれないんだよ。
変わるのは俺だろ。
戦うのは俺だろ。
覚悟を決めるのは俺だろ。
勝つのは俺だろ。
出来るかどうかじゃねえ。
仲間を守る為に、勝つために、大切な人を、物を守る為に、そうやって俺が選んだことだろうが。
俺がそうしたいと願ったんだろうが。
出来るかどうかじゃない、やりたいからやるんだ。
「分かりました。その任務引き受けます」
リーバイ中佐はにっこりと笑うと、白布に包まれた固体を机の上に置いた。
「それは?」
「賢者アラン・ドレイク殿から預かっていた。竜の魔石の一部だよ。もちろん彼が獲ったものだ」
「食えってことですか?」
「だろうね。使い方は任せる」
「分かりました」
テニスボールくらいのそれはきっと、包みを取ればもう一回り小さくなるだろう。
それでも魔石としては超巨大な代物で、どれくらい値が張るか想像すら嫌になるレベル。
アラタはそれを受け取ると、一歩下がって宣言した。
「ウル帝国軍、剣聖オーウェン・ブラックに対するマンマーク任務。確かに承りました」
「うむ。貴官の奮戦を期待する」
そして時間は現在に戻る。
カロンがオーウェンを捕捉し、アラタにバトンタッチしたところだ。
正直部下が何人か死ぬくらいの心づもりはしてたからなぁ。
こうやって早くに捕捉できたのはマジでデカい。
ただ、これは少し無理がありませんかね。
「っ! ~~……ふぉお!」
紙一重の所で頭を下げ、脳味噌をぶちまけることを回避したアラタは、そのまま後ろに飛び退いた。
【身体強化】はその効果を弱めていて、純粋な肉体の出力のみで跳躍した。
砂煙を巻き上げ、男たちの怒号が響き渡る戦場において、アラタの耳は異常なまでに鋭さを増している。
そうでもなければ、この状況で背後から迫る敵兵の存在を察知できない。
振り返って確認する暇はなく、ではどこから攻撃が飛んでくるのか予測するしかない。
頭、心臓、腕……あとは無し!
ともなればアラタが着地後に捕る行動は横ステップと相場が決まっている。
そこまで読み切るか、それとも着地前に攻撃を届ける敵ならアラタの命はここで終わっていた。
「ぐぅ…………」
「ぶはぁ!」
ノールックで、左脇を通すように背後へ刺突。
的の大きい上半身を狙った攻撃は、敵兵の右脇腹付近に刺さった。
防具は金属の胴を付けていたが、アラタと彼の刀の前では時にこうして貫通することもある。
命までは届かない攻撃だったと評価したアラタは、一瞬前を見て、それから右足1本で大地に立つ。
余った左足で敵兵を蹴飛ばすと、その拍子に刀が抜けて自由の身だ。
そして真正面から迫りくる剣聖に対して再度戦いを挑んでいく。
直で受けるな、受けるな、受けるな。
「なあぁぁ!!!」
互いにスキルが使えない状態では、武器の重量と個人の筋力がものをいう。
アラタも中々に鍛えている部類に入るが、それでも目の前の筋肉だるまには勝てそうにない。
恐らくプロテインもサプリメントもないこの世界で、これだけのタンパク質を摂取して筋肥大を誘発するには、それこそ薬物の力が必要になってくる。
その辺も剣聖のクラス補正で問題ないのかもしれないが、それならアラタの仲間のノエルは今頃筋骨隆々でなければおかしい。
彼女は冒険者らしくはあるものの、服の上から見ればその辺にいる少し逞しい女の子だ。
決してマウンテンゴリラのような筋力を持ち合わせているわけではない。
「ほー。これは中々」
「痛ってーなぁ。手の皮剥けたんだけど」
「日頃の訓練が足らないな」
「うるせぇ」
ペッ、と掌に唾を吐きかけてアラタは応じる。
傷口からは血が滴っていて、皮膚の下の薄皮が剥けて肉にひびが入り出血しているようだ。
一方オーウェンはと言うと、アラタの肩幅ほどある刀身の大剣を振り回しているというのに、全く平気な様子。
本当に積み上げてきたキャリアが違うのだろうか。
それとも剣という殺傷道具に対する造形の深さに起因するものなのか。
とにかく、どう見ても劣勢なのはアラタの方だった。
火花を散らす2人の周りでも、徐々に戦いは激化していく。
第1192小隊はアラタからそう遠くない位置でまとまって戦っていて、これは中々な成果を挙げている。
しかし全体を見ればやはり帝国軍の個の力は光るものがあり、それを公国軍が数の有利で拮抗させている。
総じて、一進一退といった様子で、どこかに綻びが生まれたらたちまち決壊してしまいそうなバランス感覚の中、命のやり取りを続けている。
アラタが仕掛けそこなっていると、何を思ったのかオーウェンは剣を下ろした。
「一度お前とは話がしたかった」
「いや、結構です」
「お前は何故帝国と戦う?」
「人の話聞けや」
これは勇者レン・ウォーカーにも言えることだが、好き勝手に振舞うことが出来るのは強者の特権である。
この場に限って言えば、強者はオーウェン・ブラックということになる。
アラタもツッコみを入れた後、やっぱり時間稼ぎのために話を合わせるべきかと考えを改める。
「そうだな……」
剣聖や周囲への警戒をそのままに、アラタは自分の存在意義について、考えを巡らせ始めたのだった。
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